《貴族に転生したけど追放されたのでスローライフを目指して自前のチートで無雙します》大進行⑳

「慈悲なき神は 漆黒にう 」

''黒き罪神の''

突如現れた黒いオーラを放つ漆黒の煙は、キウンを包み込むように迫る。

「なっ! 」

キウンはそれを咄嗟に後方に飛び退くことで避けた。

「よく反応出來ましたねぇ。お褒め致します」

「ふむ、そうか。苦しゅうないぞ」

謎の人の嫌味の篭もった言葉に、キウンは被せて返す。

キウンに迫ってきていた黒い霧は、ある一定を過ぎると止まり、謎の人の元へと帰って行く。

どうやら、範囲の制限があるよだ。

「彼が、貴方を殺そうとしているのは想定外なのですよ。 」

その者は、唐突に言う。ロッツを冷たい目で見下げ、垂れている頭を摑む。

「おい! 何をする! 」

キウンが言うと、その者はニヤリと気味の悪い笑顔を浮かべて謎のを彼に飲ませた。

「これを使うつもりは無かったのですが……仕方ありませんねぇ。

ここで彼に死なれるのは、不都合ですし」

試験管のようなものにっていた薬をロッツが全て飲むと、數秒して直ぐに異変が起きた。

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「うぅっ! 」

口をパクパクと開かせ、尾を地面にうちつけ、足をもがくようにかす。

「ロ……ロッツ、ロッツどうした! 」

キウンはロッツに駆け寄る。

その時既に、謎の者はその場を離れ、し離れた辺りでこちらを見ていた。

「ロッツ! 」

そして、ロッツの近くにまできたキウンがれようとすると、何かに弾かれた。

「な……なんだこれは?  」

「ハァハハッ! それは私達が作った強化剤です。罪神の魔力を取り込み、更に強くなる」

空になった試験管を眺めながら笑う者に、キウンは怒りの篭もった目で睨みつけた。

「貴様! 我が弟子にふざけた真似をしてくれる」

「お弟子さんでしたか。どうですか? 強くなりましたよ? 」

「貴様ァ! 」

目にも止まらぬ速さで謎の人の目の前まで來ると、鋭い爪を持つ前足で斬り掛かる。

「ガルゥ! 」

「グハッ! 」

だが、その攻撃はロッツからのタックルによる妨害により屆かなかった。

「貴方の相手は彼です。では、私はこれで」

「おい、待て!」

消えかかる謎の者に、攻撃をと思うが、ロッツが放った攻撃が邪魔になり思うようにけない。

「ギザマハ……ゴロズ……」

目を真っ真っ赤に染め、舌をだらりと垂らし唾をまき散らすその姿は、完全に正常ではない。

突如、フラフラと歩いていたロッツはキウンの前に現れる。

紫に変した鋭い爪で、ロッツはキウンを切りつける。

「グッ! 」

そのスピードは凄まじく、キウンですら反応が遅れ右足に傷を作った。

だが、それだけでは終わらない。

右、左と、互に連続して続く攻撃に、キウンは対処が間に合わずかすり傷程度だった傷は、段々と深い切り傷に変わり行く。

「おい、ロッツ! 目を覚ませ! 」

だが、そんな事ではロッツに聲は屆かない。

あの薬を飲む前から、キウンに恨みを持っていたロッツだ。更に薬を飲み、狂気に満ちている彼に聲など屆くはずが無いことなど、キウンは理解していた。

それと同時に、自分がロッツに勝てない事も、容易に認識できていた。

それに……

キウンは自らの右足を見る。

「この傷が開きおった」

キウンの右足は真っ赤に染まっていた。

だが、そのの量は先程の攻撃だけではありえない程だ。

可能が考えられるのは、管が酷く損傷したか……或いは、古傷が開いたか。

答えは後者である。

この傷は他でもない、ロッツの弟、あの時見殺しにしたとされる弟に付けられた傷だ。

あの時、ロッツの弟はロッツに較べて幾分か劣っていた。

キウンの弟子に著いてからも、キウンや周りのものから比べられ、時に蔑まれていた。

そんな中でも、ロッツは弟をしていた。いつもと変わることなく、蔑むものがれば庇い……。

その行為が、逆に弟である彼の心を傷つけた。慘めになり、そして……彼はロッツを殺そうとした。

それを知らないロッツは、彼がしくんだ襲撃事件の中で人間に裏切られ、彼が死んだこと。

その時の傷で、狙われているロッツを守りながら、彼を救うことが出來なかったこと。

全てを知らない。

彼のことを考えると、易々とロッツに打ち明けられない。

キウンは、長年頭を悩ませていたのだ。

だが、そんなこともいざ知らず、ロッツはキウンに猛攻を仕掛ける。

迫り來る爪、飛びう魔法。

薬により増幅された力に、キウンがなすはなかった。

話が進展すると言ってから多分結構経ちました。

どうでしょう? 皆さんから見てどの程度進展のスピードでしょうか?

遅い? 速い?  丁度いい?

まぁ、意見は様々でしょうが、これからもマイペースで進もうと思ってます。

っと……まぁこれは一旦置いといて

今回は、個人的に好きな小説を紹介します!

おっと、これ私が本當に好きなやつだからね?

で、その作品なんですが

「こた」さんが書いてる「嫌われもの金田」です!

日常にある現在進行形の「こんな人は嫌だ!」が、験談とともに書かれています!

おれも、読んで見ると「あれ、こいつ居るぞ!」みたいに共できてどっぷりハマっちゃいましたw

1話1話がそんなに多くなく、直ぐに読めるので是非、読んでみてください!!

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