《貴族に転生したけど追放されたのでスローライフを目指して自前のチートで無雙します》大進行24.5

二度寢したアルトは完全とは行かないがある程度の力が回復した。

既に日は沈み、空には満天の星がり輝いている。

「キウン、ネメスを読んでくれないか? 」

(分かった)

念話を繋げる気にもなれない俺はキウンに頼んだ。神となっても彼の魂は健在だ、ネメスやスーリヤと念話をとる程度であれば可能だろう。

(ネメス、主がお呼びだ)

(お、お目覚めになられたのか! すぐに行く)

それからしばらくすると扉をノックする音が聞こえた。

「主様、ネメスです」

れ」

「失禮致します」

ゆっくりと扉を開けたネメスは手にティーポットを乗せたお盆を持ち、部屋にってきた。

「まずはネメス、今回は助かった」

「いえ、貴方様のお傍に居られず、このような事態にさせてしまったことを悔いております」

「いや、それは俺のミスだ。お前が気に病むことじゃない」

「そうよ」

「ん? 」

突然のの聲に、アルトは聲のするほうを見た。

完全に気を抜いていたアルトは彼の気配に気づかなかったようだ。

「スーリヤか」

「ご主人様、お疲れ様です。それでネメス、貴方が気にすることでは無い、ご主人様の言うとうりですよ」

「スーリヤ、その通りだ」

「でもねご主人様、そうだとしても、私達従者は貴方様のことが心配なのよ」

真剣な顔でいうスーリヤにアルトは頭をかきながらそうだなと肯定する。

「悪かったな、心配かけて」

「ほんとよ、ご主人様」

「って事よ、ネメス」

「そうだな……」

「主様、お疲れ様でした」

「いや、いい。それよりお前の持ってきた紅茶とスーリヤの持っている焼き菓子を早く食べたい」

「あら、バレてました? 」

そう言うと、後ろで組んでいた手を前に出す。そこには、紙の袋に詰められた焼き菓子がいい匂いと煙を漂わせていた。

「さぁネメス、お茶をれて差し上げて」

「わかった」

その後は軽い報告や、キウンの詳細についてお茶を飲みながら話した。

キウンは予め2人に念話で大まかな事を伝えていたのだろう、スムーズに話が終わり、俺は再び眠りについた。

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