《異世界転生~神に気にられた彼はミリタリーで異世界に日の丸を掲げる~》第十一話 同盟と侵攻
Ryouta Side「これが我々の容です」
俺はシードラ國王にこちらの要求を書いた紙を渡した。容としては次の通りだ。
・シードラ王國と日本は有効な関係である。この関係は未來永劫崩れる事は無い。・シードラ王國と日本帝國の貿易の許可。・日本帝國を正式に認める。・両國の王都、帝都に領事館を建設する。・どちらかの國民が他國で法を犯した場合その國の法で裁かれる。ただし公正な判決を下す。また、領事館のみは領事館が屬する國の法が有効である。・友好関係の証として日本帝國はシードラ王國に金貨百枚を渡す。
ぶっちゃけた話金を上げるから貿易の許可と國として認める親書をよこせと言っているものだ。とは言ってもシードラ王國に不利な條件がないようにしてある。むしろこちらが損するような狀態だ。これを見たシードラ國王は難しい顔をする。恐らく自國が有利すぎる事であろう。
「…金貨については不要です。それ以外なら全面的に認めましょう。我が國は貿易國です。新たな取引先が増えるのは喜ばしいことです」
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ふむ、こちらとしても金貨を払わなくていいのならうれしい事だ。まだ貨幣はそこまで多い訳ではなく山賊から巻き上げている狀態だからな。
「それでは他にも必要なことは決めてしまいましょうか」
その後俺はシードラ國王と話し合った結果次のようになった。
・シードラ王國は日本帝國を正式に認め、今後永久的に友好関係が結ばれる。・日本帝國とシードラ王國は互いの港を貿易のために開港する。・両國の帝都、王都に領事館を設置する。・お互いの國民が他國で法を破った場合その國の法で裁かれる。ただし、領事館の中は領事館が屬する國の法が有効である。
取り合えずこのようなじとなった。何か不便があるようなら今後付け加えていく予定だ。俺は大和に戻りこの條約を伝える。今頃シードラ國王も高に伝えているだろう。さて、俺は領事館を建設するために王都の端っこだが領地を貰っている。むろん帝都の領地もシードラ王國に與えている。早速向かうことにした。お供は數名のみだ。あまりぞろぞろと大人數で行ってもやる事は無いからな。
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『俺は公共施設』一覧から領事館を選び召喚する。見た目はレンガ造りの建で四階建てとなっている。これは襲撃を想定しており中も守りやすいつくりにしてある。取り合えず建はこれでいいだろう。この後は何処か住居を借りて料理でもやるか?いや、それは今度でいいな。今日はもう帰るとするか。次に來るときに正式に大使を稔明して連れて來ないとな。
NO Side
「全軍!前へ!」
シードラ王國と日本帝國が関係を築いたころアルバ島南方にあるパララルカ王國では十年ぶりのアルバ島侵攻が始まっていた。
數は五萬。大將にアクラ・ベル・ブレストラッパーを置いた堂々たる侵攻である。目的は領土の拡大であるが最大の目的は山賊の絶と陸からのシードラ王國侵攻である。
アルバ島の山賊は二つに分類される。一つは北方を中心とした山賊だ。元は分の高い騎士や沒落した貴族などが多く住んでおりそれなりに繁栄を築きつつあった。そしてもう一つが南方を中心とする山賊でこちらは犯罪者や殺人者、っからの悪黨が多く住んでおりパララルカ王國の國境の町を度々襲って略奪をしていたのだ。これはパララルカ王國の悩みの種であった。
そしてシードラ王國への侵攻は簡単である。シードラ王國の軍船に全く歯が立たないのだ。シードラ王國はその立地的に海軍の力が必要となる。その為シードラ王國の領地はなく人口もパララルカ王國よりないにもかかわらず世界に誇れる戦力であった。その力はガルムンド帝國よりも強いかもしれない。だが、シードラ王國の陸軍はそこまで強くはない。海洋貿易國家であるため海軍には力をれているが陸軍は貧弱であった。シードラ王國が領地を拡大しない理由の一つにそれもありまた、最東端の領主は腐敗して反がいつ起きてもいい狀態だという。そこまでいけばアルバ島のシードラ王國領は簡単に取れるだろう。そうすればシードラ王國を征服するのも夢ではなかった。
「軍を三つに分けて進軍する。山賊どもを一人として生かしておくな!」
アクラ・ベル・ブレストラッパーの指示通りに軍は行し二人の副將がそれぞれ一萬五千を率いて海岸線を進みアクラは二萬の軍勢で陸部を進軍した。そんなアクラの近くには卓也の姿があった。彼はあれからブレストラッパー家で鍛錬に勵むことになりこの侵攻のし前に見習い騎士になることが出來ていた。彼の役目は伝令でアクラの指示を指定された部隊に伝えに行く役目であった。また、それ以外にも片方の副將への伝令役もけておりアクラから期待されていた。
「タクヤ。お前はこれが初の実戦だがあまり気負いすぎるな。所詮シードラ王國領に到達するまで大した事は無い。暇な行軍さ」
「そんな事はありません。山賊とて姑息な手で何かしらの行はとる筈です」
アクラの言葉に卓也はそうかえすが心の中では楽な役回りだ、と油斷しきっていた。そんな卓也の本心に気付かないアクラは最近淡い心を抱きつつも表には出さずそうか、とだけ返す。
「アクラ様!この先で山賊が待ち構えていると報告がありました!」
そこへ前線からの伝令がってくる。報告によると數は千、統一された旗を掲げているらしい。
「山賊の中にも知恵のあるやつはいるようだな。で、狀況は?」
「敵は丘の上に砦を築きその周辺に集まっているようです」
「ならばその砦を攻撃せよ。まずは同數、充てるぞ」
アクラはそう言って山賊、キースが支配する最南端の砦へと襲い掛かった。アクラは既に南方の山賊を陸から駆逐していたのだ。
NO Side本拠地でキースが砦の陥落の報をけたのは既に本拠地の近くまでパララルカ王國軍が近づきつつある頃であった。
「砦はいくつか築いていただろ!そいつらはどうした!?」
「そ、それが。全員逃げ出しまして…」
その報告にキースは頭が痛くなる。いくら支配領域を広げようと率いているのは所詮烏合の衆。不利になればさっさと逃げるのも同然であった。
「…このままでは抵抗すらままならないか…。殘った連中に伝えろ。ここは捨てる」
「…どこへ向かうのですか?」
「決まっているだろう?」
伝令の言葉にキースは淡々と答える。
「われらの新しい主人、日本帝國にだ」
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