。今一番注目されている謎多き數鋭ギルドである。しかし、滅多に人前に姿は表さず目立つ事を避けている為、その報はない。

「スティグマ......。先程丁度そういうギルドがあるっていう話をしてたんです」

「おお。我々がそんな噂されているとはね」

背の高い男が爽やかに微笑んだ。裝備からして恐らく【魔師】だ。青を基調とした綺麗なローブにを包んでいる。にはギルドオリジナルであろうそのギルドを象徴するマークが施されていた。水の線が複雑に絡み合っている模様である。

「最近、結構目立つクエストばかりけてたからじゃない？」

こちらのは恐らく【武闘家】で、裝備がこれまた青基調の道著をにまとっている。そしてにはのギルドマークだ。

「し目立ちすぎかもしれんな」

ハイドと名乗った聖剣を持つ恐らく   【騎士】の男がそう呟く。ちなみに彼の纏う鎧も青が基調だ。

「えーっと、とりあえず、俺はレンジっていいます。よろしく」

「私はリリス。この子はミア」

「よ、よろしくお願いします」

「レンジ、リリス。それにミアか。俺はセインだ。こちらこそよろしくな」

セインと名乗る男は俺に握手を求めてきたので、快く手を差し出した。彼の握力はとても強く離した後もし痺れた。

「私はノノ。見ての通り、武闘家よ」

ノノとも握手をわした後、先ほど勘違いされて一悶著あった彼......ハイドとも誤解が解けたので握手をわした。

「先程は迷をかけて済まなかった。どうも俺は一直線なところがあるらしい」

「と、いうか馬鹿正直なだけじゃないの。見たもの全てが真実とは限らないのよ」

ノノはし呆れた顔でハイドを見上げた。ハイドは気まずいといった風に明後日の方向に顔を逸らした。それを見てセインは爽やかに微笑む。

「......何か、いいギルドだよな」

「ええ、ベータテスターだけで固まってるとは違いますね」

「そうさ、俺達は団結力をモットーに活してるんだ」

ハイドは自慢気に聖剣を高らかに掲げた。

「人數こそなくてもギルドのメンバーはいい奴らばっかりだ」

「また始まったし。セイン、ハイド、もうそろそろ暇おいとましなきゃね」

「ああ、そうだった。レンジくん。陣も短い時間ながらありがとう。また會えるといいね」

「ああ、こちらこそ」

ハイドは親指をこちらに立てて見せた。やがて馬にまたがり、セインとノノと共に去っていった。

「......嵐のような奴らだったな」

「ええ......」

「ですね......」

結局彼らが去った後、何とかミアを馬に乗れる様に練習させてを後にした。

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「ライドシティにもかなりプレイヤーがふえてきたな。まぁ、まずは宿を押さえようか」

「そうですね」

ライドシティの中心部に戻ってきた俺達は適當に見繕った宿へ足を休めにった。ゲームだから疲れてないはずだけど、やっぱり多は疲れている気がする。まだ慣れてないのかな？

「ふう...」

「それにしても【大司教】なんて居るのでしょうか？」

「【大司教】ねぇ......」

実の所、その【大司教】とやらの存在をよく理解していない。魔王軍と敵対している人と言うのは分かっているのだが、それ以上の報が俺にっていない。

「【大司教】というと、やはり教會などの神聖な場所に居るのでしょうか？」

「まぁ、そう考えるのが妥當だよな」

果たしてそんな神聖な場所に魔王はることが出來るのか...と言う心配もある。

「あ、えと、ミアみたかもです。教會」

「......え？どこで？」

「ライドシティですよ。までの道筋から見える場所にありました。ただ、あまりにも古びれてて教會なのか、別の建なのかは分からなかったですけど......」

「いやいや、お手柄だよミア。ありがとう」

「いえ！お役に立てて何よりです」

「なら一先ずの目標はそこに行くことですね」

そうだな、と相槌を打った後俺達は1度ログアウトしてを休ませようということになったので、無造作に設置されたベッドに橫たわった。

「じゃ、また一時間後に」

「はい！」「またね、です」

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目にが差し込む。凝り固まったをほぐすようにびをした。ずっと同じ勢でいるから流石にチェア型ダイブマシンといっても多の疲れはあった。

臺所に行き、食戸棚からコップを取り出して冷蔵庫を開けし悩んだ後に冷えた牛を選択して、コップに注いだ。ダイブ後は何か飲むのが習慣付いたな。

牛を飲み干す際に側からコップの底を除いた。そんな時に、ふと、思った。

「現実世界での皆はどんな奴らなんだろ」