《魔法の世界でプログラム》迷宮攻略・後編

迷宮ダンジョン探索も二日目にった。結局、昨日はナーテが俺の橫で寢ていた。まだ母親がしい事もあるだろう。男の子だし文句は言わないでおこう。

今日は、10階層まで行けたら行きたいと思っている。階層主の近くで、休める場所が複數あるらしいので、そこで休むようにしたいと思っている。

「ラウラ。カウラ。今日は、10階層まで行くつもりで居る。」「はい。」「はいにゃ」「アンネリーゼ。」「なぁに?」「魔を見つけたら躊躇しなくていい。ノータイムで魔法を打ち込んでしい」「了解。」「ラウラ。カウラ。アンネリーゼが魔を倒したら、剝ぎ取れそうな素材があれば剝ぎ取りをして、無理そうなら無視していい。」「はい。」「はいにゃ」

「にいちゃん。おいらは?」「そうだな。ナーテも、剝ぎ取りを手伝ってしい。」「えぇ~。おいら。戦いたい。」「ナーテ。ご主人様のお役に立つのでしょう。まずは、剝ぎ取りをしっかり出來るようにならないとね」「・・・。解った。おいら。頑張る。」「ルト。ナーテの事を頼むな。それと、全に防と癒やしの加護を頼む」「かしこまりました。」「ナーテ。剝ぎ取りで、魔の弱點や構造をしっかり覚えておけよ。そうしたら、戦う時に有利になるからな」「!!。本當!」「あぁ本當だ」「解った。にいちゃん。おいら剝ぎ取り頑張る!」

「うん。ラウラ。ナーテに教えてやってほしい」「かしこまりました。」「カウラ。剝ぎ取りも頼むが、それ以上に、ユリアンネとヒルダの護衛を頼む。」「はいにゃ!」

「ユリアンネ。ヒルダ。」「はい」「はい。」「二人は、弓と魔法での攻撃を頼む。無理に前線に出なくていい。」「うん」「了解!」

「今日は、10階層の階層主の近くで休む。だから、魔法の出し惜しみは必要ないからな。」「「「「「「「はい!」」」」」」」

隊列を作って、まずは、9階層の階段に向かう。地図はあるが、この辺りから隠し通路があったりする。地図も完璧ではないのだ、そえを隨時修正しながら、進む事にしている。魔族も出て來るが、アンデット系が本當に多い。

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”聖魔法”が有効なのは実証済みなので、遠慮なく叩き込む。どうせ、アンデッドは剝ぎ取りができない。武を落とすが、殆どが使いにならない。一応回収はしているが、潰して鋳直すしかなさそうだ。そもそも、一度作ったを鋳直すなんて事をこの世界でやっているのだろうか?

「ルト。」「何でしょう?」「鉄製の防をかなり拾っただろう?」「はい。そうですね。」「これって普通はどうしている?」「磨いて、重ねたりして、修復して使うのでは無いでしょうか?」「そうか、鋳直す様な事はしないのか?」「”鋳直す”?」「あぁ鉄だから、高溫で溶かして、別の鉄製品になると思うのだけどな。」「どうでしょう?私は聞いた事はありませんが、職人ギルドなら何か知っているかもしれませんね。」「そうだな。戻ったら聞いてみるか?」

「お兄様。もし、職人ギルドが、今お兄様がおっしゃった方法を知っていたら、冒険者ギルドから”アンデッドが使っていた武を買い取る”としませんか?」「どうだろうな?ここって鉄鉱石も出るだろう?効率で言えば・・・・そうだよな。鋳直すだけのほうが簡単だよな」「アルノルト様。”たたら製鉄”が最新技である事から、鋳造の技もそれほど発展していないと思います。」「そうか、すでにやっているのなら、二束三文だろうけど、売ればいいし、やっていなければ、方法を教えればいいよな」「そうですね。」「お兄様は、方法をご存知なのですか?」

もちろん。正確な方法は知らない。しかし、取っ掛かりくらいにはなるだろう。やっていないようなら、手紙でライムバッハに居る、ディアナに連絡してもいい。金が必要なら、マノベ商會から融資すればいいだけだ。

先日マノベ商會に言ってびっくりした。すでに、資産が億を軽く越えていた。二桁億に近づいていた。正直、使いみちがない。永遠貯めておくよりも、何かに還元して回したほうがいいのは當然だ。今定期的な出費は、ライムバッハに殘っている22名への賃金だけだ。どっかを開拓して、俺が自由に出來る街でも作ろうかな。その為に、冒険して、いい場所を探してみるのもいいかもしれない。

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しかし、今は、この迷宮ダンジョンの攻略だな。この街に居るトッププレイヤーは、10階層の階層主を抜けて、11階層に行けているという報が出されていた。しかし、ここ數ヶ月は11階層に降りた冒険者の報告は上がっていないと言っていた。

よし。行くか?「ラウラ。カウラ。頼む。」「はい」「はいにゃ」

10階層にった。雰囲気は今までと同じで窟だ。魔の數は増えていない。減ってもいない。適度に現れる。それをすぐさま殲滅する。ラウラとナーテから剝ぎ取れないという苦が出たので、攻撃は抑えるようにしている。魔法ではどうしても派手になってしまう。実際には、込める魔力の調整を行えばいいのだが、面倒になって”配置”してある魔法を使っている。配置名を唱えるだけのお気軽魔法だ。その分制が難しい。パラメータの力がもうし出來るようになれば、変えられるのにとは思うが、今は実験すべき時ではない。したがって、戦いは刀と剣と弓が主になってくる。弓矢の補充はいつ出來るかわからないので、使用は控えているようだが、ステータス袋の中には、ゆうに1,000本程度のストックがある。正確には、990本だな。そろそろ、ステータス袋の中も整理しないとダメだな。

10階層は、複合で襲ってくる。アンデッドが魔を率いていたり、魔族がアンデッドを使ってきたりする。仲がいい事は良いとは思うが、基本玉砕戦法なのがいただけない。もうしAIを鍛えてしい。出來損ないの、RPGのモンスターの様だ。一番近くに居る相手を攻撃する。それだけの処理になっている。その為に、対処は簡単だ。盾役となる者が吐出して、相手の前方に出る。その間に、中盤や後方から弓矢や魔法で攻撃する。フレンドリーファイアの可能もあるので、あまり近くの敵は狙わないが、敵のきの予測ができているので、それを逆手取る。正直、これなら何匹居てもさほど怖くない。

下層に行けば、もうしまともなAIを積んだ魔が出てくるのだろうか?それとも、簡単な制プログラムだけしか組み込まれていないつまらない戦いを永遠と繰り返さなければならないのか?

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「アル様」「え?あ、ラウラ。どうした?」「いえ、もうすぐ階層主の部屋ですが、どういたしましょうか?」「そうか、カウラ。空いている場所はどこかあるのか?」「・・・。一番奧が空いているにゃ」「了解。そこに案してくれ」「はいにゃ」

カウラを先頭にして、奧に進む。部屋は全部で10ほどあるのか?ここは、注意がされていた場所だ。部屋には、基本的にユニオン単位で使う事で、他人が使っている場合には、使わない様にする。使っている時には、ドアを閉めておく事と幾つかの注意點があった。

こんな場所が用意されているのかと思えば、階層主へのアタックの順番待ちだと説明された。階層主の部屋は一番奧だが、階層主が居る時には、ドアが閉められていて、復活待ちの時には、ドアが開けられている。それではなぜ待機が産まれるのか?答えは、簡単で、階層主のドロップアイテムが”おいしい”からだ。1年に1個程度”らしい”が、アーティファクトもドロップする”らしい”。

俺達の目的は攻略なので、さっさと攻略して先に進みたい。自分たちの実力がどの程度なのか計る為にも挑戦はしたいと思っている。

一番奧の部屋にった。「アル兄ィ」「どうした?」「・・・うん。」「カウラ。」「アル様。私から説明します。」「あぁ」

カウラが言うには、俺達を見た他のパーティが、”かも”が來たと言っていたらしい。階層主の質上。倒されれば、クリーングタイムを経て復活する。しかし、挑んだパーティが全滅したり逃げたりすると、階層主の力は減った狀態で居座る事になる。ようするに、”おいしく”なるのだ。

「そういう事か・・・。ここに殘っている連中は、誰かが中途半端に戦って、全滅するのを待っているって事だな。」「はいにゃ」

「ありがとう。カウラ。でも、大丈夫だ。俺達なら負けない。」「そうですよ。カウラ。アルノルト様が勝てると言っているのですから、大丈夫です。それに、私達は強いですからね。」「えぇそうですよ。カウラ。わたくしと、ラウラとカウラとアンネリーゼとルトとお兄様は、強いですからね。」「ユリアンネ。今、サラッと、私とナーテを省いたわね。」「だって事実ですからね。カウラ。それに、私達はお兄様に危害が及びそうなら、聖獣化すればより強い攻撃ができますよね。」「そうだったにゃ。忘れていたにゃ。それに、眷屬も呼び出せばもっと強くなれるにゃ」

そう、実は聖獣の眷屬たちだが、呼び出せる數にはどうやら制限があるらしいが、一匹の強さが半端ない。一度、カウラが呼び出した、貓と模擬戦をやったが、捕まえられなかった。ユリアンネの召喚した竜など反則級の強さだった。斥候に特化している、ラウラの眷屬と全力で戦ってやっと引き分けに持ち込めたくらいだ。

問題があるとしたら、眷屬を呼び出している間の消耗が激しいという事だ。俺やヒルダやナーテの召喚と聖獣の召喚は本的に違うようだ。検証が進んでいない。この旅の間に検証を終わらせたいとは思っている。

「よし、今日は、休んで、明日の早い時間に階層主に挑戦するからな」「「「「「「「はい」」」」」」」

この日も、前日と同じように、風呂を作って、ベッドを作って休んだ。先日のような喧嘩はなかった。ただ、俺の橫にヒルダとユリアンネが寢る事が決まっていたようだ。ナーテは昨日一緒に寢たから今日はなしと言っていたが、男のナーテとである二人とは違うと思うのだけど・・・な。とは思ったが、口に出す事はしなかった。

起きた時には、アンとルトが食事を作っていた。迷宮ダンジョンの中で暖かいご飯が食べられるのは嬉しい。皆を起こして、食事をして今日の予定を確認した。

取り敢えずは、階層主に挑戦する。逃げる事も出來るようなので、無理そうなら逃げるという選択肢も取る。デスゲームを楽しむような癖は俺にはない。

「皆。武は大丈夫か?」『はい!』「配置してある魔法を全力で使っていいからな。11階層に降りたらすぐに休憩出來る場所があると書かれている。それ以上は不明だけどな」『はい。』

さて、行ってみよう。俺達が部屋から出て、階層主に向かうと、他の部屋の雰囲気も変わった。やはり、こいつら狙っているのだろう。勝てば問題ない。せいぜい、そこで待っているがいい。

★☆★☆★☆ 10階層の冒険者 Side「おい。おい。今度は、子供かよ。よくここまで來られたな」「逃げてきただけじゃないのか?」「それじゃ困るな。ミノ君に突撃してもらわないとならないからな」「そうだな、違いない!」

俺達は、ここで階層主を狩り続けている。俺達の他に、貴族や商家から依頼されて來ている連中も居る。最初、これをやり始めたのは俺達だったが、真似され始めた。そこで協定を新たに作った。階層主の前の部屋は10部屋ある。9ユニオンで待機して、ローテーションを組む事になった。食料や資の運搬の手間を考えると、そうするのが、一番効率がいい。

そして、俺達以外のパーティがたどり著いたら、そのパーティを先に行かせる事にしている。それは階層主の質による。一度倒されたら復活するのを待たなければならないが、挑んだパーティが負けたりしたら、力が削れた狀態で殘る。そこを狩れば簡単に倒せる。そして、パーティが全滅してくれたら、そいつらが持っていたが殘されるので、二度味しいというわけだ。

そして、実は問題はもう一つある。冒険者ギルドも把握はしていないようだが、階層主は何百に1程度の割合で、変異種が現れる事がある。この変異種は、同じ階層主だが、角のが違う事で見分ける事が出來る。そして、違いは他にもある。べらぼうに強い事だ。変異種一と通常種では、強さで20~30倍の強さの違いがある。倒したときに、アーティファクトが出る可能が高いのではないかと俺達は考えている。俺達も2回ほど、変異種と戦った事があるが、勝てそうにもなかった。その時には、商家から派遣されていた3PTのユニオンが全滅した。その後に、った貴族からの派遣ユニオンも全滅して、やっと次で倒せた。実りも大きかった様だ。最近では、その為に、犯罪奴隷やヤバメの奴隷を買ってきて、挑ませる事もしている。

今、居る階層主は、今までに見たことも無いくらい強い階層主だ。すでに、奴隷パーティを幾つか突されているが、監視していた奴が言うには、しのダメージも負っていないという事だ。

さっきの子供のパーティは武だけは良かったから、全滅したら、それを引き取りに行くだけでも金にはなりそうだ。しでもダメージを與えてくれたらなおさらいい。期待はしていないけどな。

翌朝。早い段階から、子供のパーティはき出した。部屋から出てきて、階層主にアタックした。

★☆★☆★☆ 10階層の冒険者

「アル。」「あぁ行くか?」

後ろからの視線を気にしたが、襲ってくる気配はない。し気にしすぎか・・・。

階層主がまだ健全である事がわかる。ドアを開けて中にる。

中央に、大きな斧を持ったミノタウルスだ。話しに聞いていたし違う。角は白だと聞いていたが、真っ黒だ。そして、斧を二本持っている。も、予想以上に淺黒い。そして、挑んだ冒険者のだろうか?沢山の骨が殘されている。防や銅貨や銀貨もあるようだ。

「最初から全力で行く。魔法準備!・・・撃て!」

ミノタウルスが立ち上がって、斧を構えた。待ってやる必要はない。全力で攻撃だ。

ユリアンネは、地龍を呼び出して、足止めを行ったラウラは、雷をまとった”鷹”を魔法で作って放ったカウラは、炎をまとった”虎”を魔法で作って放ったアンネリーゼは、氷をまとった”蛇”を作って放ったルトラウトは、聖魔法で皆を癒やしているヒルダは、皆に聖魔法で防壁を作ったナーテは、氷龍を呼び出して攻撃をさせている。

俺は、全屬の龍で攻撃を行っている。

どうやら過剰攻撃だった様だ。數分後、ミノタウルスは一歩もかないまま、最後は、俺が作った炎龍に巻きつかれてぜた。

「え?終わり?」「そうみたいだな。下へのルートも出ているからな。」「・・・・思った以上に弱かった?」「さて、どうなのだろうな。まぁ先に進むか、その前に剝ぎ取り・・・はできそうにないな。殘されているは貰っていくか?」「わかりました。ナーテ。」「うん。ラウラ姉。」「ルトも手伝ってあげて。ヒルダ。魔力はどうだ?」「ご主人様。かしこまりました。」「ん。しつらいけど、大丈夫。アルノルト様がキスしてくれたら大丈夫です。」「あぁ大丈夫そうだな。それなら、ヒルダも落ちているを拾ってくれ。ステータス袋にれて選別して、後で捨てればいいだろう?」「あっ!そうですね。その手が有りましわたね。」

皆で手分けして、を拾い集めた。ってきたドアも開くようだ。俺達は、そのまま11階層に降りていく事にした。改めて、11階層でアイテムの仕分けをしようと思っている。

★☆★☆★☆ 10階層の冒険者 Side「おい。鬼達がっていったぞ。今って、変異種だろう?何分持つかな?」「そうだな。30分持ったら見事だろうな。」「馬鹿。そんな訳無いだろう。俺達でも10分位で全滅する可能があるのだぞ」「そういやぁそうだな。でも、そろそろ放置しておくわけにも行かないだろう?」「あぁ俺達はまだいいけど、商家や貴族達が文句を言い出しているようだな。」「紐付きは面倒だな。」「あぁそれで、今日にでも話がしたいと言ってきている。」「なんか、前に言っていた、一撃離方式か?」「そうだな。時間はかかるが、それが現実的だろうな。」「分配はどうする?」「商家と貴族で調整したらしいぞ。10分割して、倒したパーティが2でそれ以外は1というじでどうだって打診があった。」「アーティファクトが出た場合は?」「オークションの後で、分配を考えているようだぞ」「そうか、俺は異存ない。お前たちが良ければ、それで妥協しよう。あれを1ユニオンで狩るのは無理だからな」

今の変異種は、変異種中の変異種と思っていい。すでに、1ヶ月以上討伐されないで居る。

”どぉーーーん!!”

なんだ!なにがあった!

慌てて部屋の外に出る。今までに聞いたことがない音がした。他の部屋からも冒険者が出て來る。

そして、階層主の部屋のドアがゆっくりと空き始める。

え?あのガキども、変異種を倒したのか?

★☆★☆★☆ 10階層の冒険者

11階層に降りた。俺達が扉から出ると、10階層に繋がる扉が閉じた。どうやって、帰るのかと思ったら、別の出口が用意されているようだ。

部屋の隅に上に向かう階段があった。これが冒険者ギルドで説明された不思議な階段なのだろう。11階層に降りた時に、階段を上がると、口に戻ってこられると言われた。理屈はわからないのだと言われた。何らかのアーティファクトの力だろうという事になっている。

11階層の最初は通路がまっすぐにびていて、正面にドアがある。左右には同じように幾つかの部屋があるようだ。この先は、まだそれほど解明されていない。地図も販売されていない。報もほぼ皆無だと思っていい。なんでも、11階層はくる度に構が変わっているのだと言われた。その為に、探索が思うように進まないようだ。

一旦部屋にって休んでから、探索を行う事にした。正直階層主で褄取るのかと思ったので、ここで一泊するつもりで居たが、そんな必要はなさそうだ。

「さて、それじゃ11階層の攻略を始めるか?」

一本道を進んで、11階層の本丸であろう扉を開けた。

「え?なに?これ?」

皆同じように呆然としている。

「ヒルダ。マッピングは出來るか?」「脳マッピングは無理。マッピングする魔法とかないの?」「ユリアンネ。知らないか?」「お兄様。無理ですわ」「そうだよな。方角だけでも・・・。あっ!」

そうだ。方位磁石を作る事が出來る。放り込んだままになっている磁石で作る事ができそうだ。

「ヒルダ・・・。イヤ、ナーテの仕事だな。」「なに。にいちゃん。おいらで出來る事なら、なんだってやるよ。」「あっうん。この”方位磁石”を持っていな・・・。」

なぜ急に方位磁石が必要にある自になったのか?答えは簡単だ。

この11階層は、平原だ!それも、目印になりそうなが一切ない。これじゃ攻略も進まないものわかる。いろいろ変わるだろうけど、”だだっ広い”場所が準備されているだけなのだろう。マップが存在しない理由も解った。

幸いな事に、方位磁石自は機能していた。そして、扉は、真南に位置している。最悪、真南を目指せば帰ってこられる。壁にあたったら、南に向かえばいい事になる。

11階層の探索を開始する。12階層に向かう階段が見つけられなければ戻ってくる必要があるが、なんとなく真北にあるような気がする。ヒルダとアンもその意見に賛だったので、真北を目指す事にした。

途中、なんどか魔に遭遇した。今までよりは強いが対処方法が変わらないので、余裕で対応出來る。

ミノタウルスも居るが、階層主よりは弱いのだろう。炎龍一で対処出來る。木龍で拘束して、刀で両斷する事もできた。ようするに、強くはないという事だ。

予想通り、12階層への階段は真北の位置にあった。12階層も同じような作りになっているようだ。広がっている印象があって、真北にあった階段から真南を目指した。途中で疲れもピークに來たので、野営する事にした。夜は皆で代といいたかったが、ラウラとカウラとユリアンネとアンとルトが、自分たちが代で見張りを行うと言って聞かなかった。俺とヒルダとナーテは、休む事になった。

12階層も無事踏破できた。やはり真南に階段が備え付けられていた。次は13階層。今度は、真南から真北に向かったが、階段はなかった。壁沿いに真西に向かったら、階段が存在していた。14階層は、真東に・・・。野営をしながら、階層を降りていく。

も徐々に強く多くなっていくが、パターン化されていて、それさえ読み間違えなければ、対処は簡単だ。剝ぎ取れるも大きくは変わらない。

15階層からは、魔の中に通常の獣がじるようになった。獣は”おいしい”。剝ぎ取りという意味では変わりは無いが、剝ぎ取った後で食べられるのだ。魔も一部食用には出來るが、食べられる場所がないのだ、獣なら味しいか不味いかの違いはあるが、食用に出來るのは大きい。まだ食料には余裕があるが、補充できる時には、補充しておきたい。薬草や果実も15階層からは採取出來るようになっている。これも地味に嬉しい。薬草やポーションが必要な自にはなっていないが、いざという時には、ポーションがあれば心強い。保険の意味でも食料という意味でも必要なのだ。

15日位経って、やっと20階層にたどり著いた。永遠同じ事の繰り返しだ。階段の位置が四隅のどれかだと辺りを付けていているが、一回で辺りを引けばいいが、そうじゃないと移距離が長くなってしまう。襲ってくる者が居るから、魔法は溫存しておきたいので、基本は徒歩のみでの移になる。

予想では、20階層には、階層主が居るのだろう。扉をると、下層に降りる階段ではなく、幾つかの部屋が用意されている。やはり、階層主が居るようだ。

一泊してから階層主に挑む事にした。

「階層主だろうから、今回も遠慮しないでいい。初手から魔法を使うぞ!」『はい!』

階層主の部屋にはいる。おいおい。オーガかよ!

ミノタウルスと同じように、皆で一斉に魔法を放つ。魔法の効果が無くなった時に、オーガが倒れているのが見えた。もしかしたら、10階層のミノタウルスのほうが強かった?そんな気もしないでもなかった。

剝ぎ取りができそうだったので、剝ぎ取りを行ってから、下層に向かった。疲れもなかったので、そのまま探索を開始する。

「え?どういう事?」

21階層の扉を開けると、目の前には一本道があるだけだ。一時間位歩くと、下層への階段が見えた。その間一回の戦闘もなかった。

22。23.24.25。と同じだ。徐々にだが、歩く距離が短くなっている。

そして、今俺達は、30階層に到達していた。階層主なのだろう。今までと同じように部屋が用意されている。

さすがに歩き疲れた。神的にもなにもない場所をひたすら歩いて疲れた。一泊してから階層主に挑む事にした。

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