首都には問題なくられた。本當に、定番イベントが発生しない。城壁での守衛も冒険者の印を示して、首都に來た目的を説明して、馬車の中を確認して終わりだ。

順番に文句を言っている貴族やお偉いさんも居なければ、悪態をついてくる冒険者も居なかった。

「アル。この後どうする？」「ん？俺は、依頼の手紙を渡してくるよ」「あっそうだったね。それじゃ、私達は宿を探しておくよ。」「あぁ頼む。」

俺は、一人で冒険者ギルドを探して移した。レオポールから渡された手紙をギルドに提出した。これで、依頼達かな。し待っていると、付した人が戻ってきた「アルノルト様。申し訳ありません。この手紙は、アルノルト様が、直接マラブール様にお屆け頂けますか？」「はぁ問題無いのですが、私こちらに著いたばかりで、マラブール様のお屋敷もわかりませんし、"どなた"なのかわかりません。」「それは大丈夫です。今、ギルド職員が、マラブール様の書を呼びに行っております。しお待ちいただけますか？」「あっ解りました。待っている間、共和國の事がわかる冊子や本を読みたいのですが、ありますか？」「えっあっはい。二階に図書スペースがあります。」「ありがとうございます。本を読みながら待っています。」

『ラウラ。』『はい。アル様』『もうし時間がかかりそうだ。屋敷まで直接屆けに行く事になりそうだ。』『解りました。宿屋は見つかりました。あっヒルダ様がそちらに向うそうです。』『わかった。待っているよ。みんなには、遅くなるかもしれないから、自由にしていてと伝えておいて、ね。』『かしこまりました』

ラウラとの念話を切って、共和國のり立ちの本を探したが、思うような本がなかった。

魔法の書もなかったので、共和國に存在する迷宮ダンジョンの報を調べる事にした。何冊か関連しそうな本を探して読んでみたが、迷宮ダンジョンの事は書かれていない。そもそも、ブラント村の迷宮ダンジョンも昔あった程度しか記述が見つからない。共和國には、迷宮ダンジョンはもうないのかも知れない。

どのくらい経ったのだろう？橫には、いつの間にかヒルダが來ておとなしく座って本を読んでいる。

「お。ヒルダ」「アルノルト様。良かったです。いつまでも気が付かれないから、私の事を無視しているのかと思いましたわ」「來ていたら聲かければよかったのに」「いえ、何か難しそうなお顔をされていましたので・・・。」「まぁいい。」

「アルノルト様。マラブール様の書がお見えです。」「あっありがとう。」

下に案されると、口で一人の若者が立っていた「貴方が？」「あ。わたくし、マラブール選定委員の書をしております。ベルナベルといいます。アルノルト・マナベ様ですか？」

聲が、男裝って所か？でも男でも関係ないか。

「はい。私が、アルノルト・マナベです。そして、「妻の、ヒルデガルドです」」「妻？」「いえ、婚約者です。まだ婚姻はしておりません。」「はぁ・・・。あっマラブール様に手紙があるとお聞きしました。」「あっはい。レオポール様から預かっております。」「解りました。それでは、どうぞ、マラブール様のお屋敷までご案致します。」

表に來ていた馬車で屋敷まで送ってくれるようだ。俺とヒルダは馬車に乗り込んだ。手紙一つ渡すだけなのに、大げさな事も有るものだな。

馬車は10分位ゆっくり移してから止まった。

「アルノルト様。ヒルデガルド様。こちらです。」「ありがとう」

そこは、レオポールの屋敷と同じくらいの大きさだ。こちらは、これが基本なのだろうか？

ベルナベルが屋敷のドアを開けて、導いてくれている。屋敷にって、最初の部屋のドアが開いている。

「マラブール様。アルノルト様をお連れしました。」「ベル。ありがとう。アルノルト殿。どうぞ、こちらへ」「はい。」

部屋はそれほど広くないが、調度品もセンスがいい。レオポールとさほど年齢が変わらないだろう人が座っていた。この人が、マラブールなのだろう。

「はじめまして、アルノルト・フォン・ライムバッハ殿。そちらのしいが、ヒルデガルト皇ですか？」

「！！」「あぁ申し訳ない。そんなに警戒なさらないで下さい。」「解りました。しかし、私は、ライムバッハの者ではなく、一介の冒険者です。マナベ家の者です。」「そうでしたね。解りました。アルノルト殿。」「ありがとうございます。」

「もうし自己紹介しましょう。私は、共和國の選定委員をしております。レオポールの”親”だと思っていただければ幸いです。そして、帝國の組織を忌々しく思っております。」「マラブール様。帝國の組織とは？」「私の事は、様などと、選定委員といいましても若輩者ですからね」「解りました。マラブール殿。お聞きしたい事もありますが、先にお渡しするがあります。レオポール殿からの書簡です。お収め下さい」「ありがとうございます。ベル。」「はっ」

封を開けるのは、書の役目なのだろう。ベルナベルが手紙を預かって、封蝋を開けている

「確かに、レオポール様の手紙です。」「そうか、アルノルト殿。し待って頂けますか？」「えっあっはい。解りました」

ベルナベルから手紙をけ取った、マラブールが手紙を読み始めた。一通り全部を読み終わってから、”ふぅ”と一息吐き出した。

「ベル。し席を外してくれ」「はい。かしこまりました。」「アルノルト殿。できれば、二人だけで話したいのだが・・・。」「解りました。ヒルダ。悪いけど、ベルナベル殿と外で待っていてくれ」「アルノルト様。解りました。」

二人が出ていった事を確認した、マラブールは、機から魔道を持ち出して起した。起されたじだと、風魔法。多分、防音の魔法だろう。

「ほぉやっぱり。」「何がですか？」「この魔道の意味がわかるのですね。」「えぇ多分防音の魔法が発されて、部屋での會話が外にもれないという効果でしょうか？」「流石ですね。申し訳ない。」「何がですか？」「試すような事をしてしまった」「いえ構いません。立場が違えば、私も同じ事をしていたかもしれません。」「そうですな」「それで、本題は何でしょうか？」

「トリスチド・ル・テリエと妖の涙フェアリーティアの事です」「あっ」「正直に言います。前者は別に大きな問題では無いのです、テリエ家には、私から厳重な抗議をれます。その潰された村。」「ブラント村です」「そうそう、ブラント村の復興もお約束します。」「いえ、それは必要ないと思います。」「・・・そうですか・・・。」「はい。それに、私がとやかくいう事でもありません。共和國の中での事です。しかし、」「解っています。王國の國民となってしまった、舊ブラント村の子供のことですね」「えぇもし一人でも傷つけるような事が今後発生したら、私は子供を保護した者として厳重に抗議します。そして、それが武力を伴う事になってしまう可能は否定しません」「解っています。私もレオポールもそうならないように最善を盡くします。」「ありがとうございます。」「それに、村は迷宮ダンジョンの復活で、潤うでしょう。復興の必要も無いかと思います。」「そうですね。レオポールもそう言ってきています。でも、本當に、迷宮ダンジョンが生き返ったのでしょうか？」「はい。私自で確認しています。」「そうですか・・・方法をお聞きしても・・・。」「言えません。」「そうですか・・・もし、共和國にある。死んでしまった迷宮ダンジョンをお教えしたら、生き返らせて頂けますか？」「必ずとは言えませんが・・・。迷宮ダンジョンには興味があります。」「そうですか・・・。私の領地にも、過去にフランケンシュタイン博士が探索した迷宮ダンジョンがあります。」「え？そうなのですか？冒険者ギルドで書籍を探したのですが、共和國には迷宮ダンジョンがなさそうだと思ったのですが？」「あぁそれは、各領主や國で隠している所がほとんどですからね。でも、フランケンシュタイン博士が絡んでいる迷宮ダンジョンは私の領地とあと2箇所位だと思います。」「そうなのですか？すごく興味があります。」「そうですか。それなら、後ほどベルに迷宮ダンジョンの場所と探索許可書を持たせて伺わせます。」「ありがとうございます。合わせて一つ頂きたいがあります。」「なんでしょうか？」「迷宮ダンジョンの探索で得たすべては私に帰屬すると明記する書類をいただきたい。」「・・・。それは、生き返った後もですか？」「迷宮ダンジョンが生き返りましたら、その後は、マラブール殿の管理で問題ありません。私がしいのは、フランケンシュタイン博士の研究資料や博士が殘している魔道です。」「・・・。解りました。私としては、使いみちがわからない魔道よりも、迷宮ダンジョン資源の方が魅力的です。でも、アルノルト殿が整理した後でかまわないので、どんなものなのか教えていただければと思います。そして、もう売るようながあるのなら、最初に私に聲をかけていただきたい。」「解りました。」「ありがとうございます。」

「アルノルト様。橫道にそれてしまいましたが、妖の涙フェアリーティアなのですが・・・ご存知なのですね？」「はい。まだ名前と帝國が組織の中心である程度の事しか摑んでいません。」「そうですか、ここ數年で、共和國での急速に勢力をばしてきているのはご存知ですか？」「噂程度ですが・・・。」「正直にいいます。私とレオポールは、貴方達は、妖の涙フェアリーティアに関して何かご存知だと思っています。」「・・・・それは・・・。正直に言えば、一度関わった事がある程度です。構員の中で3名知っているだけです。」「そうなのですか？あっ！もしかして・・・。」「そうです。父と母達の仇です。」「・・・それは申し訳ない。」「いえ、構いません。」「どのような事をご存知か教えていただくわけには行きませんか？」「構いませんが、マラブール殿が知っている事も教えていただきたい。報換としませんか？」

なにか考えているようだ。そりゃそうだよな。その報を得るために何を犠牲にしてきたのか考えているのだろう。こっちはベット出來るカードはない。それでも、多くの報を引き出したい。本來なら使う場ではないが、駆け引きのカードとして使う。共同戦線が晴れれば一番いいのは解っている。その前の様子見だ

「解りました。こちらが提示出來る報は、首都での彼らの活拠點とそこに出りした商人や選定委員の報です。」「十分です。こちらは、幹部と思われる3名の氏名と容姿と、あと私達が解っている戦闘スタイル。それと、私との関わりでしょうか？」

それから、暫くの間二人で妖の涙フェアリーティアに付いての報換を行った。

首都での活拠點や関係しているであろう商人の報を得られたのは大きい。選定委員自は正直どうしていいのかわからない。帰って、ヒルダやユリアンネと相談だ。もしかしたら、ユリウスやクリスに聞いたほうがいいかもしれない。こちらから手出しするつもりはないが、向こうから來た時に反応できるようにしておくのは必要だろう。そういう意味でそうそうに関係していそうな者達の氏名が判明したのは大きい。

明日にでも、首都を見學しながら、監視対象になる商人や選定委員を探すことにしよう。

話しが終わって、ベルナベルとヒルダが戻ってきた。お茶とお菓子を持ってきてくれた。一息れてから、マラブールから依頼達の印を貰った。

宿屋に行く前に冒険者ギルドに提出した。

宿屋は、中間どころだろう、ただ部屋はやはり一部屋しか取っていないようだ。

部屋に皆が揃っていたので、マラブールとの話しをしてから、明日から2週間位、首都を見學してから、マラブールから教えてもらった迷宮ダンジョンに行く事にした。反対意見もなかった。

「ある兄ィ。商人や選定委員に眷屬で見張りを付ける？」「どうおもう？アン。」「もう解っている連中は必要ないと思います。奴らの拠點から出ていった者のリストだけでも作っておくのはどうでしょうか？」「お兄様。アンの言っているとおりですわ。既知の者ならいいのですが、そうじゃなかった時に反応が遅れるのが怖いですわよ」「そうだな。アン。ルト。できそうか？相手になるべく気が付かれたくない。」「はい。大丈夫ですわ」「そうか、明日からやってほしい。」「「かしこまりました」」

「それから、明日から暫く晝間は別行にする。ナーテ。ヒルダ。は、俺と一緒に奴らの本拠地の見える所で監視行にでる」「「はい」」「ラウラ。カウラ。ユリアンネ。俺達を監視している者が出ると思うから、そんな奴らが居たら捕まえてくれ。」「かしこまりました」「了解にゃ」「お兄様・・・自ら囮になぞならなくても・・・。」「ユリアンネ。俺が一番有効的な囮だろう？」「そうですが危険ではないですか？」「大丈夫だろう。そりゃぁクラーラレベルが來たら苦戦するけど、最初から戦わないで逃げるつもりだから大丈夫だろう。」「そうですか・・・解りました。しっかり監視します。」「頼むな。」

それから、ラウラ達から今日一日の事を聞いた。

首都に関しての話を聞いた後で、ユリウス達にも連絡しておいた。何か考えてみるという事だった。

まてよ。俺が囮になるという事は、俺は、共和國の首都を散策できないという事になるのか？