《魔法の世界でプログラム》迷宮案

結局、カールを屋敷の者にまかせて、全員で迷宮の街ウーレンフートに向かう事になった。

馬車を使っての移で、3日ほどかかる計算だ。その間、俺は馬車の中で、ガーディアンが作れないか試す事にしていた。攻撃するだけのガーディアンなら簡単だったが、識別を行って、攻撃させるのが難しい。識別を付ける事が出來れば、簡易的なガーディアンの完なのだが・・・。

ガーディアンにも弱點ができてしまいそうだ、俺達が相手にしたガーディアンは、取り付かれてしまっての攻撃回避は難しい。その為に、今作っているのは、遠距離・・・・なくても、中距離での攻撃がましいが、それだと識別する為の方法が、現狀できている”ステータスを見る”が難しい。中途半端なになってしまうので、一般的に売り出すのは難しい。それでは、開発の意味がない。俺のためだけに作るのなら、ガーディアンではなく、聖獣達の眷屬を呼び出して警護させればいいだけなのだ。

今作っているのは、それこそ馬車の護衛に使えないかと思っている。獣や魔だけなら、人族以外というアバウトな條件設定でいけそうな気がするが、野営で一番怖いのは、人間だと思っている。

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俺が、そんな開発をしている橫では、ユリウスが、ギードとハンスを相手に模擬戦を行っている。ラウラやカウラは、森にって食料を確保している。十分に持ってきていると言っても、何があるか解らない。余るようなら、ウーレンフートで売ってしまえばいい。

「なぁザシャ。なんで今回は帰る事にしたのだ?」「族長からの命令だからかな?」「疑問形で言われても困るけどな。聞いているのは俺だからな」「うん。”絶対帰ってこい”と言われている。それに、ディアナと一緒って條件もついている。護衛も最初は、里が用意すると言ったけど、それは斷った。」「へぇそれで、今まで帰らなくて、今回変えるのは、理由はそれだけ?」「ううん。多分、今回帰らないと、結婚の話が出る。それは困るから、今回帰る事にした」「事がよくわからないな。でも、今回帰る理由があるって事だな」「うん。できれば、アルにも協力してほしい」「俺にできる事?」「うん。アルにしかできない事。」「わかった。何をしたらいいのかは教えてくれよな」「もちろん。ディアナにも言っておく。」

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何か地雷を踏み抜いたじがするけど、ザシャとディアナには世話になっているし、そのくらいのサービスは必要だろう。特に、ザシャはエルフだけあって壽命も俺達よりも長いだろう。そうなったら、カールだけではなく、ライムバッハの今後を任せられるかも知れない。人間には問題はない。是非、抑えておきたい人だ。

「アルノルト様」

俺とザシャの話が終わったのを見て、クリスが話しかけてきた。「ん?」「さっきから何を作っているのですか?」「あぁ”ガーディアン”かな。簡単に言えば、認められない者以外を攻撃する魔道だな」「また騒なを作っていたのですね」「騒って、まぁ確かにな。でも、有効だろう?野営しているときとかに、不意打ちを喰らわないだけでも意味があると思うぞ」「たしかにね。それが、誰にでも使えるのなら、ギルベルト辺りが聞いたら、相変えて渉してくるでしょうね」「ハハハ。そうだな。目に見えているな。商隊の馬車とかにもつけたいのだけどな。」「何か問題でも?」「単純に近づく者を攻撃しろって言うのなら簡単だけどな」「それでは駄目ですの?」「クリス。想像してみろよ。これをつけた馬車が相手を攻撃しだしたら、一種の戦闘行為だろう。笑えないぞ」「・・・・あぁ確かに、それは駄目ですわね」「そうだよな。”悪意”や”敵意”が判斷できるような魔法があれば組み込めるのだけどな。でも、そうなると、獣や魔は防げなくなるけどな」「え?なんで?獣と魔も同じじゃないのですか?」「う~ん。俺には、獣や魔の友達はいないけど、あいつらが、馬車や人を襲うときに、”敵意”や”悪意”があるとはおもえないのだよな。”食”が多くて、あともしかしたら、自分の縄張りを侵略された事への怒りじゃないかな?」「言われてみれば、そうですわね」

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「それは、そうと、さっきからやっているのは、どうやって居るのですか?」「ん?どれの事?」「何か、四角い箱に向かって、唸っているかと思ったら紐を取り出して、何か仕出したり、かなり不審な行ですわよ」「あぁごめん。迷宮ダンジョンについたら説明する」「そうなのですね。わかりましたわ。遠目に見ていた、ユリウス様やイレーネやエヴァンゼリン様にもそう言っておきますわね」「おっすまん。頼む。」

馬車の揺れをじながら作業に沒頭する休憩の度に、誰かがよってきて話をしていく、その度に作業と思考が止まる。日本で作業をしていたときの事を思い出す。集中して何かをやっているときに限って、頻繁に聲をかけられる。それで、再度集中した事に同じようになる。それが嫌で、結局晝間の作業を諦めるようになった。深夜帯なら邪魔する事がない。鉄火場になっている場合以外では、それがベストな時間帯になってしまっていた。プログラムを自認して、それ以外の作業は、プログラムの邪魔だと切り捨てる事もできたが、立場が変わってしまって、できなくなっていた。打ち合わせという名前の、くだらない會議に駆り出されて、生産の何もない事を1~2時間行われる。進捗確認だけなら、10分で終わる。そんな會議を毎週やらないと気が済まない現場が多かった。そして、プログラマの仕事はプログラムを書くことであって、會議の資料を作ったり、打ち合わせの為の資料を作って、作業時間を潰していく。営業が行えばいいとは言わないが、本來の業務が円に進むように、バックアップを行うのが、営業ではないのだろうか。営業の作業をプログラマがバックアップして、仕事が遅いと言われる。そんな現場は、徐々に火種が大きくなり、くすぶって、いずれ発する。営業が、時間がないのはわかっている。開発部の人間の話を聞いてもはぐらかされているとじるのもわかる。だからこそ、営業は自分の目で確認すべきなのだ。開発が作ってくる資料なぞ信じては駄目なのだ。言葉のニュアンスで勘違いしてしまいそうな報告になってしまう事もある。”80%終わっています”と”20%が手付かず”では、數字的な報告書は同じだが、意味合いが違う。

「アル様」「あっごめん。ラウラ。なに?」「いえ、本日の野営地について、お食事の準備ができました」「そうか、ありがとう。ちょっとやる事があるから、こっちに持ってきてもらえると嬉しい」「かしこまりました。」「うん。頼む」

15年経っても忘れる事ができないのか。それとも、まだ15年と考えるほうがいいのか?俺は、この答えを出せないのだろうな。

頭を降って、余計な考えを飛ばす。まずは、目先の事を考えることにしよう。

「アルノルト様。お食事をお持ちしました」「あぁありがとう。ヒルダが持ってきてくれたのか?」「はい。今日は、私の順番です」「なんの順番だよ。まぁいい。自分の分も持ってきているのだろう。一緒に食べるか?」「はい!」

黒パン2つとなんのかわからないが、と野菜がったスープ。塩味は俺が好きだから、大量に用意している。それと、ナーテの村に寄ったときに仕れた湖の魚の燻製を炙ったが今日の夕飯だ。

食事を取って、今日の見張りの順番を決める事になった。聖獣達が眷屬を使って行うと主張した。この辺りは、ライムバッハ領である事や、常日頃から使う街道である事から、野盜は出てくる可能は低い。眷屬に順番に見張りをやってもらう事になった。

ウーレンフートへの行程は、イーヴォがしっかり組んでいた為に、大きな問題がなく著く事ができた。代のへ話は、ユリウスとクリスに任せた。俺達は、冒険者ギルドに寄って最近のきを、聞く事にした。

魔核が出るようになった事と、迷宮ダンジョンの魔が強くなってきたという事だ。強くなったと言っても倒せない程では無いようで、以前よりも低階層で狩りを行う者達が増えたらしい。そして、10階層のフロアボスの前で陣取っていた奴らが全滅したらしい。

俺達が突破した後で、何度か同じように、フロアボスにアタックしたらしいが、何度目の時に、変異種が生まれてしまったらしい。話を聞くと、俺が98を外して、端末をれ耐えた時期と重なっている。そうやら、し設定を調整した方がいいかもしれない。取り敢えず、明日ユリウス達と潛った時に相談する事にした。

宿屋に戻ると、遠足の前の子供みたいにはしゃぐ奴らが目にる。特に、ギードとハンスは経験を積むのには丁度いいのだろう。さっきからウザいくらいにいろいろ聞いてくる。

「アル。それで、階層を降りていくのか?」「それでもいいけど、制室なら、ゲートを作れば移できるからな。俺は、戦う事に喜びをじないから、さっさとゲートを使える狀態にしたいのだけどな」「アル様。」「どうした?」「はい。その事なのですが、あの部屋はそれほど広くないですし、ブラント迷宮とマラブール迷宮の部屋を使っても、それほど多くの人が寢られるわけではありません」「そうだな。」「はい。ナーテとルトは、ブラント迷宮に移してから、地上に出たいと言っています。」「ナーテ。いいのか?」「うん。とうちゃんとかあちゃんへの報告とか、村の子供からのお願いも、皆に伝えないとならないからな」「そうあ、わかった。ルト。頼むな」「ご主人様。かしこまりました。」

「あぁそれで、ラウラ。それでどうするの?」「はい。私とカウラとアンで、ウーレンフート迷宮を攻略してみようかと思っています。問題なければ、ギード殿とハンス殿もご一緒して頂きたい。ダメでしょうか?」「だってよ。ユリウス。どうする?」「どうするも、ギードもハンスもそれでいいか?」「はい」「お願いします。」

「それなら、ギードとハンスも頼むな。ラウラとカウラとアンも無理するなよ。今日、冒険者ギルドで聞いたら、10階層のフロアボスが変異種になっているみたいだからな。」

それから、明日の準備をする者ともう寢る者に別れた。俺は、準備が終わっているので、先に休ませてもらう事にした。

今日は、二手に別れる事になっている。迷宮ダンジョンにるのは同時になるが、その後は別々になる。冒険者ギルドには、4日と予定を提出しておく。

「ラウラ。3日後に宿屋で待ち合わせな。」「かしこまりました。」「ギードもハンスも頼むな」「おぉまかせろ」「あぁ解っている。」

「それじゃ俺達は、制室に行くことにする。」

室には、俺。ユリウス。クリス。イレーネ。エヴァ。ザシャ。ディアナ。ヒルダ。ユリアンネ。ナーテとルトは、違うゲートですでに、ブラント迷宮に移している。後、テディはユリアンネが抱きかかえている。イーヴォは、宿屋で留守番している事になった。曰く「俺は話を聞いても解らないから、荷番をしている」という事だ。

「なぁアル。」「なんだよ。まだ、移しただけだぞ」「そうですわよ。ユリウス様。アルノルト様の非常識は今に始まった事じゃありません。最初から突っ込んでいたら、3日程度では終わりませんわ」「なんだよ。何がいいたい?」

エヴァがおずおずと手をあげた。「あのですね。今のゲートなのですが、これは、どこにでも移できるのですか?」「あぁ詳細な説明はまだできないけど、今判明しているのは、迷宮ダンジョンないで位置がしっかり把握出來る場所だけだな」「そうなのですか?」「あぁ一度、ライムバッハの屋敷に作ろうと思ったらできなかった。何か、発條件があるのかも知れないけど、まだ解っていない。」

皆が、部屋にった事を確認して、テディに説明させた。次に、そのまま、ブラント迷宮に移した。

「あっそうだ。ブラント迷宮は、共和國にあるのだったな。上には出ないほうがいいだろうな。特に、ユリウスとクリスとエヴァは・・・な」「え?なんで私も?」「共和國でも、聖伝説が話されているし、エヴァの似顔絵も出ていたからな。どこで知っている人が出てくるかわからないからな」「え?なんでぇぇぇ!!」「それこそ、知らないよ。でも、もう諦めろ」「うぅぅぅ。ライムバッハ領しか自由に行ける場所がなくなってしまう。」

「アル。そんなことよりも、ここはなんだ?」「そんな事って・・・ユリウス様が冷たい。」「あぁ確かに”そんな事”だな。ここは、ブラント迷宮の制室で、ウーレンフートよりも、こっちの方が、施設が大きいからな。」「へぇそうなのか?」「アルも冷たい。」

何か、泣き言を言っている、エヴァは置いておいて、テディに施設の説明をさせた。今、ディスプレイを全部付けて、監視している狀況を全部表示させた。

それを見ながら、狀況を説明した。

やはり、地頭がいいのだろう、皆一度の説明で理解してくれた。

「それで、アル。迷宮ダンジョンを調整できるとか言っていなかったか?」「あぁ言った。でも、"出來る事"と"できない事"がある。」「なんだそれは?」「簡単な所だと、ウーレンフートには魔を倒したら、鉱石が出たりするだろう?あれは、ウーレンフート迷宮だけしかできない。他の迷宮ではできなかった。同じように、ブラント迷宮では、できた事が、ウーレンフートではできなかったりする。このあたりの事は、実際にやってみないと解らない」「そうか・・・それでどうやってやるのだ?」「そうだよな。実際にやってみせたほうがいいだろうな。」

管理ツールを起して、作をやってみせた。それほど難しい事はやっていないつもりだったが、最後まで著いてこられたのは、クリスとイレーネだけだった。

別の所で、始まった、魔道の方に興味が寫ってしまっていた。ヒルダとユリアンネは、簡単な魔道の作が出來るようになっている。基礎の基礎になる、魔核への配置を行った。ザシャとディアナとエヴァがそれに食いついていた。

管理ツールの説明が終わったのをあざとく見つけて「アル。あの魔核への配置って私でも出來る?」「ザシャって、魔法制、1を越えているよね?」「うん。大丈夫。」「それなら出來ると思うよ。ナーテでもできたからな。」「本當?出來るようにしてしい。どうやってやるの?」

皆が、魔法制が1を越えているのにもびっくりだったが、全員に出來るような仕組みをれて、こんな形で、負荷テストができたのは良かった。一応、クリスから、ここのメンバー以外にはにしておく事が告げられた。俺からは、暫くは、いろいろ調整するから、急につかねなくなるかもしれないから、その時は”ごめん”と伝えておいた。

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