《魔法の世界でプログラム》エルフの思

さて、依頼も完遂したし、報酬も"しい”ものは貰った。どうせ、今晩は泊まっていく事になっている。それなら、解析をしでも進めるのは、俺らしくていいだろう。

どこで休めばいいのか解らなかったので、結界の部屋に移した。奧の書斎(?)で、”預かった”箱の中を確認する。

ポケコンが2臺存在している。一臺を取り出した。もう一臺は、箱の中にれたままにして、他にっているを確認する。カーナビが3臺と無線機が3セット。今は、これはいいかな。攜帯電話が、ある狀態で無線機の利便は、低いだろう。他には、何か無いかと思って、箱の中を探ってみると、ケーブルが何本か出て來る。一本は、ミニジャックに繋がるケーブルで、多分、RS-232Cケーブルだろう。電圧がTTLレベルの為に、繋がらないのはわかっている。ダメ元で98に繋げてみようかと思ったが、迷宮ダンジョンでやったほうがいいだろう。パーツも転がっているが、流石に型番を見ても解らない。これも、迷宮ダンジョンで解析を行う事にしよう。

ポケコンを起する。やはり、8Kのままの様だ。BASICモードにしてから、プログラムを呼び出す。

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コマンドが使えるのかから試すしかないか・・・。

>LIST ALL

お!!コマンドをけ付けた。え?これって、BASICプログラムのまま?

ざぁ~とプログラムを眺めてくる。気になる所を先に見てみよう。

力をループさせているのか。カーソルの力を待っているようだな。スタート位置の指定がRAM領域のようだな。RAMのBANK1からデータを読み込むようになっている。カーソル上矢印の場合には、&H0040進むようになっている。下カーソルは逆だな。右と左も移地の設定があって、読み取ったRAMの容が1ならスタートになっているメモリ位置に戻される。

簡単な迷路のプログラムの様だ。迷路部分のRAM容に、書き込んでいるプログラムはどこにあるのか・・・。プログラム上で書き込んでいるようには・・・あった!POKE文。起時にGOTOで飛ばされて、返ってくるようになっているのか、なんでこんな面倒な事をしているのか?

ちょっとまて、そういう事か?もう一臺を取り出して、プログラムを確認する。処理は、同じになっているが、メモリに書き込む所と、スタート地點を示す変數値が違っている。迷路を64×64で表現していて、それをプログラムで"べた書き"しているのか?

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今は、これが迷路のプログラムで、壁に當たったと判斷されたら、初期位置に戻される設定になっている事は解った。これが現実世界と、どうやって適合しているのかだな。ロルフの説明では、ライトは増幅しているだけと言っていた。

プログラムを読み解いていくと、CALL ”コぉしぃ移ナぁグぅ 173.15378 457.94303 1.0000”數字を含めて、命令が書かれている。確か、CALL なんて命令はなかった。メモリに余裕がある事を確認して、別のプログラム領域に、CALLと命令を書いたが、実行時にエラーになった。

確実に、これが魔法の発條件になっている。さて、それではどうやって・・・”魔道への配置”を、行っているのではないか?

ポケコンには、CR1220と単 3電池×4本がっている。CR1220は、データ保存用だから、こっちでも同じ役割になっているのだろう、魔法が設定されているとしたら、乾電池の方だろう。4本。4つの魔石が使われているのだろうか?

もう気になってしょうがない。CR1220を外さなければ、データは消える事は無いだろう。そのあたりの仕様が同じである事を祈ろう。

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ノーパソを取り出した。裏蓋を開ける前に、一つ確認してみる。USBケーブルを繋いだ狀態で、端子をポケコンに合わせてみる。

(認識された!!!!!!!)

中の魔石が認識されたのだろう。これで調べる事が出來る。ノーパソから、ポケコンにアクセスを行う。あくまで、魔石へのアクセスである事を確認できた。やはり、魔石に魔法が組み込まれている。もう一臺も確認するが、同じ様に配置されていた。

”移魔法”がどういったなのか調べる事にした。渡された三つの數値が位置を指定して、そこに飛ばされる様だ。時間がかかるのは、処理に時間がかかるからなのだろう。

自分の行を思い返してみる。間違った道にった瞬間に、飛ばされたわけではない。間違った方向に進んで、一歩進んだら、元の場所に戻っていた。そういう認識が正しい。移魔法は、強制的に転移させてしまう魔法ではなく、場所を繋げる魔法ではないかと思う。これは実証実験が必要になるだろう。

原理を調べるのは、後にして、魔石から”移魔法”をノーパソにコピーする。開発ツールを起して、組み込みが出來るのか試しておく、モジュールの組み込みを行う事ができた。

次に問題になるのが、數値だ。これが、位置を表しているのは間違いない.まぁ今は置いておこう。最悪は人海戦でなんとかなるかもしれない。

ちょっと待て、これって運用面でいろいろ問題が出てこないか?まず、迷路部分がプログラムにべた書きされている。これは、運用面を考えると問題ではあるが、大きな問題にはならない。一番の問題は、移先が”固定”されてしまっている事だ。次に大きい問題は、ライトを使った増幅がどう作用しているのか解らないが、”ゴール”に指定されている部分と街が、重なっていないと、街の中に結界が形されてしまう事になる。

この二つの問題がある。従って、このポケコンとライトを、氏家が持って帰って起しても、思った効果が得られないどころか、問題になりかねない。

各氏家は、明日それぞれの森に戻ると話していた。それに、”巫”から結界の張り方を教えてもらわなければならないとも話していた。今なら、まだ間に合うかもしれない。

そうだ!アンはまだ食事會に居るのか?『アン!』

「どうしたの。アル?」

え?後ろを振り向いたら、アンとザシャが一緒に居た。いつからそこに居たのかは、この際置いておこう。

「ザシャ。丁度良かった。結界のアーティファクトは、氏家に渡したのか?」「ん。明日だよ。アルにだけは、先に渡せって、おばばが決めた」「そうか・・・良かった・・・」「ん?何かあるの?」「あぁザシャその前に幾つか聞いていいか?できれば、ザシャよりも結界の事に詳しい人もえて聞きたい。かなり大事な事なのだ!」「・・・おばばと兄様と姉様だけど、いい?」「あぁ頼む」「急いでいるよね?」「なるべく、早くだな」「わかった。アン。さっきの部屋に戻って、おばばは、まだ居ると思うから、連れてきて!アル。話しは、ここでいいよね?」「あぁ」「了解!」「私は、兄様と姉様を連れてくる」

「大丈夫だ。ザシャ。アルビーナは、俺が呼んでくる。お前は、おばばを呼びに行け」「兄様!」「はやく行け」「うん」「アルノルト・フォン・ライムバッハ。巫の家だけでは、後々嫌疑がかかるかもしれない。氏家の一つも呼ぶがいいか?」「あっそうか。配慮が足りませんでした。お願いいたします」

10分位したら、おばばとザシャとアルビーナとロルフとディートマルと呼ばれた人がってきた。たしか、クライネルト家と言っていたような気がする。

周りを見回す。「アル。それで何が解ったの?」「あぁ・・・。その前に、何點か質問させてください」

皆が頷いてくれる。「まず、結界の換ですが、方法は、ザシャがやっている所を見ましたが、”この結界のアーティファクト”。私は、ポケコンと呼びますが、ポケコンを起して、れ替えるで、間違いないですよね?」「そうじゃ。ぬしは何を知りたい?」「そうですね。私は、外からってくる時に、ロルフ殿に手順を教わりました。今回、ザシャがポケコンを換した事で、”手順”が変わるのではないですか?」

アンを除く皆の表が変わる。俺には、それだけで十分な返事だ。「解りました。50個全てのポケコンを確認していませんが、違うと思っています。その為に、換後に俺とアンが隔離されたのは、結界が変わった事を教えたくなかったからなのでしょう。セキュリティの観點から、當然の判斷だと思いますので、大丈夫です。それよりも、50個全てのポケコンの容を把握しているのですか?」「・・・・」「・・・」「アル。なんで・・・」「おばば・・・」

「もう一度聞きます。貴方勝ち、このポケコン全てを把握しているのですか?」「おばば様・・・」「そうじゃ。アルノルト殿。貴殿の予想通りじゃ。お主に渡した二臺を含め、手順が判っておらん」「そうですか、正確には、二臺だけじゃないでしょが、まぁそれは置いておきましょう」「次に、このポケコンの原理は理解されていますか?結界の魔法自は、”どこ”でも効力を発揮しますが、これを氏家が持っていっても、そのまま使えるとは思えません」

「橫から失禮。アルノルト殿」「あっはい。クライネルト殿」「あっえ!あぁそうか・・・。儂の事は、ディートと呼んでくれ。それで、使えないとは?手順を教えてもらえば大丈夫なのではないのか?」「そうですね。どう説明していいのか、難しいのですが、ポケコンを起して設置すれば、結界は作用しますが、結界の手順を間違えたときに、飛ばされる場所は、このエルブンガルドで間違えたときと同じ場所になってしまいます。そして、最終的な結界の中の広さも、このエルブンガルドが基準になっています。一度も誰も間違えなければ、運用は大丈夫でしょうが、間違える度にエルブンガルドに飛ばされるじで問題ないのでしょうか?」

「アル。それは・・・なんで?」「そうだな。中の解析の前に、ザシャに聞きたい。ポケコンを切り替えても、出て來る場所は同じだよな?それも、木々が周りに無いように整備された場所になっている。あれは、移先に木があると失敗したりするからじゃないのか?そして、俺達は、開かれた場所から結界にったが、山側や違う所から結界にった場合でも、同じ場所に飛ばされるようになっていないか?」「うん。そう。でも、なんで解るの?」「なんでって話は、ポケコンを解析したからとしか答えられない。でも、ここで重要なのは、そこではなく、氏家が持って帰って設置しても運用に耐えられるではないという事です。違いますか?」

皆が黙ってしまった。もしかしたら、そこまで解析ができていなかったのだろうか?

「アルノルト殿。今度は、我から聞きたい事があるが、いいかえ?」「問題ないですよ」「まず、解析を行ったというが、解析の方法を見せてもらう事はできるかえ?」「問題ないですよ」「そうか・・・もし、エルフからの依頼として、ぬしがいう”ぽけこん"の手順を教えてくれと言ったら、できるのかえ?」「そうですね。手順を教える事もできますし、解析する方法を教える事もできます」「ロルフ。ザシャ。ぬしらはどう思う?」

話が、二人に飛び火した。このまま運営を行っていたら、”火”が著いたのは間違いない。どこまで手順が解明されているのか解らないが、今の口ぶりだと、結界として作用する事は理解しているが、細かい仕様や作原理を理解しているようには思えない。その為に、數臺で結界を維持しているというじなのだろう。氏家との関係がわからないので、なんとも言えないが、このまま展開を進めれば、問題になったのは間違いない。

「アルの言っている事が本當なら、私は、教えてもらって、アルに修正を頼んで、報酬を払う方がいい」「・・・ザシャが言うのは、正しいが、まずは、おばば様。アルノルト・フォン・ライムバッハが言っている事は、本當なのか?」「ロルフ。どの事を聞いている?」「全部だ!おばば!」

「ロルフ。貴方は、勘違いをしている」「勘違い?姉様は、何を知っている?」

ロルフは、エルブンガルド・・・。オストヴァルト家が、他の氏家を実験に使おうとしていると思っているのか?確かに、この結界は優秀だとは思うが、このエルブンガルドに特化したになってしまっている。それは間違いない。

「ロルフ・・・」「あぁロルフ殿。貴殿が心配している事は解るが、俺等も承知の上なのだ。」

そうか、氏家としても、結界がしい。リスクの説明を、”どの程度”と、見ていたのか解らないが、飲み込める程度のリスクだったのだな。話している狀況から見ると、移先が"エルブンガルド”の結界の場所という事位だろうか?これも、まだ確定しているわけではない。相対位置として指定できているのなら、結界の手順迷路の解き方が解れば使える事になる。

しかし、俺はこのプログラムから、移場所は相対位置ではなく、絶対位置だと判斷している。プログラムから、64x64の正方形が指定されているのはわかる。この中心にゴールが設定されている。多分、拡大しているのは、ゴールの部分なのだろう。データ部分を、全部見ていないから解らないが、もしかしたら、ゴール部分は違う作りになっているかも知れない。スタート地點は、一辺の中央部分になっている。その部分に戻されるようになっている。その位置の數字が、"173.15378 457.94303 1.0000"だとしたら、相対位置では無いだろう。相対位置なら、二つの數字が似通ってくる可能が高い。なくても3倍近い數字にはならないだろう。これが相対位置なっている場合よりも、絶対位置である事を考えたほうが自然な。緯度経度の様な數字だという事だ。

ロルフとアルビーナの言い爭いはまだ続いている。

「二人とも、後にせい。アルノルト殿。それで、しっかり解析して、手順を・・・そうだな。アルビーナとザシャに教え込むのに、どのくらいかかる?」「どうでしょう・・・。解析自は、比較的早く終わりますが、教えるだけじゃなくて、修正方法の確立には時間がかかると思います。それに、移場所に関しては、解析からでは判斷できない為に、実験を繰り返す必要があります。」「そうか・・・殘念じゃな。ディートマル。そういうことじゃ。おぬしの判斷は?」

一斉に、自然がディートマルに集まる。「儂の判斷は、時期尚早と言った所でしょうかな。確かに、結界はしい。"ここエルブンガルド"の様になっていれば、安全が擔保出來る。しかし、結界の危険も認識しておる。それに、儂の街は、商人の出りも多いからな」「そうか、わかった。明日、もう一度、今の話を踏まえて、氏家と話をする。ロルフ。アルビーナ。ザシャ。ええな!」「あぁ」「はい」「わかりました。アルは?」

おばばがかなりきつめの聲で「ザシャ。お主が言いたい事はわかるが、これからは、エルフ族の問題じゃよ。そこまで、アルノルト殿に任せたら、我らの存在は必要ない。我もまさか、數時間でここまで解析されるとは思っていなかったが・・・の」「だから・・・言った。アルの能力を甘く見ない方がいいと・・・」「そうじゃったな。ザシャ。肝に銘じるよ。それで、ザシャ。ぬしは、今後、好きにしろ。”巫”の役割も、アルビーナにやらせる。いいのだな?」「うん。それが、私がんだこと」

「ザシャ。でも、いいの?族長の座を、私に譲ることになるのだよ?」「いらない。姉様の方がふさわしい。これは、何度も言っている」「ザシャ・・・」

「それで、ザシャはどうする?」ロルフの問いかけには無言で帰した

「ザシャ!」「おばば様。私は、ライムバッハ領に戻る。私の居場所はあの場所にある」「そうか・・・。わかった。ロルフ。アルビーナ。この話は、これで終いじゃ」「かしこまりました」「あぁ」

完全に、アンと俺は、置いてけぼりの狀況だが、これで帰る事ができそうだ。結界の件は、何かわかったら知らせればいいよね。ロルフとアルビーナと細かい話し合いをすればいいよね?なんか、厄介事が背中に乗り込んだじがするのは、きっと気のせいだ。そうであってしい。

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