《魔法の世界でプログラム》魔法武
今日は、一時解散となった。部屋には、俺とアンとザシャが殘った。
「それで、アル。何が不明なの?」「え?なんで?」「ん?まだ完全に解ったってじじゃなかったから」「あぁそういう事か・・・アン。緯度経度の計測方法は覚えている?」「えぇぇぇぇそんな事、覚えているわけないよ」「だよな・・・アンの宿題。俺が何回やったかわからないからな」
「えぇと、アル。緯度経度がどうしたの?」「あぁ移魔法のめどが著いたけど、パラメータで渡す數値が不明でな・・・。今、戻れそうなのは、エルブンガルドの結界にる場所だけで、使い方が微妙だろう?」
「え?アル。今、なんて言ったの?」
ザシャが食いついてきた。「ん?”使い方が微妙だろう”って事だけだよ」「違う。その前」「あぁ”エルブンガルドの結界にる場所”って奴」「そう、なんか、転移魔法が出來るように聞こえたけど?」「厳には転移じゃないよ。移だよ。」「何が違うの?」「う~ん。ザシャには、説明が難しいけど、転移だと一旦”転移すべきが分解されて、目的地で再構される"魔法だと思うけど、結界魔法の中に組み込んであるのは、"地點と地點を結ぶ”魔法だからな」「ごめん。アル。解らない」
「そうだよね。両方移するって現象自は、同じだからな。違うのは、過程だけだから、気にする事はないとは思うよ」「うん。それで、その移魔法は、誰でも使えるの?」「やってみるのが早いのだけど、安全が擔保できないからな」「安全?」「どのくらいの魔力が必要で、移先が安全なのか解るような仕組みが、っているわけじゃないからな」「そうなの?」「あぁそうだね。もうし、魔法の勉強をしてからかな」
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実際には、もうし問題はあるが、この二點だけでも解決しないと移魔法を実用レベルに持っていく事はできない。
「あぁアル。そう言えば、ディアナが協力してしいって話していたよ?」「ん?あぁ魔法武を作っているのだったよね?上手く言っていないの?」「ううん。そういうわけじゃないけど、アルなら全加護の魔法が使えるでしょ?」「そういうことなのだね。別にいいよ」「ちょっとディアナと話してくる」
アンが部屋から出ていった。殘されたザシャは、さっきから何かを気にしている。
「どうした。ザシャ?」「何でもない」「そう・・・。何か、あるのなら、話してね」「わかった」
沈黙が耐えられそうにないので、書庫から、魔法のエンチャントに関する書を探す。魔法伝導率の良い鉱石。鉄>銅>金>銀>ミスリル>オリハルコン だという事だ。この辺りは、なんとなく知識を持っている。
武の芯に使う方法と、周りを覆うようにする場合があり、それで効率が変わってくるのだと書かれている。効率は、魔法伝導率がいい方が、者の負擔はなくなる。魔法伝導率が大きければ、それだけ、大量の魔法力が必要になってしまう。後は、武別に備わっている、魔法力への適用が低ければ、強い魔法が発できない。
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それなら、エンチャントではなく、魔核を埋め込む、魔道の方が、融通が効きそうだけどな。例えば、魔核に配置する魔法を、何もしない魔法にしたらどうだろうか?魔法伝導率の問題は同じだけど、者の魔法力のち外をある程度は、緩和できる。それだけでも大きなメリットだと思う。あと、魔核を質の良いものに変更すれば、いざという時の保険が使える。
誰もが、配置を行えるような狀態ではないので、まだ実用レベルになるのは難しいけど、例えば、”癒やしの魔法”が使える魔核を大量に作って、提供したり、各屬の魔法を増幅するだけの魔核を作って渡しておく事はできそうだ。足りなくなったら、マナベ商會を通して注文してもらってもいいし、ディアナやザシャから注文を貰ってもいい。
クリスから指定された、死んでいるダンジョンを復活させている間に、何かいい方法が考えつくかも知れない。
「アル!」「あぁディアナとの連絡はできた?」「うん。いつでも大丈夫だという話だよ。"アルに任せる"って!」「了解。それなら、今から行こう。ザシャはどうする?」
俺と一緒に本を読んでいたザシャに聲をかける。「ん。ここに居る」「解った。それじゃちょっと行ってくる」「わかった」
アンとディアナの所に向かう。そこは、ドワーフ族が鍛冶仕事をしている場所だった。「ディアナ。アルを連れてきた」「ちょっと待って、お父さん。お兄。アルを紹介する」
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連れてこられたのは、Theドワーフと言ったじの中年男と、本當にドワーフか?と思うくらい線が細い青年だ。「アル。お父さんとお兄。」「はじめまして、アルノルト・マナベです。しがない、冒険者で商人です。よろしくお願いします」「話は、ディアナから聞いている。事もわかっている。気にしなくていい。マナベ殿。儂は、ヴィリバルト・タールベルク」「ディアナの兄、トラウゴットだ。アルノルト殿。全屬が、使えると聞いたが本當か?」
「え?あっ正確には、地・火・炎・水・氷・木・風・雷・闇・です。魔と聖は、加護がありません」「十分だ。早速で悪いが、この件に炎を纒わせてみてもらえないか?」
「トラウ。まて、まだ説明をしていないだろう」「そうだった。すまん。炎の魔法が使える者が居るとは思っていなかった。先走ってしまった」
ヴィリバルトの説明は、単純明快だ。鉱石の組み合わせで最適値を求めたいという事だ。
確かに、エルフの協力しているのも、そういった魔法適正を見るには、エルフの方が得意だからなのだろう。そして、ドワーフ達が作った武をエルフに渡す。ドワーフはエルフから知識を貰うというわけだ。
俺は、武を必要としていない。自分で作られる。確かに、一流のドワーフが作ったには魅力をじるが、それだけだ。魔核をれた武の方が、俺には合っている。
魔核の武に関しての相談は、後で行う事にして、今は、言われる魔法を使っていく。いろいろ詠唱も教えてもらえるので、俺としては一石二鳥だ。
鍛え方でも違ってくる。やはり、世間で言われるように、オリハルコンが一番良いようだが、値段との兼ね合いで、芯にミスリルを使って、鉄を鍛えたが一番良さそうだ。ただ、風・雷魔法だと、芯にミスリルは同じだが、鉄ではなく、銀の方が良さそうだ。使う魔法に寄って、素材や配合にも違いがあるのがわかったのは大きい。
俺が、ほぼ全ての屬が使えるので、利用者の力量の違いを意識すること無く、検証出來るのが大きいと興気味に説明してくれた
今準備できている武の評価を終えた位で、俺の魔法力も疲れをじる水域まで落ちてきていた。
「マナベ殿」「報酬ですが・・・」「あっその前に、お願いがあります。面倒な事かもしれないので、報酬の話はその後でよろしいですか?」「えっわかりました」
「アン。渡している短剣を出して」「へぇあれを依頼するの?」「うん。それがいいと思ってね」
3人に疑問のが浮かぶ。そこに取り出したのは、銀貨數枚程度で買える普通の短剣だ。ただ違うのは、魔核をれ込める孔が空いている事だろう。
ちょっと、ここでは危ないかもしれないから、近くに居たエルフ族に、魔法の試し打ちが出來る場所を聞いて移した。
広めの公民館程度だろうか、広さ的には十分ある。
「この中で、魔法力があるのは、ディアナで間違いない?」「うん。お兄もある程度あるけど、一般的なドワーフ族と同じ位」「そうか、それなら、トラウゴット殿に使ってもらった方がいいかもしれないな」
トラウゴットに短剣を渡す。「これで何を?」「トラウゴット殿の得意魔法は?」「攻撃系では、火の魔法だ」「そうですか、それでは、先程と同じように、その短剣で攻撃魔法を発してみて下さい」
そう言うと、魔法が発して、短剣から火が吹き出すようになった。
「ありがとうございます」「あぁいい短剣だが、魔法の伝導率がワルすぎる。魔法武ではないだろう?」「はい。普通の街で売っている短剣をし改良しただけです」
トラウゴットから短剣をけ取って、孔に”火の増幅魔法”を配置した魔核を設定する。そして、またトラウゴットに渡した
「これで、また同じ魔法を使ってみて下さい」「なんだ、この実験は?意味があるのか?」「はい。やっていただければわかります」
トラウゴットは、疑問にじつつ、魔法を発した。同じように短剣が火を纏うが、さっきとは違うのは、火が大きくなっている。大きさとしては倍程度だろうけど、溫度は多分數倍にはなっているのだろう。
「おい。アルノルト・マナベ!これはどういう事だ。俺は、何も変えていないぞ!」「そうですね。もう一回いいですか?」「あぁ」
トラウゴットは、短剣を手放す。魔法がキャンセルされる。これも、魔核に実験的にやってみた事だ、本來なら、魔法発が始まれば、終了條件を満たすまでは、終わらせる事ができない。しかし、発した魔法力が止まった時點で、魔法を強制終了させるようにしてある。
「そう言えば、ディアナも”火の加護”だよな?」「うん。そうだよ?」「それなら、これで、最初に”我ディアナが命じる”と、詠唱をしてから、魔法を発してみてくれ」「わかった?」
これも、新しく開発したプログラムを魔核として配置している。魔核の、記憶領域の一部に、利用者登録ができるというだ。上書きも可能だが、今のところは開発ツールからしか上書きや削除ができない。最初の詠唱者が登録され、それ以外では利用できなくなるというだ。クラーラ達と戦うときに、”萬が一”俺達の魔道武が、あいつらを上回っていた場合に、こちらの武を撮られて、使われるのは困る。武の優位が一気に覆ってしまう。技量では、あいつらの方が勝っているだろうから、俺は武だけでもあいつらの上を行きたいと想っている。
「”我ディアナが命じる。火の霊よ、我が持つ剣に火を纏え”」「できたようだね」「うん」「そうしたら、一度手を離して、”火剣”と詠唱してみて」
一度、魔法がキャンセルされた事が確認できた。キャンセルも上手く作するようだ。
「了解。”火剣”」「うん!」「え?なんで?」
さっきと同じ様に、火が剣を覆う。これは、"火の加護を配置した魔核”だったので、火剣としたが、命名には意味はない。配置した魔法は、直前に実行された魔法を繰り返すという魔法だが、上手く作しているようだ。この機能は偶然発見しただが、実用は沢山あるだろう。魔核に対して、配置した”火の加護を増幅する魔法”は、キャンセルされても、詠唱結果は殘されている狀態で待機される。その為に、再度魔法を発する事が出來るのだ。これを固定化できれば、例えば”魔導コンロ”の様なが作出來る事になる。魔法なんて便利なを、戦闘にだけ使うのは間違っている。生活をかにする為に使わなくてどうする!!
「アル?」「あっごめん。ディアナ。手を離すか、"キャンセル”って詠唱して」「うん。”キャンセル”・・・え?魔法が消えた?」「正確には、消えたわけじゃないけど、まぁそんなじかな。今度は、その短剣を、トラウゴット殿が、さっきと同じように魔法を使ってみて下さい」
ディアナからトラウゴットに短剣が渡される。
「え?なんで?」「おい。どういう事だ?」
トラウゴットから、ディアナが短剣を奪い取って、魔法を使うが使える。短剣が壊れているわけではない事を確認しあっている。
「説明は、後でしますが、最後にもう一度、トラウゴットは、火の加護だけですか、持っているのは?」「あぁそうだ」「解りました。ディアナ。キャンセルして、短剣を貸して」「う・・うん」
短剣をけ取って、今度は、”風の魔核”をセットする。そして、トラウゴットに渡した
「今度はなんだ!」「えぇと、詠唱は"風の霊よ、我が持つ剣に風を纏え”でお願いします」「いいのか?俺は、風の加護はないぞ」「はい。大丈夫です。」
トラウゴットが詠唱を終わらせた瞬間に、短剣が風を纏った。それほど強くはないが、殺傷能力は十分に上がっているのだろう。
「え?お兄。風が使えるの?」「ディアナ。俺が使える訳無いだろう?」「それじゃなんで?アル。どういう事?」
うん。実験は大功だろう。セキュリティも大丈夫だし、屬が無くても魔法が作する事も解った。
「マナベ殿」
今まで、黙って、り行きを見ていた、ヴィリバルトが口を開いた
「はい。なんでしょうか?」「今のは?エルフの剣なのでしょうか?」「私は、エルフの剣を知りません。今、私がお見せしたのは、剣を魔道化しただけです」「「「魔道化?」」」
「はい。魔核というがあるのはご存知ですか?」「あぁエルフ族との連攜は、そのためだ」「はい。魔道に必要なです。魔道は、一部のエルフしか作られないという事になっています。私も、その手法は知りません。私が知っている方法は、迷宮ダンジョンを攻略した時に読んだ、フランケンシュタイン博士の書にやり方が乗っていたからです」「え?フランケンシュタイン博士?」「えぇまぁその話しは、ディアナから聞いて下さい。彼には話してあります」
ディアナを見ると頷いてくれた。
「それで、剣にこのような”孔”を作しまして、そこに魔核をれる事で、剣を魔道化する事ができたのです」「??」「魔核は、魔法詠唱を、保存する力があるのです」「それは・・・」「ご存知ですよね。エルフの方々から匿されているのかしれませんが・・・」「あぁ」「そのあたりは、明日にでも、オストヴァルトの方々と話をしてみます」「そうだな。それがいいだろう。それで?」
興味は、違う所に行っているようだ。
「まず、最初に試してもらったのは、”火の加護”を増幅する魔法がれ込んである魔核です。その為に、普段以上に”火の魔法”がつよく作用したのです」「ふむ」「次は、利用者登録が出來るようにしたです。最初に詠唱した人間。さっきは、ディアナですが、ディアナ以外の魔法力には、反応しなくなります。剣を奪われた時に、強力な魔法を使われないようにするストッパーの役目を作りたかったのです」「そして、最後は、"風の魔法”が発する魔核です」
暫く何かを考え込んでいたヴィリバルトは、俺の両肩を強く摑んで「マナベ殿。その方法を俺に教えてくれ。そうしたら・・・そうだ、ディアナを「教えます。」」
危ない。危ない。魔核の製造方法は、エルフに任せる事になりそうだが、俺じゃなくても出來るという事は嬉しい誤算だ。ただ、彼らは、俺が作ったような”増幅”や”キャンセル”と言った魔法が作られない。火を纏うとかの魔核なら作られるが、それだと利用者によらないで”弱い”魔法しか使えない。今まではそう思われていた。それで、エンチャント方式で武を作る事にしていたようだ。
滯在を一日ばして、明日、エルフの代表とドワーフの代表と、これらの技換を行う事になった。
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