《魔法の世界でプログラム》アインス迷宮

--- アルノルト Side ---やっと王都を出て、アインス迷宮に向かっている。道中は、獣が出て來るだけで、魔やアンデッドの類には遭遇しなかった。

(アリーダの言っていた事は本當なのだろうな。あれから、魔の出現が減っている)「アルノルト様。どうかされましたか?」

「いや、なんでもない。予定では、今日にも到著する」「わかりました。すぐに攻略を開始しますか?」「狀況次第だけど、その方がいいだろうな」

東門から出て、街道を移し始めてから、後を付けてくる集団があるのに気がついていた。素人丸出しの集団で、ヒルダ達が捕まえた冒険者の仲間では無いようだ。

それでも一定の距離を開けてついてくる事から、何か用事が有るのだろう。

「ナーテ!」「にいちゃん。何か用?」「後ろふりむかないで、付いてきているのが居るだろう」「うん。フルールが言っていた」「そうか、みんな気がついていたのだな」「そりゃぁ・・・ねぇエステルが見に行ってきたら、おいらと同じがし小さい位らしい」「へぇ」「男子が4人と子が2人。短剣を持っているけど・・・」「そうか、敵対ってじにはならないのだね」「うん」

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気持ちを切り替えて、後ろから付いてきている子供たちを、どうするのかを考える方が先だろう。無視して街道から逸れた辺りから、聖獣を呼び出して、高速移してもよい。しかし、子供たちをこのまま放置しないほうがよさそうだ

「ありがとう。ナーテ。みんなし行った所で一旦休もうかと思うけどいいかな?」「主様?」「どうかな。彼らから近づいてくるのを待つつもりだよ」「わかった。妾達はどうしたらいい?」

今日は、フルールが仕切るようだ。

「フルール。それで、どこから付いてきたか解る?」「なんじゃ主殿は、気が付かなかったのか?」「東門を出た辺りから、あの人數になっているのはわかったけど、誰に・・用事があるのかわからないからな」「そういう事なら、東門を出る前には居なかったぞ!」「へぇって事は、門の外に居たって事だね。それじゃ、俺達・・じゃなくても良かったのかな?」「それはどうじゃろうな?」「あぁそうだね。確かに、俺達以外にも東門から出ていった者達は居たからな。俺達・・が目的なのだろうな」「う~ん。どうしようかな・・・フルールとエステルで、気が付かれないように、彼らの後ろに回れる?」「問題ない」「うん。出來るよ」「それじゃ、休憩にったら、悪いけど、彼らの後ろに回ってもらえる?」「了解!」「解った!」

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それから、しペースを落として、15分位移して、し開けた場所があったので、そこで休憩する事にした。

「ヒルダ。辛くないか?」

かなりわざとらしい問いかけだ。ヒルダやナーテが、このくらいで音を上げないのはわかりきっている。

「えぇ大丈夫ですわ」「にいちゃん。軽く何か食べる?」「そうだな。適當に作ってくれると嬉しい」「わかった!」

ナーテがわざとらしく、袋に手をれて、パンを取り出す。不自然だろうが、なんだろうが、袋から取り出すのが重要なのだ!

ナーテとヒルダが、食事の用意をする為に、俺の所から離れた。その時を待っていたのだろう。一人の男子が駆け寄ってきた。

「アルノルト・フォン・ラムバッハ侯爵閣下であらせられますでしょうか?」

なんかちょっと怪しかったが・・・まぁいい。男子は、俺の前で、直立不制で、張した面持ちのまま俺を見ている。俺に用事が有ったようだ。

「そうだよ。君は?」「あっ・・・はい。自分は、ディルクといいます。侯爵閣下」「ディルクは、一人で來たのか?」「いえ、村の子供たち6名で來ています」「そう、それで、俺に用事があるの?」

「・・・・はい。失禮な事は重々承知しております。お願いしたい事があります。出來ましたら、私の命と引き換えに、殘り5名をノース街に迎えていただけませんか?」「ん?ごめん。意味がわからないのだけど・・・説明してくれる。あぁ他の子もこっちに來ていいよ。ヒルダ。ナーテ。みんなに食事と飲みを出してあげて、それから、フルールとエステルで、周りの警戒をお願い。もし、何か近づいてくるようなら、エステルのゴーレムで撃退して!」「了解!」「わかった!」

隠れていた子達も、全員出てきた。それで解った、遠目では、はっきりしなかったが、ディルク始めみんな”奴隷”なのか・・・。王國の奴隷では無いようだ。帝國から連れてこられた奴隷のようだ。

「それで?どういう事があるの?」

ディルクは、想像通り、帝國の辺境の村出だという事だ。その村が大規模な飢饉になり、口減らしの為に、売られた子供たちらしい。”らしい”というのも、ディルクは説明があまり上手にできない。帝國から、こちらに連れてこられたが、の為に、商売にならないと思って、奴隷商が商品である子供たちを置き去りにして逃げてしまったようだ。

ここを通る商隊の人たちの手伝いをしながら日々の糧を得ていたようだ。その人たちから、ノース街に行けば、助けてもらえるかもしれない。そう聞いていたが、子供だけで行っても駄目かもしれないと、思い込んだようだ。そのうち、ノース街の領主である、俺が書かれたを見るようになっていた。王都にるのにもお金が必要で、王都からさらにノース街に行く必要がある。そのお金が溜まったら、ノース街に行こうと考えていたとの事だ。

「ディルク。事は、解ったが幾つか教えてくれ」「はい。なんでしょうか?」

まだ張が解けないのか、直立不の狀態で額から流れる汗も流れるままにしている。

「王都にるのに鐘が必要と言っていたけど、それはいつの話だ?」「正確な日付はわかりませんが、かなり前です。俺達は、奴隷・・・なので、それで・・・」「あぁそういう事か・・・。ちょっと待ってな」

クリスに電話をかける「あぁクリス悪いな。ちょっと聞きたい事があるけど、今大丈夫か?」『はい。なんでしょうか?』「今、野良奴隷が、王都にろうとしたら、金銭を要求するような事はないよな?」『えぇありません。その代わり、分がわからなければ、ひとまず守備隊の所に連れて行かれます』「そうだよな。それじゃそれが子供でもか?」『え・・・そうですね。一応、調べる事になるとは思いますが、門前払いにはなりません』「よかった。ありがとう。あぁもしかしたら、6名程子供の奴隷を、ノース街に送る事になるかもしれないから、その時には改めて連絡する」『え?あっ・・・わかりました』

「ディルク。今聞いたが、新しい陛下なら、野良奴隷の場合には、分を示すがあれば、られるぞ。分が示せなくても、守備隊に連れて行かれるけど、金を要求されたり、悪い狀態にはならないぞ」「え?本當ですか?」「あぁ陛下の側に居る人間の言葉だからな」「それなら・・・ノース街にも行けるの・・ですか?」「そうだな。でも、ノース街に行ってどうする?」「・・・・私と・・・皆で、冒険者になろうと思っていました」

冒険者か・・・子供6人のパーティで人數的にはいいだろうけど・・・まずは、學校に行ってもらいたい気持ちが強いな。

「ナーテ。どう思う?」「う~ん。まずは、學校かな?」「やっぱりそう思う?」「うん」

「ヒルダは?」「そうですね。適正がわからないですからね。學校がいいとは思います」

やっぱり、ノース街に送って、學校に通わすのがいいか・・・でも、奴隷からの解放をしてからのほうがいいだろうな。さて・・・

「なぁ主様」

フルールが戻ってきた

「なに?」「この子達を、連れて行ってはどうじゃ?」「連れていく?」「アインス迷宮に連れて行って、自分たちに出來るかを確認させればよかろう」「・・・そうだね。護衛ゴーレムを數持ってくれば、大丈夫かな?ナーテどう思う?」「にいちゃんがいいと思うなら、それでいいよ。それに、奴隷からの解放をしてあげるのでしょ?」

奴隷解放は、ただでは出來ない。自分で買い取らなくてはならない。奴隷商が近くに居なくても、奴隷である証は消せないので、奴隷商に行って、自分自を買い取るか、誰かが買い取ってから、解放するしかない。無理矢理やる事もできなくはないが、その時には、紛爭の種を抱え込む事になる。

どうしよう・・・ノース街に送って、コンラートに頼むという手があるが、すでにオーバーワーク気味なのは間違いない。文は、一杯一杯なのは間違いない。これで、面倒事を押し付けたら、乗っ取ってくれればいいが、放棄されてしまったら困ってしまう。

「そうだな・・・連れて行くか・・・」

ディルクは、自分たちがどうなるのか、わからない狀態で戸っている。フルールとエステルに説明を任せて、俺はヒルダに連絡をれる。その後で、テディに連絡をして、ゴーレムを3送ってもらった。防に特化したで揃えてもらった。

今から半日位でアインス迷宮に到著するが、それまでに、ゴーレムの作をナーテが教える事になった。

半日後に、アインス迷宮にたどり著いた。地上部分に、"掘っ建て小屋”があるだけだ。地上部分に部屋があるが、すぐに地下に続く階段がある。

地下に降りると、いくつかの部屋がある。

「侯爵閣下!ここが迷宮なのですか?」

もっともな話だ

「ヒルダ。ナーテ。フルール。どっかに地下につながる階段が有るはずだ。5階層までは、行けるはずだ」「はい」「わかった」「かしこまりました」「僕も探す!」

エステルも參加して、階段を探し始めた。それを見ていた。ディルク達も階段を探すのを手伝い始めた

程なくして、階段は見つかった。2階層も同じようになっていて、部屋があるだけだ。魔や獣の気配はない。人がり込んでいる様子もない。

そのまま5階層まですんなりと進む事が出來た。ディルク達も探すのに慣れてきている。

今日の攻略はここまでにしておく、野営の準備をする事になった。いつものように、魔法で野営地を作って風呂を作った。ディルク達は、それだけで目を丸くして驚いていた。何か、ナーテやフルールに聞いていたが、無視する事にした。

風呂にらないとスッキリしない。これは譲れない。男で別れて休む事にした。

翌日からが、攻略の本番になるだろう。今日の段階で、怪しい場所を一箇所見つけている。明らかに綺麗な場所で、魔法陣がうっすらと見える。あの位置で、魔力を通せばいいような気がする。

それで攻略となったら楽なのだけどな。50階層まで歩く事になるのだろうな・・・・。

翌朝。いい意味で予想が裏切られた・・・・魔法陣はすぐに起しなかった。

もう、かなりの魔力を注いでいるが、まだ魔力を要求される。かなりの量の魔力が吸い込まれていく。俺の魔力の7割位を吸い込んで、やっと魔法陣が完した。

どうやら、5階層にあった魔法陣がゲートの機能だったようだ。りだした魔法陣の中にると、階層が表示される。50階層だけが、選択出來るようになっている。50階層を選択した、目の前にゲートの時と同じように門が現れて、その門を通過したら、同じような部屋に出た。階層をしめす50とだけ書かれている。

目の前の壁には、日本でよく見た認証システムが置かれていた。管理者不在となっている。魔力が無くなって、起していなかった為にリセットされてしまったようだ。

管理者登録をおこなって、俺を登録した。中にると、今までと同じ狀況になっている。起音が”アチラコチラ”で聞こえてくる。ファンの音が心地よい。ヒルダとナーテは、慣れたじで、部屋の中を探索始めている。

フルールは、しだけひいている。ディルク達は、ドン引きしている。

「ヒルダ。ナーテ。フルールとディルク達を頼む。俺は、設定を開始する。その前に・・・」

テディに連絡する。攻略をおこなったら、ノース迷宮と繋げてしまったほうが都合いい。

テディの方は準備が出來ているとの事だったので、ゲートでだけ繋げて、ケーブルを繋げる。ノース迷宮の魔力がこちらにも流れ込んでくる事が始まった。完全に全部が生き返るまでには時間がかかりそうだ。

新しいおもちゃはなさそうだな。普通のパソコンが置かれているだけだ。

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