《魔法の世界でプログラム》ヒュンフ迷宮

--- ナーテ Side ---にいちゃん達と、迷宮ダンジョンの攻略を進めているけど、なぜか子竜のマルティナが仲間に加わった。おいら達だけじゃ・・・そんな事はない、おいら達も強くなって、にいちゃんの助けになっている。

そうじゃなかったら、今回の攻略もおいらたちを置いて、一人で行っているはずだ。ヒルダ姉ちゃんが言っていた。それに、ルトとの約束もある。

ルトも、ユリアンネ姉ちゃんも、ラウラもカウラも居ない。おいらが、頑張らないとならない。

「ナーテ。頑張りすぎですよ」「・・ううん。ヒルダ姉ちゃん。おいらは、沢山頑張らないと!」

ヒルダ姉ちゃんが言っている事は解る。でも、今はおいら達しかいない。

フィーア迷宮では、にいちゃんに新しい仲間が出來たが、そこから、迷宮探索についてくる者は居なかった。にいちゃんが斷ったのか解らないが、數日間一緒に村を作ったりしていたが、新しい仲間たちは、にいちゃんに遠慮している雰囲気がある。そんなに怖くはないと思うけどな。にいちゃんは、侯爵と呼ばれるのをすごく嫌う。でも、村の人たちは、皆ではないけど、侯爵閣下と呼ぶ。

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にいちゃんが寢る時に"なんか距離じる”と悲しそうにしていた。

フィーア村も形になってきているし、後はノース街のゴーレム隊が作業を引き継ぐ事になっている。ゴーレム隊も大きくなってきていて、おいらと一緒の村出ではない者でも適正ありなら加える事になっている。全部が、にいちゃんに雇われている事になっている。

おいらのボイドも、ここ數日でまた裝甲をプラスしてもらった。今までは、皆を守る盾になるか、移する為に使っていたが、テディが新しく作ったを取り付けてもらった。おいらの魔力を増幅して攻撃に使う事が、出來る”らしい”。実際には、にいちゃんに言えなくて、試せていない。魔法は、にいちゃんが作ってくれたが幾つか、配置されている。おいらが、ボイドにれていると、その部分で使える魔法が出てきて、ステータスを開かなくても、詠唱しなくても、魔法をるだけで発できる。攻撃魔法だけじゃなくて、にいちゃんが配置してくれた魔法ならなんでも使えるみたいで、おいらもこれから沢山戦う事が出來る。

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ヒュンフ迷宮に向かっている間に言わないと、おいらは・・・。

「ナーテ」「フルール?」「主様に話をしておきたいのじゃろ?」

フルールが、大きな聲で話しかけてきた「ん?ナーテ。なにか有るのか?」

フルールが背中を押してくれた。片目をつぶった事から、わざと大きな聲で話しかけてくれたのが、おいらにも解った。

「にいちゃん。お願いがある。今度、戦う時には、おいらも闘いたい。もっともっと、もっと、にいちゃんの役に立ちたい!」「ナーテ。俺は、ナーテが必要だから・・・いやそうじゃないな。ナーテが一緒に居てくれる事が嬉しいのだけどな」「・・・おいら、にいちゃんと・・・ルトとも約束した。ラウラとカウラとも・・・にいちゃんを守るって・・・。だから・・・」「解った。解った。わかったから、泣かないでくれ。ナーテ。でも、戦うって?」

「うん。テディが、ボイドに攻撃の方法を作ってくれた!」「え?(あの馬鹿博士、子孫に何やらすつもりだ!)」

「え?なに?」「なんでもない。それは、どんな攻撃手段なのだ?」「うん。実際に見てもらったほうがいいかもしれないよね?」「そうだな。簡単に出來ることなのか?」「うん!」

実際には試した事がないけど、出來ると思う。

ボイドを呼び出して、教えられた通りに、やってみる事にした。最初は、普段使っている位の魔力で魔法を唱えた・・・・テディおかしいよね?これ?

にいちゃんも唖然としている。確かに、テディには闘いたいと言ったけど・・・。

おいらの目の前には、ボイドから放たれた魔法で、凍りついた森が広がっている。見渡す限りではないが、50m以上は凍っている様にみえる

「ナーテ。今の魔法は全力なのか?」「・・・ううん。いつもと同じ位・・・テディは、ボイドが増幅するから、今まで以上に魔法が使えるって・・・にいちゃん」「あぁわかった。後で、テディは説教だな。でも、ナーテにも、これから魔法での攻撃を頼む事になるけど、今までの1/10程度の魔力でいいからな」「わかった」「使える魔法は、今のだけか?」「ううん。にいちゃんが配置してくれた魔法なら、全部使えるよ」「え?氷龍もか?」「あっそれはダメみたい」「結界は?」「使えるよ」「そうか、わかった」「それでにいちゃん・・・・」「はぁ・・・わかった。ナーテにも攻撃に參加してもらう事にする」「ありがとう!」

それから、にいちゃんはし遠くに離れて、どこかに連絡し始めた。テディを叱っているようだけど、おいらがお願いした事だから・・・そう思ったのだけど、ヒルダ姉ちゃんに肩を抱かれた。「いいのですよ。あれは、一種のコミュニケーションですからね。放っておきましょう」「・・・うん。わかった」

にいちゃんが戻ってきた「ナーテ。ボイドの改造だけどな。これから、俺がする事がなった」「うん。わかった!」「魔法増幅は、後で調整するから、今のところは、連発しないようにするからな」「・・・え・・・うん。解った」

--- アルノルト Side ---「テディ!」「主殿」「ボイドの改造をしてくれたようだな!」「ナーテ・・・緒だって言ったのに・・・」「ほぉ・・・そうなのか?」「いや、こっちの話だ。それよりも、何か問題があるのか?」「あぁあの魔法増幅だけどな。配置からしか使えないのは、いいとして、原理はどうなっている?」

話を聞くと、それほど問題がある機能では無いようだ。魔法発の瞬間に、魔素を取り込んで、魔力に変換する事で、通される魔法の強化を行う。アンプの様な役目をしているだけのようだ

「安全なのだろうな?」「安全?だと思うよ」「今、お前疑問形で言わなかったか?」「そんな事・・・ないですよ。はい」「おい。何か隠しているのなら、早めに言ったほうがいいぞ」「・・・主殿も人が悪いな。主殿に隠し事なぞするわけがないでしょ?」「それがすでに怪しいぞ」「・・・」「テディ。解った。それじゃ、後で、ボイドの解析を行う。それこそ、魔法全部を剝がしながらやる。そこで、テディの痕跡を見つけたら、徹底的に行うからな。それでいいよな?」「・・・主殿・・・わかった・・・ナーテは、安全なのは間違いない。ナーテは安全だ!」「ホォ・・・やはりな。周りの者から魔力を吸い取るのだろう?俺やヒルダやフルールだけなら気が付かれないと思ったのか?」「そりゃぁそうだろう。主殿と奧方は、すでに人族の領域から一歩も二歩も踏み出している。フルールに関しても、主殿達程ではないが、魔力を持っている。使わないのなら、霧散している位の量なら使っていいだろう?」「あのな・・・テディ。俺達だけならそれでもいいかもしれないが、ナーテはゴーレム隊の子どもたちと一緒に行する事もあるのだぞ。それでも安全か?」「・・・いや・・・」「そうか、やはりな。制限する事は出來るのか?」「魔力を貯めておく部分が作られれば出來ると思う」「・・・そうか、わかった、その部分は俺が改良する。それじゃ今は、魔法を放つ瞬間に、魔力を増幅しているのだな?」「そうしている」「それなら、ボイドの中に蓄積している魔力プールから使えば同じような事は出來ないのか?」「それは、僕も考えたけど、微妙に威力が上がらなかった」「そうか・・・それは、魔石からの供給なのか?ボイド本からの供給なのか?」「え?あぁ・・・そういう事か、主殿!」「やっぱりそうだったのだな。プールされた魔力では、威力が出なくて、霧散している魔力を吸い込んだら威力が上がるのなら、一つしか原因はないだろうな」「主殿。修正頼めるか?」「わかった、やってみるけど、あまり期待するなよ」「主殿なら問題ないだろう」

蓄積する事が魔力では出來ないのなら、一度魔力を拡散してから、再度魔力に変換する部分に叩き込んでしまえばいい。速度的な事があるので、もうし方法を考えるが、基本路線は蓄積された魔力を使うか、”使える魔力”を蓄える方法を考えるか?に、なってくる。

取り立てて、今の所の問題點はなさそうだ。マルティナとエステルも多分大丈夫なのだろう。暫く経過観察をして問題が有るようなら、使うのをやめさせるしかないだろう。ソレまでに、俺が新しい仕組みが作られれば問題はなくなる。

速度は、考え事をしていたので、若干遅くなってしまったが、無事目的のヒュンフ迷宮に到著した。確かに、小屋の様になっている上に、人目も若干だがありそうだ。

フルールを見ると、首を橫に振っている。ここも希する件ではないようだ。

サクッと攻略を行いたい所だ。

小屋にると、人が使っている雰囲気がある。雨を凌いだり、一時の休憩場所にしたり、しているのだろう。

「さて、始めるか!階段か通路があると思うから探そう!」

皆で手分けして探せば、すぐに見つかる。10分後には、頑丈に打ち付けられた扉を発見する事が出來た。

確かに、ここは人の行き來も有る上に、街道も近い。もしかしたら、迷宮の範囲ないにはいっているのかも知れない。そうなると、微量な魔力が溜まっているのかも知れない。その為に、階段を防いで魔が出てこないようにしていたのかも知れない。

迷宮なら、迷宮から魔が出て來る事は無いだろうが、何があるか解らないのなら、この対応が正しいのだろう。

扉を防いでいたを破壊して、階段を発見して、地下に降りていく、一応、扉の口に魔を掃討してくると書いたメモを殘しておく

どうやら、迷宮ダンジョンは生きていないが、魔だけは湧いているようだ。奧から漂ってくる匂いが、きつくなっている。

一階層から、なんどか魔に襲われる事になった。ただ、一階層に配置するような魔には、苦労する事もなく、ナーテの魔法や、マルティナのブレス攻撃をする事はなかった。俺だけでも対処出來る程度だったが、ヒルダもフルールもナーテも、自分たちにも対処をさせてしいと懇願されて、危なそうになるまでならOKと出してしまった。

その結果、今、俺達は、25階層まで降りてきている。道中、闘いに、參戦したマルティナやエステルの”おかげで”ピンチになりかけた事があったが、ボイドの活躍で全員無傷でここまで降りてきている。休憩を2回と、階層主の部屋のまで一度仮眠を取っただけで・・・。

「あのぉヒルダ・・・ナーテも・・・フルール。俺にも・・・」「アルノルト様!」「にいちゃん」「主様は、妾達が危なくなったらとおっしゃいましたよね?」

「・・・そうだけど、全然危なくならないし、実力はわかったから・・・ね」「アルノルト様」「はい!」「今まで、私達がどんな気持ちで、アルノルト様を見ていたのかおわかりになりましたか?」「え?」「まだのようですね。ナーテ。フルール。まだいけますわよね?」「大丈夫!」「當然ですわ!」

「え?あっ俺が悪かった。ごめん」「アルノルト様。判っていらっしゃいませんよね?」「・・・ごめん」

素直に誤った

『アルノルト様』「え?」『ん?ヒルダ?』『そですわ。妻の聲をお忘れになったのですか?』『妻・・・あっそんなに睨まなくても、忘れているわけじゃないけど、珍しいなと思ってな。念話で話しかけることなんてなかったよな?』『えぇやり方は、エステルに聞いて練習していましたからね。それでですね。私達も戦える事をお見せしたかったのと・・・アルノルト様。私達では、ラウラやカウラの代わりは出來ません。アルノルト様の橫で戦う事は出來ませんが、ナーテのボイドのおで、攻撃も出來ます。もうし、私達を頼って下さい。いつまでも、アルノルト様に守られるだけの存在ではありません!』『そうだな・・・俺も勘違いしていたよ。ありがとう。ヒルダ!』

「ヒルダ。ナーテ。フルール。悪かったな。これからは、一緒に戦おう。そして、俺を助けてくれ!」「勿論です」「うん。わかった!」「初めから、そのつもりですわ」

三人がいいたかった事がわかったような気がする。

それから、40階層まで降りてきた。

「なぁおかしくないか?」「そうですわね」

40階層まで降りてきても魔は湧き出しているようだが、階層主が一匹も出てきていない。こんな事はなかった。ただ配置していないだけならいいが、何か、意図しているのかもしれない。

41階層から49階層までは、そのまま同じように討伐をおこなって移した。最後の扉になるであろう。50階層の階層主の部屋の前までたどり著いた。

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