《魔法の世界でプログラム》ゼクス迷宮

--- アルノルト Side ---50階層にたどり著いた。魔を討伐してきているが、強さは、ノース迷宮の10階層程度の強さでしかない。數もそれほど多くは出てきていない。

しかし、何か嫌な予がしている。今までの迷宮ダンジョンでは、10/20/30/40階層では、階層主が待ち構えていた。

それが居なかった上に、溫存されたかのように弱い存在しか出てこない魔。その答えが、この奧に有るのかもしれない。

「ヒルダ。準備は大丈夫か?無理そうなら、一旦休むぞ?」「いえ、大丈夫です。アルノルト様」「ナーテも大丈夫か?余裕が無いようなら言えよ!」「にいちゃん。おいらも大丈夫!ボイドの魔力も溜まっているよ」「そうか、フルールとエステルも大丈夫か?」「大丈夫」「もちのろんよ!」「マルティナ。俺を守ってくれよ!」「任された。勿論、ヒルダもナーテも、フルールも守るからな!」

全員大丈夫な様子だ。

「解った。最後だと思うけど、50階層の攻略を行う!」

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扉を開けると、そこには、予想通り階層主が待ち構えていた。所謂キメラだろうか、獅子のに山羊の頭が生えて、尾からは大蛇が生えている。

「ヒルダ!俺が正面を抑える。ナーテ達と協力して尾の切斷を!」「賢増しました。ナーテ。ボイドを展開。フルール。魔法の構築を、ナーテ、氷魔法で足止め出る?」「任された」「やってみる」

抜刀して、キメラの前に出る。ひと當たりしたでは、それほど強くない。時間さえかければ、オレ一人でもなんとかなるかも知れない。

そう思っていたが、ナーテの増幅魔法で、キメラの足が凍りついた。必死に氷を怖そうと暴れるが、なかなか壊れない。

フルールの魔法が、尾に當って、尾が切れる。大蛇は、麻痺毒を使うので、早く切斷しておきたかった。

殘った、攻撃手段はそれほど多くない。手足での攻撃か、山羊が詠唱している魔法だけだ。山羊の魔法は、詠唱始めると、ヒルダとフルールとナーテが魔法の礫をあてて邪魔をしている。

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その間、俺はダメージを蓄積していく。魔法での被弾を嫌ったのか、キメラが大きく跳躍する。

そのきに合わせるように、俺も跳躍して、獅子の顔にダメージを與える。獅子の口からの絶が聞こえてくるが、そのまま背中から生えた山羊にも攻撃を與える。

3回ほど同じ所を攻撃していたら、山羊が口から泡を出している。獅子もゆっくりと倒れるように床に転がった。

「終わった?」「あぁ・・・そうだな」

キメラが目の前から消えていく。久しぶりに見る魔石は大きかった。ステータス袋にれてから、何か他に存在しないか、周りを探す事にした。

「主様。下層への階段があります」

フルールが発見した場所から、下層に降りる。

いつもの扉がそこには存在していた。これで、ヒュンフ迷宮の攻略も出來たようだ。

ただこの迷宮は、人通りもある事から、扱いが困ってしまいそうだ。ノース迷宮と繋げたら、クリスとコンラートに相談しないとダメだろうな。

魔力が充填されている事はなかったが、時折った魔力で、魔が生み出されていた。最低限の機能がいていたようだ。村を作るにしても、人は居ないし、フィーア迷宮の様な隠れ里は作られないからな。

とりあえず。困った時のコンラートだな。「ヒルダ。ナーテ。フルール。一旦、ノース街に戻るけど、どうする?あぁテディは、解っていると思うけど、ここを頼むな!」「お供します」「一緒に行く!」「お供致します」『なぁアル。僕も一緒はダメか?』『ん?別に・・・ちょっと待っていろ』

「ヒルダ。マルティナも一緒で大丈夫か?」「ノース街なら・・・あぁクリス姉様なら大丈夫だと思いますよ」「ありがとう」

『大丈夫だぞ。でも、俺から離れないようにしろよ』『うん。解った!』

「ん?エステル?どうした?」「あぁ主。私は、ここに殘って、テディの手伝いをするわ」「・・・そうか、わかった。何かあったら連絡しろよ」「わかっているって。ほら、さっさと行ってきなさいね」

エステルが殘るようだが、迷宮ダンジョンの管理室だし、問題はないと思いたい。テディも居るから、大丈夫だろう。一応、テディには釘を差しておくことにするか

「テディわかっているよな!」「いやだなぁ・・・ハハハ。大丈夫です。行ってらっしゃいませ」

ノース街の自分の執務室にゲートを繋いだ。近くに居た者に、コンラートを呼びに行ってもらった。

もう夕方と言われるような時間だったので、コンラートにだけあったら、今日は屋敷で休む事にした。ヒルダ達にもそう告げて、休んでもらう事にした。

「アルノルト様。お呼びだという事ですが?」「あぁ悪いな。ヒュンフ迷宮の攻略が終わった。クリスの報通り街道からそれほど離れていない場所にあった。どうしたらいいと思う?」「”どう”とは?」「村を作ったほうがいいかという事だ」「そうですね。管理が面倒になりますが、村の裁は作ったほうがいいかもしれませんね」「面倒?あぁ稅金関連の事か?それじゃ、砦の一部と言い張るか?」「中央砦の近くなのでしょうか?」「わりかしな」「そうですか・・・さすがに無理があると思います。宿屋だけを作って、村にしておけがよいと思います」「そうか、解った。それじゃ、いつものように、しておけばいいか?」「それに関してですが、宿屋と商店だけにしておきませんか?」「なぜ?」「人通りがなくなったとはいえ、誰かに見られる可能がありますよね。ノース街のちからの一端を見せるのは辭めたほうがいいと思います。夜にでも、二つの建を作る位なら、それほど大きな疑を産むことはないと思います」「わかった。そうする。クリスには連絡したほうがいいよな?」「そうですね。その方がよろしいかと思います。あっその時に、フィーア迷宮の事をお伝えしていなかったら、攻略した事だけは伝えてください」「わかった」

コンラートが、ノース街の事をしだけ報告して下がっていった。

『クリス』『アルノルト様。どのくらい進められたのですか?』『ヒュンフ迷宮の攻略が終わった。そこで、街道沿いにある迷宮だから、宿屋と商店だけ作っておきたいと思うけどいいよな?』『えぇ問題ありませんわ』『よかった。あぁそうだ、クリス。フィーア迷宮も攻略終わったからな』『え?そうなのですか・・・わかりました。もう半分終わったのですね』『え・・・あぁそうなるな。後4つだな』『解りました。終わりましたら、ノース街だけではなく、王都にも來て下さい。必ずですよ』『おぉ・・・おう』

クリスへの報告も終わって、コンラートや、ノース街に住む者たちからの嘆願もある程度聞いて、問題なさそうな事から実行に遷るように指示を出す。

そのまま、屋敷の風呂に向かう事にした。別に、冒険者の様な生活が嫌と言うわけではない。風呂にられない日が続くのも、鉄火場の時にはよくあった・・・洗面臺でタオルを濡らしてを拭く慘めさよりは・・・。でも、やっぱり風呂はいい。から何か悪いものが流れ出ていくような覚になる。そう言えば、ぼうリゾートホテルの案件で、ホテルに缶詰にされた時には、溫泉施設を使えるのが最高に嬉しかったな。

「はぁぁぁーーー生き返る」湯船に浸かると、不思議と聲が出てしまう。

ラッキースケベもないまま、風呂から出て、寢室で休む事にした。今日くらいは、何も考えないで眠りたい。何か、忘れているけど・・・いいよな?

・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?

良くなかった!マルティナの事を忘れていた。

布団から起き出して、周りを見回す。ヒルダとナーテが仲良く寢ている。その枕元に、丸くなった、マルティナが寢ている。よかった・・・。

目が冷めてしまったな。一度覚醒してしまうと、なかなか眠くならない、

『主殿。主殿。アルノルト・フォン・ライムバッハ殿!』『ん?あぁテディか?どうした?』『すみません。すぐに戻ってこられますか?』『あぁ目が醒めたから大丈夫だぞ』『ご相談・・・いや、ご報告・・・いや、ともかく、ヒュンフ迷宮に來て下さい』『わかった、5分待ってくれ。著替えてからすぐに行く!』『お願いします』

起きて著替えた。集中していると、マルティナが起きてきた。『アル?何処かに行くの?』『あぁヒュンフ迷宮に戻る』『え?それなら僕も一緒に行く!』『・・・そうか、頼む』『うん』

ゲートの魔法が発した。ヒュンフ迷宮に繋げた。

ヒュンフ迷宮の管理室にった・・・「どうした・・・って、なにが有った!」

壁一面のディスプレイには、エラーが吐き出されている。6畫面ある畫面のうち3つでブルーサンダーOSエラー畫面が炸裂している。

「いい。狀況は後で聞く。まずは、端末の特定と再起を行う」「はい」「テディ。ノース街の方に影響がないか見に行ってくれ!」「解りました」「マルティナ。來てもらって悪いけど、至急、ノース街に戻って、ヒルダとフルールとナーテを起こして連れてきてくれ、ゲートは暫く使えると思うけど、なるべく急いでくれ」『わかった』

「テディ!エステルは?」「・・・」「わかった、後で聞く!」「・・・はい」

エラーを吐き出した端末を確定していく。正規なシャットダウンではないから、何が発生するか解らないが、このまま放置しておくのは、一番の愚策。まず、ノース街とつながっているケーブルを理的に遮斷する。

次に、テディがノース街に移した事を確認してから、ノース迷宮とのゲートを切る。エラー音が鳴り響く。何が発生しているのかは解らない。そもそも、エラーが出てない、ハードウェア的な障害なのかもしれない。8臺あった端末で、4臺がエラー畫面を吐き出していた。ダンプも吐き出しているようだ。”重篤なネットワークの問題”が、問題に関するヒントだ。これから読み取らなくてはならない。HDDなどの理的な問題ではなかったようだ。それでは、何が原因なのか?

それは、すぐに判明した。ケーブルの指し方がおかしな事になっていた。HUB-HUB接続が、同一HUBにループされるようなつなぎ方がされていた。そして、長い一本のケーブルが別の場所につながっているこれだけで、エラーになったとは思えない。しかし、今見つかった問題はそれだけだ。

ヒルダ達が、マルティナに連れられて、やってきた。簡単に狀況を説明する。

「アルノルト様。それで私達は何をしたらいいのですか?」「あぁ悪いけど、ナーテは、ここに殘って、エステルを探してくれ。なんとなく、”この”ケーブルの先にいそうな気がする」「わかった。にいちゃん。エステルを見つけたら、にいちゃんを呼べばいい?」「それで頼む。それから、ヒルダとフルールで、一度ノース迷宮に送るから、テディと協力して、各迷宮を見て回ってしい。エラーが出ていたり、何かおかしいと思ったら、すぐに連絡をくれ」「かしこまりました」「わかったわ。それで、主様。どういう表示になっているとダメなのだ?」「今見ている様な畫面はダメだ。他にもいろいろあるが、畫面の表示がいていないときには、俺に連絡してくれ。それが一番はやいと思う」

指示を出して、狀況を把握する。ヒュンフ迷宮の端末は、ハードウェア的な故障ではなさそうだ。いている2臺で作業を行う事になる。ログを確認して見るが、何も記憶されていない。設定の間違いなら、火を通した段階で解る。そうではなさそうだ。そうなると、他國からの攻撃という事も考えられるが、それも今回は除外する。

エラーを吐き出した、端末のケースを開ける。中以上に、熱が篭っている。一臺は、し焦げ臭い匂いがしている。HDDの故障が原因のようだ。

換部品は、ここにはないので、修理は後日となるだろう。

『にいちゃん。エステルを見つけたよ!』『そうか、何をしているのか解るか?』『なにか、扉を開けたり、閉めたりしている』『わかった。今から行くから、目を離さないようにしてくれ』『うん。了解だよ。ケーブルの先に居たよ』

ナーテから言われたので、ケーブルを類っていく事にする。『テディ。テディ』『はい。なんでしょうか?』『エステルから、何を頼まれた!』『え・・・あっナーテに渡した、ゴーレムの様な武を自分のゴーレムにしいと言われたけど、斷りました』『本當にそれだけか?』『いえ・・・ケーブルを・・・それも、長いケーブルを所されましたが、それは、手元にあった30mを渡しました』『・・・そうか・・・』『ダメだったのでしょうか?』『いや、いい。テディ。ありがとう。チェックを引き続き頼むな』『わかりました』

2階層程降りてきている。ケーブルは最短距離を移している。飛びながらひっぱったら偶然こうなったと思う。

エステルが、扉の前で絶的な顔をしている。

「エステル!」「あっ・・・主・・・。これは、その・・・あれ?ああ・・・」

扉には、ゼクス迷宮と書かれていた。

「エステル。その扉開けられたのか?」「・・・うん」

開けてみせるが、両手が必要で、ケーブルを持ちながら、扉を空けて、移する事ができなかったようだ。

扉も気になるので、エステルの説教はひとまず置いて、エステルにケーブルをその場で置いておくように言って、扉にる。そこは、正面に階段があった。階段を上がっていくと、火がっていない端末が並んでいた。

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