《魔法の世界でプログラム》共和國からの招待

--- アルノルト Side ---執務室に戻って、その場に居た、ヒルダに狀況を説明してから、風呂にって明日に備えて休む事にした。

朝起きてから、コンラートとヒルダを連れて、王都にあるノース=ライムバッハ邸に飛んだ。場所はどこでも良かったのだが、この場所がいいだろうという事になった。

クリスに一報れてから、先れを王城に走らせる。王城には、馬車で來てくれとの事だったので、指示に従う事にした。

俺達が、王城にると、見知った文が向かえてくれて、そのまま、し広めの部屋に通された。部屋には、宰相と辺境伯とクリスがすでに來ていた。俺がクリスの正面に座り、その橫に、コンラート。そして、ヒルダの順に座る。

「皇后陛下。それで、陛下は?」「侯爵。今しばらくお待ち下さい。侯爵夫人も申し訳ありません」「いえ、皇后様。私は、まだ”婚約者”でございます。ヒルダとお呼びいただければ、幸いです」

「お前ら、薄ら寒い話はやめろ」奧の扉からってきた、ユリウスがいきなりそんな事を言っている。中央の、所謂お誕生日席に座った。皆が立ち上がって、臣下の禮を取る。

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「そんな事はいい。話を進める。アル。迷宮ダンジョンの攻略が終わったと聞いたが?」「はい。皇后陛下からお借りした、近隣の迷宮ダンジョン9つことごとく攻略致しました」「そうか、それで、安全なのか?」「安全とおっしゃられましても、一部を除いて、魔が徘徊するようになっています。幾つかの迷宮ダンジョンは先住民がいましたので、その者たちに管理を任せるようにしています」

コンラートとフルールと決めた話だ。先住民が居る場所を、あとから來て、俺達の土地だ!出て行けとは言い難い、その上で稅金を科す事も難しいだろうという結論になっている。

「そうか、わかった。それで、學校何だが・・・宰相」

ユリウスはいきなり本題に切り込んだ。指名された宰相に視線が集中する。「侯爵閣下。生徒を、ノース街で引きけてくれるという話ですが、間違いないですか?」「あぁ條件次第だがな」「わかりました。それで、全員を移するのは、無理だろうという結論になりました」「・・・そうか、貴族の子弟か?」「はい。侯爵閣下には申し訳ないのですが・・・表立っての反発は無いと思われますが・・・」

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そうだろうな。表立って文句を言ってきてくれる方が、対処がしやすいが、影で足を引っ張られたり、遠回しに邪魔をされたり、される方が、対処が難しい。本當なら、一緒の場所で學ばせたほうが、メリットが多いのだが、難しいのを無理矢理行うつもりは、俺にはない。

「陛下。事はわかっているつもりです。そこで、アインス迷宮に街を作る事で、學園街の様にしてしまおうかと思いますが、どうでしょうか?」「アル。その辺りは、任せる」「陛下!」

クリスが口を挾む。「陛下。侯爵が困ってしまいます」「アル。どうだ?」「コンラート。できそうか?」

「発言をお許し下さい。陛下。皇后様。侯爵様。宰相様に、辺境伯。ノース街にある、學校を、そのまま移す事は、難しいと思われます」「それは?」

コンラートが、質問をした宰相の方に向き直って、話を続ける「はい。ノース街の學校ですが、専門的な事を主に扱っています。基礎から教えるクラスもありますが、殆どが、専門的な事です。これを、移行しても、王都の様な學校ではないと思われます」「ヘーゲルヒ殿。専門的と言われますが、どのような事なのでしょうか?」

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「宰相様。私の事は、コンラートとお呼び下さい。辺境伯も混してしまいます。それで、専門的というのは、ゴーレムの使い方や、馬車の舵技。宿屋や商店での稅率の計算方法などです。稅率も、ノース街に特化したで、広く王都で通用する人頭稅では、ありません」「そうか、そうなると、どういった學校を作るのが良いと思われますか?コンラート殿?」

コンラートが俺を見る。「いいよ」「はい。ノース街が考える學校なのですが・・・」

コンラートが、説明をした。元々、決めてあった事だが、年學校は無償化する。中等部は、年學校で優秀な績なら、補助金をだして、無料で學校に通えるようになる。細々した規約は別に作るとして、大まかな話として、年學校で基礎を學んで、それ以上の専門的な知識を得たい場合に、中等部に進む事になる。この時に、アインス學園街にある中等部に進んでもいいし、ノース街の學校にはいる事も出來る。

中等部とは別に、アインス學園街にも、専門的な學校を設立する。王國の剣や盾となる者達を教育する學校と、魔法や魔道に関して學ぶ學校を設立する。

宰相や辺境伯が、コンラートに質問という形で、あれこれと聞いている。想定問答集でもあるのかと思うくらい、コンラートはよどみ無く答えていく・・・。

「アル」「はい。陛下」「方向は、それでいいのだな」「そうですね。皇后陛下はどうでしょうか?」「侯爵閣下のお考えでよろしいかと思います」「そうか、解った。宰相。辺境伯。主な流れは、先程、ノース街の提案で問題なかろう。実務ベースとして、宰相をトップにして、アルの言っている、アインス迷宮の上に作る街に、學校機能を移転させろ」「はっかしこまりました。ノース侯爵。質問が一つと、お願いが一つありますが、よろしいですか?」「なんでしょうか?」「ノース街を守護する。ゴーレム姫を派遣していただくわけには行かないでしょうか?これは、お願いです」「ゴーレム姫?」「(アルノルト様。ナーテの事です。世間では、そう呼ばれています)」「(姫?そうなのか?)宰相殿。ナーテの派遣はやぶさかでは無いが、他のゴーレム隊を派遣して、城壁を作らせるぞ?建も、ドワーフとゴーレム達を派遣すれば、かなりの速度で作られるぞ?」「あっそれで大丈夫です。王都に聞こえてくる話では、ゴーレム姫が居ないと、ゴーレムがかないと言われていますので、間違いならそれで大丈夫です。それから、質問というよりも、確認なのですが、アインス迷宮は攻略されたという事ですが、學生が居る事から、鍛錬の場として使う事が想定されます。危険は無いのでしょうか?」「う~ん。危険はあるが、一度、兵を送り込むなどして、掃討してしまえば、それほど強い魔が発生しなくなると思いますよ」「なるほど、解りました。それなら、常備兵は必要なくて、王都の守備隊の訓練で順番に回させる位でよろしいのでしょうか?」「そうですね。魔力溜まりが出來たりして、強い魔が発生する可能もありますが、その場合には、冒険者を派遣するなどの対応で十分だと思います」「ありがとうございます。陛下。私からは以上です」

ユリウスが、宰相と辺境伯と、コンラートに退室させた。別室で、協議を行えという事だ。コンラートには、終わったら、先にノース街に帰るように伝えた。

「それでな、アル!」「はい。陛下?」「それはやめろ、お前にまで、陛下と呼ばれると、気持ちが悪くなる」

「ユリウス。それで、俺達だけ殘したのには理由があるのだろうな?」「あぁ・・・あのな」

はぁぁ・・・。そういう事だな。「クリス。おめでとう!」「なっおまえ知って」「いや、カマをかけただけだ、やっぱりな。それで?俺はおまけか、ヒルダに報告だな」「・・・俺は、お前にも、知っていてしい・・・と、思っている」

「アルノルト様。陛下と私は、もうと呼べる者がないのです」

そうか、ユリウスは、ヒルダ以外の家族が居ない。クリスは、母親と弟が居るが、後は母親違いの妹が居るだけだと言っていた。たしかにな、戦の傷跡として一番深いのは、王城の中なのかもしれない。

「わかった。それで、ユリウス。何か、他にも有るのだろう?」「・・・」「アルノルト様。私が代わりに、陛下。屆いた書狀をお願いいたします」

ユリウスが、俺とヒルダに一通の書狀を渡した。中を読めという事だろう。

ヒルダと二人で、書簡を読む。そこには、ユリウスの戴冠を祝う言葉と、婚姻を祝う言葉が綴られていた。そして、舊制と同様に、仲良くしましょうという旨が書かれている。

これだけなら、問題は無い。しかし、最後の方に書かれていた、ブラント街(村だったはずだが)の所有を認めてしい旨が書かれている。認めるも何も、元々、ブラント村は、共和國のでは、王國には、それをどうこうする権限がない。確か、迷宮ダンジョンの所有を認めさせたが、それだけで、上モノに関しては、取り決めしていなかったはずだ。

それだけではなく、ブラント街の取り決めを行う為に、ユリウスとクリスに、共和國に來てしいというだった

「宰相と辺境伯が、強固に反対してな。もし、先方が言うように、アルが占領しているのなら、向こうから頭を下げてくるのが正しい上に、戴冠したばかりの俺を、呼び寄せるとは何事だってな」「いつ、俺が、占領したかという事は、置いておくとして・・・。ブラント街が現狀どうなっているのかを知る必要はあるだろう?」「アルノルト様。それに関しては、調べてあります」

別の書類が渡される。大きさは、俺達が見た時とそれほど変わっていないだろうが、人の行き來や迷宮ダンジョンから取れるで潤っている。現狀は、最初の頃に植した商人が數名で、合議制の様な形で街を運営しているのだと書かれている。放置したつもりはなかったが、結果放置したと同じ事になってしまっている。

問題になるのが、稅金の納付先が、俺の所になるのか、共和國の一番近い街の代の所になるのかと言う事だが、共和國側では、ブラント村の慘劇をなかった事にしたいので、手を突っ込みたくても突っ込めない。近くの街も、結局何もしていない。俺達が作った街だという意気込みが強いので、渉も進んでいない。その為に、俺から、ブラント街は共和國の街だと言わせたいらしい。そうしたら、商人も渋々だが、渉に応じると言ってきている。今の段階では、こんな狀況だという事だ。

「それで?」「アルノルト様。申し訳ありませんが、全県代理として、ブラント街に行ってもらえませんか?」「いいよ」「やはり、ダメですよね?」「ん。いいよ。別に、ヒルダも問題ないよな?ナーテも連れていけば、里帰りも出來るだろう。フルールは、街の事があるから、今回は連れて行かない事にして・・・渉は、どうしたらいい?」「え?あっありがとうございます。渉に関しては、王國は何もいいません。元々、占領していたつもりはありませんし、アルノルト様のいいようにして下さい」「それなら話は簡単だな。言って、商人と共和國の行政を繋いで、できれば、迷宮ダンジョン特區の様な形にすればいいよな」「えぇ方法は任せます」

「ユリウス。それだけか?」「・・・あと、アルノルト・フォン・ノース=ライムバッハ侯爵。ヒルデガルドとの婚姻はどうするつもりだ!」「あぁそれがあったか・・・ヒルダ。どうする?」「アルノルト様。私にそれを聞かれましても・・・」「そうだな。ブラント街から帰って來て、何もなかったら、神殿仕切りで式をあげるか?」「え?いいのですか?」「ん?嫌なら辭めるぞ?」「いえ・・・違います。アルノルト様は、私との結婚に乗り気ではないかと・・・」「そんな事言ってないぞ?」「え?あっ・・・はい。お願いします」

耳まで真っ赤にして俯いてしまったヒルダの頭をなでながら「ユリウス。これでいいか?クリス。神殿との調整は任せていいか?」「えぇ教會じゃなくて、神殿でいいのね」「あぁ俺達は、神殿の方がいい。そうだろう?」

皆が何を考えたのか解らないが、全員が頷いてくれた。

ユリウス達との話もこれで終わりなので、マナベ商會に戻る事にした。帰りの馬車の中で、ヒルダが気持ち悪いほど、上機嫌だったのは・・・見なかった事にしておこう。

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