《現実で無敵を誇った男は異世界でも無雙する》街へ
「この世界の男比は、約1:7だと言われています。」
俺の顔を見た聖風の...あれ?そういや名前まだ聞いてないな。
「そうなのか。いきなり話の腰を折って悪いんだけど、君たちの名前を教えてくれないか?」
俺の言葉に対し、4人はし慌てて、
「すいません!助けて頂いたのに名乗りもあげず...!私は職業『聖』のマリーベルです!」
「私は職業『戦士』のレイラだ...です。」
「私は職業『盜賊』のサシャです!」
「私は職業『魔法使い』のリーシャ...です。」
「オッケー。俺は柊 翔。それでこの子が...。」
「翔様の旅仲間のエリーゼです。」
たちはまるで今エリーゼの存在に気づいたかのように、エリーゼを見て息を呑む。そして何かに納得したかのような表を浮かべた。
「どうかしたか?」
「いえ、なぜ男がないのかについてご存知ないのかと思いましたが、エルフと共に暮らしていらっしゃったからなのですね。」
エルフは男の人數差はあまりないのだろうか。しかし、それを聞くと俺が世間知らずな理由をせっかく都合よく勘違いしてくれたのに、また怪訝に思われてしまうかもしれない。
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俺が彼たちに聞くべきか迷っていると、エリーゼが俺が辛うじて視認できるほど小さく、口をかして
(エルフは男はかなり華奢で、も人族と比べての起伏がなく、あまり男間でも違いがありません。それに長命種であるため、子作りも滅多にしないのです。そのため、エルフと共に暮らしていると、男差はほとんどじません。しかし、実際はの方が圧倒的に多いようですが。)
と教えてくれた。俺は頷いて謝していることを伝える。しかし、エリーゼは奴隷だったのに知りだな。
(とりあえず、ここは俺はエルフたちと暮らしていた設定のほうがいいな。)
「実はそうなんだ。だから人の生きている場所のことはよくわからなくて。よかったらもうし々教えてくれないか?」
この際だから、いろいろと聞いておくか。
「ええ。そういうことでしたら。ですが、こんな所で立ち話もなんですし、私たちが拠點としている街まで行きませんか?」
と、マリーベルは俺達に向かって提案してくる。俺としては道案を頼めてちょうどいいのだが、と思いながらエリーゼを見ると、エリーゼも俺を見て小さく首肯した。
「じゃあ、そうするか。」
俺がそう言うと、マリーベルは目を輝かせて頷くのだった。
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街に著くまでにかかった時間は歩いて5,6分程度だった。意外と近かったらしい。
「ここが、私たちの拠點としている街『ラトミス』です。また、最も強い冒険者たちが集う街でもあります!」
検問のような列を顔パスでスルーしながらマリーベルが言う。
「へえ、それは楽しみだ。ちなみに最高の冒険者のランクは何なんだ?」
俺はSSランクを割と簡単に倒せたのだから、SSSランクレベルの能力はあると考えていいだろう。
「ええと、この街最高ランクの冒険者はSSです。4人いて、パーティーを組んでます。名前は『雪月花』。ちなみに私たちのパーティーはAランクの『銀雪』です。」
「なるほど。」
この街最強はSSか。できれば後で実力を見てみたい。
「ひとまず、ギルドにある私たちのパーティールームに行きましょう!あっ、パーティールームっていうのは冒険者ギルドにあるパーティー専用の部屋で、Aランク以上には自的に與えられます。」
「そうなのか。よし、じゃあそこに案してくれ。」
というわけで、俺達は中世のヨーロッパのようなしい街並みを歩きながら冒険者ギルドに向かっているのだが、
「めちゃくちゃ見られてるな...。」
ちょっと現実ではありえないほど見られている。視線にはそれなりになれていたつもりだったが...
「それは、君が男だからだろうな...と思います。」
と、今までずっと黙っていたレイラが言った。
「普通に、タメ口で話してくれて構わないぞ。」
俺が苦笑しながら言うと、レイラは明らかにホッとした顔で
「そうか、すまないな。ちょっと敬語は苦手でね...。そう言ってくれると助かる。」
と言った。
「にしても男っていうだけでここまで見られるとは...。」
「多分それだけじゃないんじゃない?翔君凄くカッコいいしね!」
満面の笑みを浮かべながらサシャが言う。この二人がさっきまで黙ってたのは敬語が苦手だったからのようだ。
「俺なんかよりかっこいいやつなんていくらでもいるだろう。」
確かに現実にいた時も、自分の容姿はいい方だったとは思う。しかし、それでも1番よかったとは思わない。そう思って言ったのだが、銀雪の4人は顔を寄せあって
「え、あれよりかっこいい人なんてエルフでも見たことないんだけど。」
とサシャが言い
「うんうん。王都発行の『世界のイケメン達』にもあれ以上の逸材は居なかった。」
と、さっきまで無言だったリーシャが言う。囁いているつもりなのだろうが、俺の耳はしっかり聞いてしまった。こういうガールズトークを盜み聞きするのは趣味はないんだがな...。
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「冒険者ギルドはここです。」
そうこう話しているに、冒険者ギルドに著いた。どうやら冒険者ギルドは、鉱石でできているようだ。しかし綺麗に暖で塗られているため、冷たい印象は全くうけず、むしろ來たものを歓迎しているようだった。
「それじゃあ、私たちは依頼達の報告と、ルームの使用申請をしてきますから、一緒に來ていただけますか?」
「了解。」
というわけで、俺達はけ付けの列に並ぶ。俺は先ほどのように注目をけないよう、できるだけ気配を殺す。
「はーい。では次の方ー。」
數分待つと俺達の番になった。俺は相変わらず気配は殺した狀態で(正確には支配領域を銀雪の4人とエリーゼ以外と干渉しないように制して)銀雪の4人の依頼報告が終わるのを待つ。
「死の3つ首デス・スリー・ネックの討伐は完了しました。」
と、マリーベルはカードのようなものを提示しながら言う。特にあいつの素材を持って帰ってきているわけではないので、あのカードを見れば倒したかどうか確認できるのだろうか。
「はい。確かに。お疲れ様でした。これが報酬です。しかしさすがですね。Aランクモンスターの中では最もSに近いと言われているモンスターを倒すなんて。」
付嬢が尊敬の眼差しをマリーベルを見ながら言うと、マリーベルは真剣な顔を浮かべて
「それが、今回は私たちが倒したんじゃないの。今回の、死の3つ首デス・スリー・ネックは大量のモンスターを従えていた。おそらく変異種だと考えられるわ。念のため、調査隊を派遣したほうがいい。」
と言った。
「え?じゃあ誰が倒したんですか?」
付嬢がいい終わると同時、俺は気配を殺すのをやめた。
「それは彼よ。柊 翔。だからお禮とか話とかをしたいからルームを貸してもらっていいかしら。」
「へぇー。どんな人なんですか?」
その言葉を聞くと付嬢は笑顔を浮かべながらマリーベルの肩越しに俺の顔を見て、固まった。
「柊 翔だ。よろしく。」
こうやって張している時は笑顔でほぐしてやるのが一番いい。そう思い俺は付嬢に微笑みながら挨拶をすると、彼は一瞬で頬を紅に染め、
「ソフィア・ブルーソニア!16歳!彼氏はいませ━━━」
何かを言いそうになるのをマリーベルが軽くこづいて止める。
「こら。結局、私たちはルームを使っていいの?」
それを聞いたソフィアは我に返ると難しそうな顔をして(俺の顔をチラチラ見ながら
「そうしたいのは山々ですが、あのルームを使うためには何らかの分証が必要となります。何か分証の類をお持ちですか?」
と、問いかけてきた。まじかー。なんもないなー。
「すまない。何も持ってない時はどうすればいいんだ?」
「それでしたら、今から冒険者カードを作るのが1番早いでしょう。そのためには今から実力を確認するために試験をけてもらいますが...。よろしいですか?」
マリーベルの方を見ると小さく首肯したので
「じゃあ、頼む。」
けることにした。
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