《異世界落ちたら古龍と邪龍の戦いに巻き込まれまして・・・》第45話 その頃、舞臺裏では・・・

その頃、舞臺裏では・・・

時は、々遡る。

「なかなかよさげなところですな」

「あぁ、さっきの爺さんにゃ 謝しなくちゃだな」

「ええ、良い景です。ここならフロリアさんからいただいたお弁當を食べるのにいいですね」

「さて、それでは いただくといたしましょう」

「「「いただきます」」」

「あぁ~、味しい。これは 皇都でもなかなか食べられるものでは ないですよ」

「若、これは 帰りも必ずあの宿に泊まらなくてはいけませんぜ」

「ですね」

「ダンナ、お茶をいれやしょう」

「あっ、ありがとうね。タケさん」

長閑な景を眺めつつ、味しい晝食を取るミキたちご一行、そこへ一陣の風が巻き起こる。

「なにやつ!」

「大丈夫ですよ」

「ジーナさんですね」

「ミキさま、おくつろぎ中のところ、申し訳ございません。お伝えしたいことが…」

「はい、何かありましたか?」

「はっ!さきほど 皆さま方が いらっしゃいました休憩所にて 不穏なきがございます。」

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「もしかして反でも?」

「反と申しましょうか、おそらく仕組まれたものだとは思いますが このままですとあの騎士隊の隊長職の者と副隊長職の者が 危のうございます」

「隊長ってのは、さっきすれ違ったとき指揮を執っていた者でしょうな」

「えぇ、そして 副隊長というのは、お二方が爺さんと呼んでいる者にございます」

「なんだって!」

「あの爺さんとは、多言葉を わしただけなんだが 気骨のあるいい爺さんだと思ってたんだ」とヒサ。

「若、頼んます。無理を承知で お願ぇしやす、あっしを行かせてくだせぇ」

「タケ、おめぇは 若を頼むぜ」

頼まれたタケは、ミキの方を伺い見る。

「ヒサさんや、何を言ってるのかな?ヒサさんは 僕の護衛でしょ?僕の側を離れちゃダメ」

「ダンナ、あっしからもお願いしやす」

「タケさんまで…」とミキ。

「お二人とも 落ち著きなさいまし。ミキさまには こう仰っているんですよ」

「僕の側を離れてはいけないと、だからお二人は こう言うべきなんです、若 拙者とともに…とね」

「ミキさまも、お人が悪うございますね」

「だって、ヒサさんも タケさんも 僕を置いてこうとするんだもん」

「若」「ダンナ」

「それじゃ、ジーナさん。お願い出來ますか?」

「承知つかまつりました」

「「?」」

「いくら、お二人が早いと言っても 間に合わないかも知れないでしょ。転移の魔道を使っていただきます」

「「転移!」」

「お二方とも、ワタシ近くにお寄りください」

「よろしく願いやす」

「お手らかに」

なぜか一人だけ頓珍漢なことを言ってる人がいますが それは ほっぽといていいでしょう。

「転移の際に 多目眩を起こすかも知れませんが 慌てないように。転移酔いと申しましてすぐにおさまります故」

「「了解っす」」

「では、ジーナさん。二人をお願いします」

「えっ、若「ダンナ」は」

「僕は、いますぐ飛びます、向こうであいましょう。では」

というような、経緯があり 三人は 『サイラス』、『ジラーノ』の危急に駆け付けることが出來たのでした。(影)

し離れた場所に 転移しましたが 気取られぬように。」

「「うんうん」」と靜かに首を振るヒサとタケ。二人とも初めての転移に多酔ってしまったようですが…。慌てないところは さすがですね。

ミキはと言うと、既に 到著して反者たちの様子を伺っているようです。

(これは…後からきた人たちのなかに かなりの數が反者のようですね。ちょっと區別がつきにくいかなぁ。まとめて 草縛りを使いましょうか。それとも 眠っていただきましょうか?おやおや…なるほど 行を起こしますか。見分けがつきやすいので その方が 都合はいいのですが…)

「(小聲で)草縛り×12、揺籃歌(悲愴)」

(騒がれても困りますから、強制睡眠の魔法もね)

「「!」」ヒサとタケの二人も、ミキさまの強制睡眠の魔法は 初めて見るらしくびっくりしているようですね。もちろんわたしもですが…(影)

「さて、あの人は いま話しに夢中のようですが、騎士隊長殿と爺さんは、さすがに気付かれている様子。この間に、あちらのお二人の略歴を お話しておきます」

「ジーナさん、いつも ありがとうございます。助かりました」

「いえ、ミキさまのお役にすこしでもなれたのであれば 我がといたしましても栄の至り」

「あと言伝をお願い出來ますか?」

「はっ、なんなりと。陛下とクラリッサさんにも お大切にとお気遣い謝いたしますと」

「委細承知にて」そう言い殘すと、一瞬にして ジーナは消え去ったのである。

「驚いたなぁ」「だな」

「クラリッサさまの配下の方ですよね」とヒサ。

「あのお方も凄まじい方でしたが…先ほどの方も…」

何故か、クラリッサ関連の話しとなると妙にわになる二人である。修業時代にどんなことがあったことやら。

「さて、そろそろですね。行きましょう」

そうして この場面につながるのである。

「よっ!あんた隊長さんだったんだなぁ」

「それと 爺さん。いいところ教えてくれて あんがとよ」

「何が起きたのか、解ってないようだな。あんた」と騎士その二に向けてタケが言う。

「どういうことなんだよ、これって一どういうことなんだ!!」

「そうですね。あなたたち第三騎士隊?でしたっけ」と隊長さんの方を見て確認をとるミキ。

「あぁ」

「では、あなたたち第三騎士隊を裝った盜賊団は、旅の行商人を襲い失敗、全員捕縛された、ってことでしょうか?」

ということが 前回の舞臺裏で起きていたのですね(影)

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