《竜神の加護を持つ年》67.帰路とコータの獨り言

67.帰路とコータの獨り言

「コータ殿、このご恩は決して忘れませぬ。アーノルド國王にもよろしくお伝えくだされ」

「コータさん、このたびの溫生涯忘れません。本當に有難う座いました」

「ベッカー國王もアロマさんもお元気で、また近いに遊びにきますね」

所信表明演説から3日後、俺達は今回の一件の報告をしにアルステッド國に戻る事になった。

え?今度も馬車なのかって?今回も馬車です。クロの教育が厳しいもので。

さて獣人のみんなともお別れの挨拶も済んだし來た道を戻っているのだが、やはり道が悪い。これでフロストさんが飛ばさなければまだ良かったんだが、行きと違って今回は邪魔な道案が居ない事から飛ばしまくるフロストさん。當然、椅子の革が薄い者臺では俺のが大変な事になっている。というかさ、よく病院に行くと待合室においてある長いすってあるじゃない?あれの方がまだマシな訳ですよ。それを考えてもらえればこの者臺に長時間座る事の過酷さってものが分ってもらえるかと思うわけよ!

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もうしで國境にさしかかるという所でお約束の盜賊が出た。

「そこの馬車止まれ!」

ただでさえ狹い道なのに二人がかりで道を塞いでる。止まれと言われて簡単に止まれるほど遅い速度で馬車は走ってない。そのまま二人を轢いてやっとの事で止まると

両脇の草むらからぞろぞろ20人くらいの盜賊がやってきた。

見た目はどう見ても兵士なのだが馬車から降りろだの金目のを置いていけだの、もうやっちゃっていいよね?

馬車の中にいるアルテッザとポチ達に盜賊が出た事を告げると槍を持ってドアから飛び出た。

「この馬車はアイテール辺境伯の馬車です!それを承知で襲うというのなら相応の覚悟をしてくださいね」

おぉなんかアルテッザ、かっこいいかも?

「いいもいるじゃねぇか!それなら尚更ひけないな」

盜賊の男達は下卑た薄笑いを浮かべながら舌舐めずりをしている。

「アルテッザ、ポチやっておしまい!」

「「はい!」だに」

アルテッザに襲い掛かった盜賊の男は素手で摑もうとしたがアルテッザの石突であっさり倒される。ポチも石突で相手の鳩尾や足を狙い倒していく。

俺は何してるかって?そんなのが痛くてけないに決ってます!

俺に襲い掛かろうとした盜賊はフロストさんのブリザードであっさり地面に張り付いた。

10分もしないうちに二人と一匹に倒された盜賊の裝備や武、服をぐるみ剝いで縄で縛って草むらに放置した。

「あれでよかっただに?」

「うーん、いいんじゃないかな?裝備も服も無ければもう悪さ出來ないだろうし!」

盜賊なんか連れて歩いたら到著が遅くなっちゃうしね!

これで新たな裝備も揃ったしめでたしめでたし。

その後國境を越えようやく悪路ともさよなら、ここからは俺の領地なんで當然道もいい。

そして夕方まで走るとポチ達の村跡地に到著した。

「ここに來るのも久しぶりですね」

「この前通った時は素通りだったからね」

「雑草がぼうぼうにゃ!」

さすがに人が住まなくなると雑草もび放題で知らない人が見たらいまではここに村があったことすらきっと気づかないだろう。

「さてさっさと晩飯の支度でも始めようか!」

「薄味の鍋にも飽きましたね」

やっぱり料理人が居ないと厳しいよね。

「じゃ今回も干しと野菜と小麥を水でこねて作ったはっとでいい?」

「またあの料理ですのね」

「コータさんの料理はそればかりだに!」

「はっとあきたにゃ!」

「栄養が偏りそうですね」

「どうせなら狩りでもしての方がいいのですが!」

「コータの作る飯はまずいんだぞ!」

「コータの母君の料理がしいのぉ!」

みんな散々である。

そんな味気ない料理で腹を膨らませその日は馬車で野営した。馬車で寢ても野営っていえるのかは知らんが。

早朝、寒さをじていつもよりも早く目が覚めた。

近くの小川で顔を洗い朝食はおなじみい黒パン塩味のスープである。

「なんか寒くなってきたね」

「もう秋も半ばですからしかたありませんわ」

「この辺の冬はどんなじなの?やっぱり雪とか降るのかな?」

し積もる程度だに!」

しは降るんだ」

「この辺は山脈から吹き降ろす風が冷たいからなおさら寒いです!」

獣人のホロウとかでも寒いって事は人間はもっと寒いのかな?

宮城の俺の住んでた所はあまり雪も積もらなかったけど、去年は普通に氷點下10度とかの日もあったな。

作者のPCなんて電源れると1度とか表示されてるのが普通だしね!

支度をしてまた馬車を走らせる、フロストさんは寒い方がやっぱり好きなんだろうか?

なんとなくそんな事を考えてるとフロストさんと目が合った様な気がした。

まさかフロストさんもクロみたいに人の考え読めるとか言わないよね!

俺でさえまだそんな事出來ないんですが!

さっさと用事済ませたらタマちゃんのレベル上げとかみんなのレベル上げとかしないとね。

やっぱりさタマちゃんもいつまでも守られるだけってのはまずい気がする訳ですよ!

好きだから甘やかしてたのでは?って?そんな事はありません!

俺はいたって普通、ノーマルですから!

「コータよ、何を一人でくだらん事を考えてる!」

だってさ一人の車席って本當につまらないんだもん!

こんな設定に誰がした!

俺はわっちとのラブラブイチャイチャ者生活に憧れてたのに!

うちのわっち獣人は・・・寒いの嫌いな怠け者でした。

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