《竜神の加護を持つ年》68.國王への報告
コータの一人寂しい車席生活も、アイテールの街に著く事で終わりを告げる。
「デメストリーさん、一旦戻ってきました」
「一旦なんですね?」
「はい。一旦です。これから王都へ向ってブリッシュ王國が消滅した事の報告をしないといけないので……」
「はい?」
「ですから、ブリッシュ王國が消滅したんでその報告を」
「何をどうすれば國が消滅なんてするんですか!」
今回のあらましを、俺達がブリッシュ王國に到著した時から順を追って説明したが、それを聞いたデメストリーは、
「それ全部、コータ様の仕出かした事ではないですかぁ!」
「そうともいうのかな?」
「誰が聞いても、コータ様が國を潰したと思いますが?」
「えぇ、心外な!やったのは獣人でしょ?俺は手を貸しただけだし、取り敢えず獣人が王になって差別が無くなっただけで前より良くなるし、アルステッド國とも今まで通りに同盟國でいましょうって話なんだからいいじゃない?」
「それは結果良ければってやつですね。これで問題が大きくなっていたら國際問題ですよ!」
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「それは……そうだね?テヘペロ」
「まったく、すぐに王都へ行って――王へ報告をしてくだされ!」
俺、し休みたいんだけど……と言ったら冷たくあしらわれた。
解せん。
俺が叱られている間、ソファーで寛いでお菓子を食べていた陣に視線を向けるとあっさりスルーされた。
なんで?
――まさか俺一人で王都へ行けと?
「じゃ、コータさんいってらっしゃい!」
「コータさん報告頑張るだに!」
「がんばるにゃ!」
「わたしも今回は殘りますわ」
「コータさん、おみやげお願いします」
仕方ない、今回はクロに乗せてもらって行くか。
「我も今回はいかぬぞ?」
「も兄様と同じなんだな!」
え?
やっぱり一人?
流石にフロストさんは――行くよね?
冷気を吐かれた。
ちょっとどうやって行けと?俺、馬なんて乗れないからね!
フロストさんに必死にお願いして、やっとの事で馬車を出せた。
そうしてやってきました王都へ。
「おお、コータ殿。何か急ぎ知らせたい事があるのだとか申して見よ!」
デメストリーに話した容と全く同じ話をすると王が深く溜息を吐いた。
えっ、なんで溜息吐くの?國同士の関係は同じなんだからいいじゃんね!
「何をどうやったら國を消滅させて、新しく獣人の王を頂く事になるのかまったく理解できんが……過ぎた事をとやかく言っても始まるまい」
これって許されたって事だよね!ホッ。
あれだよ王様!そんな眉間に皺作ると一気に老け込みますよ?
「しかし、獣人の王と第三王で國を纏めるとは上手く考えたものだ」
でしょ?それ俺の意見だから!
そう言うと――また溜息をつかれた。
解せん。
「元、國王一族は國外追放か、恩赦が過ぎる気もするが?」
「第三王の手前、そんな真似出來ないでしょう?」
「コータ殿に手を出すと言うことは、アルステッド國に手を出すと言うこと。甘い顔をして増長する輩もおる事を心に留め置いてくれ」
「はい!承知致しました」
「こちらは、元國王等がこのアルステッド國に來て、良からぬ事を企まぬように目をらせておくとしよう。國を追われた王の相手をするもの好きが居るとは思えんがな」
「そうですね。僕もそう思いますよ」
俺は、王への報告を終え、街で食材を買い込み、ついでに虛空倉庫の実験を兼ねて焼きたてのパンも大量に買い込みアイテールへの帰路に著いた。これでいつまで経ってもパンが溫かかったら――お店で出來たての料理を鍋ごと買い込んで虛空倉庫へ仕舞っておけば料理人がメンバーに居なくても道中不自由しないと考えたからだ。
これでもし時間が経過して冷めていたら、やっぱり料理人をなんとかするしか手は無いかな……。
「しかし、まさかブリッシュ王國が竜の尾を踏むとはな……」
「僕達にとっても、他人事ではありませんからね」
「今回コータ殿が行する経緯に至ったのが、獣人の村を國の軍が襲い村人全員を殺した事からと言っておったが、人の死にこれ程まで忌避を示すとは……」
「僕達は、罪人は処刑しますが善良な者を殺す事は無いですから……その力がこちらに向く事は無いと思いますけどね」
「それもそうじゃの」
はっ、はっ、は。と今日も王城に笑い聲が響いていた。
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