《竜神の加護を持つ年》71.小竜の剝製

竜の剝製を、依頼して1週間。ついに完して、皆で門の前に、見學に來ていた。門の周りは見學客でごった返しており、中にはこんな想もあった。

「すげー!竜とか生まれて、初めて見たよ」

「俺の剣が、屆く位置が、足首って……」

「ママーこわい」

「大丈夫よ、もう死んでいるから」

聲を、出している人は、まだいい。

聲も出せずに、ただぽかーんとしてる人が、圧倒的に多かった。

左右に、1匹ずつ配置。丁度、街へ來る人々を出迎えるように調節してもらった。

「思った通り、何か威厳のある、門構えになったね」

「兄様の名前をつけたんだから、當り前なんだぞ!」

「あの時の竜、こんなに大きかったんですね」

「これを、コータさんが、お一人で倒されましたの?」

「あの時は、必死だったからね。メテオラが居合わせたら、竜の前で、固まっちゃいそうだけどね」

「そうなる自信がありますわ」

「逃げるので、一杯だっただに!」

「おっきいにゃ!」

「この強さが、たまりませんね」

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新しく、街の名も出來たし。これでしは、城主らしい事が出來たかな。そう思っていたら、思いがけない人から、聲をかけられた。

「いやぁ、イアン君に聞いてはいたけれど。凄いものだね!」

「この手に私、弾き飛ばされたんですよ!」

何でこの二人が、ここにいる!

「デメストリーから、連絡をもらってね。面白そうなんで駆けつけた。という訳さ」

デメストリーさん、あなたうちのスパイか何かですか!

「これは父上がしがるだろうな、3匹倒したらしいじゃないか」

まだ1匹殘ってるなら、王家に、獻上しろということらしい。

「もう1匹ありますよ。近いうちに、陛下に謁見致しますね」

「そうしてくれると、助かるよ。これでも王家の象徴は、竜だからね」

いやいや、王家の象徴は、ピクシーでしょ!

そんな訳で、俺達は今、王都に來ている。

え?今回は、全員揃っているんだって?あたり前でしょう!

俺、城主だよ! 相変わらず、者やっているけど。

「おおー、デメストリーから、文を貰って。いても経っても居られず、アレフに行かせたのじゃが、まだ1匹殘っておるとか!」

「ははぁ、陛下に置かれましてはご機嫌麗しく……」

い、挨拶は抜きじゃ!わし等と、コータ殿の付き合いゆえにな」

さいですかぁ~。

「それで、竜はどこにあるのだ?」

「もうし広い場所があれば、そちらにお出ししますよ」

「おお、コータ殿は不思議な、虛空倉庫なるものを使えたのであったな」

イアン殿から聞いておるわ、あははははだとさ。

お前もか!イアン!

広い場所に案され、そこに竜を出すと、集まってきた兵士、騎士、吏達は、俺達がアイテールの街で見た様な反応を示す。

「いやぁこれは見事だ!われも生涯で初めて見たわ」

それはそうでしょうよ。竜が目撃されて久しいみたいだし。

まして討伐出來る人が、居なかったのだから。

「これを王家に獻上すると申してくれるか!いやぁ~あり難い。遠慮なく頂くとしよう。何か褒を與えねばな!何がいい?」

この國は、海洋國家エジンバラからの賠償金で、一気に、景気が回復し持ち直してはいたが、あまり無理させるのもね。

「それでしたら、例の魔道を頂きたく」

「おお~。あれか!良いぞ。好きなを持っていくといい」

どれにするか皆で相談する。

●名前・・・・ゲイボルグ(槍)

攻撃力・・・・1500+裝備者の力×6倍

・・・・・闇

能・・・・・アバターショット

●名前・・・・イチイバル(弓)

攻撃力・・・・1000+裝備者の力×6

・・・・・風

能・・・・・マルチショット

●名前・・・・チャク(斧)

攻撃力・・・・1800+裝備者の力×5

・・・・・雷

能・・・・・サンダーブラスト

●名前・・・・カドゥケウス(杖)

攻撃力・・・・500

魔力・・・・・1500+裝備者の魔力×5

・・・・・水

能・・・・・シヴァ

「攻撃の魔法職がいれば、カドゥケウスも良かったんだけど、イアンは抜けたしね」

「これなんか、いいんじゃないですか?」

そういってアルテッザが取り出したのは、イチイバル。

弓かぁ、確かにうちのメンバーで遠距離攻撃出來るのは、ポチ、ホロウのあわせ技だけだもんね。

それなら、メテオラに後方支援に移ってもらえば使えるかな?ゲイボルグも捨てがたいが……。

多分、アバターって事は分、槍が數個に分

マルチは複數とかだっけ?だから矢が多く出る?

名前の言い方が違うだけで二つとも同じじゃん!

そんなんでイチイバルを選んだ。

効果音と共に、伝説の武、イチイバルを手にれた。なんてならないから!

「陛下、これに決めました!」

「おぉ、今度は弓か!」

「はい!これなら、メテオラが使うのに効果的ですから」

降嫁だけに。げふんげふん。

「ん?メテオラも戦えるのか?」

「はい。うちのメンバーは全員戦えますよ。メテオラももうレベルだけなら人類のトップクラスです」

「なに!?」

「わしの聞き間違いかのぉ、メテオラが人類の何だって?」

「ですからレベルでは、トップクラスです」

「そんな馬鹿な!つい先日まで、病弱で寢込んでおったのじゃぞ?」

「はい。皆で強化合宿しましたんで」

何なら、そこの騎士さん達で、試して見ては?

そんな訳で何故か以前、俺が壊した闘技場へ……。

「では、王様いきますよ!」

騎士が槍を持って、メテオラに襲い掛かる。

メテオラはいつも、アルテッザの石突を防いでるのだから。騎士の速度は遅くじる筈。

「結界!」

メテオラの前方に、プリズム結晶が突然出現。騎士が戸ってる間に、メテオラの石突が騎士のを穿つ。

「勝負あり!」

周囲からは、おおぉぉー!という歓聲が聞こえてくる。

メテオラも鍛えた甲斐があったようで、微笑みながら得意げだ。

「あの病弱だった、メテオラがのぉ。大したものだ!」

うちの陣では、タマちゃんより、し強い程度なんだけどね。言わないでおこう。

そして今回は闘技場で何事も無く――え?イチイバルの試し撃ち?しないよ!

そんなのここでやって、また壊したら借金できちゃうじゃん!

そんなんで明日は王都観する事にして、今晩は王都の宿に泊まった。

「アレフよ、メテオラの事は知っておったのか?」

「いいえ、父上。ですがイアンから聞いた話で遅かれ早かれ、強くなると思っておりました」

「コータ殿はいったいどんな訓練を行っておるのじゃ?」

「はい。なんでも周りの皆で強い魔獣の手足を削いで、き出來なくしたら、レベルのあげたい仲間に、止めを刺させるとか」

「それでは、他の娘達はレベルがあがらないのではないか?」

「そうなのですが、例えば子供がその方法で強くなれば、全の攻撃力は上がりますので。より強い魔獣を討伐出來るようになり、効率?がいいようなのです」

「恐らく、ポチ君の妹のタマちゃんですら、騎士よりも遙かに強くなってると思われます」

「なんとも恐ろしい事よのぉ」

「不興を買えばクロ様が出なくても、コータ殿達だけで1國を落とせるかと」

王はくぐもった聲で唸ると。

「やはり味方に引きれ。正解じゃった」

今晩も王城に、がははははと。笑い聲が轟くのであった。

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