《金髪、青目の人エルフに転生!》第二話 初級魔法とカリディ家

初級魔法について調べてみた。

火 火球ファイアーボール 火矢ファイアーアロウ

水 水球ウォーターボール 水矢ウォーターアロウ

草 草球プラントボール 草矢プラントアロウ

雷 雷球サンダーボール 雷矢サンダーアロウ

土 土球アースボール 土矢アースアロウ

空 雲球クラウドボール 雲矢クラウドアロウ

召喚 初級召喚

とのことだった。

水は初級をクリアしたので、次はほかの屬をやってみることになるだろう。

「いい?ソフィア。今度は、私がやる魔法の魔力の流れをじ取ってほしいの」

唐突に、母がそんなことを言いだした。次の屬をやるのではないのだろうか?

しかも、庭ではなく、魔法練習ホールに行くことになった。

練習ホールは広くて、育館みたいな見た目だった。というか、魔法練習ホールじゃなくて、育館って名前なんだけど?

ちょっと、お母さん! 噓教えないでよ!

「ソフィア、よく見てて。『滝ウォーターウォール』」

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目の前に大きな滝ができて、いきなり大量の水が降ってきた。

そんなのは、どうでもいい。

それよりも、母が魔法を撃つとき。杖からもやっとしたオーラのようなものが飛び出して、滝の一番上のところに集まったのだ。

「すごい……。今のが、魔力の流れ、ですか」

「わかった? これがわかれば、無詠唱魔法ができるはずよ?」

なるほど。母は私に無詠唱で魔法を撃たせたかったのか。そういえば、さっき、詠唱してなかったね。

一度魔法を撃ってみて、魔力の流れをじ取り、その通りに魔力がくようにしてみればいい、らしい。簡単に言いすぎて、わからない。

とりあえず、手頃なウォーターボールを作。詠唱開始。ん?!

手のひらにさっきのオーラみたいのが集まってく! ぽよんと水球ウォーターボールが出來上がった。

とは言っても、どうやったらそんなふうに魔力がくんだろうか? よくわからないけど、手のひらに力を込める。

あ、あ、出來そう。こうやって魔力をかして……。出來そうじゃんって、あ。

油斷した途端、オーラのようなものが全て引っ込んでいった。

「戻ってしまいました」

「そんなもんよ。魔力は平気?」

「こんなすこしでは、って、ええっ? すごい減ってるみたいです」

どうやら、魔力をかすのに専念するのは、大変つらい作業であるらしい。

「ところで、どうやって帰るんですか?」

「行きと同じ」

そう言うと、母は何かを詠唱し始め……。

気がつくと家である。

「移系の魔法よ。攻撃系とは違うの。また、今度ね」

魔法とは、夢の広がる話である。これから魔法を覚えるのが楽しみだ。

それより、魔法使いなら使い魔がしいところである。大きな犬とかしいな……。

次の日。

白くていマフィンのパンを、胡椒と塩をほどよく振ってあるスクランブルエッグとハムで食べている。いつもどおりの朝食である。

「ソフィアお嬢様。今日、お茶は何にいたしましょうか?」

隣でそんなことを言っているのは、うちのメイド、ハナ。ニンフである。黒っぽいブロンドの髪と、こちらでは珍しい黒目を持っている。

ニンフというのは、自然に関係のある下級神。だから、庭の管理はお手の。見た目は人間とあまり変わらない。

でも、普通は自然のものと一緒に生活するものなんだけど……。まあいいか。

「ミルクティーがいいかな」

とても優秀なメイドだが、母や父はメイドとしてというか、娘として扱っている気がする。本人は違うが。

すぐに目の前にミルクティーが出てくる。ハナも一緒の食卓で食事をしているが、何かあるとすぐに食べる方を放棄する。マジで優秀だ。

今日の朝食もそうだけど、ハナの料理はとても味しい。いつも、母と互に作っている。母も味しい。でも、ハナは店が開けるレベルだと思う。

「ねえ、ハナ。あなたって、魔法どれくらいできるの?」

「わたくしは槍なんかを使うことが多いので、そちらのほうを」

「へえ。かっこいい」

ハナは人だ。だが、それ以上に母が人だ。そして、父もイケメンだ。私もとてもしく育っている……ことを願う。まだ小さすぎて分からないな。

朝食が終わり、しばらくすると、魔法の練習を始めた。今度こそ無詠唱魔法を! 気合をれて手を高くに上げる。

手に集めて、集めて集めて……。

ぽちゃん。

油斷した。球になる前に水として落ちてしまった。久しぶりにびしょ濡れである。

「う、さぶっ! うぅ、ここも四季あるの?」

そういえば、全然寒いとか、暑いとかなかった気がする。でも、十一月か。うーん……。

まあ、つまりは濡れたからである。せめて火の魔法が使えれば……。

すると、いきなりポカポカして、服ローブも乾いていた。

「大丈夫かい? 濡れてたけど」

誰かわからないけど、珍しい青紫ヴァイオレットの瞳で、綺麗なブロンドの髪を持つ男の人だった。

「あの、その……。失禮ですが、どちら様でしょう」

「ああ、ごめん。隣の家に住んでいる、リナルド=カリディだ。君と同い年の娘がいるんだよ」

「まあ、すみません。お隣様でしたか。お初にお目にかかります」

すると、いきなりリナルドさんが笑い出した。

なんでだよ。私は必死なんだぞ? 笑うなんておかしいって。

「かたいね。小さいっていうのに。五歳でしょう?普通四~五歳でしゃべれるようになるのに。敬語なんてもっとあとだよ」

「まあ、そうなのですか? 確かに、私はし天才と言われておりますけれど」

今度は冗談だ。乗ってくれるだろう。そういえば、なかなかこのへんの人を知らない。大変だな、こうやって、いちいち聞かないとじゃあ……。でも、一度に聞いて覚えられないのも困るな。

「はは、天才か、そうかもしれないね」

え、ちょっ、冗談です!!

「お母様、リナルド様と會いました」

「あら、カリディ氏に? 格好良かったでしょう?」

「そうですね。でも、私萬年彼氏なしですので」

五歳の娘とガールズトークなんて変かもしれないが、我慢してほしい。私はいま、二十二歳なのだ。ね?

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