《金髪、青目の人エルフに転生!》第二十四話 ガールズトークと悪魔たち

さっき、フェリオスが來て大変なことを言われました。

『前はソフィア嬢の顔を見るだけで嬉しかったんですが、もうちょっと近づきたいって思ってしまって』

なんて。困ったなぁ。これでジェイドのことバレたらどうなることやら。

その前に、サウルに綺麗な花束もらいました。気があるのかもしれません。あるんだろう。結局絵はもらっていったし。

でも、ヴェリは毎日『練習を手伝ってください!』とか言って、私の魔法を嬉しそうにけてるし、レオンは私にくっついて槍の使い方を教えてくれます。ジェイドだって、いつも私のそばで笑っているし、誰がどうなんだかわかりません。

「はは! フェリオス、私に飽きたんですよ!」

笑いながらクララが言った。いいんだろうか。でも、クララは邪魔だと思ってたみたい。

「サウルは、おそらく。この前、ソフィアの好きなものについて聞かれた」

アラーナがぼそっという。うーん、サウルもアリか。

「レオンは、フェリオスに頼まれたのかもしれない。仲いいので」

ルアンナも冷靜に分析する。

「ヴェリって、結構ソフィア嬢のこと見てますよね」

ナタリアも言う。

この四人と私の部屋で話しているのだけれど、どうもどれも怪しいな。

「でも、ジェイドさんは絶対でしょうね。あの時の慌てようと言ったら」

「やっぱそうか、って、マリン?!」

いつの間にかお茶を持ってマリンが立っていた。

「いや、お茶持っていくように言われて來たら、なにやら楽しそうだったので」

マリンも混ざることになった。

にしても、あの時、どうしてインキュバスの洗脳にマリンはかからなかったんだろう。

「あぁ、ジェイドさんのお守りでしょう」

マリンももらってたのかよ。なんでだろ。あいつの考えてることなんかわかんないしなぁ……。

「あ、わかった。ちょっとかまをかけてみましょう」

私はいつもに増してジェイドと一緒にいた。でも、ナタリアが言うからなんだけど。

私は、近くで話しているナタリアとヴェリの會話に耳をすませる。

「ねぇねぇ。ジェイドとソフィア嬢って、付き合ってるのかな?」

「え! そんなことないんじゃない?」

「でも、あれ。いっつも一緒にいるよね?」

「でも! 俺……」

うまいな。いや、違う。ヴェリがちょろい! なんでだ? もっとしっかりしてるかと思えば……。

「どうかしましたか?」

「ん、ううん。それより、ジェイドかこの前、紹介したいって言ってた子って?」

「ああ! そうでした。呼びましょうか?」

「あ、いいの? お願いするね」

何をするのかと思えば、ジェイドは空に向かってびだした。

「おい! お前ら! ソフィアお嬢様が呼んでいるぞ!」

違います、違います! 呼んでいるのはジェイドです。

ジェイドの聲を聞き、地面に降り立ったのは、二人の悪魔だった。

「私の友人です。ソフィア様の配下になりたいそうです」

「配下……?」

「つまり、名前をつけてしいそうですよ?」

あ、そっか。悪魔は名前つけた人が主人なんだよね。

悪魔の一人は、容姿は、青い髪をした青年。ちょっと人見知りで無口っぽいじに見える。背が高い。そして、左目は髪で覆われていて見えない。

……、おそらくは隻眼なんだろう。

ジェイドも髪の翡翠ジェイドから來ているし、一緒でいいよね? この人の髪は藍

「えぇと、藍インディゴで、いいかな」

「ありがとうございます、ソフィア様」

もうひとりの方を見る。こちらは。燃えるような真っ赤な髪。暗殺者ってじがするのは羽のせいだろうか?

「緋ひいろ、緋スカーレットでいいかな?」

「ええ、よろしくお願いします、ソフィア様」

スカーレットはいいとして、インディゴは、また増えてしまったと考えるべきかもしれない。

「うーん、ジェイド、インディゴを連れて狩りに行ってきて。ちょっとスカーレットと話したいな」

二人はちょっと意外そうな顔をした。そりゃ、いきなりスカーレットと、て言ったら不思議か。

「はぁ……。わかりました。インディゴ。行こう」

「ああ。わかっている」

私は彼を自分の部屋に連れて行った。

「ねぇ、スカーレット。ジェイドが私に気があるように、見える?」

「あったとしても、違反ではないのですか? あるように見えますが」

うーん、違反ってほどじゃないけど、困るよなぁ……。

にしてもスカーレット、とっても綺麗。長い髪はポニーテール。すごくグラマーなだ。ただ、これって、分散すると思うか?

「悪魔にも別あったんだ?」

「一応、ですね。まあ、悪魔は子作りしないので、必要はないのです」

そういうもんか? でもまあ、一応あったほうが判別はしやすいしいいんだけど。

「それよりソフィア様、お客様がお見えになっています」

そう言うと、スカーレットは扉を大きく開け放った。

「痛あ?! バレてたの?」

「そりゃ、わかりますわ。もうし気配を消せるように練習なさい」

「はぁい。この人がジェイドが連れてきた方ですか?」

「ルアンナ。覗き見してたから知ってるんでしょ? まったく」

なんで同じことを繰り返すんだろう。ポニーの白っぽい髪を揺らして逃げていくルアンナを眺めながら考えた。

「ソフィア様の配下は、変わったものが多いのですわね。普通の方ならわからなかったでしょう」

「私もぎりぎり気がつく程度だったよ。うまくなったよ、ほんと」

だからって、覗いていいとは言ってないんだけどなぁ……。

というか、いつの間にこんなことになっていたんだろう。ただの高校生だったのに……?

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