《金髪、青目の人エルフに転生!》第四十五話 みんな、ただいま
「ソフィア嬢! 心配していたんですよ! ご無事で何よりです!」
半泣きのクララに飛びつかれ、私はもうしでひっくり返るところだった。
「うわぁ! クララ! 大丈夫だったぁ?」
「きゃー! ソフィア嬢だ! 帰ってきてたんですかぁ?!」
ルアンナが飛びついてきて、さすがに二人は無理で私はそのまま後ろに転がった。
「あたた……。ルアンナ、強いって。でも、ほんとに久しぶり!」
「ソフィア嬢……?! 怪我とか、ないですか?!」
「アラーナっ! 大丈夫だよー。ありがとー」
初めて泣きそうなアラーナ見たな。すごく嬉しいんだけどね。
「ちょっと、今帰ってきて、それはきつくない? 離れたら?」
「ナタリア! ただいま」
「! べ、別に、心配とかしてませんから。絶対帰ってくると思ってましたし」
あは、ナタリア可い。俯いて真っ赤になちゃったよ。
「で、どうしてみんなの子なの?」
「あはは。どうしてだろうね。ソフィア嬢のせいだよ」
私のせいと言われても、心當たり、ないんです、け、ど……。あ、そういうこと?
後ろでちょこっと覗いている男子軍発見。私が気づいたのを見て、口々に言った。
「あ、あの、その、おかえりなさい……」
「だ、大丈夫、ですか……?」
そんなに真っ赤になって恥ずかしそうにしてたらさ、いじめたくなるじゃん。もっと堂々と出てくればいいものを。
っと、お母様がいましたねぇ。これはいけません。ふぅ、え、わ、私は真面目ですよ? ねぇ?
「じゃあ、ソフィア嬢は行った意味なかったんですか?」
「え、うーん、ちょっと強くなったかも。ねぇ、ジェイド?」
「あ、そうですね。結構戦いましたもんね」
いや、噓だ。主にペリュトンとあのドラゴンだけだ。
と、それはいいんだ。それより、ここの街の狀態が知りたい。
「あぁ。そうだった。ナメクジ、どうなったの?」
「クララがザクっと行ってくれたよ。あとフェリね」
理は効かないかと思ったんだけど。逆にどうやら防魔のようだ。
「でも、ソフィア嬢も疲れてるんじゃないですか? こんなことしてないで休んだほうが……」
「そうね、ちょっと疲れちゃったな。だって、ワープで來て魔力ないし、そのせいでここまで歩くことになっちゃったし」
「あ、歩いて?! そんな、私たちに言ってくれればよかったのに」
わ、私は王か! 普通に歩くし、なぜそこまでしてもらう必要がある。ちょっと遠かったけど。
「じゃあ、休ませてもらおっかな。ジェイド、その前に二人に會いたいんだけど?」
「わかりました。すぐ呼びます」
さて、それはいいのだが、ハナと母がみんなと話したいようだ。
話し終わったら來賓室に連れて行くように言って、私はその場をあとにした。
「ソフィア様! ペリュトンの攻撃で死んじゃったかと思いましたよ」
「スカーレット! もう、その程度で死んじゃったら、神は何してるんだってじじゃない」
「でも、ソフィア様、本當に強くなった」
インディゴがぼそっとつぶやくように言った。こ、この! 褒め方がっ!
「ありがとう。でも、ドラゴン、使い魔にしたかったんだけどね。もう遅いけど」
あれは本當に惜しかったなぁ。しかった。ドラゴン。
「そうだ、マリンはどこ? 全然見てない……」
「あの、忘れてたんじゃないですか? 本當のこと言ってくださいな」
マリンがじーっと私を見ている。だ、だって、みんなのことがあまりにも心配で……。
「ごめん、お願いだから、こっち來て」
「もう。ユリアナが忘れてるんじゃないかって不安がってたんですから」
ユリアナ……、あぁ、マリンの警護役の金髪のお姉さんだ。そういえば、まだいたんだった。
「うぅ、ちょっと寒いなぁ。悪いけど、部屋に行かせてもらうね」
三人は頷いて、一人はちょこっと殘念そうな顔をした。三人はインディゴ、スカーレット、マリンだよ。あれ? これ以外に誰かいたっけなぁ?
「ちょ、ちょっと。ソフィアお嬢様。無視しないで! 私も行きます!」
あれ? ジェイド、いたのかい? おっかしいなぁ?
「も、もう……。どうして私に冷たいんです?」
「冒険の時、隨分おとなしかったから、忘れちゃったわ」
「だって、あの三人、強くて怖いんですよ。ソフィアお嬢様は信頼してますけど」
あぁ、強いのは確かだね。ちょっと怖いというのもわかる。本気でやればジェイド倒せそうだよね。
「わかったわかった。じゃあ、部屋行こうか」
寒い外を歩いて街の様子を見ながら家に向かう。基本的に変わったところはない。ただ、人が増えた気がするのだが。
「あの、ソフィア=レルフ様でよろしいですか?」
「はいぃ? そうですが?」
見たことのない、スーツを著た男の人が立っていた。とりあえず、エルフだ。
「森の町や村を管理するものなのですが、ソフィア様は、この街を國にするつもりはありませんか?」
……なんだってぇ?!
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