《金髪、青目の人エルフに転生!》第五十三話 練習試合2

「いだっ! ちょっと待ってっ!」

ジェイドが怖いよ! 誰か、この悪魔何とかして!

今日の相手はジェイド、インディゴ、スカーレットだ。どう考えてもクララ、レオン、サウル、ニコライ、インディゴよりも強い。

っていうか、ジェイドの使っている剣の威力がおかしい。當たっていないのに切れる。

しかも、寸止めどころか十センチくらい離れてるのに、だ。まあ、私が作ったんだけど。

とはいえ、私の作ったレベルじゃ、そんなに切れるはずは……。

「あれ、ソフィア様、もう終わりですか?」

「はぁ、はぁ、ジェイドめ……」

だって、酷いと思わないか? いきなり魔封じ系の魔法をインディゴが使うから、何もできない。

剣は、まあ、持ってたけど、この悪魔三人をその程度でどうにかできるわけがない。

しかも、回復魔法も使えない。魔法に頼りすぎたか? でも、レルフは魔法の家系だし。

これは、明日はできないんじゃないか? 大、立てないんだが。

「ジェイド、インディゴ! やりすぎ! ソフィア様、大丈夫ですか?」

あぁ、スカーレット……。やっぱり優しいんだよなぁ……。

スカーレットは私を抱きかかえて部屋に戻ろうとして、もう一度引き返した。

「次は木刀にしときなさい」

あ、あまり変わんないよ。止めてくれなくなりそうだし。そうしたら、もっと痛い気がするんだけど?

「大丈夫ですか? すみません、あの人たちったら……」

インディゴとだいぶ離れたので、回復魔法を使う。だいぶ痛くなく……なってないんだけど。

スカーレットは私の家のベッドにおろしてくれた。私はそこに座ってスカーレットを眺める。

「平気ですか? 平気なら、もう行きますよ?」

「あ、うん、ありがとう。ごめんね、何か々」

出ていくスカーレットに軽く手を振り、私は自分のを眺めてみる。

にしても、あちこち怪我したものだ。傷はないけど、痛い。私は回復魔法苦手なんだ。やめてしい。

というか、ローブがボロ布になってしまった。次はこれ著ていかないほうがいいね。何か別の練習著か何か作ろうか。

とりあえずタンスの中から適當に服をひとつ出して著替える。白いシフォンワンピだった。

にしても、私の服は隨分地球っぽい。でも、みんなドレスっぽいから、庶民の普段著ではないのだろうね。

「はぁ。これ、勝てるのかな。無理な気がする」

インディゴの魔法が……。なんとかなればいいけど、無理だろうな。

「なんかそんなのあったっけ? 発明するしかないか」

うーん、妨害魔法か。あったとしても、今から練習してもなぁ。誰か知ってるだろうか? でも……。

「ねぇ、一回さ、一人ずつと戦わせてよ」

「? いいですけど……。それじゃあ私たち負けると思いますよ?」

スカーレットは軽く言った。ただし、連続でという條件がついた。

「まずは、そうねぇ、インディゴがいいな」

「? いいんですか? だって、昨日……」

いいんだ。だって、インディゴだけじゃどうにもできないでしょ?

準備をして、武を構えて対峙する。

スカーレットがはじめの合図をくれた。さて、まずはインディゴがどう出るか。

パラメータ変化や封じ系の魔法は他のと同時に使うのが困難だ。攻撃しようと思ったらどんな魔法使いでもしは弱まる。それでも尚、使ってくるかな?

「! あなた、それ、噓でしょ?」

魔封じの。どうして? 使わないかと思ったのに。それに、更にパラメータダウンですって?! これじゃ勝てない。でも、勝たないと。

これが解けたら。これさえなければ。

「この……」

「どうした? もう終わりか?」

んなわけあるか! インディゴだって、私が負けず嫌いなの知ってるでしょ?

「ああ、もう! こんなもの! 解けろ!」

魔法は思いの結晶。だから、強い『思い』が鍵! 両方解けた! 今!

インディゴは怯えたように固まった。そりゃあそうだろう。目の前には鋭く尖った緑石弾エメラルドブレッド。その後ろには自分を睨みつけ、右手をこちらに向けた魔……。

あ、これは私だって怖いな。さっさと終わりにしてやろう。私が右手を下げると、それと一緒に緑石弾エメラルドブレッドは崩れて地面に落ちた。

「ふぅ。なんとか解けた。これでいいでしょう?」

私は顔にかかった髪を払ってインディゴに笑いかける。大丈夫かな? ちょっとやりすぎ?

「ああ、すまない。では、次に行こう」

「スカーレット、いいかな?」

「ええ。ソフィア様と一対一は初めてですね」

スカーレットはし微笑んで蛇のような鞭を取り出した。あぁ、うん、悪魔だ。

正直、彼の戦い方はわからない。見たことがないんだ。どうするべきか。

まずは軽くどんなものか調べるか。右の手のひらに猛火ローリングフレイムを構える。

スカーレットはそれを微笑んだまま見守っていた。

「魔法の基本。杖か手のひらを向けた方に魔法を撃つ。ソフィア様、それでは誰でも読めますよ?」

?! な、なんて言った? でも、そうしないと、魔法は撃てない……。

って、ええ?! 噓だ。どういうこと? スカーレットは笑ったまま。気をつけの形のまま。それなのに、どこからともなく魔法が出てくる。こんなの、ありえない。

まて、ちょっと落ち著かないと。スカーレットの撃つ魔法は火屬

私の得意なのも火だけど、それでは相が悪いから。つまりはそういう事だけど。

あぁ、でも、私も溺れそうだなぁ。仕方ないか。死海デススィー!

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