《金髪、青目の人エルフに転生!》第六十九話 魔狩りに行きましょう!

「ソフィ、ギルドに行こう。お金稼いで、さっさと進みたいじゃん」

ということで、私は黒いコートにを包んで外に出た。なぜか三人も同じものを著ている。

「ジェイドさんに、私たちも目立つの飽きたって言ったら、くれたわぁ」

「どうやら、もともと準備してあったみたいね」

だ、そうだ。

「ふうん。ワイバーンにキマイラにヒッポグリフ。いいの揃ってるじゃん?」

「ショゴス。ん、ディオメーデースの人喰い馬もいるのか。これはやりがいがありそうだな」

う、怖……。この子達、大丈夫だろうか?

とにかく、私も一覧表を見てみる。

ウォーグが20エル。ワイバーンが60エル。キマイラが60エル。ヒッポグリフが100エル。ショゴスが100エル。ディオメーデースの人喰い馬が100エルとなっている。

「知らない生き、いますか?」

ジェイドが聞いてきたが、特にいなそうだ。

ウォーグは、邪悪で、人くらいの知能を持つやや大きな狼だったはず。

ワイバーンは、小型のドラゴン、といったじだったはずだ。飛行の速度が速いのが特徴。

キマイラはライオンの頭と山羊の、毒蛇の尾を持っている混合獣。

ヒッポグリフは、全半が鷲で後半が馬の混合獣。馬や人を食べるけど、なんとか乗馬にも利用できる。

ショゴスは、漆黒の粘狀の生。知能も大して高くなく、よく奴隷として使役される。

ディオメーデースの人喰い馬は、四頭の馬で、人を食べ、とても獰猛で、大きい。トラーキアの王、ディオメーデースが飼っていたけれど……、ヘーラクレースが殺したんじゃなかったっけ?

「ああ、殺した、って噓ついてて、大量に増えて、このあたりでは常に討伐命令が出てますよ」

ああ、そう。って、え? ショゴス、高すぎない?

「ショゴスねぇ、行けばわかると思うわよ」

職員さんはそう笑っただけだった。

ということで、私たちは街から出て討伐命令の生きを狩りに來た。シナモンもついてきた。けど、なんだか、いつもよりおとなしいように見えるんだ……。

「ソフィ! 危ない!」

私がハッと顔を上げると、ワイバーンが目の前に迫っていた。リリアーナが私を突き飛ばしてくれたから、怪我はなかった。

「何をやってる! 危ないじゃないか!」

マリアは手早くユニコーンを召喚しながら私に怒鳴った。怖い。し涙目になる。

「ご、ごめんな、さい。私、あの……」

「いい。とにかく、集中しないと、痛い目にあうぞ」

マリアはもうユニコーンをでて抱いて可がっていたから、私もそれ以上何か言うことはできなかった。

私の雹ヘイルは全部のキマイラに當たったようだ。

「うまい! ソフィ、今、十匹くらいいたよね?」

「魔法をる練習もしたいからさ。あ、でも、ちょっと疲れた……」

私がそう言って前を見ると……。ドキっとした。冷や汗が伝う。

「ね、ねえ。ショゴスって、あれのこと……?」

周りの木をすべてなぎ倒しながら真っ黒なが來る。家一個分くらいあるんじゃ……?!

「……。ソフィ、あのお姉さんの言っていたことは本當みたいね」

噓だろ……?! あれ、もうショゴスじゃないだろ!

「あ、そうか。多分、元は知能低かった。でも、そのうち作った人がれなくなくほど強くなっちゃった、だよ」

ああ……。そりゃ、よくある話だね。でも、だからって、こんなの、異常でしょ?!

「おい、ソフィ! 離れろ! いでよ、ズメイ!!」

またまた手早くマリアはズメイを召喚した。あの時の……。

なんでよけなくちゃいけないかはわかるよね? 大きすぎるんだ。って、あ、ズメイ? それ、まずい……。

言う前にズメイは毒と火を噴いた。と、どうなるか。簡単だ。火を纏った黒いに襲われることになるのさ!

ショゴスだって無事なわけじゃないけど、暴れてもっと危ない!

「うわああ?! こんなのないよ?!」

エベリナがびながら逃げ出した。でも、それじゃダメだ。私は魔力を集中させた。

「! ソフィ? どうしてぇ?」

「どっちみち、倒さないといけないのよ」

石弾ダイヤブレッド。一発しか撃ったことないけど。一発なんかじゃきかないでしょ? 連だ! を細かく砕いていく。

小さくなったにかけるのは大滝キャタラクト!

「はあ、はあ、なんとか、なった?」

「一応ねぇ。すごいわぁ。ソフィ、そんなに強くなったんだぁ」

「ソフィ、それはまだダメだ。神級連なんて……」

あ、ほんと。まずいね。使いすぎた。うーん、まあ、そんなに困るほどじゃないか。

「じゃあ、もう帰ろう。だいぶ奧まで來たから、帰る途中にも魔いるだろうしね」

後ろを振り向くと、そこにいたのは、馬、ペガサス……?

「ヒッポグリフ! 気をつけろ、襲ってくるぞ」

ふさふさの羽がついたその馬は、確かにこっちに向かってくる。

ただ、それより私が注目したのは、マリアの表だ。

「今! しゃがんで!」

私がぶと、みんなは慌てたようにしゃがんだ。すると、だ。

ヒッポグリフとて、すぐには止まれない。木に盛大に突っ込んだ。さ、ジェイド?

「悪魔の線デヴィルビーム」

小さく呟くようだったが、真っ黒のそれは確かに発した。

で。さっき見たじ、マリアはしいんだよね? ほら、今!

「ソフィ、助かるぞ! ――」

これで、この子もマリアの使い魔だね。マリアは自分の使い魔大切にするみたいだから、幸せだよ。

「ソフィア様、これでいいのでしょう?」

「ええ。よくわかったね。偉い」

そう言うと、ジェイドは嬉しそうにニコッと笑った。

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