《拝啓、世界の神々。俺達は変わらず異世界で最強無敵に暮らしてます。》拝啓、王様。とりあえず獄したいと思います。
……目が覚めると、そこは牢獄だった。
「秤!目が覚めたか!」
俺よりも早く目が覚めていたらしい神崎が聲をかけてくる。
「ああ……。なあ、神崎。ここは?」
「それが分からないんだ。とりあえず王國の管理下の牢獄なのは確かなんだが」
「なるほどな。ちなみにお前、神は?」
見たところ牢獄の檻は鋼で出來ているようだ。神があれば出できると思うんだが……
「殘念だけど……ここでは魔法が使えないみたいなんだ。だから《アイテムボックス》から剣が取り出せなくてな……」
《アイテムボックス》とは俺達、転移者が転移してきた際に修得していた魔法だ。恐らく神様が用意していてくれたのだろう。効果は名前の通りアイテムを収納できるというもの。かなり便利な魔法だ。
試しに俺も神を取り出そうとする。しかし、魔法は発せず何も起きなかった。
「な。言ったろ?」
神崎が肩をすくめて困った表を作って言う。
「「ハァ……」」
二人とも、これからどうするか、という不安を込めたため息をつくのであった。
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「「ハァ……」」
數時間たった後。俺達は先ほどの不安を込めたため息ではなく、俺達の疲労を象徴するかのようなため息をついていた。
この數時間、この牢獄から出するための手段を思いついては実行、失敗する、実行、失敗……これを繰り返していた。
「なあ、秤……。これ出とか無理じゃねぇ?」
數時間も失敗を繰り返し、俺達は的にも神的にも疲労がピークに達していた。
「いや、まただ。ここで大人しく捕まってる訳にはいかない。あの勇者……俺達を戦爭の兵として利用しようとしている國はそのままにしておけない」
それに、このままじゃ種族間の爭いなんて止められない。まずはこの牢獄から出して❬法王❭から話を聞く。
とは言ったものの……
「そうは言ったってなぁ……実際、今まで思いついたやつ全部失敗してるじゃん」
「そうなんだよなぁ。魔法が使えない俺達なんて本當にただの高校生……?」
(待てよ……?魔法以外に俺達が異世界に來て出來るようになった事、あるじゃん)
「どうした、秤?何か思い付いたか?」
「ああ!神崎!お前の『能力』って何がある!?」
「『能力』?えっと……確か❬星帝剣エクスブレイク❭の効果付與と、仲間にんな効果を常時付與するやつと……斬撃の威力と鋭さを大幅に向上するやつかな」
「待て、神崎。それだ。その能力を使おう」
「?どれだ?」
「斬撃強化する能力だよ!よし、さっそく能力の使用制限があるか確かめよう!」
「あ、ああ。でも斬撃強化するなんて……」
「手刀でいいだろ」
大雑把だが仕方ないだろう。何せ持ちを全て気絶している間に奪われてしまったのだ。
「しゅ……!マジかよ!まあ。やってみるけどさ……」
「頼むぞ!」
神崎が手を手刀の形にし、振りかぶる。
「うらぁッ!」
そして、思いっきり檻に叩き付ける。
ガァン!!!
鋼で出來た棒が衝撃に耐えきれず、ギシギシと悲鳴をあげる。
「いっ!いってぇぇぇーーッ!!」
もっとも、悲鳴をあげたのは檻だけじゃなかったようだが。
しかし、神崎がを張ってくれたおかげで檻は斷ち切れるとはいかなくとも“く„の字のような形に変化している。
「よくやった!神崎!さすがだ!」
俺が素直に褒めると、
「お、おう。だ、だろぉ……!」
神崎は涙を浮かべた笑顔で返してくれた。
「よし、じゃあここから出だ!」
意気揚々と宣言すると……
「それはいいんだけどさ、秤……。もうし待ってくれ……。なくとも俺の手の痛みが引くまでは……」
「お、おう……」
意気揚々と宣言したのはいいが仲間が本気で苦しんでいる所を見ると申し訳なくなってくるのであった……
……神崎が復活して……
「よし!今度こそここから出だ!」
「おう!」
今度は頼もしい返事を返す神崎。
ついに俺達は出への……この國への反逆の第一歩を踏み出した。
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