気がつけばそこにいた。知らぬ間に服が無くなりを曬し、首と腕枷で拘束されていた。そのの名はアリス・ベルフレート、領主の娘だ。

「やぁっ！..........あっ！...........や、めっ！.............誰かぁ！」

眼前では見知った顔が誰かによって犯されていた。それは領地の住民だ。彼の部に異が挿され、出している。なんともうひとつの異が口を出している。

「へへっ、こいつぁさっきのよりも上だぜ..........」

「まだまだ楽しめそうだよなぁ！」

彼の眼前でそんな會話をするのは、オークという魔獣。先程からその小太りした顔に下劣な笑みを浮かべながらに及んでいる。

彼は領主である父から耳にたこができるほどしつこく言われていたことがあった。

――決してカルマの森にはるな。

――もしってしまってもオークを見たら即座に逃げろ。

この2つは言語が理解できる頃から永遠と言われ続けた言葉だ。彼自もオークがどれだけに悪影響を及ぼすかは本で読みある程度の知識を得ている。

だが想像以上だった。実際に慘劇を目の當たりにして、彼の目には何が映るだろうか。恥？、恍惚？、憧れ？、全く違う。彼の目には絶と恐怖、その言葉を現した慘狀以外映っていない。

「まぁでも..............」

「ホンモノは..........」

「「なぁ？」」

その2匹の顔がこちらを見た。その下劣な笑みが、年相応にも合わない発育のいい自のに突き刺さる。がピクリと震えた、足がかない、全に力がらない。

「さぁて、じゃあ次はそこのだな」

「おうよ、さぁこっちだぜ嬢ちゃん........」

「いやぁ！やだぁぁぁ！！」

直後、先程まで楽しんでいたが地面に放り投げられ、新たに彼の隣にいた自分よりも歳がし低いが連れていかれる。よくわからない勢となり、直後異が挿された。

「いやぁ！、やぁぁ！」

「おいおい、キツキツだなぁ！」

彼の絶はより一層増した。誰かに懇願したくて、夢なら早く冷めてしくて。

（誰か.............誰でもいいから...............助けてよ！）

果たしての懇願が屆いたのか、それとも天の気まぐれか、彼のを覆うようにして防魔法らしきものが展開された。

「おいテメェら！何楽しんでやがる！上見てみろや！」

「あぁん！？今そんなことして何が............」

「おいどうした？腰が止まってんじゃ.............」

直後何かが地面に著弾した。そして立て続けに雨のように地面へと降り注いだよくわからない攻撃の風で吹き飛ばされ、の思考はパニックになる。

一何が起きたのか、天変地異でも起きたのか、それとも大災害でも起きたのか、その後もひたすらに地面を抉るように放たれた謎の攻撃が収まる頃には、集落は跡形も無く消え去っていた。

「え？.............な、に？...........何が起きたの？」

あれだけの風をけても全く無傷でいたことはもちろんだが、狀況が上手く摑めていない。

「やれやれ、やはり1000発はやりすぎたか。次があるなら200発にしておこう」

には、その年がどのように見えただろう。天からゆっくりと降下してくるその年の姿は。

◇

しやり過ぎたな。そう言えば俺が『火炎球ファイアボール』を使えば山一つは軽く吹き飛ばす威力なのを忘れていた。全盛期でないだけマシだとは思うが。

「あなた...........誰？」

「名前聞くより服著たらどうだ？ほら」

俺の上著を羽織った見知らぬを差し置いてあたりを確認する。先程までの集落はどこにも存在していないが、數々のクレーターと意識がないの達がそこには殘った。

「助けて、くれたの？」

「まぁな。あと、村に続く道はここをまっすぐ行けばいい」

「え、あ..........うん」

「じゃあな。もうしで他の奴らも意識が戻る」

俺はそのままゆっくりと家に帰るようにした。...........にしてもあの、どこかで見た気がするんだよな。まぁ、今となってはどうでもいいか。

「なんなの........？あの人は」

殘ったの疑問はさることながら、そんなことを考える暇もなく起き上がってくる他の人々の対応に追われるのであった。

「おかえり、隨分と早くなかったか？」

「そうか？まぁレオの顔がしかったんだろう」

「フフ、口だけはほんとに達者なやつだ」

俺はそのままレオの抱擁をけいれる。強調されたが當たってらかいに襲われる。

何事にも対価は必要だ、もちろん今回みたいに。