《能無し刻印使いの最強魔〜とある魔師は來世の世界を哀れみ生きる〜》EP.12 魔師は終わらせる
さて、アリスが生活に加わってから早いもので二週間が経とうとしていた。しかしこの2週間で分かったことがある。
アリス・ベルフレート、こいつは微弱ながらも天才だ。最初の時に俺が披した魔法陣を足場にする方法をその2日後に完璧ににつけ、"しは"健闘している。
その後も本當に生活を見てかは知らないが、俺のきにも慣れてきていた。まだこの時代の人間も捨てたもんじゃないのかもしれない。
「よし、今日こそは!」
また今日も無謀な挑戦が始まろうとしていた。もはや俺から開始の合図を言うこともなくアリスは襲いかかってくる。
もちろん今日も俺は捕まってやる気などさらさらない。この2週間でアリスはペース配分を覚えたらしいがそもそもそんなものは考えておくべきだろう。
戦場においてペース配分を考えずに神位魔法ばかりを使うバカはいない。そもそもそのくらいになれば嫌でもペース配分は考える。まぁ、神位魔法を使えた魔師、いや魔法師がいたとしても俺はこの時代なら負ける気がしない。転生前ならし手こずるかもしれないが。
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相変わらず頭の痛い上位強化魔法を唱えてから臨んでいるが、その程度で俺は捕まえられない。せめて無詠唱じゃないとな。
「あっ.........。.........そこ!、相変わらず捕まらないわね!」
「えっと、の程、わかってるか?」
「うっさい!」
そうは言われてもな、事実俺は捕まらないし、その程度で俺が捕まるなら死んだ方がマシだ。
「........おっと」
「隙あり!」
バーカ、誰が自分で設置した魔方陣から足をらせるんだよ。相変わらず引っかかるから面白い。
「あれっ!」
「魔法陣から足を踏み外すバカがいると思うか?」
「え?でもクルシュ君............」
「わざとだよ」
「...........このー!」
ほらほら、顔を真っ赤にして襲って來るな。戦場じゃ気の取りしが1番命取りだぞ。
と、そこから早いものでもう夕暮れだ。さすがに夜の森でこうやって鬼ごっこをしていれば嫌でも魔獣は寄ってくる。いくら魔獣でも俺が相手できるのも限りがあるため夜は森に近づかない。
「クルシュ君、今日は家に帰ってくる」
「ん?そうか」
ふむ、俺としてはこのまま永遠に実家にいてしいのだがな。さて、俺も戻るとしよう。
◇
その日の夜であった。奇妙な時間、的に言うと日付が変わり時計の針が午前1時を示した時。俺はふと目覚めた。と、外からもの音が聞こえてくる。
「......ま........ね」
なんだ?いや、この聲はアリスだな。向かいの道で何をしているんだ?
「はぁ........はぁ、こんなのじゃクルシュ君を捕まえられない!」
どうやら魔法の練習を行っているらしい。あれは上位強化魔法か。既に使えている魔法を練習してなんの意味があるんだ?
「ここを..........これで.........こう!」
なるほど、無詠唱か。あ、やめろやめろ、その狀態で組んだらまた式がから回って..........
「また失敗.........。じゃあもうあ・と・一・つ・しかないわね.........」
いや、無詠唱ならイメージは沢山あるんだが........。というより、こいつはイメージを立てるより式を見直して組んでいるのか。まぁそれでも悪くないがイメージするよりあまりにも効率が悪すぎる。無詠唱をやるならまずは短詠唱から始めればあとが楽だと言うのに。
「これで.........こうだ!」
ほう、式が噛み合っている。まぁ1番効率がいいのはイメージで発させることなんだが、まぁそれはこいつに魔法を教えるときでいいだろう。
「やった!出來た!無詠唱できた!!」
まるで新しいおもちゃを與えられた子供のように喜ぶアリスを見たクルシュはそのままベッドに戻るのだった。
◇
俺はいつも通りにアリスとあの場所にいた。
「さて、始め..........甘いな」
「さっきのは序の口。これからが本番よ!」
どれにしてもそうだがに付いてなければ意味が無い。上手く利用できるなら俺をしは楽しませてくれよ。
「.........ほう、無詠唱か」
「今日はクルシュ君を捕まえてあげるから!」
「まだ遠慮しておこう」
そこから數時間、意気込んだはいいが俺を捕まえらず、アリスは肩で息をしていた。
「どうした?それで終わりか?」
「ま、まだまだ.........次こそ!」
全く、こいつの力は無盡蔵か。あんだけ走り回っておきながらまだ走れる力が殘っていたのか。.........おい待て、そんな所にジャンプしようしとしたら.......。
「あれっ..............?」
落ちる、とは言っても遅いな。事実落ちてるんだから。全く、世話のやけるやつだ。
直後、地面に小さな竜巻が発生しアリスを支えた。そしてそのままゆっくりとアリスのは地面に降ろされた。
「全く、無理をしすぎるな」
「いや、あれは足を外しただけで..........」
「足の筋が萎している。立ってみろ、もう立てないはずだ」
立ち上がろうとしたアリスの足は、本人の意思とは裏腹に地面にそのを支えることを許さなかった。結果として、アリスが地面にたつことは無かった。
「まだ、これくらい.........」
「上位強化魔法はなからず筋にダメージがる。それを継続して數時間も使っているのだから立てなくて當然だ」
「だから私はまだ!」
「アリス、"今日で"この鬼ごっこは終わりだ」
「え..........?」
「はっきり言って今のお前に魔法を教えたところで何の実りもない。教えるだけ俺の時間の無駄だ」
「...............」
「それに、仮に俺を捕まえたとしても今のままでは教える気にもならない」
アリスの表は暗くなった。それが自分の才能を責めてか、クルシュに辛辣な言葉を言われてかは分からない。
「だから、まずは基本から始めるぞ」
「..........え?、今、なんて?」
「お前に魔法を教えるのは、"今のままじゃ"俺の時間の無駄だ。だから基本から始める、と言ったんだが?」
「え、あ、うん.........」
「治癒魔法をかけてし休め。話はそれからだ」
「うん!」
こうして"見定め"のための鬼ごっこは終わり、アリスの魔法講習が始まった。
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