《スキルイータ》第十九話
俺は、柄にもなく張していた。
今日始めて眷屬以外の人と會うのだ。數日前から、エントやドリュアスに、客人への対応を教えていた。
教えると言っていたが、俺のリハビリでもある。
生前?は、いろんな人種に會ったが、失禮が無いように事前に知識をれていたりしたが、こちらの人間の報はあまりなかった。禮儀作法なんて知識も、與えられていない。もちろん、カイやウミやライは知らないようだし、エントやドリュアスも同じだ。
そこで、俺が考える・・・旅館のシステムを作ったときに、將に聞いた最低限の禮儀作法(のり)を、教える事にした。
なんとか形になった時に、客人が巖の下に著いたと連絡がった。
人型のスーンに案を頼んだ。
五稜郭の中にいきなり招きれるのを、カイに反対された。
しかし、五稜郭の前に宿なり、屋敷なり作っていなかったので、今後の課題という事になった。そのかわり、エントとドリュアスで出迎える事になった。
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出迎えは功したと言っても良いだろう。俺たちが、怖い魔(俺は人族だけどな)じゃない事を印象付けられたと思う。できれば、仲良くしたいし、もっと言えば、仲良くなっていろいろ教えてもらいたい。そのためにも、悪い印象を持たせなくなかった。
俺の仮屋敷であるログハウス改の橫に、ドリュアスやエントたちが使うように作っていた、屋敷がそのまま客人を待機させる場所になった。
屋敷の裏手に新しく執務部屋を作って、そこにドリュアスたちが住むための部屋を用意する事になっていた。エントは、木で居るほうが楽なので、スーン以外は木で待機する事になった。スーンは、窟の中で基本的には休んで、普段は執務部屋かログハウスの執事部屋で待機する事になった。
風呂も用意したし、著替えも用意した。
著替えは、ヌラに言って用意してもらった。サイズなどは、寢ているときにこっそり測ったと言っていた。デザインの好き嫌いがあるかと思うので、同じ様なで作ってもらった。ついでに、待っているであろう仲間の服も合わせて作らせた。著替えをれて、2著だ。
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できたらいいなで作ってみた石鹸だが、前世?知識から引っ張り出して、試行錯誤して作った。途中スキルを使って”ずる”をしたが満足できるが出來上がった。風呂と言えば、石鹸だろうという事で、置いてみた。
風呂上がりには、コーヒー牛だろうけど、瓶が用意できなかったので、アップルジュースにしてみた。気にってくれたら嬉しい。
ログハウスの中になんで謁見の間があるのか疑問に思っていたが、こういうときに使うつもりだったのだろう。
微調整を命じる。これでは、俺は王や皇帝になってしまう。そんな面倒な事をするつもりも無い。
謁見の間を見た時に、即座に反対を押し切って、修正を行った。
広い議會場が出來上がった。真ん中にテーブルを広い大きな石で作ったテーブルを置いて、その橫に、椅子を大量に作って、大人數で會議ができるようにした。作ったはいいが、今の所、エントやドリュアスをえた食事會にしか使っていないのが現狀で、今回の客人で初めて目的にそった使い方になる。
どうやら客人が、ログハウスに著いたようだ。
「ミュルダ所屬のピム様がお越しになられました」
スーンの聲だな。
そう言えば、客人の名前を知らなかった。ピム殿って呼べばいいのかな?
「って頂いてくれ」
なんか、へんな敬語になったが、しょうがないよな。意図が通じればいい。
扉が開かれて、スーンの橫には、し長が低いが、何かを探るような目線を見けてきている。
スキル鑑定
// 名前:ピム・エルラット
// 別:男
// 年齢:44
// 種族:ハーフホビット
// パーティ:なし
// 稱號:生還者
// 固有スキル:隠
// 力:E
// 魔力:E-
力と魔力がEだと、ウミにも力負けするかもしれないな。固有スキルは隠かぁ・・・斥候役としては適任なのだろうな。ハーフホビットって事は、ホビット族も居るって事なのだろう。
足元に居るカイが俺の足を突く。
あぁそうか
「客人。よく來られた。どうぞ、お座りください」
「ありがとうございます。ミュルダ所屬ピム・エルラットです」
「私は、カズト・ツクモといいます。ピム殿の來訪を歓迎いたします」
ピムさんの現狀の説明を聞いた。ピムさんが、俺がどうしたいのかを聞いたので、それに質問で返した形だが、狀況をいろいろ教えてくれた。面倒な狀況だという事はわかった。わかったが、別に俺からくことはしない。
「狀況はわかりました。それで、ピム殿はどうされたいのですか?ミュルダでしたっけ?帰りたいのなら、サポートしますし、あの場所で生活をしたいという事なら、できる限りのサポートをしますよ?」
/***** ピム Side し巻き戻ります *****/
何だこれは?
領主の館でも、これだけの部屋を見たことがないぞ?なんで、屋敷の中で、が差し込む?どこかに、隙間でも空いているのか?
大きな巖がテーブルの様になっている。前室に置かれていたテーブルにも驚愕したが、この巖のテーブルは、なんて大きさだ。それに黒石なのか?こんな大きさの黒巖があるとは思えない。磨かれて、っている。どんな技だよ!
案された場所の正面に座っているのは、人族の子供だ。
人はしていないだろうと思う。多分12-3歳だろう。こんな子供が、この場所を作った?
それに足元に居る二匹、頭をなでたりしているけど、あの大きさのフォレストキャット?違う、何か別の者だ。ガーラントを連れてきたらわかるかもしれない。
『客人』
(え?なに?)
『眼の前に居るのに気が付かないの?』
フォレストキャットを見つめる。
水のスカーフを巻いている方が、僕が目線をあわせたらうなずいてくれた
(あなたなのですか?)
『そうです。僕は、カイ。もうひとりは、ウミ。主様の眷屬です。それから、僕は、イリーガル・デス・ブルー・フォレスト・キャットで、妹は、イリーガル・ブルー・スキル・フォレスト・キャットです。種族を気にされていましたので、お知らせしておきます』
(ご丁寧にありがとうございます)
『主様は、あなた方を保護しろと命令されています。みを言ってもらえたほうが、主様がきやすいです』
(え?あっそうなのですね。ありがとうございます)
イリーガル・・・稱號に近い。
魔で、その名前を持つ者には”近づくな”が唯一の対処方法で、一匹で大きい街が全滅すると言われている。それを二匹従えて、後ろのスライムもただのスライムでは無いだろう。知りたかったが、知りたくなかった事実だ。
でも、主と呼ばれていた男は、俺た・ち・を保護してくれているようだ。そして、カイ殿の話では、要を聞きたいという事だ。
椅子を進められた、立ったままでも良かったのだが、座って話をする事になった。
カズト・ツクモ。これが、この馬鹿げた屋敷の主の名前だ。ミュルダでは聞いた事がない。もしかしたら、他の都市から流れてきたのかもしれない。
そう思ったのは、僕に、この辺りの勢やなぜ森の中にったのかを教えてほしいと言われた。
隠していてもしょうがない事もあり、全部正直に話をした。
ミュルダが置かれている狀況や、アトフィア教の事を含めて全部知っている事すべて語った。
ツクモ殿は、黙って聞いていて、時々本當に子供かと思えるような事を聞いてくる。
ただ間違いなく、この辺りの事はよく知らなかったようだ。
サイレントヒルの柱に関しても何も知らないようだった。何やら不思議な事も聞かれた。
いくつかの魔核を並べられて、これは全部同じ価値なのかと聞かれた。魔核には、大きさの他に、スキルが付與されているもある。稀に、倒した魔が持っているスキルが付與されている場合があり、その場合には価値は跳ね上がる。魔核の固有スキルというわけだ。
それ以外では、通常のスキルと同じになる。ただ、魔核に付與した場合は、使用回數が多くなる事が多く、有効なスキルは、魔核に付與して使う事が多い。
見せてもらった魔核は、レベル5の一級品の様だ。どこで取れたのか気になったが、聞かないほうが良さそうだ。
価値的には、同じものだと思うが、2つスキルが付與されているものが有った。レベル5の魔核だと、通常、同じレベルのスキルが付與されているものだが、この魔核に付與されていたのは、速度向上と力強化のスキルのようだ。2つもしたのスキルではハズレなのかもしれない。僕は、イサークやガーラントなら使い道はあるが、ナーシャでは意味がなさそうだ。
価値については正確にはわからない事を告げて、説明した。
ツクモ殿は、”そうなのですか?”と考え込んでしまった。
考えの腰を折るのも悪いので、黙っていると、メイド服のが、飲みをれたコップを持ってきてくれた。
「ピチのを絞ったです。こちらは、ピチのを凍らせたを切ったです。よかったらお召し上がりください」
出されたは、今度はピチのとだ、それも、凍らせてあるだと?どうやってを聞きたくなる。飲んでみると、やはりピチの味がする。凍らせると、ここまで歯ごたえが変わって味しくなるのか・・・。あぁこれが知られたら、確実に、ナーシャには殺されるな。街に戻れたとしても、隊員には知られたくないな。
ピチので現実逃避をしていたら、ツクモ殿の所にスーン殿がなにかを持ってきて渡している。
業の剣のようだ。持たせてもらって、ステータスを見たが、なんで火種が固有スキルになっている剣を持っている。スキルスロット?正直に知らないと伝えた。もしかしたら、ガーラントが知っているかもしれないので、その事も伝える。
一息ついて、ツクモ殿も黒い飲みを飲んでいる。
「狀況はわかりました。それで、ピム殿はどうされたいのですか?ミュルダでしたっけ?帰りたいのなら、サポートしますし、あの場所で生活をしたいという事なら、できる限りのサポートをしますよ?」
ここまで直球で聞かれるとは思っていなかった。
「・・・仲間と、仲間と相談させてください」
「えぇもちろんです。どうしますか?一度、あの場所に戻られますか?」
「そうさせていただけたら・・・」
「わかりました。あっ案はどうしますか?」
デススパイダーに慣れてしまった事もあるが、イサークたちが警戒すると困る。ガーラントは大丈夫だとは思うが、イサークやナーシャは心的に、デススパイダーが許せないかもしれない。あんな話を聞いてしまったからには・・・。
僕が言い淀んでいると
「スーン。何人か出せるか?」
「大丈夫です」
え?どういう事?
「ピム殿。申し訳ない。スパイダーたちがこちらでは恐れられていたとは知らなくて、案を命じてしまいました。帰りと、さらに案は、スーンから人手を出させます」
「え?あっありがとうございます」
なにやら、ツクモ殿が何かを話している。
うやうやしく何を預かっている。
「ピム殿。し、荷が増えてしまうがいいか?」
「え?あっ大丈夫です」
「それは。よかった。スーン。せっかくだから持っていってもらってくれ」
スーン殿が、ツクモ殿から離れて、扉の前に移する。會談は終わりなのだろう。立ち上がって、一禮した。
扉まで移してから再度頭を下げた。扉が閉まる音を聞いた時には、しだけ安堵の気持ちが湧き上がってきた。
スーン殿に、先程の部屋まで案された
「ピム様。すぐにご出立にしますか?」
「え・・・そうですね。仲間の所に戻りたいと思います」
「わかりました。道は大丈夫だとは思いますが、お客人に怪我をされては、私達が大主に怒られてしまいます。申し訳ありませんが、數名の護衛と道案を付ける事をお許しください」
どこのお偉いさんだよとは思ったが、確かに道は覚えているが、森の景は変わりやすい。
安全に戻る意味でも、嬉しい申し出である事には違いない。
「喜んで。お願いいたします」
「快諾ありがとうございます。表に待たせております。ご準備が整いましたら聲をかけていただければと思います」
「わかりました」
「主人からの荷も、持たせてあります。些ですが、お仲間への説得にお使いください」
「え?ありがとうございます」
そういうのが一杯だった。
スーン殿からは、僕が著ていた服も洗濯して乾かして荷と一緒に持っていくと言っていた。もう深く考えない。
スーン殿が一禮して部屋から出ていって、旅裝を整える。
部屋を出ると、執事が三人とメイドが一人待っていた。案なのだろうか?
僕を見て
「ピム様。道中ご不便をおかけするかもしれませんがよろしくお願いいたします」
執事の一人が一歩前に出て頭を下げる。
え?僕ってそんなに偉くないよ?
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