《スキルイータ》第二十七話
さて、どうしたものか?
目の前で行われている事を、どう理解したらいいのだろうか?
俺は、獣人族の救出を行った。ここまでは、俺の気分の問題だ。俺がやりたいから、”やった”だけだ。
救出した獣人族を引き連れて、拠點に帰ってみれば、巖山の麓に、石壁が出來上がっていた。どのくらいの長さがあるのだろうか?
確かに、”獣人族を連れて帰る”と伝えた、伝え方が悪かったのか?2,000名規模なら、こんなにいらないよな?
數キロ・・・スーンからの報告では、5キロ位になるのだろう。扇形に石壁が作られている。俺がなんとなく言った事を覚えていて、巖山の麓に、集會場や重要な施設が集中する形になっていて、下水道や上水道も作られてた。
これだけのを、2日程度で作り上げたことに驚愕する。
魔蟲やエントたちが大活躍と言っても、俺の常識では考えられない。石壁は、それほど高くない、3m程度だろうか?ここにも、堀があって、水れは、行われ始めている所だ。水が溜まっていない事を、謝罪された。
水は、上から流れ出て、森の川に繋げていたを使ったようだ。堀の深さは、10m程度だろう。十分の深さと幅をもたせてあるようだ。
さすがに、居住する建は作られていなかった。
獣人族が住みやすいようにさせるようだ。中央に集まるように通路が作られていて、その通路には、建を置かない約束になる。また、下水道にも必ずつなげる事が約束として告げられているようだ。
あとは、獣人族の代表や族長が、うまくやってくれる事を祈ろう。
一通りの儀式を終えて、窟の家に戻る事にした。ピム殿たちには悪いが、明日以降にしてもらう事にした。
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「大主。ピム殿は、明日の面談を希されています」
「そうか、わかった。時間の調整は任せる」
「かしこまりました」
ピム殿たちの事もあるが、獣人族を落ち著かせる方が先だろうな
「獣人たちの家は間に合わないよな?」
「はい。申し訳ありません」
「いや、人數が人數だからしょうがないけど、食料とかも無いだろう?」
「數日分は、泉の周りで確保して渡していましたし、自分たちで狩りに出ていたので、多はあると思います」
「そうか、それじゃ心もとないだろう。腹だけでも満たしてしいからな、スーン。獣人族に、十分な食料を手配してくれ、それから、ライ!」
『はい!』
「ダンジョンにって、適當に味しそうなを狩ってきてくれ」
『わかった。ヌラたちも連れて行くね』
「あぁ頼む」
『主様』『カズ兄!』
「ん?」
『僕たちは、主様と一緒に居ます。冒険者と合う時に、一緒に居たほうがいい』
「大主。私も、カイ様とウミ様は、ご一緒の方が良いと思います。ダンジョンは、エントとドリュアスも向かわせます」
「そうか、それなら、采配は任せる。絶対に、無理はするなよ。それから、スーン。獣人族の族長には、お前から渡してしい、そのときに”家の準備が間に合わなくて済まない。疲れているだろうから、腹だけでも満たしてくれ”と伝えてくれ」
「かしこまりました」
ライはダンジョンで、食料になりそうな魔の確保。
カイとウミは、俺に付き従う。
スーンは、雑事を擔當してもらう。
一応の方向が決まった。
「他に、なにかあるか?」
「大主に、お聞きしたい事があります」
「ん?」
「いえ、獣人たちに、ダンジョンを公開されるとお聞きしていますが、転移門はどうされますか?」
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そうか、転移門・・・今は、ゴミ置き場に設置しているのだよな。
その先に、魔蟲の間がある。地上に繋がる、階段があるけど、それを、別の場所につなげれば、大きな問題は、俺の実際の部屋につながってしまう事と、正面への口の問題くらいだよな。
正面は、滝で隠れているから、問題ないし、もう塞いでしまおうかな。空気だけあれば問題は無いだろう。
「転移門の移ができるかわからないから、今の所は、階段を、正面への通路に繋がる場所に設置して、あとは、塞いでしまおう」
それから、スーンとライをえながら、微調整を行って、なんとなく安全が確保できる形での運用ができそうだ。
スーンからの提案で、転移門の近くに、待機部屋を作する事になった。待機場所は、6部屋。俺たち専用の待機部屋が用意されて、そこから、窟の広間に繋がる。それ以外の待機部屋は、仕掛けは無いが、休めるようになっているだけの部屋だ。
スーンがこれらの事をまとめて、眷屬たちに指示を出して作が開始される。
『あるじ』
「なに?」
『解除させた武裝はどうするの?』
「あぁそうだな。スーン。獣人たちに渡していいか?」
「しお待ち下さい」
スーンとしては、必要最低限以上の武や防は渡したくないという事だ。
理由としては納得できるだが、必要最低限というのがわからない。
膝の上でくつろいでいた、カイがをおこして
『スーン、気にしすぎですよ』
「カイ様?」
『スーンは、主様が、武を持った獣人族に襲われないかと思っているのでしょ?』
「えぇそうです」
『それこそ、問題ないよ。僕も居るし、ウミも、ライも、居るよ。それに、常に、スーンたちの誰かが居るよね?』
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「そうですが、必ず、大主と一緒に居るとは限りません」
『うーん。こう言ったらわかるかな。主様の近くに、誰も居なくなるような事態が発生しないようにすれば、別に獣人程度が武裝しても怖くないよね?獣人程度が100人集まって、”なにか”しようと思ったとして、それを実行させなければいいだけだし、100人もけば、僕たちがわからないはずが無いよね?それに、スーン。前に、キミが言っていた件だけど、ヌルの配下が見つけたみたいだよ』
「本當ですか?」
『うん。まだ正しいかわからないけど、もうししたらはっきりすると思うから、そうしたら、主様と一緒に行ってみるよ。スーンも行くでしょ?』
「行ってよろしいのですか?」
『大丈夫でしょ。スーンも、”イリーガル”だから』
「あっありがとうございます」
なにか、カイとスーンで話がまとまったようだ。
肩に乗っていた、ウミの顎をなでている間にいろいろと決まったようだ。武や防は、獣人族のために作った場所--面倒だから、居住區と呼ぶことにした--の、集會場の近くに、倉庫を作って、そこに、全部保管する事になった。ついでに、窟の中にあったや、俺たちには使いみちがなさそうなも合わせて、置いておくことにした。使わないスキルカードも合わせて置いておくことにした。
「スーン。そう言えば、獣人族も、スキルカードで品のやり取りをするのか?」
「いえ、基本は々換です」
「そうか、その延長で、スキルカードを使う場合があるというくらいか?」
「そうです」
ふむ、そうなると、スキルカードは、ダンジョンにるときに使うくらいだろうか?
まぁ考えてもしょうがない。まずければ、後で考えればいいだろう。
スーンに、獣人族の事を頼んで、俺は風呂にって一休みする事にした。
さすがに疲れた。ログハウスの風呂も広くて気持ちがいいが、窟の風呂も丁度いいサイズで気持ちがいい。のサイズに合わせて作ったので、そのうち改修が必要になるかもしれないな・・・必要になるはずである。
そう言えば、こちらに來て數年・・・長がびた形跡がない。もう長が止まったとか・・・そんなわけないよな?
布団の上で、スキルカードの説明を確認していると、窟の部屋に、ドリュアスがってきた。
「獣人族の代表が、面談を求めております」
「そうか・・・上でいいよな?」
橫で寢ていた、ウミとカイを起こして、ログハウスに向かう。面談だから、會議室でいいと思ったが、謁見の間に連れて行かれた。
どうやら、カイもウミも、ライも、スーンたちを含めて、全員が、俺に領主にでもなれというのだろうか?
村長くらいならなっても・・・ダメだ、そんな事を言えば、なし崩し的に、王になる道筋が作られてしまう。
/*** 獣人族 Side ***/
奴隷商人に捕えられていた獣人族と、カズトたちによって救い出された獣人族が合流した。
他にも、森の中に逃げている獣人族が確認されており、エントたちによって、集められている。
獣人族は、生き殘りを確認している。
なくない犠牲が出たのは間違いないようだ。
各種族が集まって話をして、確認をしている。
やはり、戦闘部族は、大きな被害が出ているようだ。
熊族は、長老衆がほぼ全滅だが、族長が生き殘っている。白狼族は、族長が生き殘っているが、戦える者のほとんどが戦死している狀況だ。
一番の被害は、豹族で、族長や長老衆も死んでしまっている。部族の戦える者で生き殘ったのは、10名だけ、無傷な者が1人も居ない狀況だ。子供も半數以上が、アトフィア教の連中に殺されてしまったようだ。隷屬化をけれた後でも、見せしめの様に殺されていった。
黒豹族に関しては、族長が生き殘って、戦える者もかなりの數が殘っているが、無傷な者が皆無な狀況だ。子供は先に逃しているので、無傷な者も多いが、人族に捕まった者も多かった。
獅子族も、族長や歴戦の勇者たちが、戦死している。子供を守りながら逃げていた者たちも半數以上が戦死している。
もともと、戦う方法がなかった、兎族や鼠族や、し離れた所に集落を作っていた者たちは、無傷な者も多い。
獣人族は、スーンが決めた通りに、中心部に、兎族や鼠族などの、生産型のスキルを持っている者たちを中央に配置して、外縁部に沿って、戦闘系の種族が配置するようにした。
外壁の作は、続けられている狀況だ。門が三ヶ所、この場所を、どの種族が守るのかでもめていた。
押し付けあっているのではなく、反対に、自分の種族が守ると言って譲らない狀況なのだ。
「白狼族。お主たちは、門を守るには、し、戦力が足りないと思うのだが?」
「そう言うが、豹族も同じではないか?」
「ここは、我ら獅子族が、門を守って、ツクモ様に」
「獅子族よ。お主らでは難しいのではないか?ここは、我ら熊族が守る。お主らは、安心して良いぞ」
「ねぇ兎族?」
「ん?何?えぇっと」
「あぁ貓族だけど、この辺りだと珍しいよね」
「うん。始めてみた」
「それはいいけど、あの族長たちどうして爭っているの?」
「えぇと多分だけど、門を守る役目って重要なのでしょ?」
「そうなの?」
「貓族は違うの?」
「うん。僕たちは、基本気まぐれだからね。それに、ここって、ツクモ様の領地だよね?」
「うん。そういう事になると思うよ」
「それなら、門番も、ツクモ様に決めてもらえばいいと思うのだけど、なんで、爭っているの?」
兎族の子供と、貓族の子供の話を、近くで聞いていた、白狼族の族長ヨーン=エーリック。熊族の族長ロータル。豹族の族長代理ブリット=マリー。黒豹族の族長カミーユ=ロロット。獅子族の族長代理ウォーレス=ヘルズ。皆でお互いの顔を見ながら、うなずく。
確かに、部族のプライドは必要だろう。だが、プライドのために、種族の立場を悪くする事は避けたい。
種族の中から、戦士を出し合って、門を守る事にしたのだ。種族が生活する場所を決めて、それらを、ツクモに確認してもらって、承諾してもらう事にした。
どんどん高くなっていく石壁と、水がたまり始めている堀を見て、安全は確保されたのだろうと考えている。
そこに、兎族の族長が駆け寄ってきた。
「スーン殿から、皆で分けろと言われた者があるのだが、どうしたらいいかわからなくて、貴殿たちと相談したい」
「兎族の族長か?」
「あっはい。皆様。兎族の族長オーラフ=コステルです」
「そうか、コステル殿。儂らに敬語は必要ない」
白狼族のエーリックが兎族の族長にそう答える。
皆が、それにうなずいている。ブルーフォレストの中では、歴然とした力関係があったのだが、それも人族の襲撃で崩れてしまった。
「それならば、儂の事は、コステルと呼んでくだされ、それで、どうしたらいい?なにかのと、アプルやピチだけじゃなく、見たことがないまで大量にあるのだが?」
「そうなのか?」
「あぁ儂らが、はあまり食べないと伝えると、大量の野菜も持って來てくださった」
「え?野菜?ここで?」
「まぁ一緒に來てくだされ」
コステルに導されるまま、各種族の族長が、居住區の中央に向かった。
そこには、大量のと、同じく大量の箱の中にった果、それと野菜が置かれていた。
族長たちは、唖然として、目の前に置かれたが、幻ではないかと思って、目を何度かこすってしまっている。
「コステル。これを、スーン殿が?」
「えぇツクモ様から”家の準備が間に合わなくて済まない。疲れているだろうから、腹だけでも満たしてくれ”と、言われて置いていかれた」
「おい。獅子族の・・・お主たちで、これだけの魔を用意しようと思ったらどうなる?」
「無理だな。黒豹族の族長。お主たちは?」
「無論、無理だな。集落の者・・・いや、全員で狩りに出ても無理だろう、フォレスト・ボアならなんとかなるかも知れないが・・・それでも、この量は無理だな」
「そうだよな」
後ろからついてきていた、兎族の子供が、族長に囁いていた。
「え?!それは、本當か?」
「どうした?コステル!」
族長たちの視線が、兎族のコステルに集中する。
「あっすまない。これから、共同生活をする上で、隠しても、不信を持たれてしまうかも知れないので、先に行っておくが、兎族の種族スキル”調査”と言って、何の魔から取れるなのか知る事ができる。そして、この娘は、ダブルと言って、固有スキルにも”分析”が付いていて、進化名まで判明するスキルなのじゃが、そのの塊を”調査”したら、”グレード・ブルー・ボア”と出たそうだ、そして、そっちの方のは、”レッド・サラマンダー”と出たそうじゃ」
「え?」「え?」「は?」「何?」「はぁ?」
全員が別々の反応をかえす。
それもそのはず、カズトが提供した”ボア”は、グレートの稱號と、”ブルー”の識別を持っている。
ブルーの識別から、固有スキルで”水屬”のスキルを宿していたのだろう。グレートは、フォレストの上位になる。の大きさも、5mを簡単に超えてくる。
同じく、サラマンダーは、火を吹くトカゲと言われて、獣人族の族長クラスなら、決死の覚悟を決めれば、倒すことが可能かも知れないが、”レッド”の識別を持っているとなると、話が変わってくる。”火屬”のスキルを宿していたのだろう。
の量だけで、10トン近い量が屆けられているのだ。それに、野菜や果が大量に・・・だ。
獣人族が呆れ返るのもわかる。全員で食べるにしても、4~5日は大丈夫だろう。
獣人族は、ひとまず、大人・子供・男・、関係なく、や野菜や果を、平等に分配した。その上で、種族的な好みもあるので、種族間で換を行うことにした。
族長と族長代理たちは、種族が落ち著いた事をけて、スーンが作った、集會場に集まっている。
「エーリック白狼族族長。お主と、ロータル熊族族長とブリット豹族族長代理は、ツクモ様に、忠誠を誓ったと聞いたが間違いないか?」
「ヘルズ獅子族族長代理。我らは、ツクモ様に忠誠を誓った、そして、白狼族の保護を求めた。お主たちの救出もお願いした」
「エーリック白狼族族長。対価に何を差し出したのだ」
「ヘルズ獅子族族長代理!!」「ブリット豹族族長代理。いい。俺が話す」
対立構造ができ始めている。
最初に保護を求めた、白狼族と熊族と豹族に、対して、救われた形になった、黒豹族と獅子族による、報の不均等による考え方の違いだ。皆、カズトには謝をしているのは間違いない。カズトを、主として忠誠を誓っているのも間違いではない。自分たちが生きているのは、カズトのおかげだということは、理解している。
その上で、白狼族と熊族と豹族が、優遇されていると思えてしまうのが、この問題の難しい所だ
ロータルが、激昂しかけたブリットを抑えて、口を開く。
「ヘルズ獅子族族長代理。まずは、聞いてしい。儂が今から語るのは、噓偽りない事実だ」
「わかった」
「他の者もいいか?」
獅子族だけではなく、黒豹族の族長や、兎族の族長、鼠族の族長、鳥族の族長が、一斉にうなずく。
ロータルは、奴隷商人に捕らえられていた事実を話して、それから、救われたこと、カズトとの面談の話を、包み隠さずに話した。
話を聞き終えた、ヘルズは困の表を浮かべた。
「ロータル熊族族長。ツクモ様は、お主たちに、”忠誠”以外の何も求めていないと?」
「違うぞ、ツクモ様は、何も求められなかった、”絶対の忠誠”を捧げたのは、我らからだ、それを、け取ってくださったのだ。儂たちは、それにすがったに過ぎない」
長い、長い、沈黙が続く。
獅子族や黒豹族は、実際に、カズトや眷屬が、自分たちを救うために戦ったのを知っている。自分の命を天秤にかけて、人族から救ったのだ。だからこそ、なにか要求されていると考えるのが普通だ。その上、大量の食料と、安全に過ごせる場所。これらを、與えたのだ、”忠誠”なんて曖昧なものではなく、もっと実利のあるを要求されていると思っていた。それが、過大ななら、最悪な事も考えなければならないと思っていた。
コステルが沈黙を破る
「あ!」
「どうした、コステル兎族族長」
「食料で、頭が混して忘れていた。スーン殿が、”人族が使っていた、武や防。ツクモ殿が、確保していた魔素材や、スキルカードを、中央倉庫にまとめておいたから、必要なは勝手に持っていっていい”と、言われたのを思い出した」
「は?」「え?」「なに?」
武と防とスキルカードを、獣人族に渡すという決定を、カズトがした事が不思議なのだ。特に、戦いに特化した者たちは、武があればという思いがある。人族は、鉄の武を使うが、獣人族は、鉄の武の數がすくなく、一部の者しか持っていない。品質も、かなり劣っている。人族の武裝を解除したのは知っていた、獣人族は、カズトが、スーンたちの武裝を充実させるのだと思っていたのだ。
また、獣人族・・・特に、獅子族と、黒豹族は、思考の迷路に迷い込んでしまった。
「あっ!そうか!」
「どうした、貓族」
貓族の子供が、大きな聲を上げた。
族長ではないが、貓族が1人しか居なかったので、この場に紛れ込んでいた。
「うん。皆が、なにか考えていたら、カイ様と、ウミ様の種族を教えていいって言われてた」
「種族?」
「うん」
「だれの?」
「カイ様とウミ様」
皆の顔にはてなマークが浮かぶ。
「あっツクモ様が連れている、フォレスト・キャットか?」
「うん。そう。カイ様とウミ様!」
「”様”?」
今日一番の超弩級の発言が飛び出す
「そうだよ。だって、カイ様は、”イリーガル・デス・ブルー・フォレスト・キャット”で、ウミ様は、”イリーガル・ブルー・スキル・フォレスト・キャット”。後、教えてもらったのは、ライ様は、”イリーガル・グレート・キング・スライム”だって」
長い沈黙の後で、示し合わせたように
「「「はぁぁぁぁ??」」」
【書籍化】隻眼・隻腕・隻腳の魔術師~森の小屋に籠っていたら早2000年。気づけば魔神と呼ばれていた。僕はただ魔術の探求をしたいだけなのに~
---------- 書籍化決定!第1巻【10月8日(土)】発売! TOブックス公式HP他にて予約受付中です。 詳しくは作者マイページから『活動報告』をご確認下さい。 ---------- 【あらすじ】 剣術や弓術が重要視されるシルベ村に住む主人公エインズは、ただ一人魔法の可能性に心を惹かれていた。しかしシルベ村には魔法に関する豊富な知識や文化がなく、「こんな魔法があったらいいのに」と想像する毎日だった。 そんな中、シルベ村を襲撃される。その時に初めて見た敵の『魔法』は、自らの上に崩れ落ちる瓦礫の中でエインズを魅了し、心を奪った。焼野原にされたシルベ村から、隣のタス村の住民にただ一人の生き殘りとして救い出された。瓦礫から引き上げられたエインズは右腕に左腳を失い、加えて右目も失明してしまっていた。しかし身體欠陥を持ったエインズの興味関心は魔法だけだった。 タス村で2年過ごした時、村である事件が起き魔獣が跋扈する森に入ることとなった。そんな森の中でエインズの知らない魔術的要素を多く含んだ小屋を見つける。事件を無事解決し、小屋で魔術の探求を初めて2000年。魔術の探求に行き詰まり、外の世界に觸れるため森を出ると、魔神として崇められる存在になっていた。そんなことに気づかずエインズは自分の好きなままに外の世界で魔術の探求に勤しむのであった。 2021.12.22現在 月間総合ランキング2位 2021.12.24現在 月間総合ランキング1位
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