《スキルイータ》第六十二話
/*** スーン Side ***/
し、認識を改めないとダメかもしれない。
私が持っていた知識では、統治者は、周りに異を大量に置いて、配行為を行うものと思っていた。
だが、大主様は、配者は1人で良いと言っている。強き者は、複數の配相手を持ち、子孫を殘すことを求められる。獣人族の族長會議でも同じような事を議論していた。だが、大主様は違った考えをお持ちのようだ。
そもそも、我ら眷屬は、大主様を中心にまとまっている。ご子息ができても、ご子息に従う事は無いだろう。種族の長としてお迎えするだけだ。また、大主様からのご依頼で、ご子息をお守りする事はあると思うが、その場合でも、個々の意思を持って行する事になるだろう。人族のように、大主の子息だからと、我らが従うような事はない。
大主様の安全確保が、我らが第一に考えなければならない事で間違いはない。
その上で、大主様の意思が確認できたので、それに従う事にする。
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カイ様とウミ様とライ様と、リーリア殿とオリヴィエ殿とエリン殿と、ヌラ、ヌル、ゼーロをえた眷屬會議を行う事になった。
提案者は、カイ様だ。まとめ役として、私をご指名していただいた。
眷屬會議で、先日の居住區から出された提案のお話をさせていただいた。
カイ様とウミ様は、ご存知だったご様子でした。
改めて、リーリア殿とエリン殿に、大主様の配者は1名だという取り決めになった事を説明した。その上で、クリスティーネ殿を含めた陣には、大主様から聲がかかるまでは、待つ事をお願いした。
ただし、他にも大主様との配を狙う者が居るのも確かなので、陣や眷屬は、気配を察知して、近づけないようにする。
眷屬會議なので、クリスティーネ殿は參加されていないが、リーリア殿が説明する事が決定した。
大主様の事を、一般的な統治者と同等に扱った事を含めて、しっかりと反省する事にした。大主様のためといいながら、自分たち種族の事を考えていた事もしっかりと反省する。
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『でも、スーン。主様は、僕たちにも、好きに生きろと言ってくれるよ?』
『えぇそうですね』
『うんうん。カイ兄の言う通り、それにスーン。難しく考えすぎ!カズ兄は、”まだ”早いと思っているだけだよ。人したら、しっかり考えてくれるよ。ね。カイ兄』
『僕もそう思います。スーン。ドリュアスの配置を止めたりしないようにね。やっと、主様がけれてくれたのだからな』
『・・・はい。わかりました』
『うん』『お願い!』
『そうだ!カイ兄。ウミ姉。スーンに、眷屬代表をやってもらおうよ。獣人族も、族長會議みたいな事をしているよね?』
『それいいな。ライの意見に賛だけど、スーン。頼めるか?僕たちの意見をまとめて、主様に申してくれればいい』
『私がですか?』
『そう、スーンが1番適任だと思うよ』
皆の賛も有って、私が、眷屬代表になる事が決定した。
あくまで、眷屬間での話しで、序列とかの話ではない。
その後、私が、皆さんを呼ぶ時の呼稱も変更される事になった。
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リーリア殿と、オリヴィエ殿と、エリン殿から、”殿”はやめてしいと言われた。カイ様とウミ様とライ様以外は、同列だという事に決定した。初期の眷屬である三方は別格扱いをけるべきだというのが、私たちの考えだ。
「リーリア。クリスティーネ殿への説得お願いします」
「わかりました」
「エリン。申し訳ないのですが、小型ワイバーンを數お貸し願えないでしょうか?」
「ん。いいけど?どうするの?」
「まず、商業區/黒狼區/竜族區との間で定期便として飛ばします」
「どこから飛ばす?居住區?ログハウス?宿區?」
「そうですね。ログハウスですと、大主様のご許可を頂いたほうがいいと思いますし、居住區への連絡が多くなるでしょうから、居住區から飛ばすようにしましょう」
「わかった、手配しておく」
「オリヴィエ。後で、居住區に行きましょう。大主様の護衛になれるように、武やスキルの構を考えましょう」
「いいのか!」
「大主様のご許可はいただく事になりますが、獣人族の獅子族や黒狼族や白狼族や熊族の方々から対魔や人族の戦闘に関して聞くのは無駄では無いでしょう」
私たち眷屬は、新たな一歩を踏み出す。
今までは、大主様の庇護下で、大主様にご負擔を強いていた部分があった。我らは、我らとして、大主様の事を思って行すればよいと思っていたが、それは間違っていた、大主様のご意向をしっかりと聞いてから行に移す。そうしないと、大主様のお考えと違った結果になっています。
私たちのすべては、大主様のためにある事をしっかりと認識する。
/*** カズト・ツクモ Side ***/
拠點の開発も中途半端だけど、方向だけは示せたと思っている。
ログハウスはまだまだ改良していくし、自重する必要はない。窟部も同じだ。
俺たちが改造した馬車は思った以上に快適だ。
ライが居るので、荷もない。ダミーで荷は載せている。盜賊に襲われたら、それを捨てて逃げればいいようだ。カイとウミとライにも、同數以上なら逃げるように言ってある。そうしないと、10倍の戦力差でも、戦闘を開始しようとしてしまう。
『ライ』
『あるじ?なに?』
『荷を載せたのは、スーンだったよな?』
『うん。そうだよ。でも、食事はドリュアスに頼んで作ってもらったよ?』
『あぁわかっている』
そうなると、スーンではないな。
宿區を出る時に、ナーシャに聲をかけられて、話し込んだ時が1番可能が高いな。
不自然にじたのは、サラトガに近づいた時だ。1つの荷だけ揺れがない。
「ふぅ・・・クリス!」
1つの荷が揺れる。
「怒らないから出てこい。いつまでもそうしていられないだろう?」
「えへ?」
クリスが荷から出てくる。魔核を持っている事から、何かしらのスキルを使用していたのだろう。
クリスの容姿は、正直に言えばかなり可い。人になる要素は十分持っている。ドリュアスかエント系の先祖返りで、獣人族の・・・白狼族だろうけど・・・が混じった、容姿をしている。髪のは回復のスキルカードを固定化した時に、もともと白かったものが、白銀に変わった。長は、今の俺よりもし小さい。は、クリスの名譽のために、これから大きくなるだろうと言っておくが、ナーシャや白狼族を見ると、それもあまり期待できないだろう。ドリュアスやエント系は、形になりやすいのだと思う。ログハウスに居るドリュアスも、形揃いだし、リーリアも形だ。
「カズトさん。ごめんなさい」
「なんで著いてきた!?今から、魔蟲を付けるから、宿區に帰れ」
「イヤ!カズトさんと離れたくないのもだけど・・・・僕もいろんな所に行きたい!」
そうか、クリスは病弱だった事もあって、部屋からほとんど出た事がなかったらしい。カスパル=アラリコ・ミュルダ・メーリヒが、時々街に連れ出していた程度だ。
「クリス。それはわかった」
「じゃぁ一緒に!」
どうする。
今から帰すと言っても、かなりの場所まで來てしまっている。俺も一緒に戻ればいいのだが、結局ついて行くと言い出すに決っている。
「カイ。ウミ。ライ。クリスが一緒でも大丈夫か?」
「え!」
『大丈夫だと思いますが、安全を考えるのなら、魔蟲か、魔を眷屬として付けるのが良いかと思います』
『うーん。カズ兄。大丈夫だと思うよ』
『あるじ。僕が眷屬呼び出して置くよ』
概ね大丈夫なようだ。
クリスも、やっと普通に生活できる環境になったのだし、好きに生きろと進めたのも俺たちだ。クリスに、眷屬を付けるのも、1つの解決方法だな。適當な魔が居た時に、進めてみる事にするか?
クリスがここに居るのも、スーン辺りがナーシャかイサークに依頼したのかも知れないな。
まぁ半日ちょっとだけど、カイとウミとライと過ごせたからな。ちょうどいい気分転換ができたな。
「ふぅ・・それで、クリス。誰の手引きだ?」
「えぇ・・・とぉ?」
「スーンか、族長會議辺りか?」
「え?あっ違う。僕が、偶然、居住區に行った時に、ミーシャがいろいろ準備していて、大変そうだったから手伝った時に、カイ兄に頼まれたと話していて、これは、カズトさんがどこかに行こうとしていると思っていたら、鼠族が居住區の奧から、馬車をかしていたから、見張っていたの・・・そうしたら、ナーシャお姉ちゃんが來て協力してくれたの」
『主様。ミーシャが、貓族の娘です』
『スーン関係でも、リーリアでも無いのだな』
手引きした者が居たのは間違いないと思っていたけど、クリスが自分で見つけて、考えたのならしょうがないな。誰かから教えられたのなら、連れていなかいという選択肢も考えられたのだが、自分で考えたのならしょうがないよな。
『うん。みんな反省している』『ウミ!』『ウミ姉。それは緒って約束!』
眷屬で何かしらの會議をしているのは知っていたけど、反省會でも開いていたのか?
「クリス。危ないと思ったら、帰すからな。俺の指示には従えよ?」
「うん!ありがとう。カズトさん」
クリスが飛びついてきたが、ウミがガードした。
「ひどぉい。ウミ姉。僕も、カズトさんに甘えたい!」
賑やかになる。
このじも嫌いではない。強要しないのなら、許容範囲だな。
ウミの話から眷屬で會議をして、反省したのならリーリアやオリヴィエやエリンが居ても俺の邪魔をする事は無いだろう。
スーンやエントやドリュアスたちも、3人を連れて居ると知ったら、安心してくれるだろう。
「ライ。スーンに連絡して、リーリアとオリヴィエとエリンをこちらによこせ。呼び寄せるよりも、エリンが運んだほうがいいだろう。その時に、魔核や攻撃系のスキルを中心にスキルカードをもたせるように言ってくれ」
『わかった!』
馬車を駐めて、エリンの到著を待つことにした。
クリスがなにか、ブツブツ言っていたが無視する事にした。
ライから、到著には3時間程度かかりそうと言われたので、馬車の中で仮眠を取る事にした。クリスは近くをし散策したいと言っていたので、ウミに付いていってもらう事にした。ウミがいれば、この辺りの魔なら大丈夫だろう。
「カイ!」
『主様』
「久しぶりに一緒に寢るか?」
『よろしいのですか?』
「あぁライも居るし大丈夫だろう」
『あるじ。大丈夫。カイ兄にも休んで!』
「ライ。リーリアたちが來たら起こしてくれ」
『わかった!』
馬車の中に作っている休憩スペースでを休める事にした。
「ご主人様!」
「あっリーリアか、悪いな急に呼び出して」
「いえ、嬉しいです!それで、どういたしましょうか?」
「そう言えば、オリヴィエとエリンは?」
「エリンは、クリスを連れ戻しに行っています。オリヴィエは、今日は、ここでお休みになるのだと思って、野営の準備をしております」
「おっそうか、頼もうと思っていたから、丁度良かった」
馬車から降りると、野営の準備・・・なのか?オリヴィエが、木々をって、簡易的な小屋を作っていた。
「オリヴィエそれは?」
「え?あっマスター。これは、マスターとカイ様とウミ様とライ様がお休みになる場所です」
「お前たちは?」
「あとで、クリスに、スキルの使い方を教えながら、もう一個作ります。そこで、クリスに休んでもらって、僕と、リーリアと、エリンで、代で見張りをやります」
「オリヴィエ。それは、お前の考えか?」
「いえ、僕とリーリアとエリンで話をして決めました」
「そうか、でも、俺もカイもウミもライも代で見張りにるぞ?」
「ダメです!こればかりは、マスターのご命令でも聞けません。お願いします」
”お願いします”まで言われたらそれ以上強く言えない。
今日一晩だし、明日は、サラトガ経由でダンジョンにる予定だからな。そうしたら、話し合って順番を決めればいいよな。
「わかった。お前たちには負擔をかけるが、今晩は頼む」
エリンが、クリスとウミを連れて返ってきた。
どうやら、ウミがクリスにスキルの使い方を教えながら、狩りをしていたようだ。
「カズトさん!これ!」
クリスが嬉しそうに、レベル2のスキルカードを渡してきた。それと、レベル2の魔核もだ。
「クリス。これどうした?」
「僕が、初めて倒した、ゴブリンから出てきた!ウミ姉に、スキルの使い方を教わっていたら、近くに居たから倒した!」
ほぉいきなりの実戦をしたのか・・・大丈夫だったようだな。
見たじ、怪我もしていない。ウミが居たようだし、ゴブリン程度では大丈夫だろう。
「それでね。それでね。ウミ姉に言われて、魔眼でゴブリンを見たら、右肩辺りに、魔力が集中していた場所があったから、そこをさけて攻撃したら、魔核が出現したの!」
テンションが高いのは、初めての狩りで興しているのだろう。
「え?あっクリス。ゴブリンは、その一だけだったのか?」
「うん!倒して、スキルカードと魔核が出た時に、エリンちゃんが迎えに來てくれたの!」
クリスの魔眼は、魔力の流れを見る事ができると言っていた。
ちょうどいい。サラトガのダンジョンでいろいろ実験してみるか?
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