《スキルイータ》第七十二話

/*** カズト・ツクモ Side ***/

さて、ダンジョンも攻略したし、ペネムというおまけまで手できた。

『主様』

『どうした?』

『掃討が終わりました』

『早いな』

『いえ・・・あっ魔は全部ライが収納しました』

『有益なスキルカードは出たか?』

『・・・いえ、すでに保有するばかりです』

『わかった。こっちも終わったから、確認しながら、地上にむかう』

『わかりました』

「クリス。聞こえていたよな?」

「うん」

「地上に出て、リーリア達と合流してから、商業區に向かうぞ」

「はい!」

ペネムを見る。

『おい!』

『はっはい!』

『お前は、移はできるのか?』

『できません!』

『威張って言うな!俺以外がれても大丈夫なのか?』

『はっ問題ありません!』

無駄に元気なペネムを見つめるが、球での移はできないようだ。

それではどうしよう。クリスにもたせてもいいのだけどな。

「カズトさん。僕が、ペネムを持ちます」

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「いいのか?」

「うん。結局、僕・・・カズトさんのために・・・だから」

「わかった、クリス。頼めるか?それから、ペネムの相手やダンジョンの事についての聞き取りを頼めるか?」

「うん!わかった!」

クリスの頭をグリグリとなでてやる。

なにか考えが有るのだろう。このままペネムの事は、クリスに任せて置くのがいいかもしれないな一通り聞きたい事だけ聞いたら、クリスにまかせてみるか?。

クリスが、ペネムを持ち上げる。

重さ的には、それほどでは無いのだろう。

『おい』

『はっ』

『お前を収納袋にれたらどうなる?そもそも、お前周りの狀況は見えているのか?』

『スキル収納には、る事ができません。狀況は見えております。魔素をじる事ができるので、視認する様になります』

『お前に人の様な、別はあるのか?』

『わかりません』

『お前は、どうやって子孫を殘したり、増えたりするのか?』

『・・・・』

『どうした?言ってみろよ?』

『ツクモ様。我らは、ある程度長すると、自然と分裂します。分裂した所で、親から離れます。その時に、ダンジョンを作るのに適した場所を見つける事になります』

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『移手段は?』

『・・・・』

『移・・手・段・は?』

『は・・い。人族や魔に寄生する事で移します』

『ほぉ・・・そうか、それなら、比較的近い場所にダンジョンが増える事にならないか?』

『いえ、我は別なのですが、人族や魔に寄生した段階で、親が適當な場所に、本當に適當に、転移させるので、場所はわかりません』

『そうか・・・わかった、チアルはどのくらいの階層なのか知っているか?』

『150階層です』

『そうか、まだ半分にも屆いていないな。話を聞きに行く必要があるし、帰ったら攻略しにいくかな?』

『え?あっはい。そうですね。ツクモ様なら問題ないと思います』

『まぁ気分が乗ったらの話だけどな』

やることが山積みだけど、ペネムは、商業區に押し付ける事が、俺の中で決定している。

チアルに関しては、そのままダンジョンが使える狀態になっている方が便利だから、魔の間引きの相談だけできればいいかな?

45階層から、表層部に出られるという事なので、転移門を発させる。

『おい』

『はっはい』

『お前の転移門だけど、ダンジョンならどこからでも使えるのか?』

『はっはい。使えます』

『ダンジョンは、下にばすのと、橫に広げるのではどっちが楽だ?』

『同じです。魔素があれば広げられますし、深くする事ができます』

『そうか・・・お前たちと、ウルズやスクルドとの関係は?』

『え?』

『ウルズやスクルドとの関係は?不思議に思っていた事がある。今のお前の言い方だと、ダンジョンコアは転移門を作る事ができる。しかし、チアルのダンジョンに俺がったて、1階層を踏破した時に、スクルドが來て、転移門の作をいい出した。おかしいよな?ダンジョンコアが居るのなら、作られるはずだよな?』

『・・・え?あっ・・・申し訳ありません。私には答えられません』

『そうか・・・・ここで、お前を壊すと言ってもか?』

『はい。申し訳ありません』

『わかった。この件は、チアルのダンジョンを攻略した時に、本人から聞けばいいのだろう?』

『・・・はい。お願いします』

言えない事なんて數えるほどしかない。

口止めされているか、知らされていないか、知らされてないという雰囲気ではない。知っていて、言えない事は、忌事項に當てはまっていると考えるのが1番簡単だ。

それではなぜ?

ダンジョンコアの事を、ここまでペラペラと話してきて、”神”との関係は話せない。

おかしな事では無いが、なにかまだ俺が得ていないピース報が有るのだろう。ピース報を集めてから、チアルと會ったほうがいいかもしれないな。まだ倍以上の深さを潛らなければならないし、力もためないとならないだろう。

「カズトさん」

「あぁすまん。行くか」

まずは、商業區に向かおう。

サラトガに戻るのも面倒だな。

呼子で一気に呼び寄せてもいいが、馬車があるからな。

「カイ。リーリア達をこっちに呼ぶのと、俺たちがサラトガに移するのでは、どっちがいい?」

『あるじ。リーリアたちならこっちに向かっているよ!』

『え?あぁ眷屬達がき出したから解ったのか?』

『うーん。多分、そうだと思う』

『まぁいい。ライ。眷屬を通してでも、リーリア達がどのくらいで到著するか解るか?』

『あと、1-2時間くらいみたいですよ』

『わかった』

馬車で來てはダメという事だったからな。

し、ブルーフォレストの方向に移した場所で待っていればいいよな。

俺たちの馬車なら、しくらいの悪路なら壊れたりしないだろう。

「クリス。プロテクター苦しかったら外していいぞ」

「うん。前に、カズトさんがやってくれた方法でやってみる!」

いろいろ試してやってみるのは良い事だな。

さて・・・ペネムと話をするか・・・。

『ペネム』

『はい』

『大丈夫だ、安心しろ、もう壊すつもりは無いからな』

『え?本當ですか?』

『あぁお前には、ダンジョンを1つ作ってもらう。そのために必要なを教えてくれ』

『必要なといわれましても・・・・魔素があれば・・・後は、時間が必要になるだけです』

『その時間を短する方法を知りたい。あと、お前は”魔”の括りで問題ないのか?それとも、意思を持った道なのか?』

『短・・・方法ですか?えぇと魔と道の違いがわかりません。ダンジョンコアはダンジョンコアです』

『言い方が悪かった。例えば、魔核を吸収したりする事はできるのか?』

『できます』

『ここに、ゴブリン共の死を出したら、魔素を吸い上げたり、を吸収したりはできるのか?』

『できません。できるなら、ダンジョンで魔を吸収しています』

そりゃぁそうか、ラノベ設定でよくある。ダンジョンでは、が吸収されるは無いのだな。

『そうだ、魔が使っていた武や防はどうしていたのだ?』

『我が魔素から作っていました』

や防を作られるのだな。

ダンジョン創造のスキルは使い方でによってはいろいろできそうだな。

『サイレントヒル。この近くに、靜かな丘があるが、その大きさのダンジョンを作ろうとしたら、どのくらいかかる?』

『申し訳ありません。広さが明確になっていないので、わからないのですが、100年程度で作られると思います』

『短は?』

『魔素が大量にあれば・・・』

『魔素?魔核が大量にあればいいのか?』

『はい。質の良い魔核が大量に必要です』

ふむ・・・

「ライ。今持っている魔核で、スキル枠が無いはどのくらいある?」

『たくさんあるよ?』

「あぁそうか・・・レベル5か6では?」

『うーん。10個くらいかな?スーンに言えば、多分1,000個くらいは用意できるよ』

「解った、一個出してくれ」

『うん!』

ライから、レベル6魔核を一個け取る。

鑑定下が、スキル枠が無いものだ。

俺にとっては、賄賂に使うくらいにしか使わないだ。

『ペネム。この魔核で、どのくらい短できる?』

『え?これを吸収してよろしいのですか?』

『あぁ問題ない』

『ありがとうございます。これほどのなら、1年近くは短できると思います』

『そうか、それなら問題はなさそうだな』

魔核が、1,000個有るのなら、1,000年かかる事業がすぐに終わるということだからな。

『そうだ、それだけ大きなダンジョンだと維持するのにも、魔核が必要になるよな?』

『え?あっはい。魔素を満たして、魔を出すとしたら、必要になります』

部を整えるのは?例えば、サラトガのダンジョンの様な窟を作るのと、平原を作るのではどっちが大変で、どっちが維持するのに魔素が必要だ?』

『・・・わかりません。ただ、広さで維持するための魔素は違ってきますので、平原のほうが維持する魔素は必要になります』

『・・・そうか、ダンジョンの口は1ヶ所だけという決まりなのか?』

『いえ、複數からられるようにする事もできます』

『とりあえずの最後の疑問だが、ダンジョンコアは、ダンジョンの壁とかから魔素を吸収していたよな?』

『はい』

『その時に、俺たちが倒した魔から魔素を吸収していたけど、例えば、俺たちは生活している時に、微弱の魔素を放出している。それを吸収する事はできるのか?』

『・・・えっできます』

『そうか・・・ありがとう』

ふむ・・・無理だと思ったが思った以上に楽ができそうだな。

問題は、管理をどうするのかだけだな。

『あっペネム。すまん。作った口を閉じる事も簡単なのか?』

『・・・わかりません』

『あぁ・・・簡単にいうと、口は小さな部屋にして、そこに転移門を作して、転移門でってこられるようにして、転移門は、數カ所作っる。いざという時に、1ヶ所を除いて、転移機能を使えなくする・・・とかかな』

『できます』

ふむ・・・ミュルダは、今のままでいいかな。

『転移門は、ダンジョンから離れていてもいいのか?』

しなら可能ですが、ペネムと人の街くらい離れてしまうとダメです』

『あの距離の半分くらいならどうだ?』

『え?あっ・・・やってみないとわかりませんが、大丈夫だと思います』

『その時に、転移できる質量に制限はあるか?』

『転移門の魔法陣の上に乗るものなら大丈夫です』

「ご主人様!!!!」

「マスター!!」

「パパ!!!」

3人が到著したようだ。

予想よりはかなり早い。

3人が合流した。

ダンジョンは、もう魔がでなくなっているはずだな。

『ペネム。もうダンジョンには魔は出ないよな?』

『はい』

『ペネム。もう一つ確認するが、お前、俺が普通に話しても、話聞き取れるよな?返事は、念話でするしか無いのだろう?』

『はい。解ります。申し訳ありませんでした』

「いいよ。ペネム。言えない事は有るだろうけど、隠し事はするなよ」

『わかりました』

ペネムはこれでいいだろう。

「ライ!」

『なに?』

「眷屬たちも、ダンジョンから出るように言え、それから、最下層を、サラトガの冒険者に発見させなきゃならないから、ダンジョンの周りに居る者たちも下げさせろ」

『わかった』

「ご主人様。ダンジョンにられる事を知らせるのですか?」

「あぁそのつもりだ?攻略やその後の話は聞いているよな?」

「はい。概ねは理解しております」

「リーリア。何かいい方法はあるのか?」

「エントとドリュアスの數名が、サラトガに潛した時に、冒険者ギルドに登録しております」

「よくできたな?」

「はい。私が、アンクラムに潛した時に、アンクラムのアトフィア教の司祭の名前で、分証を発行させた者です。ご主人様に、スキルを付與して頂いた者たちです」

「・・・そうか、まぁ問題ないのならいいよ」

「はい。問題はありません。その者たちに、サラトガのダンジョンにれるようになったと、ギルドに報告させますか?」

「そうだな。報告までにしておいてくれ、その後は、サラトガの冒険者やギルドメンバーが”発見”した事にしたほうが都合がいいだろうからな」

「解りました。すぐに手配します」

「あぁ頼む」

サラトガは、これでひとまず終わりかな?

得るものなかったけど、いろいろ參考になった。やはり、トップはしっかり考えていないとな。俺じゃ経験も無ければ、意味もなくいろいろいてしまう。落ち著くまでは、今の形でやっていくのがいいかもしれないな。

そのうちに世代代ができるようにしていけばいいだろう。

世代代がうまく行けば、俺に跡継をとかいう奴も減っていくだろう。できることなら、勝手にいてくれるようになるのがベストだけどな。俺の壽命が盡きるまでは、眷屬は大丈夫だろうし、ペネムに関しては、數百年単位で大丈夫だろうから、どこかの”區”が反を起こしても鎮圧する事はできるだろう。

そのために、チアルに會いに行く必要はありそうだけどな。

まずは、商業區にダンジョンを作りに行くとするか!

「カイ。ウミ。ライ。リーリア。オリヴィエ。エリン。ついでに、クリス。商業區に移するぞ」

『はい』『わかった』『は~い』

「かしこまりました。ご主人様」

「かしこまりました。マイマスター」

「うん!パパ!」

「え?あっひどい!カズトさん。僕は、”ついで”なの?」

ペネムを持ったクリスが膨れているが、頭をなでてやるとふくれっ面が笑顔に変わる。安いなぁ・・・。

気を張っていたじが取れてきているし、いい傾向なのだろうな。

馬車に乗り込んだ所で、魔蟲たちが現れて、馬車をかし始める。

ひと目も無いし、最高速で商業區に向かう事にする。

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