《死に戻りと長チートで異世界救済 ~バチ當たりヒキニートの異世界冒険譚~》第23話『休日』

デルフィーヌさんを救出した翌日、俺は休むことにした。

昨日は勢いで薬草採取とか狩りとかしたけど、一晩寢たらなんでか知らんがどっと疲れが出たんだわ。

昨夜は冒険者ギルドの寢臺で寢たから疲労は取れたはずなんだが、気分的なもんかねぇ。

切羽詰まっていろいろやったし、何回も死んだしな。

今日は一日ゆっくりしよう。

さて、久々にステータスをじっくり確認するか。

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名前:山岡勝介

職業:魔道士

レベル:12

HP:512

MP:831

攻:E(E)

魔攻:D+

防:E+(E)

魔防:D-(E+)

力:E+

神力E

魔力:D

賢さ:E+

素早さ:F+(F+)

用さ:F

運:F

【所持金】

現金:50G

カード:168G

【裝備】

革のベスト(ゴブリン):防G /魔防G-

革のズボン(ゴブリン):防G+ /魔防G-

革のジャケット(オーク):防F- /魔防G+

蜘蛛糸のシャツ(Gスパイダー):防G /魔防G

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革のショートブーツ(Gボア):攻G- /防G /魔防G- /素早さDOWN

【所持アイテム】

歯ブラシ

洗口

革の巾著

麻の背嚢

傷用膏×3

タオル

雑巾×2

用ミスリルナイフ:攻C /魔防UP /用さUP

【稱號】

Gランク冒険者

Fランク魔

Fランク治療士

薬草採取士:薬草判別効率UP /薬草採取効率UP

講座修了者:解効率UP

基礎魔道講座修了者:魔効率UP

魔道士:魔効率UP /魔法効率UP /魔攻UP /魔力UP

【スキル】SP:7,468

稲荷の加護

言語理解

恐怖耐:Lv2

毒耐:Lv1

気配察知:Lv2

空腹耐:Lv1

草刈鎌:Lv2

野鋏:Lv2

掬鋤:Lv2

魔力知:Lv4

魔力作:Lv4

:Lv4

生活魔:Lv3

回復魔:Lv1

戦闘支援魔:Lv1

採取:Lv2

気配隠匿:Lv2

無魔法:Lv2

気絶耐:Lv2

酔い耐:Lv1

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無魔:Lv3

【スタート地點】

トセマの街 西門

572/07/08

08:084:15

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ま……ま……魔道士だぁ~!!

俺、魔道士になってるよ!!

おおう、なんか嬉しいぞぉ。

さすが魔道士だけあって【魔攻】とか【魔力】がエラいことになってんな。

このまま魔道士街道を突き進んでもいいんだけど、やっぱ理攻撃手段って持っておきたいんだよね。

なんつーか、やっぱ魔道系の攻撃って有限ってイメージがあるんだよな。

……となると、やっぱ目指すか?

そう……魔法剣士をよ!!

やっぱ勇者っつったら魔法剣士だよな?

いや、俺が勇者かどうかはともかく、魔法剣士って響きに男子は憧れるんだよね。

よし、近いうちに基礎戦闘訓練けよう。

さて、今日は休むって決めたし、ちょっと街をぶらついてみようかな。

**********

この世界に飛ばされて、この街に來てからずっと働き詰めだったなぁ。

いや、俺ってばこんなに働き者だったんだねぇ。

自分でもびっくりだよ。

西門からギルドらへんの通り以外、この街のこと全然知らねぇのな。

今の俺なら多治安が悪くても<気配察知>全開で歩けば事前に危機回避できるだろ。

ってじでぶらぶら歩いてたら、ちょっと寂れた通りになんか見覚えがあるものを見つけた。

それは小さい祠のようで、明らかに初めて見る形なんだけど……。

なんだろう、雰囲気っつーんですか? この懐かしいっつーか、でもなんか嫌ーなじっつーか……。

「あの、すいません」

近所の住人っぽいおばちゃんがいたから、とりあえず訊いてみよう。

しかし俺も怖じしなくなったねぇ。

<恐怖耐>さまさまだわ。

「この祠って、何なんですかね?」

「ああ、これ? これはね、オイナリさんだよ」

……そういうことか。

「いろいろ利益あるよー? なんならお供えしていくかい?」

「お供えって、なに供えたらいいんですかね?」

「そりゃあオイナリさんっていったら油揚げに決まってんじゃないのさ」

……油揚げ、あるんだ。

いや、こっちに來てもう半月以上たつし、毎日日替わり定食みたいなの食ってるからなんとなくグルメ事なんかもわかってきたわけで……。

実は元の世界に結構近いんだよねぇ。

殘念ながら白米を食べる習慣は、なくともこの街にはないんだけどさ。

でも米はあるし、リゾットやパエリアみたいなのはあったんだよね。

あと、醤油もあるし。

あー、でも味噌にはまだ出會ってないなぁ。

しかし油揚げはあるんだなぁ。

「油揚げってどこで買えますかね?」

「よかったらウチで買っていきなよ!」

全然気づかなかったんだが、おばちゃんが立ってる後ろ、お店だったわ。

しかもだ、なんか見覚えあるじなんだよなぁ。

「もしかして……豆腐屋ですか?」

「そうだよ! ウチは毎朝手作りで作ってるからね。味には自信あるんだよ!!」

まぁ豆腐屋ならそうだろうね。

しかしこうなると豆腐も食べたいなぁ。

ラインナップを見てみると、木綿豆腐・絹ごし豆腐・焼き豆腐の他に、薄揚げ・厚揚げ・おから・豆、そして飛竜頭ひろうす(がんもどき)まであるよ。

あと醤油も置いてあるな。

「すいません、じゃあ木綿豆腐と薄揚げと、あと醤油」

「まいどあり。は持ってるかい?」

ああ、そうか。

この世界にはプラスチックやビニールみたいな使い捨ての便利な容とか袋が無いんだよなぁ。

「すいません、持ってないです」

「じゃあ、お豆腐れるのに便利なも一緒にどうだい?」

「ああ、そうですね。お願いします」

「ほいよ。全部で10Gにしとくよ」

「どうも」

ポケットから大銅貨を取り出し、おばちゃんに渡す。

豆腐はし深めの、木製の皿にれてくれた。

「油揚げはどうするね? お供えするならこのままでいいかい?」

「えーっと、そうですね。お供えした後の油揚げはどうすればいいんですか?」

「どうするもこうするもオイナリさんが持って行っちまうよ」

なんだか不思議そうな表で見られたよ。

そうか、ここはファンタジー世界だもんな。

「じゃあそのままで」

け取った木綿豆腐と醤油の小瓶を冷蔵庫に『収納』し、油揚げは指でつまんで祠に供える。

ちょうどいい大きさの皿が備え付けてあるので、そこに油揚げをのせた。

巾著からタオルを取り出して軽く手を拭き、一応手を合わせておく。

(いろいろあって最初は大変だったけど、今は元気にやってますよ……っと)

「おお?」

目の前にあった油揚げが瞬時に消えた。

なんか祈りが通じたような気分になるな。

「また來てねー!」

俺が去ろうとすると、おばちゃんが聲をかけてきたので軽く會釈しておく。

さらに街をぶらぶらしていると、銭湯らしきところを見つけた。

元の世界での俺の浴スタイルはカラスの行水って奴で、基本的に湯船にはつかならない。

シャワーも最低限の時間しか浴びない。

なので、特に浴に対する執著はない。

浄化施設で綺麗になるし、ギルドの寢臺で寢れば疲れも取れる。

浴の必要じない。

……のだが、半月以上シャワーも浴びてないという狀況が続くと、不思議と風呂がしくなるもんだ。

たぶんここで銭湯を見なければなんてことはなかったんだろうけど、目にしたからには風呂にりたくてうずうずしてるんだよな。

もう営業は始まっているようなので、のれんをくぐる。

「いらっしゃい」

番頭はメガネを掛けた爺さんだった。

メガネを掛けてはいるが、実際レンズはっていない

伊達メガネかというとそういうわけではなく、この世界のメガネにはそもそもレンズがない。

フレームに魔が施してあるので、レンズ無しても視力補正が出來るのだ。

便利だよな。

「初めてなんですけど……」

「そうかい。えーとね、浴は5G、タオルのレンタルは1G。あとロッカー使うんなら銅価1枚用意しておいてくれ」

「じゃあ浴とタオルを」

ってことで、銅貨6枚お爺さんに渡す。

ロッカーはコインロッカー式になってんのね。

ま、俺の場合『収納』があるからいらんのだけどね。

服をいで『収納』し、タオル片手に風呂場へる。

作りは日本の銭湯に近いかな。

ここみたいな、ヨーロッパ風のファンタジー世界だと、風呂はサウナだけってのが多いみたいなんだが、ここはちゃんと湯船があるわ。

ただ、洗うところにシャワーや蛇口がなく、真ん中に細長い大きな水槽みたいなのがあって、そこに湯が張ってある。

たぶんここから桶ですくって湯を浴びるんだろうな。

とりあえず水槽のお湯を桶ですくって浴びてみると、浴びた先から綺麗になっていくのがわかる。

(こりゃ浄化作用があるなぁ)

つまり石鹸でゴシゴシ洗わなくてもいいってわけだ。

そういうのが好きな人には足りないんだろうが、俺的にはこっちのほうがありがたい。

その後全にくまなく湯を浴び、最後に頭から浴びたあと、湯船に向かう。

時間が早いせいか、他に誰も客がいないんだよな。

タオルを頭に乗せ広い湯船に1人でつかる。

「ふい~……」

まぁこういう気の抜けた聲は出ちゃうよね。

ああ、風呂っていいな……。

これからも定期的にろう。

**********

風呂を上がって銭湯を出た後、さらに街をぶらぶらした。

ビール片手に屋臺の料理をいろいろつまみながらウロウロしてたら、いつの間にか日が暮れたので、冒険者ギルドに戻った。

普段酒は飲まないんだけど、なんか休日のダメ親父みたいな過ごし方をしたかったので買ってみた。

あんまり味いとは思わなかったけど、いい雰囲気は出せてたと思う。

ギルドに帰っても腹は減ってなかったので、熱いお茶だけもらって寢臺へ行く。

寢臺についた俺は、豆腐と醤油を取り出した。

かなり冷えていたのでちょっと時間をおき、ちょうどいい頃合いを見計らって醤油を垂らす。

箸はないので食堂でスプーンを借り、醤油のかかった豆腐をすくって食べた。

「ンマーァイ!」

冷奴といえば普通は絹ごしかも知れないが、俺は圧倒的木綿派なので、冷奴だろうが木綿だ。

味も食も元の世界の豆腐とほとんど変わらない。

むしろ、スーパーで売ってるような安よりも斷然こっちのほうが味い。

熱いお茶をすすりながら、木綿の冷奴を食べる。

うーむ、至福のひと時だ。

普通ならここで日本酒でも飲むんだろうけど、あいにく俺は1人で酒を飲む習慣はないし、何より米を原料にした酒をまだ見かけていないのでね。

お茶でいいのだよ、お茶で。

あ、ちなみにお茶だけど、多分元の世界に似た品種があるらしく、緑茶、紅茶、烏龍茶を楽しむことが出來るんだぜ。

あとはハーブティーとかそういうのもあるな。

しかし、元の世界では食事にも風呂にも特にこだわりはなかったんだけどなぁ。

働いてマトモな生活をしていると、こういうところに幸せをじるようになるんだろうか?

豆腐を食べ終えた俺は、食類を洗面臺で洗い、豆腐皿は『収納』し、スプーンとコップは明日返すことにして、し早いが寢た。

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