《死に戻りと長チートで異世界救済 ~バチ當たりヒキニートの異世界冒険譚~》第49話『ダンジョン制覇』

エムゼタシンテ・ダンジョン21~29階層は荒廃エリアと呼ばれている。

荒野が延々と続いていたり、時折廃墟が現れたり、滅んだ街が現れたり、打ち捨てられた墓地が現れたりと、基本的には寂しい雰囲気のエリアだ。

しかも常に夜。

階層によって月の満ち欠けが異なるんだが、新月の階層とかマジしんどい。

このエリアに出るモンスターはスケルトンやゾンビ、ゴーストやレイス等、アンデッド系が多い。

エイタス家調査の時はあれだけアンデッドを怖がっていたデルフィだったが、なぜかここに出るアンデッドは平気みたいだ。

「だってダンジョンモンスターでしょ?」

それを言うなら外にいるのだってただの魔じゃんか。

その辺の區切りが俺にはわからん。

この荒廃エリアってのはとにかく広い。

その上ボスエリアの位置がランダムに変わるので、攻略にすげー時間がかかるんだわ。

さらにこの荒廃エリア、通常の冒険者的にはあまりおいしくない・・・・・・エリアとして有名だ。

まずアンデッドってのはドロップアイテムがほとんどないし、あってもあまり価の無いが多い。

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魔石の大きさもこれまでの階層と比べて劇的に大きくなるわけではなく、『聖』屬の攻撃手段を持ち合わせていないと非常に苦労するようだ。

その上”強化”しづらいという話もある。

レベルアップに必要な経験値がないんだろう。

そんなこんなで、この荒廃エリアは人気がない。

ダンジョン制覇を目指す探索者が嫌々通る、ってだけのエリアだ。

しかし、俺にとっては非常においしい・・・・エリアだったりする。

獲得SPがかなり多いのだ。

丸一日活すれば、10萬ptは稼げる。

実際、”荒廃エリアは天啓をけやすい”という噂もあるぐらいだからな。

しかし、天啓ってのはなかなか本人の希通りにはならないようで、一応強い願があればそれが葉うようにななってるみたいだが、例えばアンデッドモンスターと死闘を繰り広げたあと「腹減った」と思ったら、味しそうな料理のレシピをひらめいた! なんて話もあるくらいだ。

その點俺の場合は自分の思い通りのスキルをばせるからな。

ただ、荒廃エリアは広いうえにボスエリアを見つけづらいので、1日で1階層を攻略するのはほぼ不可能だ。

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だから、1日ごとに宿屋に戻って翌日アタック、なんてことをやってたらいつまでたっても攻略はできない。

なので、荒廃エリアの探索を始めてからは、なくとも1階層攻略するまでは野営するようにしている。

幸いSPが多いので野営時のには何とか耐えている。

神耐>をMaxまで上げたところ<煩悩制>というスキルが派生したので、とりあえずそれもMaxまで上げてみた。

実は<神耐>をMaxまで上げた弊害でアッチ方面が神的に枯れそうになっていたのだが、この<煩悩制>はその辺を自由にコントロールできるみたいなんだわ。

試しに煩悩を全開にしてみたら、ゾンビの破れたスカートからボロボロの太ももがちらっと見えただけでしそうになって、慌てて抑えたよ。

まぁそんなわけで、野営も今じゃ怖くない。

怖くないんだが、一度デルフィがブチ切れたことはある。

「私ってそんなに魅力ない!? がないとダメの!!? 死ね! おっぱい星人!!」

って泣きながら詰め寄られたよ。

魔弓からいろんな屬の『矢』が放たれまくった時はホント死ぬかと思ったわ。

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うん、いくら俺が鈍でも流石にデルフィの気持ちには気付いていたさ。

でも初めてがアンデッド彷徨う荒廃エリアってのはどうなの?

「というワケで、30階層を攻略したらきっちりけじめはつけるから、それまでは探索に集中しよう」

「……どういうわけかは知らないけど……、わかった。」

と、なんとかデルフィには納得してもらい、1ヶ月ほどかけて29階層までを攻略。

いよいよ最深層である30階層に挑むことになった。

ちなみ今のステータスはこんな

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名前:山岡勝介

職業:魔道剣士

レベル:42

HP:2879

MP:8463

攻:A+(A)

魔攻:S(S)

防:A-(B+)

魔防:A+(A)

力:B-

神力:SS

魔力:S+

賢さ:B-

素早さ:B(B)

用さ:C+(B-)

運:D+

【所持金】

現金:15,165G

カード:108,288G

【裝備】

鋼のレイピア(ミスリルコーテッド):攻C+

枯霊木の杖:攻G- /魔攻F /魔効率UP /魔詠唱短

鋼の鉢金:防E+ /魔防E

鋼の鎖帷子:防D+ /魔防D-

鋼の甲:防C /魔防D

鋼のガントレット:防E /魔防E- /用さDOWN

鋼の腳甲:防E /魔防E-

革のズボン(ワイバーン):防B+ /魔防B+

蜘蛛糸のシャツ(Sgt.サージェントスパイダー):防E- /魔防E+

革のショートブーツ(ナイトメアゴート):/防E- /魔防D- 

【所持アイテム】

傷用ポーション×3

魔力ポーション×3

【稱號】

Cランク冒険者

Dランク魔

Eランク治療士

エムゼタシンテ・ダンジョン29階層制覇

薬草採取士:薬草判別効率UP /薬草採取効率UP

魔道士:魔効率UP /魔法効率UP /魔攻UP /魔力UP

魔道剣士:攻撃系戦闘付與魔効率UP

講座修了者:解効率UP

基礎魔道講座修了者:魔効率UP

攻撃魔基本講座修了者:攻撃魔効率UP /攻撃魔詠唱短

基礎戦闘訓練修了者:戦闘系スキル習得率UP /戦闘系スキル長率UP

【スキル】SP:176,583

稲荷の加護

言語理解

細剣:Max

格闘:Lv5

:Lv5

撃:Lv5

無魔法:Lv6

炎魔:Lv6

氷魔Lv:6

雷魔:Lv6

無魔:Lv6

聖魔:Lv6

生活魔:Lv5

多重詠唱:Lv3

詠唱短:Lv5

魔力知:Max

魔力作:Max

気配察知:Max

危機察知:Max

気配隠匿:Max

神耐:Max

煩悩制:Max

罠察知:Max

罠解除:Max

視覚強化:Max

夜目:Max

採取:Lv3

草刈鎌:Lv2

野鋏:Lv2

掬鋤:Lv2

:Lv5

恐怖耐:Lv5

毒耐:Max

気絶耐:Max

酔い耐:Max

空腹耐:Lv5

【スタート地點】

エムゼタシンテ・ダンジョンり口

572/09/19

03:072:36

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とまあこんなじでかなり強くなってます。

1ヶ月間ほぼ休みなしで探索してたからね。

金もそこそこ稼げて『上級浄化』を覚えたので、ずっと野営でも問題ないんだが、一応階層を攻略したら外に出て宿屋に泊まるようにはしてたよ。

剣が使えない時のことを考えて、念のため<格闘>と<杖>をSP使って覚えたりもしたわ。

おかげで戦の幅は広がったな。

あと、初見殺しみたいな場所が結構あったから、<気配察知>をMaxにし、そこから派生した<危機察知>を習得出來たので、一気にレベルを上げた。

<危機察知>は未來予知とまではいかないが、普通なら見逃してしまいそうな僅かな変化やサインから危険分子だけを上手く読み取って知らせてくれるスキルだ。

あと、お金に余裕ができたので、たまに州都エムゼタに行っていろいろ魔を覚えたり服を買ったりした。

所持品にある傷用ポーションは、回復魔を施したで、飲んでもかけても効く。

魔力ポーションってのは魔石を溶かしこんだで、くっそまずいけど一瓶(100mlぐらい?)でMPが100ぐらい回復する。

ヒトにしては魔力が多い俺と、魔力に関しては右に出るもののいないハイエルフのデルフィにとって魔なんて使い放題みたいなもんだからどちらのポーションもあんま出番はないけど、いざというときのために備えてるじかな。

その他の荷は基本的に収納庫行き。

デルフィの方はうまい合に天啓がおりてるようで、たぶん<多重詠唱>と<詠唱短>はそれなりのレベルになってると思う。

魔弓で放つ『矢』のリロード時間が0.5秒ぐらいだし、たまに別屬の『矢』を2~3発同時撃ちとかやってるし。

あと<風魔法>も習得できたみたいで、たまに範囲攻撃とかやってるわ。

ちょっと恥ずかしい言い方になるけど、デルフィと2人ならマジ怖いもんない。

**********

「ショウスケ、どうしたのぼーっとして?」

「いや、このまま進むか一旦戻るか考えててね」

今しがた俺たちは29階層のボスであるリッチーを倒し、目の前には転移陣が出ている。

通常であれば次の階層に進んで帰還玉で帰るんだが、30階層は外の転移陣からダイレクトに飛べないので意味が無い。

ここで一旦戻っても倒したボスは復活しないので、もう一回ボスエリアにさえ到著すればすぐに転移陣が現れるはずだ。

しかしここ29階層はクッソ広いし、次來た時はボスエリアの場所が変わっているので一旦戻ってもう一度、となるとさらに2~3日必要になる。

そこまで消耗してないし連戦も出來るとは思うんだが、大事をとってスタート地點を更新しておきたいという思いもある。

「私はこのままもう一戦いっても平気よ」

デルフィもこう言ってるし、一気に行くか。

「そうだな。じゃ、行こう」

うん、デルフィも大丈夫っぽいし、このまま行っちまおう。

転移陣に乗り、景が一変する。

先程までの暗い夜の荒野から一転、快晴の草原が現れた。

30階層はなんの遮蔽もないただただ広い草原エリア。

そして転移した直後にボスが現れる。

の粒子が集まって形するのは……

「おお、ドラゴン!!」

長10mはあろうかと思われる巨大なドラゴンだった。

「ガアアァァァ!!!」

顕現するなり耳をつんざく咆哮を上げるドラゴン。

ここは最初っから全力で挑ませてもらうぜ。

俺はドラゴンに向かって走りながら『上級自己強化』をかけ、さらに『炎纏鎧えんてんがい』でファイアブレスへの耐を上げておく。

敵の報についてはきっちり調べてあるからな。

走る俺の脇を、あらゆる屬の『矢』が何発も通りぬけ、ドラゴンへ飛んで行く。

このドラゴン、デフォルトで屬に対する耐はないのだが、直前に食らった攻撃の屬に対して多の耐が出來るという々意地悪な仕様になっている。

なので、複數の屬の攻撃をランダムに當てていくのが攻略の糸口となるようだ。

それか、理で押し切るか。

を極め、長めの詠唱を加えたデルフィの『矢』は一発一発が対戦車ライフル並の威力になっている。

出現直後は粋がってこちらを威嚇していたドラゴンだったが、『矢』を一発食らうごとにのけぞり、よろめき、まだ開始から10秒とたっていないのにもうボロボロだった。

このままでは俺の出番がなくなってしまう!!

俺はさらにへ巡らせる魔力量を上げて能力を強化し、『魔突飛剣』の詠唱を終えたレイピアに無魔法の魔力を上乗せする。

「おっしゃ死ねやぁ!!」

ドラゴンの懐へ一気に踏み込み、刺突を繰り出す。

レイピアから放たれた攻撃がドラゴンの顎の下から脳天を容赦なく貫いた。

「ガアアァァ……」

斷末魔の雄びを上げたドラゴンは地面に倒れることなく消滅した。

「意外と楽勝だったわね」

軽い足取りでデルフィが近づいてくる。

「な。俺らってもしかして結構強い?」

「さぁ? ま、あんまり調子には乗らないことね」

ドラゴンがいたところには魔石が山積みになっている。

たしか100kgぐらいの魔石が手にるって話だったな。

殘念ながら今回ドロップはないようだな。

魔石を『収納』し終えて一息ついたところで、急に景が変わった。

なんか普通の部屋みたいなところだ。

すげー生活のある部屋の奧にソファがあり、そこに人が座っている。

「やあ、ダンジョン制覇おめでとう」

そのソファに座っている男が聲をかけてきた。

ただ、そいつは顔つきといい服裝といい、どうみても日本人だった。

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