《死に戻りと長チートで異世界救済 ~バチ當たりヒキニートの異世界冒険譚~》第61話『エルフの里へ』
ハリエットさん救出からおよそ1ヶ月。
結局ハリエットさんは、あのあと1週間ほどで調子を取り戻し、魔士ギルドに復帰した。
お役免となったデルフィとともに、俺はフェイトン山で金屬採取を行っている。
ブルーノさんから紹介をけた鍛冶師の人に、ミスリルとオリハルコン、それにヘクター討伐でごっそり手にれたドラゴンの素材を使った裝備を誂あつらえてもらっているのだが、ただ待っているのもあれなので、ついでに採取の仕事を請け負ったというわけだ。
そうそう、フュースで倒れたアルダベルト夫妻だが、アルダベルトは俺の回復魔法のおかげか、3日ほどで全快。
フェドーラさんの方は殘念ながら片腕と片足を失ったてしまったが、ハリエットさんの義足が不要になったので、その分で義手と義足を作ってもらうことにした。
こちらの世界の義肢ってのは魔道なので、慣れれば魔力を使って思い通りにかすことが可能だ。
獣人は魔力がないと言われているが、実際は魔等で放出するのが苦手なだけで、強化等、で魔力を練るのは得意なのだ。
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なので、実は義肢の扱いは獣人が一番上手いと言われている。
報酬に関しては金屬を余分に納品することで、ブルーノさんは了承してくれた。
「うっす! 謝っす!! オラ、お二人のためならいつでも馳せ參じるっす!! あと、代金は何年かかってでもお返しするっす!!」
と、やたら謝された。
義肢代については別に返してもらわなくてもいいんだが、返したいってんならけ取ることにする。
ここで俺が固辭しても向こうが困るだけだろうし。
「これからのトレンドは金屬採取だぜ? 頑張って稼げよ!」
俺たちがばんばん金屬を納品することで高ランク冒険者への金屬採取依頼推進が早まりそうだ、とのことなので、アルダベルトにお勧めしておく。
他の冒険者は知らんが、ガンドルフォさんたちのレベルならオリハルコンゴーレムだろうが楽勝だろうな。
アルダベルト夫妻がどれほどの実力かは知らんが、アイアンゴーレム辺りから頑張ればいいだろう。
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「ネサ樹海に行きたいんだけど」
新しい裝備の作および調整が終わり、フェイトン山での金屬採取がある程度落ちついたある日、俺はデルフィにそう切り出した。
『こんな素敵なの子をお嫁さんにもらうのは、一どこの男かしらぁ?』
先日ハリエットさんから言われた言葉が、なんとなく頭に殘っている。
「どうしたのよ、急に」
「いや、なんというか、デルフィの生まれ故郷に行ってみたいなぁ、と思って」
「ふーん。別にいいけど行ってどうするの?」
「うーん、ご両親にご挨拶とか?」
「はぁ? なんでよ?」
「いやぁ、そりゃ、あれだ。『結婚を前提にお付き合いさせていただいてます』的な?」
「け、けけ……結婚?」
「ああ、いや、すぐにどうこうじゃないよ? 將來的には……」
あれ、もしかして失敗したか。
なんというか、こういう雑談みたいな流れで出していいワードじゃないよなぁ。
そもそも將來の事とか全然話してなかったし……。
「あの、いきなりごめん。えっと、俺的には、結婚も……視野に、いれて、たんだけど……迷、だった?」
おう、なんか張してしどろもどになってしまった。
「べっ……べべ、別に! あのっ……迷……じゃ、ない……けど」
あ、なんかこうやってあたふたするデルフィ見るの久々だな。
「そう、よかった……。で、樹海の件だけど」
「え? あ、そう……ね。行き、ましょ……っか」
とまぁこんなグダグダなじでデルフィの実家への挨拶が決まった。
**********
ネサ樹海
ネニア大陸北部に広がる大森林で、エルフの里として知られている。
その南端はセンテオスク帝國の北部國境等に通じているが、北端・東端・西端がどこにつながっているのか確認できたものはいない。
一応このネサ樹海が、北方の世界の果てと言われている。
西端はおそらく海につながっていると思われ、実際海からは樹海らしき森林が見えるのだが、樹海の側を西に向かっていくら進んでも、永遠に海へ出ることはないし、海側からってもエルフの里にたどり著くことはない。
不思議な事に、例えばエルフの里から西へ1年かけて進んだ場合、ずっと代わり映えのない森林エリアが続くのだが、いざ東に戻ると1日でエルフの里に戻れるのだという。
海側からも同じ現象が起こるようだ。
エルフの里から、という點では北側も東側も同じだ。
北側については樹海の向こうに何があるのか、予想すらできないが、この大陸の東端は、境界壁という越えることの出來ない壁が南北を貫いてそびえ立っているので、本來であれば東に進めばいずれ境界壁に行き當たるはずではあるのだが、前述したとおり、東端は永遠に訪れない。
ちなみに境界壁の向こうは魔界とも地獄とも極楽とも言われているが、確認できたものはいない。
ネサ樹海の主な産業は林業だ。
なんかエルフって木を切り倒さないイメージがあるんだが、実際はバンバン出荷してるらしい。
なんでも前述した不思議ゾーンの木ってのは、たとえ切り倒しても2~3日ですぐに復活するのだとか。
無盡蔵の森林資源がネサ樹海にはあるので、昔から林業が盛んなのだ。
一説には、ネサ樹海自が大きなダンジョンではないか、と言われているが、ダンジョンコアらしきものは今のところ確認されていない。
樹海の木が切り放題なら、エルフ以外の人種が切っていってもいいんじゃないかと思われるのだが、エルフ以外の人種は樹海にるとほぼ出られなくなるらしい。
手ぶらなら來た道を引き返せばいいのだが、樹海で取れた木材や獣・魔の素材、薬草なんかを持っていると、それを捨てるまで出れなくなるのだとか。
別にエルフが嫌がらせしてるわけじゃなく、むしろエルフ的には他種族にも伐採を手伝ってしいので、積極的に案人を出しているそうだ。
なんというか、排他的で、高貴で、森とともに生きるというエルフのイメージがどんどん崩れていくね。
ネサ樹海にってもすぐにエルフの里があるわけじゃない。
そして、エルフ以外の種族だけではエルフの里に辿りつけない。
なので、他種族がエルフの里に行きたければエルフの案人と同行するしかない。
ただ、エルフといってもクオーターぐらいまでならが薄まっても大丈夫らしいけど。
これまた不思議なことなんだが、ネサ樹海ってのは大陸北部を覆うように広がっているので、東西に広がる樹海の幅(?)は3,000kmを超える。
そのくっそ広い範囲に広がる樹海へ、大陸の西の方からろうが中央からろうが東の方からろうが、同じルート、同じ距離でエルフの里に到著出來るようになっている。
エルフの里から出た場合はった場所に出る。
複數人でまとまっている場合は、一番最後にエルフの里にったものに依存され、一度もエルフの里を出たことがないものは完全にランダム、となる。
ネサ樹海の雰囲気だが、大學生時代にオカルトサークルで何度か訪れた青木ヶ原樹海にそこそこ雰囲気は似てるなかな。
急ぐ旅でもないので、木の上を跳んだりせず、普通に歩いて行く。
半日ほど歩いたところで、突然視界が開けた。
「おお、すげぇ!!」
このエルフの里をどう表現すればいいのか……。
街道はしっかり整備されていて、家は木造が多い。
屋は薄い金屬板をってるところが多くて、平屋~3階建てが多いかな。
よく見れば石造りの屋敷なんかもちらほらあるわ。
所々にでかい木があって、それが空を覆ってるせいか、地上に屆く日は非常に淡い。
ところどころ木のないスペースがあって、ポッカリと青空が見えるところもあるけど。
なんというか、幻想的な雰囲気ではあるんだけど、しっかりと生活もじられるっていう不思議な空間だわ。
他種族もちらほらいて、エルフとそれ以外で半々ぐらいかな。
エルフ的には他種族ウェルカム狀態らしいから、頼めば簡単に案人を派遣してくれるらしい。
外界で暮らすハーフやクオーターの人たちが、バイトで案することも多いのだとか。
他種族の中でもドワーフが多いな。
聞けば大半が林業に従事し、ここに定住しているんだそうな。
ファンタジーでありがちなエルフとドワーフの確執もなし、と。
とりあえず俺はデルフィに連れられ、エルフの里を歩いて行った。
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