《世界にたった一人だけの職業》王宮へ。そして、き出す。ー2
俺達は、謁見の間に來ていた。天井にはシャンデリア。床には赤の絨毯が一面にしかれ、一段高いところには國王陛下が椅子に鎮座していた。
「よくぞ無事に帰還してくれた」
國王陛下が労いのような言葉をかけ、靜かに微笑む。
(……。計畫の準備は著々と進んでいる。儂の目的である人間族による世界の支配……。もうしで実行に移せるのだ……!)
そう。國王陛下は世界を支配し、全種族を強制的に従わせ、奴隷制度の確立等を目的としている。人間族が一番上である事を示すために。そのためにレミリーの魔法「導」によって地下の深い方から魔をき寄せ、勇者どもに恐怖心などを植え付けて魔法にかかりやすい狀態をつくりあげたのだ。とはいえ、90階層からボスモンスターが導されてくるのは予想外だったが。勇者どもをあとしで支配できる。そう考えると思わず嗤ってしまう。
「クックック……」
この暗い嗤いは誰にも聞かれることなく虛空へと消えていった。
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ー國王陛下の一室にてー
「レミリー。魅了と支配の魔法の効果はどうじゃ」
「はい。明日か明後日には勇者共々私たちの忠実な手駒となるやと思います」
「そうか」
「それともう一つ報告したいことが……」
「なんじゃ?」
「……あの例の男のことです。柏沢蓮斗とかいう」
「……その男がいったいどうしたのじゃ」
そう。レミリーにとって気がかりなのは蓮斗のことだった。レミリーの魔法である「服従」が効かない上に、この王宮のある場所に仕掛けた巨大な魔石「ラーニャ石」に魅了と支配の魔法を付與し、王宮全に効果が及ぶようにして対象はレミリーと國王陛下以外に設定したはずなのだが、それもどういう訳だか全く効果がなかった。この時代に狀態異常に対する耐スキルを持つ奴などいないし、ましてや、ラーニャ石は付與された魔法に耐を付與するため、どんな魔法であろうと魅了と支配の魔法の効果など打ち消せるはずはないのだ。だが現にあの男は、魔法の効果の影響を全くけていない。その事を國王陛下に報告した。
「うむ……。その男はちょっと厄介かもしれんな……。なんとか排除せねば……」
「そうですね。なんとかあの男を排除出來ればいいのですが……。こっちの狙いも々勘づかれているかもしれません……」
「本當に厄介この上ない男だ……」
國王陛下とレミリーは蓮斗をどう排除するか暫く検討し合った。その後、案がまとまったのか、二人は口元にニヤリと不気味な笑みを浮かべながらこの作戦の功を確信した。
ー夜の王宮地下にてー
皆が寢靜まった王宮に地下に一人の男の姿があった。
「……どこにあるんだ?ラーニャ石とかいう魔石は」
なぜ俺がこの事を知っているのかと言うと、強化を応用して聴力を強化して、王と國王陛下の會話を盜み聞きしたのだ。犯罪だって?こ、ここは日本じゃないから大丈夫……じゃね?
レミリーと國王陛下の話によると、地下のどこかにラーニャ石なる魔石があるらしい。詳しい場所まではわからなかったが。その魔石には「魅了」と「支配」の魔法が付與されているらしく、並大抵の魔法じゃラーニャ石を破壊できないらしい。後で調べてわかった事だが、ラーニャ石は希ならしくなかなか手にらないとか。一どこで手にれたんだか……。
俺は、地下の暗い所をまっすぐ進む。すると、巨大な扉が目の前に現れた。その扉には魔法陣が描かれており、一定の手順を踏まないと開かない仕組みになっているようだ。
(……この部屋にラーニャ石があるのかはわからないが、確かめる必要はありそうだな……)
俺は手順を知るため魔法を発する。
「解析」
すると、々な報が頭の中に流れ込んで來る。
闇魔法と風魔法同時付與、解錠するための魔法式構築、必要魔力1000、防結界の解除、攻撃系魔法トラップ解除………………。
俺はそれらの報を元に解錠を開始する。そして、半分くらいまで解錠が終わったその時ー。
地下に複數の足音が聞こえた。俺は気配察知こそ発していなかったが、地下に隠れる場所もなければ足音も響きやすいのですぐにわかった。俺は作業を中斷して後ろを振り返るとそこにはー。
「……こんなところで何をなさっているのです?」
王と國王陛下、俺のクラスメイト達と勇者高峰の姿があった。皆、目がどこか虛ろであり、正気でないことがうかがえる。
(……一足遅かったみたいだな……)
俺は心歯噛みしながら、目の前の王と國王陛下を睥睨する。
「これはこれはレミリー王と國王陛下。また隨分と手荒い歓迎だことで」
「貴様が儂らの會話を盜み聞きしていたのは想定済みじゃ。それを利用してき出させてもらった」
「……やはりか」
途中から薄々気づいてはいた。この地下は広すぎるし、厳重な警備もトラップもなにもないうえに、この巨大な扉一つ以外なにも見當たらなかったからだ。
「因みにその扉の中には何もないわ」
「……ダミーだったということか。じゃあラーニャ石は一どこに……」
「そんなことを貴様が考える必要はない。貴様の仲間達にどうせ殺されるのだからな」
國王陛下はそう言うと、指をパチンと鳴らした。すると、高峰やクラスメイト達が、俺を中心に円形になり、俺を取り囲んだ。
「大人しく何もできないまま死ぬがいいわ」
王がそう言い、國王陛下と共にニタリと不気味な笑みをうかべるのだった。
【書籍化・コミカライズ】実家、捨てさせていただきます!〜ド田舎の虐げられ令嬢は王都のエリート騎士に溺愛される〜
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