《世界にたった一人だけの職業》激しい攻防戦。そして、戦いの行く末はー。

「"雷裝結界"」

俺は音速で迫り來るレミリーに対して、"纏雷"を付與して防結界を展開する。

「「イレーズ」」

レミリーと降臨した謎の生?は無詠唱で魔法を発させ、俺の展開した障壁を毆る。

「俺の障壁を破れないのはわかってるんじゃないのか?」

蓮斗は余裕げに勝ち誇ったような表を浮かべる。

「「本當にそうかしら(そうだと思うか)?」」

レミリーがニヤリと不気味な笑みを浮かべ、俺の障壁を毆ったその瞬間。

ガシャアァァァァン!!

俺の障壁がガラスのように音をたてて割れたではないか。

「な……!?」

蓮斗が驚くと同時にレミリーのパンチがとんでくる。

「ぐっ……!?」

俺はそれをもろに脇腹にけ吹き飛ばされる。骨も何本か折れたかもしれない。それぐらい強烈な一撃だった。

「「あなた(お前)の障壁なんかこの通り簡単に壊せるのよ(壊せるんだよ)」

レミリーは余裕げな笑みを浮かべた。

「……っ。何で無詠唱で魔法を……! しかも"纏雷"の影響もけないなんて……」

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「こんなの初歩的な魔法よ(魔法なんだよ)。魔法なんて詠唱がなくとも想像力があればどうとでもなる」

(っ……。やばいなこの狀況は……。魔力も殘り半分を切ったし、尚且つまともにける狀況じゃない……。後一撃喰らえばおそらく俺はおわりだろう……。次で決めなければ……!)

俺は先程毆られた部分に激しい痛みをじながらもゆっくりと立ち上がる。心臓もバクバクと激しく音をたて、中に冷や汗をかく。しでも気を抜けば、痛みに耐えられなくなって意識を失ってしまうかもしれない。それぐらい俺にとってこの戦いはギリギリであった。未だこっちは劣勢。何か逆転の一手があるのかと言われれば當然なく。

「「"インビジブル・フレイムバレット」」

そうこう考えているうちにレミリーの次の攻撃がとんでくる。蓮斗はそれを察知し迎撃態勢にる。だが、蓮斗の目には、それらしきものが一切映っていない。じるのは周辺の魔力のみ。それも全方向から魔力がじ取れる。完全に包囲されたようだ。蓮斗は咄嗟に"強化"を使う。だが、今の蓮斗は"強化"を発しても素早くけるような狀態ではなく、しかも到底避けきれるような數ではなくー。

「あがあぁぁぁぁぁ!!!」

を焼き盡くされる覚が襲う。否、実際には焼かれているのだが、蓮斗の目には一切見えていない。蓮斗はあまりの激痛に耐えきれなくなり、遂には意識を手放した。意識を失う中、レミリー、いや悪魔とでも言うべき存在が哄笑している聲が耳に屆いた。

ーごめん。秀治。川崎。俺じゃあの化けには歯がたたなかったみたいだー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

蓮斗が目が覚ますと、周りには何もない真っ白な空間が広がっていた。

(……?ここはどこだ?俺はさっきまで戦っていたはずなのに……。あ! 秀治と川崎はどこに行ったんだ……!?)

蓮斗の記憶だと城壁近くに倒れていたはずである。だが、目の前に広がるのはどこまで行っても真っ白な空間。當然、秀治と川崎の姿もなかった。

「秀治! 川崎! どこだーーー!?」

俺は大聲をあげながら周辺を見渡すが返事はない。俺は必死にこの空間を抜け出そうとする。だが、出口などどこにもなかった。俺が目の前の現狀に暫く呆然としていると、

「ー転移者よ。妾の聲が聞こえるか?」

上から聲が聞こえてきた。

「……!? 誰だ!?」

蓮斗は咄嗟に迎撃態勢にる。さっきまで傷のひどかったもなぜか傷がひとつもない。

「そう警戒せんでもよい」

そう言いながら真っ白な空間から突如一人のが姿を現した。白いに赤のショートヘアにき通るような瞳。もそこそこ大きく、くびれがありと言っても差し支えのないほどの貌とスタイルをもっていた。

「ー汝は今死と生の間におる。このままでは間違いなく死ぬ確率の方が高いだろう……。ん?どうかしたのか?」

「すみません……。貴方は誰でしょうか?」

「む……。妾を知らないとは……。まあよい。妾は五大神の一人、炎の神"ウェスタ"じゃ」

「五大神って……?他にもいるんですか?」

「もちろんじゃ。水の神"シャノン"、風の神"カルデア"、神"アグライア"、闇の神"モイラ"の四人と妾を総稱して五大神と呼ばれているのじゃ。……ってそんな事よりも! 汝は仲間を救いたいか……?」

「もちろんだ」

「そうか。では汝に力を授けよう……。天を見通し、大地を焼き盡くす力よ。かの者に敵を打ち倒す為の力を與えたまえ……」

ウェスタが詠唱すると、蓮斗の周りに巨大な赤い魔法陣が現れた。そしてその魔法陣は徐々にをましていった。

暫くするとそのは収まり再び周囲には真っ白な空間が見えた。

「これで汝は"炎眼"がスキルとして使えるようになったはずじゃ」

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