《世界にたった一人だけの職業》洗脳魔法。そして、本當のレミリーはー。ー2
「さて、じゃあラーニャ石の魔法を解除するところから始めよう」
「ああ」
「うん」
秀治の言葉に二人は首を縦に振って肯定の意を示す。
まず、俺たちはラーニャ石を調べた。
「"鑑定"」
"サーチ"の上位互換である"鑑定"を使い、ラーニャ石について詳しく調べる。
鉱石名:ラーニャ石
効果:対象魔法に魔法耐を付與する。
対象魔法:魅了、支配
解除方法:分析魔法でラーニャ石を分析し、その特を無効化する魔法をラーニャ石に発すれば解除できる。
「秀治。川崎。手順が判ったぞ。今からそれを説明しながら作業を進めようと思うんだけど」
「ああ。構わない」
「うん。いいよ」
「じゃあ、まずは分析魔法を使うんだけど……」
「それなら俺がやる」
秀治がここで名乗りをあげる。
「いいのか? 俺がやってもいいんだけど」
「俺も役に立ちたいし……。蓮斗だって魔力を無駄に消費するわけにもいかないだろ? 王にかかってる洗脳魔法の解除もあるんだし」
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「……うん。そうだな。頼む」
「了解だ。……霊よ……。我にむ力を與えたまえ……。"解析"」
秀治が魔法を発すると、ラーニャ石の回りに白の魔法式が描かれた複數のリングが出現する。そのリングは不規則に回り続け、やがて解析が終わったのか一つに収束し、弾けるように魔法が消滅した。
「……。解析が終わった。今から反魔法生に移る」
そう言うと、秀治は空中に魔法式を描き出した。指先にはの粒子を纏っており、空中にの文字が次々と描きかれてゆく。
「秀治に任せておいて正解だったな……」
反魔法生は、魔法式を一個でも間違えれば正しく発しない高度な技を必要とするものだ。
蓮斗はこういった頭を使ったり、さが求められる作業にはめっぽう弱いタイプだったので秀治がいてくれて助かったと心の底から思った。
暫くして反魔法生が終わったのか秀治の指が止まる。
「……。霊よ……。相反する魔法を打ち砕く力を……」
秀治が詠唱し始めると、空中にで描かれた魔法式がより一層りだす。を増したそれは、空中で円形になり、白い魔法陣を形した。
「"式破壊"」
秀治が詠唱を終えると同時に、白い魔法陣が回転しそこからビームみたいなものが発される。発されたそれは凄いスピードでラーニャ石に向かっていき、衝突した。それと同時にラーニャ石の方にも紫の魔法陣が複數浮かび上がる。その魔法陣はラーニャ石を覆うように結界を展開した。白い魔法陣から発されるビームみたいなものと、魔法陣ラーニャ石の複數の紫の魔法陣によって展開された結界が拮抗する。
「ぐっ……。押し返される……」
秀治が力負けしており、足がだんだん後ろにいってしまう。
「強化付……」
「待って。蓮斗くん。ここは私に任せて」
蓮斗が魔法を唱えようとすると、それを川崎が遮った。
「……。わかった」
川崎も蓮斗のことを考えてのことだったのが半分と私も何か役に立ちたいという気持ちが半分だったのだろう。蓮斗もその事を察し、川崎に了承の返事をしたのだ。
「我、魔法に強さを求めるものなり……。"魔法強化"」
川崎の"魔法強化"により、秀治の白い魔法陣から放たれるビーム狀のものが勢いを増す。再び均衡が保たれる。だが、その均衡はすぐに破られた。秀治のそれがラーニャ石の紫の複數の魔法陣によって展開された結界に亀裂がる。やがてその亀裂は徐々に広がっていき……。
パリン!!
ガラスのように割れ、砕け散り、の粒子となって消えていった。それと同時に今までっていたラーニャ石が輝きを失い、落下する。
ズウウゥゥゥン……
重い音を響かせて地面に著地したラーニャ石。幸い、下には誰も居なかったので誰も死傷せずに済んだようだ。多分これで高峯達を中心としたクラスメイトにかかっていた魔法「魅了」と「支配」の魔法が解けたはずだ。直にクラスメイト達もここに戻ってくるだろう。
「ラーニャ石は無事無力化出來たぞ」
秀治が額の汗を腕で拭いながらそう言う。
「ああ……。ありがとう。秀治」
「西川君……。ありがとう。これでクラスのみんなが助かるね」
二人は口々にそんなことを言った。秀治はその二人の言葉にああ、と首を縦に振り頷きながら応える。
「……蓮斗。まだやるべきことが殘ってるぞ」
「ああ、分かってる。これが一番苦戦するかもな」
蓮斗は苦笑いしながらも倒れているレミリーの方へと足を向ける。
「……だけど、俺は必ずこの王を救う……! そして、本當の王の姿が見たい……!」
そう。洗脳魔法にられた王じゃなく、本當の王の姿が知りたいー。それは蓮斗だけじゃなくこの場にいる三人全員が思っていることでもあった。
「それじゃ、始めるか」
蓮斗はそう言い、レミリーの下まで行き、しゃがみこんだ。二人も蓮斗の言葉に頷き後に続いた。
(……俺は必ずこの洗脳魔法を解いて見せる…‥‥!)
そんな強い決意と共に蓮斗は王に掛けられた洗脳魔法の解呪に取り掛かるのだった。
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