《外れスキルのおで最強へ 〜戦闘スキル皆無!?どうやって魔王を倒せと!?〜》第39話 実験をしよう
 さて、今更だが、この世界では、魔法は各屬毎に系化されており( 中には、同じ統の者や、特定の個人のみが使える固有魔法があり、聡の『魔法創造』により作された魔法も、それに含まれる)、スキルレベルにより使える魔法に制限がある。
 例えば、火屬であれば、
スキルレベル1・・・ファイヤー、ファイヤーボール
スキルレベル2・・・ファイヤーアロー
スキルレベル3・・・ファイヤーウィップ、ファイヤーウォール
スキルレベル4・・・ファイヤーランス
スキルレベル5・・・ファイヤーストーム
スキルレベル6・・・ファイヤーバード(水屬だと水竜、雷屬だと大蛇etc.)
スキルレベル7・・・以上の魔法の威力増大
スキルレベル8〜9・・・幅広く火がれるようになる。
スキルレベル10・・・神の領域。手足をるかのように、火がれる。どんな魔法も、イメージ通りに放てる。
 といった風になる。スキルレベル毎の魔法の數は、もうし多いがここでは割させて頂く。 
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 それぞれの屬毎で、若干魔法の形や名稱が変わるが、大同じである。
 そして、スキルレベルが上がれば上がるほど、扱いが難しくなるのだが、地道な努力と研鑽が無ければスキルレベルは上がらないので、必然的に扱うのに必要な注意力は、手にるのだ。
 だが世の中には、何事も例外的な存在があり…。
「うわぁ!?や、やべぇっ!?み、水を早くぅ!!」
 小さな種火を作り出す魔法である、『ファイヤー』を適當に呟いたところ、辺り一帯を火の海にしました。テヘペロ☆!ってじの奴も、中には居るのだった。
「え、えっと、【魔法創造マジッククリエイト、レイン】!これでどうだ!?って、おわぁ!?」
 焦りに焦り、熱帯のスコール並の雨を降らせる魔法を創造していしまい、一瞬で濡れ鼠になる聡。
「れ、【レイン、解除】。こ、ここが荒野で助かったぁ〜。」
 數秒待ち、完全に火が消えたのを確認した聡は、魔法を解除する。あのまま降らせていると、今度は辺り一帯、湖になる所であったのだ。
 本來ならば、數多の魔法使用による経験により、どの程度のイメージと、どの程度の魔力を込めれば、どのくらいの効果の魔法が放てるのか、という、ベテランの魔法使いならば、誰しもが覚的に理解している事が、ど素人魔法使いの聡には分かっていなかったのだ。
 
 聡の無限のMPから放たれる魔法は、そのコントロールの難しさは、例えるならば、決壊寸前のダムから、その放水により、數百メートル下の、ビニールポットにった小さな花に、花を散らさないように、水を丁寧にあげるのと、同程度の難易度であった。
 エンデ村から聡の腳力で、徒歩3時間程の場所で、唐突に、『普通の魔法を試しに使ってみよう』と思い立った。そして、その結果がこれである。
「こ、これは、要練習だよな。ん?あそこでまだ火が燻ってるな。…【ウォーター】。」
 燻ってる所に、水を1滴落とすようなイメージで、全の力を抜いて魔法を放つと、満タンの湯船をひっくり返したかのような量の水が空中に生み出され、そのまま重力に従い、『ばしゃぁ!!』と地面に落ちる。
「…。こんなんで、戦闘を行ったら、それこそ敵味方関係無く全滅させそうだな。」
 思ったよりも、數百倍は威力が高い自の魔法にげんなりとしながら、練習の時間をたっぷりとる事に決めた聡。
「さ、さて、次は気を取り直して、能力のチェックだ。」
 そう呟きながら、アイテムボックスから、何の変哲もない、鉄の剣を取り出して、右手に持ち、普通に構える。
 そして腰を落とし、軽く水平に剣を振った。
「…ふっ!」
『ずがぁぁぁん!!!!!』
「!?」
 すると、剣は振るい始めの瞬間には、刃の部分か元からポッキリと折れ、そのまま勢いに任せて、柄だけで振るう事になったのだが、轟音と共に、目の前の荒野が削れてゆく。
 轟々と土煙をたて、辺り一帯に凄まじい風が巻き起こる。
 そして、その風が止む頃には、聡が剣を振った方向に、手前側の深さ10メートル程、直線距離にして1キロメートルはあろうかという、巨大な窪地が出來上がっていた。
「…うっそぉ。」
 この300年間、ありとあらゆる武を使用してきて、剣の扱いも、達人級には達していた聡だが、あくまでもそのレベルは、まだ人間の範疇であった。
 しかし、目の前に広がる景は、凡そ人間には到底不可能な地點に、聡のステータスが達している事を、如実に表していた。
 しかも、軽く剣を振っただけでだ。
 これが魔法ならば、『魔法ってそういうものじゃん?』と諦めがついたが、理でこの慘事を引き起こせる自のステータスに、もうドン引きである。
「…はは。ホントに人間を辭めたんだな。…俺は人間を辭めるぞぉ〜!!!!!ジョ○ョ〜〜!!!!!」
 現代日本人の○ョジョファンが、このびを聞けば、口を揃えて言っただろう。
 『もう既に人間辭めてるだろ!!!!!』と。
 こうして、荒野に虛しいびが響き渡るのだった…。
 
 to be continued ⇒
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