《外れスキルのおで最強へ 〜戦闘スキル皆無!?どうやって魔王を倒せと!?〜》第122話 修羅場?
「…さて、行くとしようか。」
「はい。サトシ様。」
 エーリカとの約束の日。
 的な待ち合わせ時間や、場所の設定を忘れてた事に気が付いた聡は、ルドルフからエーリカの住んでる場所を聞いて、晝前に向かう事にした。
 隣には、フラウが付き従ってるのだが、彼はどうしても様付けを止める気は無いらしい。そういう関係・・・・・・になるのなら、呼び捨てとかにしてしかったが。
「…何か、し距離近くない?」
「そうですか?これぐらいは、普通だと思いますが。」
 戸う聡の橫に、ピッタリと並んでくっ付くフラウ。何だか、遠慮が無くなったというか、そんなじで、良い事なろうだろうが、腕を組んでしまえば、もう人同士にしか見えない距離に、し張してしまう。
「これが、普通なのかぁ…。」
ーんな訳あるか!これって、手を繋げとか、そういう事だよな?でもまだ俺、マトモな返事を、1つも返してないんだけど?ー
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 ここまで思い悩んでる様子を見せれば、聡がどんな思いを、自に向けてるのか、フラウが覚さとりでなくても、普通に分かるだろう。
「…えいっ。」
 何とも可い掛け聲と共に、フラウから手を握ってくる。
ーこ、これってまさか、外堀を埋められてるって言うのか!?ー
 らかく、小さな手の溫もりをじながら、聡は愕然とする。そのままズルズルと、なし崩し的に関係を、後戻り出來ない所まで持ってがれそうな予がした。
 にも関わらず、手を振り解けない事から、どの程度攻略されてるのか、もうお察しである。
「ふふっ。」
ー…可い。ー
「…可い。」
「え!?」
 手を繋いで、嬉しそうにはにかむフラウを見て、思わず思ってた事がこぼれてしまう。
「…あ、あれ?若しかして、聲に出してた?」
「はい。出てました。」
 口を手で押さえる。
ーあまりにボケ過ぎてるだろ!まさか、ここまで重癥とは!ー
 自のボケぶりに、相當なショックをけた聡は、呆然としてしまう。
 仲の良い2人に、キスされたり、好きだと言われたりして、浮かれてるのだろう。
「そ、そう言って頂けて、とっても嬉しいです。」
 頬をし赤く染め、うつむき加減で言われて、聡の心臓は跳ねる。
「…さっさと行こうか。」
 これ以上は、もう々と耐え切れない気がした聡は、努めて冷靜を裝いながら、フラウの手を引く。
「え?あれ?何か失禮な事言いましたか?」
 急に聡の態度が素っ気なくなり、何か失言でもしたのかと、不安そうにしている。
「そうじゃない。フラウが可すぎるのが駄目なんだよ。」
「え?え?え?」
 いきなりぶっちゃけた聡に、フラウは顔を真っ赤にし、手を引かれるがままになるのだった。
「ここか。」
 ルドルフから教えてもらった、エーリカの家は、聡の想像する、中世ヨーロッパの家よりも、2倍は広い、2階建ての屋敷だった。
「獨貴族とは、良く言ったものだ…。」
「その言葉は知りませんが、意味は理解しました。言いたい事は分かりますが、エーリカさんに怒られるのでは無いですか?」
 貴族の邸宅がどういったものかは分からないが、頭に浮かんだ言葉をそのまま呟いてしまい、フラウに注意されてしまう。
「そうだな。さて、るとするか。」
 の一人暮らしの家に、訪ねるのは初めてではあるが、張してては、これからの話も上手く出來ないだろう。
 せっかく待ってもらったのだから、しっかりしなければならない。
 そう気合いをれて、敷地に足を踏みれる。
 そして、ドアの前まで來た聡は、意を決してノッカーで叩いてから呼びかける。
「…エーリカ?居る?」
『は〜い。どなたですか?』
「俺だ。聡だ。」
 張して、がカラカラになってきた聡は、短く単語で切って名乗る。危うく、オレオレ詐欺みたいな、危ない人になりかけてしまった。
「え?サトシ?」
 聡と名乗った途端、エーリカが勢い良くドアを開け、外に顔を出す。
「一昨日ぶり。ちょっと例の話をしに來たんだけど、待ち合わせ場所とか決めてなかったから、ルドルフさんに聞いて來たんだ。」
「あ、そういう事ね。私が宿に行ったのに。」
「待たせてるで、そんな事は出來ないよ。」
 聡は首を振って言う。これがけない事を言った事への、最低限のマナーである。
「じゃあ話は、中でする?」
「そうだね。出來れば人目につかない所が良いから。お願い出來るかな?」
 いきなりの家に、突撃かますのも悪い気がするが、マトモに落ち著いて話せる場所が、この付近に無いので、こうせざるを得ない。
「うん、それは構わないけど…。何か2人の距離が近くない?」
「うぐ…。」
 エーリカの家で話す事は、あっさり快諾してくれたが、フラウとの距離にもあっさり気付かれる。
「それは私から説明します。」
 そう言って、前に出るフラウ。
 それを後ろで見てる聡は、本當にもう、気が気じゃなく、胃が捻りきれるのでは無いかという、謎のプレッシャーをじていた。
ーこ、これが修羅場かっ!ー
 こうして、との、宇宙全を巻き込む戦いが始まるのであった。
 勿論冗談である。
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