《外れスキルのおで最強へ 〜戦闘スキル皆無!?どうやって魔王を倒せと!?〜》第125話 誰それ!?
 話し合った通り、エーリカとフラウの2人とは、人 (?)みたいな関係となった訳だが、聡は何故か困した聲を上げる。
「え、マジで良いの?」
「えぇ、勿論よ。」
 対して、困の原因となってるエーリカは、何とも思ってなさそうである。
「何十年も務めてたんだから、そろそろ辭めても・・・・、誰からも文句は出ないわよ。」
「いやいや。俺が旅するつもりだとはいえ、無理に辭める必要はないんだぞ?それだと、ただのクソ野郎にり下がっちゃうよ。」
 真面目な顔して言う。脳裏に浮かぶは、現代日本の闇である、の労働力率のM字カーブである。
 M字カーブとは、の年齢別の労働力率をグラフに表した際、20代中盤から30代中盤にかけて、結婚や子育てで仕事を辭めるので、ガクッと下がり、その後は短時間労働者として働き出したり、復帰したりする為、曲線が上がっていくというものである。
 それは兎も角として、自の都合を押し付けて、エーリカを無職にするつもりは無かった。
Advertisement
「確かにサトシに合わせてはいるけど、要はタイミングの問題なの。」
「元々辭めるつもりだったって事?」
「うん。流石に人族の一生分は、もう働いてるから、口実さえあれば辭めたいと思ってたの。」
 エーリカはどこか遠い目をしている。働いてきた50年近くを、思い起こしているのだろう。その経験は、聡には無いもので、し羨ましいとじた。
「なるほどね。そういう事であれば、俺は口出しは出來ないね。フラウも、俺の為に何か我慢とか、絶対にしないでくれよ?」
 フラウの方をチラリと見ながら言うと、『ふむ…。』と何かを考え込む所であった。
「え?何を考えてらっしゃるんすか?」
「お願いすれば、キスとかも何時でもして頂けるのかと。」
「…はは。さ、さて、辭めるのであれば、俺は旅の準備をして來ないとな。」
 フラウの言葉をスルーして、ソファから立ち上がる。
「サトシ様?無視ですか?」
「と、時と場合によるから!あんまりキスとかしてても、々とアレだし!」
 顔を赤くして敗走する。やはりこの手の話題は苦手であり、もはや弱點とも言える弱さである。
「それじゃ、俺はこの辺でお暇させてもらうから!じゃ、エーリカはまた明日!フラウは宿でまた!」
 フラウのペースに乗せられる前にと、素早くエーリカの家から退散するのだった。
 道を歩きながら、聡は苦笑いをする。
ーあ〜あ、大分振り回されてんなぁ。やってけんのか、俺?もし増えたら…いや、幾ら何でも無いだろ。寒気がするし、適當に世話になった人に、顔を出しとくか。ー
 一瞬、不穏な事を考えかけたが、無理矢理封じて現実を見る。
「旅と言えば、やっぱり馬車とかか?…あるにはあるが、盜賊とかに狙われそうなんだよなぁ。趣味悪いし。」
 アイテムボックスには、それはもうとびっきり豪勢に裝飾された、超高級馬車があるが、そんなに乗る趣味も実益も無く、さっさと売っぱらうか、ゴミとして燃やすつもりであった。
ー…馬車って、何処で売ってるもんなんだ?普通にどっかの大きめな商會を訪ねるか。ー
 し立ち止まって考えてから、以前ルドルフから、『あそこなら何でも揃うぜ!』とか言われた商會へと向かう事にする。
 數分後、聡は『左衛門商會』と日本語・・・で看板に書かれた建の、目の前にまで來ていた。
 何でも、結構前の勇者が設立に攜わったらしいが、頭に『土』を付けるだけで、不幸な名前になってしまう商會名に、何とも言えない気持ちになる。
「あ、すみません。馬車を買いたいのですが、今、お時間は大丈夫ですか?」
「…馬車、ですか?もしかして貴方、噂のサトシさんでしょうか?」
 中にって、付っぽい所に座ってたに聲をかけると、予想外の言葉が返ってきた。
「噂がどういうものかは存じ上げませんが、確かに私は聡と申します。」
「まぁ!やっぱり!黒髪黒目の若い青年でしたので、もしやと思ったんです!お會い出來て栄です!」
「え?あ、あの、一どんな噂を聞かれたのですか?」
 興気味にグイグイくるに引きながら、聡は噂とやらが気になってしまう。
「えっと、噂では、とても強く、魔法も使えるし、素手でも強いし、國が何年かけても捕まえられなかったお尋ね者を、たった數時間で捕まえて來た上に、直ぐにBランクに昇格する程の武闘派だけど、暴な他の冒険者と違って、腰がらかく、下働きであるメイドや、ギルドの付嬢にも優しく接して下さる、完璧超人であると。」
「…誰ですか、それ?」
 聞いてて、段々と焼けをじる程の褒め言葉の羅列に、聡は顔を引き攣らせる。
 前半部分は事実だ。しかし、後半の優しい云々については、ただ普通に接しただけであり、褒められる謂れは無かった。
 だが、それは本人が思ってるだけで、メイドに態々頭を下げたり、付嬢に丁寧に接する冒険者など、ほぼ皆無である。
 冒険者に対する期待値が元々、めちゃくちゃ低かった事も相まって、聡は持ち上げられまくる事となったのだ。
「今だって、こうして無駄にお時間を頂戴しているというのに、怒るどころか、苦笑い一つで済ませているじゃないですか。その辺の冒険者だったら、『無駄に時間かけてんじゃねぇよ!』とか、『お、姉ちゃん可いねぇ!今晩付き合えよ!』とか言ってくるんですよ!斷ったら、『巫山戯んじゃねぇぞ!』とか言って、キレてきますし!」
「それはただの犯罪者では?というか、大分お疲れのようですね。宜しければ、味しい茶葉あるんで、飲まれますか?」
「え?宜しいんですか!?ありがとうございます!あ〜!やっぱりサトシ様は、他の方とは違います!」
「…ははは。」
 接客業の苦労は、それなりに知ってる為、聡は純粋に気遣って提案したのだが、またしても評価を上げる事となってしまい、もう苦笑いを浮かべる事しか出來なかった。
【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】
【書籍化決定】【コミカライズ決定】 雙葉社 モンスター文庫より 2021年6月30日 1巻発売 2021年12月27日 2巻発売 2022年6月30日 3巻発売予定←New モンスターコミックスより 2022年4月15日 1巻発売←New 漫畫アプリ がうがうモンスターより 12月29日配信開始 幼馴染が邪神の生贄に選ばれたことを知ったエルトは自分が身代わりになるため邪神の元へと向かう そこで邪神と対面をしたのだが、生まれ持った『ストック』のスキルが発動し邪神の攻撃を切り抜ける カウンター攻撃で邪神を滅ぼしたエルト。邪神が貯め込んでいたお寶と【神剣ボルムンク】を手に入れ街に帰ろうとするが、來る時に使った魔法陣は一方通行 仕方なく邪神の住み家から脫出して町へと帰ろうとするが、そこは故郷からかなりはなれた場所だった 彼は無事に町に戻って幼馴染に會う事ができるのか? ※ハイファンタジー2位・総合4位達成!(2/13 20時ランキング時) ※ハイファンタジー1位・総合2位達成!(2/14 20時ランキング時)
8 78學園一のお嬢様が風呂無しボロアパートに引越してきたんだが
俺、狹山涼平は苦學生だ。高校二年生にして仕送り無しの一人暮らしをこなす日々。そんなある時、涼平の隣の部屋にある人物が引っ越してきたのだが……。 「さ、狹山くんが何故ここにいますの?」 「それはこっちのセリフだ!」 なんと隣人はクラスメイトの超セレブなお嬢様だったのだ。訳ありで貧乏生活を迫られているらしく、頼れるのは秘密を知った俺だけ。一人で生きるのも精一杯なのに金持ちの美少女も養えとか無茶振りだっつーのっ!
8 157Astral Beat
ある梅雨明けの頃、家路を急いでいた少年は、巷を騒がせていた殺人鬼に遭遇し、殺されてしまう。 気が付いた時には、異能力が発現し、しかも、美少女になっていた!? 異能力によって日常が砕かれた彼(彼女)は、異能力による數々の事件に巻き込まれていく。偽りの平和と日常の瓦礫の中で何を見るのか。 そんな、現代風シリアス異能バトルコメディ、ここに爆誕。
8 97村人が世界最強だと嫌われるらしい
ある日、事故で死んでしまった主人公烈毅は、神様からこう言われる。『世界を救ってくれ』と。ただ、それは余りにも無理な話であり、勝手なものだった。 なんてったって、この世界では最弱の村人として転生させられる。 ただ、それは名前ばかりのものだった。 何年も費やし、モンスターを狩りに狩りまくっていると、いつの間にかステータスの數字は?????となり、數値化できなくなる。 いくつものスキルを覚え、村人とは思えないほどの力を手に入れてしまう。 その事を隠し、日々過ごしていた烈毅だったが、ある日を境にその事が発覚し、周りからは引き剝がされ、ひとり孤獨となる。 世界中を周り、この地球を守り、この世界の真理にたどり著く、主人公最強系異世界転生物語!
8 159無冠の棋士、幼女に転生する
生涯一度もタイトルを取る事が出來なかったおっさんプロ棋士。 最後の挑戦として挑んだ名人戦は敗北し、一人家で晩酌を楽しんでいた。 そして、いい加減眠ろうと立ち上がった所で意識を失い、命を落としてしまった。 そして気づくと、幼女になっていた。 これは幼女に転生した無冠のプロ棋士おっさんが、史上初の女性プロになり名人のタイトルを手に入れようと努力する、そんなお話。
8 89ひざまずけ、禮
「ひざまずけ、禮」 理不盡な死を遂げた者たちが、その運命に抗うため、化け物を退治する。どこまでも平凡な少年と文學少女が織りなす、學園ストーリー。・・・になるといいな!(白目)
8 71