《められていた僕は召喚された世界で奈落に落ちて、力を持った俺は地上に返り咲く》第28話 魔族の現狀
神夜とステラがたどり著いた扉の奧には大きな魔力が4つ、さらに大きな魔力がひとつある。
そして、目の前の扉を開けた。
その先には1人のが玉座に座り、その右側に2人、左側に2人の男が並んでいる。
「貴様!何をしに來た!」
「用次第では只では済まさんぞ!」
左右の男がこちらに呼びかける。
神夜はそれを無視して真ん中のに話しかけた
「あんたが魔王か?」
「貴様、魔王様に向かって……「よい。」し、しかし……」
「そうですね。私が魔王です。まあ、魔王とも呼べるのかわからないですが……」
「そうか。自己紹介がまだだったな。俺は闇瀬神夜。冒険者だ。こっちはステラ。相棒だな」
「闇瀬神夜……その名前は勇者ですか?」
「勇者か……確かにそうだったな。けど、もう違う。」
「どういう事ですか?」
「あんたに関係ない。それより俺は聞きたいことがあってきた」
「良いでしょう。グレイ。武を下ろしなさい。あの方に敵意はありません」
「……わかりました」
「隨分と簡単に話を進めるな。まあ、いい今日魔族がソルニア王國を襲ってきた。」
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「「「「な!」」」」
「その反応。知らなかったみたいだな。さっき言っていた魔王とも呼べるのかわからないと言っていたことや西にじるあんたと同じ魔力量の奴と関係があるのか?」
「そこまで分かっていたのですか。そうです。現在魔族は分裂しています」
「やっぱりな。しかし、魔王級の魔力が2つもあるなんて有り得るのか?」
「彼らは過激派だったものが1年程前にこの城を出ていき、新たに魔王だと言って出てきたのです。その先導者は弟でした」
(なるほど。魔王の弟。確かにそれなら魔力の質が似ているし、同じ位なのは納得できるな)
「先代の魔王は私たちの父でした。父はもちろん過激派の魔族でした。しかし、急病で亡くなり、急遽魔王を選定することになりました。そして、選ばれたのが私と弟でした。そして、私たちは戦うことになりました。」
「今あんたがそこに座っているということはあんたが勝ったって事だよな」
「はい。私は弟に勝ち魔王の座につきました。王になったものは民にどのような國にするかという方針を宣言します。私はこう宣言しました。「もう仲間が傷つく事も傷つける事もさせたくない。共存の道をゆく」と」
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(スローガンか……しかし、共存の道か。つまりそれが……)
「基本的に魔族は王の方針に従い、王のゆく道を手助けします。私がなった時も多くの民が賛してくれました」
「ところが過激派の魔族はそれを許容できなかった」
「はい。弟を筆頭とする過激派は魔族は他種族を躙するために存在すると言い出し、この城を出ていったのです。」
「…………」
「そして、幹部も5人に減り、先代魔王と弟に賛同する者はそちらに行って新しい拠點を作り出しました。」
「それが西にできたもうひとつの魔王城です。」
魔王の左にいた男が話を継ぐ。
「我々は8人で魔王軍幹部で八魔柱將と呼ばれる最上級魔族でした。しかし、そのうち3人は魔王様の弟君ヴィナトス様の方へ行き、殘りの1人はそれを止めようとして瀕死の狀態で現在回復している最中なのです。」
魔族には下級、中級、上級、最上級というランクがあり、下級の魔族でも倒すのにソルニア王國の騎士が10人以上で勝てるくらいである。しかも、最上級は準魔王級と言われ魔王の次に強いと言われる。ついでに今神夜の目の前にいる魔王は魔王級の力を持っており覚醒魔王ほどの力を持っていない。覚醒魔王は魔王級よりも強く、それは力の権化とも言われる。
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「どうにかしようとしないのか?」
「それはやまやまなのですが……」
「相手に謎の男が居てな。なかなか厄介なのです。そのためこちらも手こずって居て」
「そうか。」
(謎の男が気になるが、計畫には邪魔だな)
「今日王都に來たのは魔炎鳥という魔法を使っていた」
「それは過激派に行った八魔柱將の1人バルマの固有ユニーク魔法の魔屬魔法ですね。」
赤い髪のが言う。
「八魔柱將には序列があってここに殘っている5人は序列8位、6位、5位、3位、1位なんだ。ついでに一番右が6位のシュレイル私の右にいるのが1位のヴィナス、私の左にいるのが3位のフォルデム、一番左が8位のフィース。そして、回復しているのが5位のルイガス。」
ヴィナスは青い髪の男、フォルデムがエメラルドグリーンの髪の男、シュレイルが赤い髪の、フィースが明るい茶の髪ののようだ。
すると、ヴィナスが喋り始めた。
「神夜達はなぜここに來たんだ。この話を聞くためだけではないはずだ」
「ああ、それなんだが。近々ソルニア王國は戦爭をする」
「「「「「!!!」」」」」
「一誰と……」
「第1王子だ」
「第1王子?」
「だよ。現國王が大陸征服を狙っているのを知って、第1王子と第1王がを起こすことに決めたんだ。」
「しかし、そんな報は來ていないぞ」
「當たり前だァ。まだ、この話は4人しか知らない。俺はその手引き役なんだけどな」
「そんなことが。しかし、それならどうしてここに來たのだ?それだけなら別にここに來る必要はないだろう」
「いや、その間に魔族が來られたら邪魔だからだな。様子見だよ。まあ、こっちは問題なくても問題は違うところにありそうだが」
「どうして王子はそんなことを考えたんだ?」
「簡単な話だ。あんたと一緒だよ。種族どうしが共に生きていかなきゃ行けないのに大陸を征服するなんてしては行けない。だから、父を殺してでも止める。あんたは弟を殺してでも止める覚悟はないみたいだがな」
「…………」
「俺はこれからその弟のところに行ってくる。」
「まて!殺すのか」
「さあな。だが、敵対するなら消すだけだ」
「……」
「待ってください。私も連れて行ってしい」
「陛下?!」
「その王子は覚悟を決めたのでしょう。王である私が覚悟を決めないなんて出來ないし、自分が招いたことは自分で片をつけます」
「陛下……」
すると、八魔柱將は顔を見合わせてこういった。
「「「「我々も行きます!」」」」
「お前達……」
「陛下が弟君を止められなかったことを誤ちと考えるならば、我々はほかの八魔柱將を止められなかったことが誤ち」
「我々も參り共に戦いましょう」
「お前達……!」
と的?なシーンに割り込む神夜
「いや、俺連れていくってまだ言ってないけど」
「「「「「あ…………」」」」」
5人は神夜の方を向いた。
「どうにか頼めないだろうか」
「別にいいぞ?けど、戦力は足りているのか?」
「そこが不安なのです。最近西からじる魔力が大きくなってきているのです。ルイガスが戦える狀況ならば……」
と、魔王はし悔しがる
「……はぁ。仕方がない。俺も隨分と甘ちゃんになったもんだ。おい、そのルイガスとか言うやつのところに案しろ」
「え?」
「さっさとしろ。治してやる」
「あ、ありがとうございます!」
そして、神夜は八魔柱將と魔王と共に醫務室まで來た。
「失禮……」
扉を開けて中にった。
「これは……」
ルイガスのは酷いものだった。
両腕の骨は砕け、足は片足がもげていて、もう片方も骨が何ヶ所も折れている。肋骨も何本も折れている。しかも、には紫の斑點がいくつか出來ていた。今の狀態で良くてきているなと思える狀態だった。
「どうして治癒魔法をかけないんだ?」
「いや、かけたんだ。しかし、何故か効かなくてな。この斑點を見る限り毒かと思って解毒の魔法もかけたんだが効かなかったんだ」
「なに?」
すると、神夜の脇にいたステラが神夜の服を引っ張った。
「ん?どうした?」
「ちょっと來て」
そして、部屋の隅に連れていかれ耳打ちをされた。
「神気に侵されてる」
「神気に?」
「そう。神の気。神気は神が使う力の1つ。けど、神以外の種族には毒になる」
「どうすれば治せる?」
「から神気を抜いて治癒をかければ傷も治る」
「神気がれればいいのか。それなら」
(森羅萬象 創造 神気掌握)
「よし、これなら大丈夫だな。おい、どけ」
ルイガスの周りにいる魔王たちをどかしてその脇に立った。
「神眼」
神夜は神眼を使ってルイガスののどこに神気があるかを探す。
「……あった」
そして、神気があるところにれそこにある神気を文字通り掌握した。
「出てこい……」
患部から手を離すと患部からの粒子が出てきた。
「治癒魔法 生命の源」
そして、神夜の手からが出てきてルイガスを包み込んだ。
すると、どんどんと傷が癒えていきすぐに治った。
「っ……こ、こは」
「ルイガス!」
「陛下?」
「よかった。本當によかった」
魔王はルイガスが回復したことを喜んでいる。
「神夜よ。本當に謝する」
「構わない。それより落ち著いたら行くぞ」
「わかった」
それから何があったのかをルイガスに説明した。
「なんと!それなら私も參りましょう!やられっぱなしではすみませんからな。それと神夜殿誠に謝する。」
「構わない。それより聞きたいことがある」
「ほほう。なんでしょう」
「お前が他の八魔柱將にやられた時3人以外に誰かいなかったか?」
「フードを被った男がいました。ゾルダ達に何やらしゃべっていたのを聞きましたが聲音からは人してしぐらいかと思える聲でした。」
「フードの男……」
(間違いなくそいつがルイガスに神気をれたんだろう。しかし、一なんだ?この時代に神気なんて使う奴はいないはずだ。いや、そもそも神でないのに神気を使うことは出來ない。まさか神?しかし、なんのために?)
「どうされたのです?」
「いや、なんでもない。その男が出てきたら俺が相手をする。お前達は魔族を相手にしろ」
「そうですか。分かりました。それではルイガスが準備を終えたら城の前に集まりましょう」
「「「「「はい!」」」」」
神夜はステラと共に醫務室を出て城の廊下を歩く。
「神夜。今回の事は間違いなく神が関わっている」
「だろうな。じゃないと神気がルイガスのにっているわけがない」
「どうするの?」
「何も変わらん。敵対するなら消すだけだ。それでな、ステラには頼み事がある。」
すると、神夜は紙を取り出し何かを書き始めた。
そして、書き終えた紙を封筒にれ、封をしてステラに差し出す。
「これをソルニアの城にいる、アリスというメイドに渡してほしい。中にもう1枚手紙がっていてそれが王子宛てになっている。し予定が狂うかもしれないが面白いからそれはそれでいい。頼めるか?」
「正直その神が気になったけど神夜の頼みなら仕方がない。」
そして、ステラは手紙をけ取って懐にしまった。
「それじゃあ、これを渡しておく。」
そして、服を1セット渡した。
「これは?」
「それは隠神シリーズの隠服だ。俺はそれの男版を來ていたがステラの版も作っておいた。」
「ありがとう」
このやり取りをしながら神夜とステラは城の門の外に來た。
「神夜って変なところ優しいよね」
「そうか?」
「うん。だって、王子達に反を促したのだって利用のつもりもあるけどそれよりあの國を救ってあげたいと思ってやらせたんでしょ?」
「……」
神夜はし考える。
「俺は別にこのあの國自に復讐心を持っているわけじゃない。國王、現騎士団長、勇者。この世界ではこれだけだ。だから、別にあの國が嫌いなわけじゃないし、王子達を殺そうとなんて思わない。逆にあいつには好を持てる。だから、チャンスを與えてやりたかったのかもな」
「チャンス?」
「ああ、隨分と上から目線ではあるがあいつがあの國を立て直せばもっといい國になる気がする。」
「本當に上から目線ね。けど、いいんじゃない。それじゃあ、王都に戻るね。頑張って《優しい復讐者》さん」
ステラはそう言って王都に向かって飛んでいった。
「《優しい復讐者》か……」
「神夜殿先に來ていたのですね。」
「お待たせしました。あれ?ステラさんはどうしたのです?」
「ああ、し頼み事をして王都に戻ってもらった。」
「そうなのですか。」
「まあ、大丈夫だろ。それより準備出來たならさっさと行くぞ」
「ええ」
神夜達は西にある魔王城に向かって飛び立っていった。
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