《められていた僕は召喚された世界で奈落に落ちて、力を持った俺は地上に返り咲く》第55話 アリスの訓練
その後、アリスを呼び出して旅に連れて行きたいということを伝えた。
「ほ、本當ですか?!」
「ああ、さっきは済まなかったな。けど、もう大丈夫だ。」
ポンと頭をでて上げると、嬉し泣きしながら笑っていた。
「ありがとうございますっ!」
「とはいえ、アリスが実力不足なのは否めないよな」
「ですからいつでも盾にーーー」
「アホ」
「アホ?!」
いつでも壁にしてくれというアリスにチョップを叩き込む。
「クズ勇者共じゃないんだ。アリスを盾にするなんてことするわけないだろ?」
「勇者達なら余裕でするのに?」
「ステラは黙ってなさい」
「むぐっ!」
手元にあったシュークリームでステラの口を塞いでおく。
「モグモグ。これが"特別"な人に対する仕打ちとは・・・・・・」
「遠慮が要らないからな」
「そういう特別?!」
ステラが驚く。
まあ、冗談なのだが。
「アレク達オルフェリアス帝國軍が王都を包囲するまでは俺達はアリスの特訓に付き合うことにする。近くに迷宮もあるみたいだしな」
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「ヴァンジャンス達にやったように進化の種を使わないの?」
「使ってもいいんだが・・・・・・」
俺はアリスをチラリと見る。
進化の種を使えばアリスは聖魔隊と同じように【聖人】になることは簡単だ。
ただし、ほぼ不老不死となる。つまり壽命が無くなる。
不老不死と聞けば聞こえはいいが、が滅びにくいだけなのだ。神は人間だった頃のままだ。
聖人は生きようと思えば1000年どころか、2000年くらい生きる者もいる。
しかしそれまでに神崩壊を起こし、自ら死をむ者がほとんどなのだ。
いくら俺達と一緒にいたいからってアリスにそんなことをさせるわけにはいかない。
「まあ、人類最強程度にはさせるけどな」
「じ、人類最強……ですか・・・・・・・・」
人類最強という言葉にアリスはうろたえる。
「まあ、々とバグったのが周りに4人もいるからどんな影響があるかわからないけどな」
「そ、そうですか。」
神をも超越した俺と大魔神ゾルーダの一人娘の魔法神ステラ、開闢龍ファフニールと幻想龍オリエルティア。ステラとオリエルティアはともかく、世界のバグみたいな俺とファフニールと一緒にいたら影響がないわけがないからな。
「まあ、時間はたっぷりある。それとある程度の手助けはするが、基本自分で強くなってもらうからな。」
「わかりました!」
それからアリスの特訓が始まった。
まずは冒険者ギルドに登録させる。
ちなみにフィルとエリーも登録させてパーティ登録をしていた。
「俺とステラはもうSランク冒険者だからな。」
「神夜、私はもうSSランク。」
「え?」
ステラの言葉に神夜はきを止める。
「え?だっていつ依頼を・・・・・・」
「神夜が居ない時。あとは暇な時はギルドで依頼をけてた」
「上がりづらくなってきてるのに?」
「高ランクの依頼をずっとやってただけ。」
「・・・・・・・・・・・・そうか」
神夜はニッコリと笑顔を作った。
「ステラ、アリス達のことはよろしく頼むぞ。ギルドで迷宮の場所教えて貰って攻略してきてくれ」
「わかった。けど、神夜は?」
「俺は・・・まあ、々あるから。じゃ!後よろしく!」
神夜は転移でその場から去っていった。
「わかりやすいのじゃ」
「はい、わかりやすいですね」
「わかりやすいです」
「・・・・・・可い」
「「「え、?」」」
ステラの呟きに3人は驚くばかりであった。
神夜の言う通りギルドに行くと、付でキャロが忙しそうにしていた。
「狐、迷宮の場所教えて」
「誰が狐ですか!?いい加減その呼び方どうにかならないんですか?!」
「ならない。狐は狐。狐」
「変なのを増やさないでください!ってそういえばついさっき神夜さんが來てSランクの依頼を全部けて行ったんですけど」
「早いのぉ。まあ、奴なら大丈夫じゃろ」
「神夜さんですしね」
「だ、大丈夫でしょうか?」
唯一心配しているねはアリスだけだった。
「その代わり私が処理に追われて過去一で忙しいんですけどね・・・」
どうやら神夜がけた依頼の理処理をしているらしい。手元にあるだけで2、30枚ある。
「それよりも迷宮の場所ですか。ちょっと待っててください」
キャロが機下から何やらゴソゴソとして取り出したのは一枚の地図だった。
「これが地図です。見方は分かりますよね」
「もう記憶した。返す」
「相変わらずですねぇ。4人で行くんですか?」
「うん。この子を鍛える」
そう言ってステラはアリスの背中を押す。
「へぇ。魔力量はそこそこですね。というかメイドさんなんですか?」
「元々は王宮メイド。今は私達の仲間」
「いいなぁ!私も連れていってくださいよぉー」
「だめ。汚は消滅するべし」
「いつまで汚扱いですか!」
その後、キャロは仕事に戻り、ステラ達は迷宮へと向かった。
迷宮は街の西側にあり、直ぐに著いたのだった。
「まずはアリスのステータスを見せて」
「あ、はい。そうでした。ステータス」
【名前】アリス・ワンダーランド
【種族】人族
【別】
【職業】メイド
【レベル】45
【力】500
【魔力】800
【スキル】
生活魔法、禮儀作法
【固有スキル】
固有結界:幻想世界
【稱號】
先祖返り、霊の筋、闇瀬神夜の専屬メイド、超越神の加護、魔法神の加護、Fランク冒険者
「これが私のステータスです。稱號は最近になって増えました」
「なんというか普通の人間。けど、固有スキルを持っているのには驚いた」
「あ〜、持ってるんですけど魔力が足りなくて使えないんです」
アリスのステータスはメイドとしては一流だが、戦闘にはあまり向いていないというものだった。
「なら私の加護で魔法スキルを持たせる」
ステラがアリスの頭に手を置く。
そして何かを念じたかと思うと、神々しいがステラから溢れ、アリスのを包み込んだ。
はアリスを優しく包み込み、すっと中にるように消えた。
「これでアリスは魔法スキルを手にれることが出來る。5つまで得ることができるけど、どんな魔法がいい?」
「5つですか・・・・・・うーん」
「アリスが使いたい魔法はなんじゃ?」
「私が使いたい魔法・・・・・・」
しばらく考えたあと、アリスはこう言った。
「私は神夜様の役に立つ魔法を覚えたいです」
「神夜に役立つ・・・・・・」
アリスの言葉に3人は悩む。
「かなりの難問じゃのぉ」
「神夜さんは殆どのことを自分で出來ますしね」
「は私で十分」
「「「…………」」」
ステラの言葉に他三人は絶句する。
ステラはこうは言っているが神夜はまだ一度も手を出していない。
「ま、まあ、私からのアドバイスとしてあれもこれもと張らない方がいいと思いますよ。」
「?? どういうことですか?」
固まった空気を溶かすようにオリエルティアが提案する。その提案にアリスは疑問を浮かべる。
「簡単な話じゃ。魔法で例えると、炎魔法だけを持っている人と炎魔法と水魔法の二つを持っている者がいるとする。この二人が、同じ環境で同じ時間の魔法鍛錬をすると、どっちが強いと思う?」
「えっと、二屬を持った方の方が強いと思います。」
「では、ステラよ、お主はどちらが強いと思う?」
「魔法神の私に聞く?」
「たまたまじゃ」
魔法の問題を魔法神に出すのは愚問かもしれないが、ここにいる人で普通な人はいない。
「殆どの場合、炎魔法だけの人の方が強い。」
「え!?」
ステラの答えにアリスは非常に驚くのであった。
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