《生産職を極めた勇者が帰還してイージーモードで楽しみます》悪魔の取引②【瀬戸佳】
「っ!ッッ!!っぁ!」
その日も私は聲を出さずに泣いていた。いや、違う。私は聲を出せずに・・・・泣いていた。日本でも最高峰の病院の一室。私以外には誰もいない。
私の名前は瀬戸佳。歌手をやってる。もともと歌うのが大好きでカラオケとかで友達とよく歌っていた。歌手を始めたのは私の歌を聴いたお爺ちゃんが勧めたから。別に蕓能人になりたいって気持ちはなかったけどみんなが褒めてくれるのは嬉しかった。
歌姫なんて呼ばれてちょっと恥ずかしかったけど歌うのは大好きだった。でも今は歌うことができない。
あの日、私と同期の島津ユイに呼び出された。もともと一緒に蕓能事務所にった友達だったから一緒に食事にでもいくのかと思って仕事終わりにユイにあった。そこでユイから襲われた。ユイは私を毆りながら「どうして貴ばかり」「私だって頑張ってるのに」そんなことをんでいたと思う。
気がついた時には病院のベッドの上にいた。私の周りにはお父さんとお母さんとお爺ちゃんとお婆ちゃんがいた。私が目を覚ました時に聲をかけてきたお爺ちゃんに返事をしようと口を開いたけど聲が出なかった。
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困している私にお爺ちゃんが苦しい顔をしながらもう2度と聲が出ないと言った。もう2度と歌は歌えないと。私はその日からずっと泣き続けている。
『聲を失った歌姫よ。歌をするよ』
夜に泣いていると聲が聞こえた。人がってきたことに気がつかなかった私はばっと顔を上げる。そこには何か・・がいた。ボロボロの黒い布切れを纏った人型。貌は見えなかった。
「ッッッッッッ!!!」
私は聲が出ないことも忘れてんでしまった。その人とは違う様子の化けが怖かった。
『聲を取り戻したいか?』
(え?)
反響するような不思議な聲が発した言葉に私は固まった。恐怖も忘れてその亡霊のような姿を凝視する。
『聲を取り戻したいか?』
亡霊は繰り返す。私は聲にならないことがわかっていながらぶ。
「ッッッッ!」(無理よ!)
『出來ると言ったらどうする』
「っ!」(何を)
『お前は聲のために悪魔と取引する覚悟があるか?』
「っっ」(悪、魔)
亡霊が言った言葉に呆然とするがそこで私は気がついた。
「ッッッッッッ!」(聲が出ていないのにどうして會話が立しているの!)
『聲が出ない程度で通じないと思ったか?』
「ッッ!」(なっ!)
『聲が出ない程度でわからないと思うのか?』
「、、っ」(何を)
『貴様の嘆きが、びが』
『隠し通せると思ったのか?その涙を』
「ッッッッッッッ!」(ッッッッッッ!)
私の心は強く揺さぶられる。
『さぁ、んでみろ。貴様の願いを。何よりも優先したい貴様のみを』
私は涙を止められなかった。目の前の存在が尋常ではないことはわかっている。悪い悪魔なのかもしれない。
それでも、
それでも私は、、、、
(、、、、こ、、、えを、、、、こえを、、、、聲を、、、、聲を返して!!!)
『ふ、フハハハハ!!貴様の願いを確かに聞き屆けた!さぁ契約の時だ!』
目の前の亡霊のような悪魔は哄笑をあげながら大仰に手をあげる。そうすると病室の床いっぱいに魔法陣が広がる。
『我が要求を果たせば汝がみを葉えよう。
1つ、5000萬円を用意すること
2つ、お前が手にれられる限り最高の寶石を差し出すこと
3つ、その左眼を差し出すこと
さすれば汝が願いを葉えよう』
私は迷わず答える。
(誓います。貴の要求を果たします。だから私に聲を返して)
そうすると魔方陣はより一層強いを放って消えた。
『契約はなった。では5日後の夜にまた會おう』
亡霊の悪魔の姿がだんだんと薄くなっていく。私は慌てて尋ねた。
(貴方は、、、貴方の名前は?)
『我か。我が名はリバース。契約のもとに在る、存在肯定の悪魔である!』
そうして亡霊の悪魔リバースは消えた。
しばらくの間呆然としていたが私は慌ててベッドの側にあったボタンを押す。これはナースコールじゃなくてお爺ちゃんとお父さんに連絡がいくボタンだ。私は興冷めやらぬ中お爺ちゃん達を呼んだ。
急事態だと思ってお爺ちゃん達は1時間もせずに駆けつけてくれた。お爺ちゃん達はすごく忙しいのに悪いことをしたと思ったけどリバース様のこと話した。
お爺ちゃん達は困った顔でそういう夢を見たのだろうと言っていたけど私の様子を見て好きにさせてやろうと、お金と寶石を用意してくれることを約束した。「普段からおねだりをしない子だからよくわからない理由でも頼ってくれて嬉しいわ」とお母さんが言っていた。
後からリバース様が來ていた時間帯だけ何故か扉の前の護衛が眠っていたことがわかった。事前に十分睡眠をとっていたのにおかしいと首をひねっていたがお爺ちゃんは護衛が何をしているとすごく怒っていた。
でもそれはしょうがないと思う。だってリバース様は悪魔だもの。人間では対抗できないわ。
そうして私は5日後を心待ちにする。
リバース様、聲が戻った暁には貴方だけのための歌を作って貴方だけのために歌います。
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