《生産職を極めた勇者が帰還してイージーモードで楽しみます》大金確保
「マスター、予定ではお金だけのはずでしたがどうして他にも要求されたのですか?」
瀬戸佳と契約をした後、帰りの車でミシェにそう聞かれた。
「いや、よく考えたら普通は治らない怪我を直すのに対価は金だけってのはおかしくないか?」
「そうかもしれません。でもどうして左眼なのですか?」
「それは違う。処の・・・左眼だ」
俺は大事なところを訂正する。
「処?どうしてわかるのですか?」
「アイドルだからだ」
「、、、、マスター。先日インターネットで見たのですが"アイドルが処であること"は"アイドルが排泄をしない"と同じレベルのドーテーの妄想だそうですよ?」
「グハッ!」
ミシェの言葉がに刺さる。確かに可い子だったし処だと決めつけるのは良くなかったかもしれない。
「ですが処の左眼をどうするのですか?」
「ん?アイツを喚ぶんだよ」
「アイツ?、、、左眼、、、、まさかアレ・・を喚ぶのですか!?」
ミシェは思い當たるものがあったのか嫌な顔をしてぶ。
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「くくく、相変わらずアイツのことが嫌いなのか」
「當たり前です!アレは以前マスターの左半を吹き飛ばしたのですよ!?」
「ちゃんと治っただろ。それに俺はアイツの首から下を消し飛ばしたんだからお互い様だろ」
アイツとの戦闘を思い出しながら答えた。あの時は山が1つ無くなったんだよなぁ。
翌日、銀行に行って口座を作った。やり方はミシェに調べてもらったので手続きは任せた。銀行員に変な顔で見られたが。
5日後
もう一度[死霊の]を纏って深夜に忍び込む。
「マスター、警備が厳しくなっています。部屋の中にも複數の気配が」
「ん、眠らせるから問題ない」
以前と同じように病室前の警備は[酩酊薬]で眠らせる。更に部屋の中に睡眠薬を撒いて眠るのを待ってからる。そして瀬戸佳だけを起こした。病室の中に[酩酊薬]を使わなかったのは効果が強すぎて瀬戸佳を起こせないからだ。
『起きたかね?』
「ッッ!」(リバース様!)
『ふむ、一応言っておくがこれらは眠っているだけだ』
「ッッッッ」(あっ、私は要らないって言ったんですけど)
『気にするな』
怖がらせないように眠っているだけであることを告げて本題にろうとした時、
「おい!どうした!応答しろ!」
「チッ!応答がない。病室へ向かえ!」
警護の1人のにあったトランシーバーから聲が聞こえた。
(ミシェ、人が來る。姿を見られずに足止めを)
(承知しました)
部屋の外にいるミシェに念話を送る。念話というのは魔法ではなく、ミシェを創る時に俺が組み込んだ機能の1つだ。俺とだけだがどれだけ距離が離れていても會話することができる。
『余計な客が來るようだ。手早く契約を履行しよう』
(はい)
瀬戸佳はアタッシュケースを2つ出して両方開ける。片方には札束、片方には大きな寶石がっていた。
(2つはこの通り、でも左眼はどうすればいいかわからなくて)
『そのまま目を閉じたまえ。痛くはない』
瀬戸佳は素直に従う。
『最終確認だ。お前はこれで左眼を失う。どんなことをしようと戻ることはない。いいんだな?』
(はい)
俺は裝備していた[怪盜の手袋]を使って左眼を取る。痛みはないし盜られた覚すらないだろう。用意していた瓶にれて異空間にしまう。
[怪盜の手袋]
ハンターウルフ、ハンターエイプ、盜賊カメレオンの素材から出來ている。対象のみを取ることができる。対象は質に限らない。
相手の五を奪える便利なものとして昔は用したのだ。
『目を開けたまえ』
(、、、?ひ、左側が見えません)
『嗚呼、だがこれで條件を全て満たしたお前の願いを葉えよう』
俺はエリクサーを渡す。
『それを飲むのだ』
瀬戸佳は見たこともない金のを恐る恐る飲む。エリクサーは基本的に無味無臭なので不思議な顔をしながら飲み干す。エリクサーに味をつけようとすると余計な分がってエリクサーとして立しないのだ。
「??あの、特に何もじな、、、え?わ、私聲が!」
『クックックッ!これで契約は終了とする!』
俺は早々に撤収する。ミシェもいつまでも足止めしておくのは大変だろう。
「あ、あの!また會えますか!」
『我は悪魔である。もう2度と會わないことを願え』
「そ、それでも!ありがとうございました!」
そのお禮を聞いた後、俺は姿を消す。
(終わった。魔導車で合流だ)
(はい、マスター)
「一応遠回りしてホテル戻ろう」
「はい」
無事に合流した俺達は魔導車で病院を出る。だがしばらくすると
「マスター、尾けられています」
「どれだ?」
「3臺後ろの黒い車、それと並走する赤い車、その2臺後ろの白い車です」
「おう、3臺か。だがなんでバレたんだ?ミシェ、人に見られたか?」
「いえ、見られてないはずですが」
「だよなぁ」
ミシェの気配探知能力は俺を上回る。それを買い潛れる奴がいるとは思えない。
「あ、マスターもしかしたら発信機があるのでは?」
「あっ、盲點だった。一先ず金と寶石を出してアタッシュケースは捨てよう」
「マスター、《質トレード》を使って他の車に移しましょう」
「ああ、そうだな」
《質トレード》
空間魔法の1つ。視認する2つの質の位置をれ替えることができる。障害があっても問題ない。
「《質トレード》」
アタッシュケースをそれぞれ別の車の荷とれ替える。スイカとビールを手にれた。もしかしたら帰って家で一杯やるつもりだったのかもしれない。申し訳ないことをした。
「マスター、それぞれ1臺ずつ追いかけましたがまだ1臺追いてきてます」
「うん、まだ発信機があるのか?それともこの車を覚えられたか?」
追って來る車を見ながら考える。魔導車は今も自運転中なのでよそ見しても問題ない。だがそこで閃くものがあった。まさかと思って寶石に《鑑定》を使ってみる。
[ブラックダイヤモンド(発信機り)]
「おう、マジかよ。日本の技って凄いんだな。ダイヤモンドの中に発信機がってやがる」
なんで明なダイヤモンドじゃなくて黒いやつなのかと思ったら発信機を隠すためか。だが
「《錬金:分離》」
錬金にはそれぞれの質ごとに分ける力もある。それで発信機と分離した。
「マスター、念のため路地にって車のを変えるべきでは?」
「そうだな。発信機を捨てるのと一緒にやろう」
魔導車は俺の作品なので塗裝を一瞬で変えるくらいわけない。発信機を適當な車に投げれてを夜の暗闇に紛れるようなに変える。
「どうだ?」
「はい。尾行は躱したようです」
「それは良かった。じゃあホテルに戻るか」
「はい」
その後、ホテルに戻って《質トレード》で手にれたビールで祝杯をあげた。因みに俺もミシェも酒に酔ったりはしない。
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