《生産職を極めた勇者が帰還してイージーモードで楽しみます》會合後【瀬戸直継】

「それでは始めるとするかのう」

父さんの宣言で家族會議が始まる。議題はもちろん逆巻雄吾、、、リバースについてだ。

まずは僕から切り出す。

「父さん、やっぱり彼の元は分からなかったんですか?」

「全く分からなかった。もし國したとしても國したなりの足跡が殘るはずなんじゃがそれが全くないんじゃ。

今の所考えられる可能は2つ。1つ目は生まれた時に出生屆が出されなくてもともと戸籍がなかった場合。2つ目は儂らでも気づけん程の隠蔽ができる力を持った者がいとる場合じゃ」

我が家でも1番の報収集力を持つ父さんが調べても分からないならば僕達が調べても同じ結果だろう。

「1つ目はあり得なくはないけどその場合はこれまで分証が全くない狀態で生きてきたことになるよ」

「そうね。今は分証がないと購できないものも増えてきているし、大変な生活だと思うわ」

「職につくのも難しかろう」

僕、梨!父さんが自分の見解を述べていく。母さんはあまり意見を言わない。論點がずれたり、客観的に見て足りないところを補ったりする。

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母さんは亭主関白が普通の時代のらしく、父さんをサポードするのに終始している。対して梨は自分の意見をはっきりいうし、僕をサポートするより僕と並んで生きたいというタイプだ。タイプの違う2人だが結構仲が良くて2人でお茶したりしている。どんな話をしているのかは怖くて聞いたことがない。

「アノ」

「どうしました?、リチャード」

僕が海外で拾った退役軍人で今は僕の護衛の隊長をしているリチャード。いかにも軍人ってじの強面だが結構優しく、気遣いもできる。

「ワタシハ他國ノ特殊部隊の人ダト思ウ」

リチャードが意見を言うのは珍しい。常に周囲を警戒していて話にってくることは滅多にない。

「どういうことですか?」 

「知ッテノ通リ、ワタシハアフガンにも中東ニモ行ッタ。ンナ戦場経験シタ。デモ彼ノヨウナ殺気ハ見タコトナイ。モシ敵対シタラ全員死ンデタ。

ワタシハ直継ニ謝シテル。日本安全ナ國。家族住メテ幸セ。移住手伝ッテクレタノ謝シテル。デモワタシハ死ニタクナイ。家族殘シテ死ネナイ。

アノ男ト敵対スルナラワタシ護衛辭メル。絶対に敵ワナイ敵。ワタシ、マダ死ニタクナイ」

「それ程ですか」

殺気を向けられた時にもしかしたら軍人か何かの可能も考えましたがリチャードがそこまで言うほどとは思いませんでした。

リチャードはこれでも『アンデット』と呼ばれ、そこそこに有名になった軍人です。彼が率いた部隊はどんな過酷な戦場からも生還したと言われるほど生きびることが得意だったそうです。

「他國の特殊部隊となると國家ぐるみで隠蔽されるはず。それならば父さんが摑めないこともあるかもしれません」

「そうじゃな。國ならば儂から報を隠して押すことができる者は極々數じゃが他國ならば儂の力は及ばん」

「もし何かの任務でこの國に潛したとして佳を助けた目的は何?」

梨が仮定を立てた上で疑問を提示する。

「僕達と繋がりを持って、さらに言えば貸しを作ることじゃないか?僕達は國では結構力を持つ家だからね」

「ふむ。金銭は目くらましか、日本での活資金を集めたのか。じゃがそうなると潛というには些か目立ちすぎだと思うのじゃが」

「それに特殊部隊を送り込むなんてどこの國?今、それ程ギスギスした関係の國はなかったと思うけど」

僕達が予想を巡らせていると

パンッパンッ

母さんが手を叩き、注目を集める。

「我が家には我が家の領分があり、ルールがあります。余計なものにまで手を出せば懐の大事なものがこぼれ落ちることになりますよ」

母さんの言葉で僕達が余計なことまで手を出そうとしていたことに気がつく。

「そうじゃな。政治のことは政府に任せればいい」

「うん。僕達は僕達の領分で警戒していればいい。、、、それじゃあ父さん。我が家の方針を頼むよ」

我が家ではこうして意見換をして最終的な方針を決めるのは父さんだ。これに異論を唱えたりはしない。足並みをそろえなければ仕損じることもある。もめなんていうのは損しかないからね。

「うむ。我々は逆巻雄吾とは友好関係を築く。斷じて敵対せぬように。じゃがもし彼の者がこの國と敵対するような者だった場合、すぐさま切り離し関係をなかったことに出來る位置を保つこと。日本政府と袂を別つことはない。

そして最優先はこれまでと同じく家族である。有事の際は家族を守ることを優先せよ」

「「「はい」」」

こうして我が家の方針が決まった。

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『もしもし』

「あ、咲?私、梨だけど」

梨、久しぶりね。どうしたの?』

咲さ、今日本に帰ってきてるんだよね?」

『ええ、東京にいるわ』

「ちょっとお願いがあってさ。近々直接會えないかな?」

『ええ、大丈夫よ。それにしても梨がお願いなんて珍しいわね?何か大変なことかしら』

「んんん、そうかもしれないけど電話じゃ話せないことなんだ。3日後の夜にいつものレストランでディナーを食べない?」

『わかったわ。予定を空けておく』

「ありがとう。ごめんね急に」

『いいのよ。私が海外に行く時に々手伝ってもらったからそのお返しがしたかったし。今は忙しくないから』

「気にしなくていいのに。

じゃあ、3日後にね」

『ええ』

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『もしもし』

「もしもし。瀬戸妙子です」

『あら、妙ちゃん。久しぶりやね。お茶會以來やから半年ぶりやな』

「ええ、それくらいになるわね」

『それで今日はどないしたん?』

「いえね、百合ちゃんの娘さんを紹介してほしくって」

『娘を?って言うても1番上の娘はもう結婚しとるし、2番目も縁談が上手くいっとるんよ。殘るは3番目やけど、ほら、あの子は結婚なんてしない言うお転婆やから』

「ああ、ごめんなさい。縁談の話じゃないのよ。でも紹介してしいのは3番目の子よ。確か手広く商売をやっている子だったわよね?」

『そうや。上の子ぉは旅館を継いでくれて、2番目は今度嫁いでくんやけどあん子は自分で商売する言うて聞かんくてなぁ』

「その子に商売のお話があるのよ。紹介してくれないかしら」

『かまへんよ。ほんなら本人から連絡させるわ』

「ありがとうね」

『ええよええよ。ウチと妙ちゃんの仲やないか』

「それじゃあまたね」

『ほんならなぁ』

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