《最強家族のまったりライフ》7話 は強し

の魔力作をし始めて2時間ほどたった。

魔力を足に集中させたり指先に集中させたりした。

この魔力作をしていて、あることに気がついた。

 それは、目に魔力を集中させたとき、視力が上がったのだ。普段の視力を1と仮定したら、だいたい1.5倍程だ。

もっと魔力を集中させてみたいが今の俺にはこれが限界だ。魔力が増えたらどんなことができるようになるか楽しみだ。

耳にも同じようにしてみたら、聴力があがった。

このことから、魔力を集中させると強化のようなことができるのだと気がついた。

これに強化をしたら、もっと凄いことになるだろう。

また、目に魔力を集中させると、魔力が見えるらしく、周りにある魔力をみることができた。

そんなことをしていると、

※ピローン   魔力作がLv . 2になりました。

『マスター、どうやら魔力作のレベルが上がったようです。』

お、本當だ。魔力の移がスムーズになったぞ。

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レベルが上がったことにより、魔力をの一部に移させる作のスピードが上がった。

レベルが上がる前はだいたい5秒程かからないと一部に移できなかったが、今は2秒もかからずにできるようになった。

でも、この世界の魔力作のスキルを持っている人達はもっと早くできるんだろうなぁ……。

『それはないです、マスター。100年前にいた歴代最高の魔法使いとして、伝説となった者は魔力作を持っていましたが、その者でさえマスターの魔力作のスピードよりも遙かに遅いですよ。』

マジか。でも俺まだレベル2だぞ?なんでだ?

『マスター、スキルのレベルが高いからといって低い者よりも技が上ということとイコールにはなりません。種族によっても差がでるのです。先ほど申し上げた歴代最高の魔法使いの種族は魔力の親和が高く魔法の得意なエルフ族でした。しかしマスターはハイエルフなので、エルフより何百倍も魔法に長けていて、魔力の親和もずっと高いです。ですから、件の魔法使いよりマスターの魔力作のレベルが低くても種族として、隔絶とした差があるのでこのようなことになったのだと思います。』

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なるほど。ステータスで測れない種族の差と言うのもあるのか。そう考えるとやっぱハイエルフってないだけあって凄いな。

でも、魔力作だけだけど赤ん坊のときで歴代最高の魔法使いを越えてるって、かなりまずいんじゃないか?

將來が心配だ………。

《ご主人様~!そのくらいで魔力作が上手くできるようになったなら、周囲の魔力もおそらく作できると思いますよ。》

本當か、ノイント?よし、ならやってみるか。

魔力の作に長けている霊のノイントに周囲の魔力作の方法を教わりながら、やってみた。

初めはと違い、周囲全かす対象なので、かしづらかったが何度か挑戦していくうちにコツを摑んだようでかすことができるようになった。

でも、これ何に使うんだ?

ノイント、周囲の魔力作ができるとどんなことができるようになるんだ?

《これができれば相手の周囲の魔力をなくして相手に魔法を使えなくさせたり、相手のの魔力を外に引っ張り出して魔力を枯渇させてけなくしたり、また逆に相手のに魔力をれて魔力飽和狀態にしてけなくさせたりと、々便利なことができますよ!》

凄いな……。さすが魔法の極意というだけある。

━━━そう、魔法を使うときはの魔力を練り上げ、外に放出するときに周囲の魔力を使う必要があるのだ。だから、相手の周囲の魔力をなくすと、練り上げた魔力を外に放出出來なくなり、結果、魔法が使えなくなるというわけだ。

そのあとも周囲の魔力作の訓練をしていると俺の母親とあのメイドらしくないメイドがってきた。このメイド、毎日來ているが仕事はしているのだろうか?

そういえば母親がエルフなのは息子俺がエルフであることから分かっていたが、メイドも耳が尖っていたのでエルフだと最近になって気が付いた。

もっと相手を見るべきだな。

母親達は先ほどミルクをあげに來たので、俺に用はないはずで、なんだろうと思っていると抱き上げられた。

「クルスちゃん、今日はお外に行きましょうね~。」

なるほど。外出するのか。思えば生まれてからずっとこの部屋にいたな。

この機會に外がどうなっているか見に行くのもいいかもしれない。

━━俺の母親はそう言うと俺を抱いたまま、今いる部屋を出た。

母親に抱かれて廊下を歩いている間中、ずっとあのメイドがなぜか俺のことをジーッと見つめてきていた。

人に見つめられるのは悪い気はしない。

だが、その桜のように鮮やかなピンクの瞳が、獲を狙う獣の如くっているのだ。俺はその視線にどこなく寒気をじた。

そんなメイドの行を不思議がっている間に、外に出たらしい。

が當たらない部屋にいたせいで、し眩しかったが、すぐに慣れ、周りを見回してみると、目の前には木が鬱蒼と繁っていた。どうやらここは森の中らしい。

あれ?おかしいな。街とかあると思ってたんだけど。

『マスター、レグサンド伯爵家はフォルスティン王國のはずれにあります。だから人が寄り付かないのでしょう。それに加え、レグサンド伯爵は辺境伯としての莫大な領地がありますが、領地経営をしていないようなので街がありません。ですから、レグサンド伯爵の領地にはレグサンド伯爵家だけしかいないのです。』

そうなのか。俺は生前から人が多いのは苦手だったから、むしろこの方がいいのかもしれない。

そんなことをティオと話しながら、母親に抱かれて歩いていると、森から全黒づくめの人間が現れた。

俺の母親とメイドは先ほどまでの穏やかな穏やかな雰囲気(メイドの方は俺を獣のような目で見ていたので、穏やかとは言い難いが)が顔から消え、警戒心を顕あらわにしている。

そんな母親とメイドに黒づくめの人間が話しかけた。

「お前達はレグサンド家の者だな?」

聲から男とわかる。全黒づくめで腰にはたくさんのナイフがぶら下がっていた。この格好からして暗殺者とか裏の 世界の方々だろう。

「だったらどうだというの?」

俺の母親が答えると、

「死んでもらう!」

び、魔法の詠唱を始めた。

相手さんはこちらを殺す気満々のようだ。こちらとしても、まだ死ぬわけにはいかないので、相手さんには魔力作の実験臺になってもらおうか。

相手さんはまだ詠唱をしている。その隙に俺は、相手さんの周囲の魔力を作して、相手さんの周囲に魔力がなにもない狀況を作った。

まだ慣れてないせいか、し手間取ってしまったがなんとかできた。

その間俺の母親とメイドはいつでもけるように構えていた。

俺が魔力作を終えて數秒後、詠唱が終わったようで相手さんが魔法の名を口にした。

「━━━サンダースピア!!!」

「━━!!」

これに俺の母親とメイドは本來なら撃たれるであろう魔法を避けようとしていたが、何も起きないのでポカーンとした顔になった。

それは相手さんも同じようで、何故魔法が発しなかったのか訝しんでいるようだった。

俺は相手さんが行しないうちに次の行った。

俺は相手さんのに流れている魔力を作し、魔力がかられ出るようにした。

本當は一気に全ての魔力を引っ張り出したかったのだが、如何せん初めてだったので、それはできなかった。

相手さんは魔力がれ出ていることに気がついていないのか、先ほどの直から回復すると、すぐにナイフを構えてこちらに突っ込んできた。

だが、ナイフの間合いにる前に、の魔力が盡きたらしく、気絶して、走ってきた勢いのまま地面に倒れてしまった。

ふむふむ、魔力が枯渇すると気絶するのか。

母親たちの方を見てみると、口を大きく開けて呆けていた。

しばらくするとフリーズから復活したようで、驚きながら、客観的な想を呟いていた。

「たしかに魔法を唱えたと思ったけどなにも発しなくて、今度は突っ込んできたと思ったら倒れて………どうなっているの?」

「もしかして………坊っちゃまが………?」

メイドの推測は的をているがバレたら々面倒なので、首を傾げておいた。

「ま……まさかですよね……。あはは。」

どうやら誤魔化せたらしい。

そんなことをしていると、気絶して地面と熱烈なキスをしている暗殺者の仲間のような黒づくめの人間がわらわらと20人程森から出てきて、俺達をぐるりと囲んだ。

俺はこの數はし厳しいかなと考えながら俺の母親とメイドの心境を推察するために振り向くと、二人はなぜか怒っているようだった。

「……あなた達、私とクルスちゃんのお散歩の時間を奪ったんだから死ぬ覚悟はできているんでしょうね?

さっきはよく分からないことが起きて怒りもどこかへ飛んでいっちゃったけど、あなた達が來たせいでまたイライラしてきたわ。」

「私が坊っちゃまを心置きなく、隅々まで観察して、私の脳の永久保存メモリに殘そうとする作業を邪魔した罪は重いですよ。死をもって償いなさい。」

俺の母親は俺との時間に水を差されたことが気に食わないらしい。メイドの方は……なんか凄いことをしていたとでも思っておこう。

そんなことはお構い無しとばかりに暗殺者たちは様々な武を構えて襲いかかってきた。

次の瞬間、俺のが一瞬浮いたと思ったら、すぐにその浮遊も終わり、俺は母親の腕の中に収まっていた。

何が起こったんだと周りを見回すと、周りを囲んでいた暗殺者達は全員頭がなくなっていたり、首がおちていたりとなかなか刺激的な景が作り出されていた。

そして俺の母親とメイドのことを恐る恐る見てみると、二人共どこかスッキリとした顔でのついた拳を振り払っていた。

え……………………。

いやぁまさかね。あの數をやっちゃうなんて。仮にやったとしても、それはただ相手が弱すぎただけ━━━

『…………………マスター、相手のことなのですが、実力的には全員、下級の竜ならば単で軽く屠れる程の実力がありました…………。また、全員でかかれば上級の竜も倒せる程の超一流の者達でした。』

竜って………ドラゴンだよね?

 

『竜といっても下級の竜ですが、10程いれば、簡単に街を滅ぼせます。

上級となると、単で國を滅ぼせます。』

…………じゃあ確認だけど、竜さえ倒せるこの相手さん達を一瞬で殺した俺の母親とメイドって………。

『おそらく竜達を統べる竜王よりも強いでしょう。まだ実力を測りきれませんが。』

…………うん。絶対に逆らわないようにしよう。

なにこの人(の皮を被った化け)達…………。

………もしかして俺、凄いところに生まれちゃった?

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