《最強家族のまったりライフ》16話 今の強さ
翌朝目を覚ますと俺は昨日のように、白い空間にいた。
何故ここにいるのか頭を捻っていると目の前の空間が揺らぎ、銀髪紫瞳のが現れた。
「イリス様!」
「あ、おはよ………」
「おはようございます………じゃないですよ!俺昨日帰りましたよね?なんでまたここにいるんですか?」
「それは私が呼んだからに決まってるでしょ?」
「その理由を聞いてるんです!」
「いやあ、昨日帰った後ちょっとあなたのことを見てたらそこの霊のノイントちゃん、だっけ?がゲームをやりたいとか言ってたじゃない。だからその願いを葉えてあげようと思ったのよ」
「お、おお。イリス様にしてはまともなことを仰る「私がいつも変ってこと!?」良かったね、ノイント」
「スルー!?」
駄神シャラップ。
《ほ、本當ですか!やった………あ、でもボク実化できないから無理だった………》
「あ………」
「それなら大丈夫よ。━━ほいっと。これでもう実化できるはずよ」 
ノイントはそれを聞いてしばし瞑目する雰囲気があった後、虛空からき通るような白髪にルビーのようにしい赤瞳をした14歳くらいの小柄なが姿を現した。
はこの間霊眼で見た時のように全ではなく、漆黒のゴスロリ裝にを包んでいるので、前回のように目のやり場に困ることもない。
「…………できました!できましたよ!ご主人様~!」
聲もどこかから響いてくるようなじではなく、しっかりノイントから聞こえる。鈴の鳴るようないつまでも聞いていたくなるその聲は健在だ。
ノイントはそう言って、嬉しそうに俺に飛びついてきた。
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 ノイントにそういう気がなかったのだとしても、顔は超絶だ。いくら姉さん達に毎日抱きつかれているからといっても、耐ができているのかと言われればそんなことはない。俺は瞬時に顔が赤くなり、しばらく口をパクパクさせることしかできなかった。
しばらくするとノイントは俺を離して俺の顔を覗きこんだ。
「?どうしましたご主人様~?顔が赤いですよ~?」
「にゃっ、にゃんでもない!そっ、それよりイリス様!ノイントの実化は帰ってからもつかえるのでしょうか!?」
駄神はノイントのことをし羨ましそうに見つめ、それから答えてくれた。
「………むむう。早まったかしら。ええ。使えるわよ。それともう契約もできるんじゃないかしら」
「そうなんですか。ありがとうございます。帰ったらやってみます」
「神様!ありがとうございます!」
「大丈夫よ。気にしないで。それにしても不思議ね。魔力から霊が生まれるなんて聞いたことがないわ。それにしっかりと意識もあるようだし」
「意識ってどういうことですか?」
「一般的な霊は意識があまり定まってないから會話をしても話が支離滅裂で會話がり立たないのよ。要するにバカね」
ひどい言い草だ。
「それに意識が不安定でも曖昧だから普通は悲しんだり他人を思いやったりすることがないの。自分が楽しければそれでいい。そんな奴らなのよ。過激な奴だと楽しむだけのために人を襲ったりもしてるわね」
完全に悪役じゃないか………。それに自覚がない分質が悪いな。
湖を楽しそうに飛び回る妖のようなものを想像していた俺は、そのファンシーなイメージがガラガラと崩れていく音を確かに聞いた。
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「だからとても不思議なのよ。こんなにかなのは。霊王か大霊くらいよ」
大霊?
『大霊とは霊の上位種です。下に中霊、霊、霊種と続いています。通常の霊からしたら最上位種にあたります。大霊は確認されてるだけで各屬にだいたい三ずついるようです』
ありがとう、ティオ。
『いえ。私、先ほどからずっと空気でしたので、何かアピールしておかないとこの前のノイントのようになってしまいますので』
「なんでボクを失敗例みたいに出すの!」
そういえば父さんの部屋魔王の間に 初めて探険に行ったときノイントのことすっかり忘れてたな。
「ひどいっ!ボクだってあのとき実化できてたらって何度思ったことか!」
「ねえ、仲が良いのはわかるけどその辺にしときなさい。私が空気になるから」
「「『あ………』」」
何だこの空気になる人が量産される空間………。となると次は俺!?悪寒が………。
「それじゃあまずはノイントちゃんにゲーム機の作方法を覚えて貰わなきゃね」
それからノイントに作の仕方を教えると最初はぎこちなかったものの、すぐに上達してきたので、一緒にモンスターを狩るハントするゲームを遊ぶことができた。
………
………
………
「真・オーバースティングパニッ!!!」
「ノイントちゃんっ!?そんな技ないから!えっ!?あるの!?なんで!?」
「霊の力をもってすればこの程度の改造なんて赤子の手を捻るようなものです!」
「何勝手に改造してるのよ!駄目でしょ!」
「うわ!これすごい!魔法も使える!」
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「えっ!噓!?本當だわ!空も跳べるの!ノイントちゃんすごいっ!」
モンスターを狩るハントするゲームはノイントの改造によってさらに楽しさを増したのであった。
………
………
………
真っ白な空間神界から帰って來た俺達はノイントと契約することにした。
「それじゃあご主人様、ボクと額をくっつけてください」
言われた通りに実化しているノイントの額に自分の額をくっつける。
至近距離でノイントを見つめられてドキッとしたが心のにしまっておく。
「ふふっ、それではっ!」
ノイントがそう言うと、ノイントと俺の足下に何重にも重なった複雑な魔方陣が展開される。それは青白く発していて、部屋全を照らし出す。
異変をじ取ったのか部屋の中にシェーラと姉さん達が飛び込んできて、今起きてる景が目にり唖然としていた。だが、今さら止められるわけではないので、大人しく黙って見守っていた。
やがて魔方陣は二つに収束し、発する小さな球が二つできた。
そしてそれは俺とノイントの手の甲にそれぞれ一つずつ沈み込んでいき、俺は右手の甲に、ノイントは左手の甲に氷の結晶を象った水の紋章が浮かび上がった。
「これで契約は完了です。これからよろしくお願いしますね、ご主人様」
ノイントはそう言うと俺に満面の笑みを向けてきた。
「よろしくね、ノイント」
俺もそれに応えるべくノイントに微笑みかけた。
それを見ていた3人は同時に目に涙を浮かべて同じ事をんだ。
「ク、クルス(坊っちゃま)が寢取られたーーーーー!!!」
え!!!
「うぅ、坊っちゃまが汚されてしまいました~……」
ねえシェーラ。なんで俺は汚れたの?
「クルス………あの夜の出來事は全部噓だったの…………?」
レレナ姉さん、誤解を招くような言い方をしないで…………。そんなの全くに覚えがないから。
「ぐすっ、いいわ………男っていうのはそういうものだもの………」
ルーナ姉さん、なんでそんなドロドロな晝ドラのセリフみたいなことを言ってるの?
「みんな落ち著いて!誤解だから!
この子は霊のノイント。俺はただノイントと契約しただけだから!」
「「「え…………ええ!!」」」
「せ、霊と契約?それじゃあ、私達が勝手に勘違いしていただけなのですか………?」
自分達の早とちりだと気づかされると、姉さん達の顔がみるみるうちに青くなり、三人同時に頭を下げた。
「「「ご、ごめんなさいっ!!」」」
俺が許しても罪悪があるのか頭を下げ続けていたので俺はしばらく居たたまれない気分になった。
今は三人とも落ち著き、ノイントに興味が移っていて、俺は質問攻めにあっている。
「ねえねえクルス。ノイントとはどうやって出會ったの?」
「ええと………俺の魔力から生まれた?んだよ」
そう言うと三人とも目をまん丸にして驚いていた。
「ええ!せ、霊が生まれた?」
「そんなこと前代未聞ですよっ。霊は聖域の中で生まれるものです。確かに聖域じゃなくても魔力がある場所で霊が生まれることはあるようですが、それも聖域の近くでしかありませんから」
そんな凄いことだったのか。
「クルス、ノイントの屬は何かしら………?」
ルーナ姉さんの質問に俺は答えが詰まった。
「んー、前に聞いた時には純粋な魔力から生まれたから屬が無い無の霊って言ってたけど今はどうなんだろ?ノイント、どうなの?」
「ちょっと待ってくださいね。"ステータス開示"!っと」
そうノイントが言うとノイントの前に俺が見てるステータスと同じ表示が現れた。
ノイント :    3歳
種族:混沌の霊(変化中)
狀態:健康(契約済)
Lv . 1 (共有)
耐久力   ∞/∞
魔力      10200/10200(共有)
攻撃  980
防  2200
俊敏  4903
用  3054(共有)
運     85
《スキル》
【武系】
【魔法系】
・深淵魔法Lv . 1 
・神聖魔法Lv . 1 
【技能系】
・気配察知Lv.10(共有)、超覚Lv. 6(4up) (共有)
・気配遮斷Lv . 10(共有)、隠Lv . 6(共有)
・魔力作Lv.10(共有)、神力作Lv . 1 (共有)
・魔力探知Lv .10(共有)
・魔力吸収Lv . 1 
・集中Lv . 1 
【ユニーク】
・スキル改造Lv . ━
・霊魔法Lv . 1
・合魔法Lv .─
《加護》
主神イリスの加護、魔法神ラセアの加護
《稱號》
神の加護をけし者、新たなる芽吹き、改造者エデイター、混沌の調停者カオスミディエイター
ノイント以外の全員がポカンと口を開けて思考が停止してしまった。
混沌の霊………廚二心が滾るっ!
って変化中?それにステータスもなんで俺と同じ數字が………ヤバい頭が混してきた。いろんな報が混ざりあって混沌に………はっ!これが混沌の霊ノイントの力っ!
『………はあ、マスターはともかく他の皆さんもどうやら混しているようなので私から推測も含めて説明させていただきますね』
………はい、お願いします。
「どこかから聲が聞こえますっ!」
「なにこれっ!」
「っ!」
「あ、ごめん。俺のスキルが説明してくれてるだけだよ」
「スキルなのですか!?まあそれは後々聞くことにしましょう」
 
姉さん達も俺の言うことを聞いて安心しているようだ。
『では、説明させていただきます。まず霊というのは一度住む場所を決めると、自の存在が消滅するまで、またはその場所が消滅するまで住み続けます。そして霊は自分が決めた場所の魔力に適応しようとその場所の魔力の屬に自も変化することで、その場所と同じ屬の魔法が使えるようになります。例えば、湖など水がある場所では水の霊に変化し水魔法が使え、火があるところでは火の霊に変化し火魔法が使えるようになります。例外として、空を住む場所と決めた霊は風の霊となります。風の霊は風の吹くままに移するのでその場に留まるということはありません。ノイントの場合はマスターの傍を自分の場所だと決めました。そして自分の周囲にあるマスターの魔力・・・・・・・に適応しようとしたのです。ですがマスターの魔力は屬が二つもあったにでノイントはその二つの屬に適応することにしたにです。その結果使えるようになったのが神聖魔法と深淵魔法です。この二つの屬はいわばと。相反するもの同士です。それをどちらもけれたことで混沌の霊という名になったのでしょう。
変化中となっているのはマスターがまた新しい屬の魔法を習得されることを予測していつでも対応できるようにしたのだと思います。ステータスとスキルに関しては契約したことによりマスターと一部共有狀態にあるようですね。耐久力に関しては契約によってマスターが死なない限り絶対に死ぬことがないので∞と表示されています。レベルはマスターの長速度が自より早いため、共有したのだと思います』
ノイントがなんかすごいことになっちゃったよ。え?俺のせいなの?
「ええと、質問なんだけど魔力が共有ってことは俺かノイントのどっちかが魔力を使ったら二人とも魔力を消費するの?」
『魔力のステータスで共有されるのは上限だけですので、マスターとノイントで別々に消費されます。魔力の共有をコップで例えるなら容の大きさだけがマスターと同じになります。そのため中に注がれる水……つまり魔力は別になるのです』
「それなら安心だね。ありがとう」
魔力がなくなったら二人とも魔法を使えなくなっちゃうのかと思ってたから一安心だ。
他にもスキルやら稱號やら知りたいことはまだまだあったが、今はこれだけで十分だ。また機會があったら聞こう。
姉さん達はティオの話に途中からついていけなくなり、ポカーンとしている。シェーラは納得したように頷いていた。そしてノイントは何故か初めて知ったかのように驚いていた。
「え?ノイント知らなかったの?」
「はい~。この共有?とかは無意識的に行ってたみたいで知らなかったんです~。なるほど~そういうことだったのですね~。スッキリしました~」
「と、ということは霊…ノイントが共有している魔力作や超覚などのスキルと魔力量は坊っちゃまのステータスということですか?」
先ほどまで得心がいったような仕草をしていたシェーラだったが、數秒ほど沈黙すると今度は驚いた表でこちらに詰め寄ってきた。
「う、うん。そうだよ」
「なんとっ!ここ百年持つ者がいなかったという魔力作を、しかもレベル10!?それに上位スキルまで!!すごすぎですよ坊っちゃま!!」
「そうかな?」
うーん………大陸を滅ぼす力がある人に言われても、全然嬉しくないなぁ。
「そうだ!ねえ、クルスとノイントがどれだけ強いか話だけじゃわからないから森に行ってて確かめてみない?」
難しい話で思考回路がショートしていたレレナ姉さんがいきなりそんな提案をしてきた。
「いいけど、どうやって確かめるの?」
「そんなの魔と戦ってに決まってるでしょ!」
レレナ姉さんはを張って答えた。
これは俺にとって、とても魅力的な提案だった。俺のスキル"スキルクリエイト"は魔を倒すとポイントが手にり、そのポイントを使ってスキルを作るのだ。つまり、レレナ姉さんの提案に乗ればポイントが手にり、なおかつレベルも上がるので一石二鳥というわけだ。だが心配はある。
「でもこの森の魔って父さんが管理してるから手を出しちゃだめじゃないの?」
この疑問にはシェーラが答えてくれた。
「ご心配には及びません。この間、外から新しい魔がってきてしまったことで、種の絶滅の危機をじた魔達が一斉に繁期にって増してしまい、そろそろ間引く予定でしたので」
「ということだから早く行きましょ!」
我が意得たとばかりにを張るレレナ姉さんは俺を急かす。ルーナ姉さんもしゃべってはないが気持ちはレレナ姉さんと同じようだ。
俺も自分の力が魔に対してどこまで通用するか試してみたいので早く行きたいという気持ちは同じだった。
姉さん達とシェーラと実化を解いたノイントと森にってしばらくすると、何者かが俺達の目の前に立ちはだかった。そいつは大柄の二足歩行の人型で頭にはがなく、顔は見るのも躊躇うほど醜く歪んでいた。は緑で出っ張っている腹のすぐ下には申し訳程度に腰布が巻かれており、時折風に吹かれてちらちらとその一をのぞかせている。ゲームや漫畫で見た特徴と一致する。その魔の名は、
「オーク……」
「いえ、あれはオークモドキです」
「えっ!?」
と思ったが現実は違ったようだ。
「オークモドキはオークのように豚鼻ではなく、鷲鼻です。そして、オークのように上位種などはいませんが、オークよりも數段手強い相手です。坊っちゃまの相手にはまだ早いと思いますので、ここは私が━━」
確かによく見てみるとそのオークモドキの鼻は鼻筋が大きく灣曲し、鼻先も尖っていた。
オークモドキはシェーラとの會話を理解しているかのように、俺をその鼻で「ふっ」と笑ったような気がした。俺は自分が先ほどあれだけ自信満々に言ったのを思い出して、恥ずかしさのあまり顔から火が出そうになった。
「こんちくしょおおおおおおおおお!!!」
俺は自分の中で渦巻く恥心を掻き消すように、強化と上位スキルの超越化と加速と瞬足を全力で自分にかけ、八つ當たり気味にオークモドキへと突っ込んだ。オークモドキが目前まで迫ると、俺は拳を握りしめ、その顔面に向かって突き出した。すると、オークモドキの頭部は俺の拳がれた瞬間、も中も全て跡形もなく消し飛んだ。
そして頭部がなくなったオークモドキのは數秒遅れて仰向けに倒れ、し経つと鮮が溢れ出てきた。
油斷しないようにスキルを掛けれるだけ掛けたけど、やり過ぎた……。魔力作まで使ってたらもっとひどいことになってたかも。
ふと姉さん達の方を向いてみると姉さん達はこちらの視線に気がついて笑顔で手を振ってくれたが、シェーラだけは呆然としたままだった。何かあったのかな?
『オークモドキのランクはB。世間一般では強い部類にる魔です』   
何でも冒険者ギルドでは魔をランクで分けているらしく、F~SSSランクまであるらしい。冒険者のランクも同じように分けられている。魔はその上にSSS+ランクやZランクなんてのもあるらしい。ちなみにこのランクの基準は人族、獣人、エルフの一般的な(人外のない)三種族の冒険者の混合パーティーを基準にしているらしい。SSSに近づくほど強い魔で、Fは農民でも二、三人いれば勝てるくらいだ。
それぞれのランクの強さの目安はこんなじだ。
Fランク………戦闘系のスキルがなくても集団で武を持ってかかれば倒せる程度。
Eランク………Eランク冒険者が一対一で戦って倒せる強さ。Fランク冒険者も、パーティー(2~6人)ならば倒すことができる。
Dランク………Dランク冒険者が一対一で戦って倒せる強さ。Eランク冒険者も、フルパーティ(6人)ならば倒すことができる。
Cランク………Cランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。Bランク冒険者が一人で倒せる。Dランク冒険者は犠牲を覚悟で大規模パーティレイドを組む必要がある。
Bランク………B ランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。A ランク冒険者が一人で倒せる。Cランク冒険者ではかなわない。
Aランク………Aランク冒険者のフルパーティが戦って倒せる強さ。Sランク冒険者が一人で倒せる。
Sランク………Sランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。國が相手にしなければ街が滅ぶ。
SSランク………SSランク冒険者のパーティとSSSランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。一國だけでは太刀打ちできない。
SSSランク………全ランクの冒険者と5ヵ國が戦ってギリギリ倒せるかどうか。全ての國の危機。
SSS+ランク………大陸の危機。お前らー!生きたけりゃこの地を捨てろーー!
Zランク………世界の危機。やり殘したことはないか?最後の晩餐は食べたか?
最後諦めちゃってるよ!世界の危機って怖っ!倒せるの!? 
『SSS+ランクはともかく、Zランクは當時のギルドの最高位の者がふざけてつけたそうです』
何やってんの上層部。
Cランクから、同じランクの冒険者がパーティを組まなければいけないほど強くなっているのは、その魔獨自の固有攻撃などが顕著になってくるからである。そのためどんな相手でも遅れを取らないようにパーティが推奨されているのである。
そして、俺が倒したオークモドキはBランク。種族の中で一番弱い人族では絶対に一人では倒せない強さである。エルフでもパーティで倒さねばならないくらいの強敵だ。それを一人で、しかも一撃で倒したのだから、いくら魔王の息子といえどシェーラは勝てると思っていなかったのだろう。俺もそうだが………。
あ、そうだった。魔を倒したんだから"ポイント"が溜まっているはず。ついでにレベルも上がっていると思うからステータスを確認してみよう。
ステータス!
2021/7/17
共有についての説明を簡単にしました
【書籍化・コミカライズ】手札が多めのビクトリア〜元工作員は人生をやり直し中〜
ハグル王國の工作員クロエ(後のビクトリア)は、とあることがきっかけで「もうここで働き続ける理由がない」と判斷した。 そこで、事故と自死のどちらにもとれるような細工をして組織から姿を消す。 その後、二つ先のアシュベリー王國へ入國してビクトリアと名を変え、普通の人として人生をやり直すことにした。 ところが入國初日に捨て子をやむなく保護。保護する過程で第二騎士団の団長と出會い好意を持たれたような気がするが、組織から逃げてきた元工作員としては國家に忠誠を誓う騎士には深入りできない、と用心する。 ビクトリアは工作員時代に培った知識と技術、才能を活用して自分と少女を守りながら平凡な市民生活を送ろうとするのだが……。 工作員時代のビクトリアは自分の心の底にある孤獨を自覚しておらず、組織から抜けて普通の平民として暮らす過程で初めて孤獨以外にも自分に欠けているたくさんのものに気づく。 これは欠落の多い自分の人生を修復していこうとする27歳の女性の物語です。
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