《最強家族のまったりライフ》32話 海老で鯛を釣る?

し短めです。

「クルス、準備できた?」

「うん!」

といっても著替えただけなんだが。

今俺と母さんは家の庭に來ている。もちろんこれから森にって素材採取をするからだ。

「それじゃあ森にりましょうか。」

俺は母さんと一緒に森へと足を踏みれる。はあ、いつ見てもこの森は自然かだなあ。とっても癒される。

「ふふっ、やっぱりハイエルフだからかしらね。クルスも森が落ち著くのね。」

「う、そんなに分かりやすかった?というか母さんも・ってことは母さんも森の中が落ち著くの?」

「バレバレよ。それと、ええそうよ。は爭えないわね~。」

母さんはそうしみじみと呟いた。

「さて、まずは月茸ムーンマッシュね。ええと、なになに。月茸ムーンマッシュは晝間は他の茸に擬態しているので見つけることは困難を極めるが、月の出る夜は淡いを放つので探すなら月の出た夜がおすすめ、ですって。なによ、これじゃあまた夜に出直すしかないじゃない。」

母さんは手帳に書かれていた容を読んでガックリと項垂れてしまった。

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擬態してるんじゃわからないから出直すしかなさそうだな。

《ご主人様~ボク、鑑定が使えるのでもしかしたらお役に立てるかもしれませんよ~。》

たしかノイントがステータスを見せてくれたときに鑑定のスキルがあったな。でもレベル1じゃなかった?

『そこは大丈夫です、マスター。鑑定のレベルが1でも名前くらいは分かるので。』

それなら頼れそうだね。

「母さん、そのことならなんとかなると思うよ。」

「どういうこと、クルス?」

「ノイントが鑑定のスキルを持ってるから、それで鑑定していけば見つかるんじゃないかな?」

「そうなの、ノイントちゃん。」

「はい~この前取得したばかりですのでまだレベルは1ですが~。」

母さんがノイントに聞くとノイントは実化しながら母さんに答えた。

「え?クルスのスキルを共有してるんじゃなくて自分で取得したの?」

母さんはノイントの答えに驚いた様子で確認をする。

「はい~そうですが~?」

「………普通の霊は自力でスキルを取得することなんてないんだけど、はあ。ノイントちゃんだものね。」

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ノイントが何を聞いているのかわからないといった様子を見て説明をしてくれた。

霊ってスキルを取得できないんだ。知らなかった。

霊は基本、単一の屬魔法しか覚えませんよ。』

………じゃあノイントって結構すごい?

『あり得ないレベルです。』

『私も百年以上生きてきたがこんな霊見たことないぞ。』

ノイント………君だけは裏切らないと思ってたのに。ノイントも家の人間ってわけかぁ。

「あ、クルス、ノイントちゃん。茸を見つけたわ。」

俺が哀しみに打ちひしがれながら歩いていると、母さんが俺達を呼び止めた。茸が見つかったようだ。

「ノイントちゃん、この中に月茸ムーンマッシュはあるかしら?」

「ちょっと待ってくださいね~。………この中にはなさそうですね~。」

ノイントが茸をじっと見つめながらそう答えた。

「そううまくはいかないわね~。次に行きましょうか。」

俺達は次の茸を探すためにまた歩きだした。

でもいいなぁノイントは。鑑定なんて絶対便利なスキルだよ。俺も使いたいよ。

「ご主人様も使えますよ~。」

噓!?

「ボクみたいにスキルを共有すればいいんですよ~。」

そうなの?ってどうやるの?

「共有したいスキルやステータスを思い浮かべながらステータスを開けばいいですよ~。」

俺はノイントに言われたとおりに鑑定を思い浮かべながらステータスを開いた。

ステータス!

クルス・レグサンド :男    3歳

種族:高位森人族ハイエルフ

狀態:健康

Lv . 89

耐久力   52300/52300

魔力     87568 /87568

攻撃  42510

  29932

俊敏  48005

用  53444

運     85

《スキル》

【武系】

・剣Lv . 1

【魔法系】

・火魔法Lv . 1 

・風魔法Lv . 1

・水魔法Lv . 1 

・土魔法Lv . 1 

・闇魔法Lv . 1 

魔法Lv . 1 

・時空魔法Lv . 1 

・深淵魔法Lv . 1 

・神聖魔法Lv . 1 

霊魔法Lv . 1

【技能系】

強化Lv . 10超越化Lv . 3

・気配察知Lv.10、超覚Lv. 6

・気配遮斷Lv . 10、隠Lv . 6

・魔力作Lv.10、神力作Lv . 1 

・魔力探知Lv .10、霊眼Lv. ━

 ・隠蔽Lv. 1

・調教Lv . 2

・加速Lv . 10、瞬速Lv . 4

・痛覚耐Lv . 2

長倍加Lv ―

・鑑定Lv .1(共有)

【ユニーク】

・神の導き手ガイドマスターLv . 3

・スキルクリエイトLv . ―(2176P)

《加護》

主神イリスの加護、魔王の加護

《稱號》

転生者(隠蔽)、神の加護をけし者、 

魔王の息子、世界の深淵を知る者、學ぶ者、深淵を覗く者

おお、本當に増えてる。ありがとうノイント!

「いえいえ~。」

ちょうどいいところで茸が生えていたので、鑑定を使ってみる。

"髭茸"

"髭茸"

"髭茸"

"月茸ムーンマッシュ"

"髭茸"

"髭茸"

頭の中に報が流れ込んでくる覚がある。これは髭茸っていうのか。あれ?今月茸ムーンマッシュって…………。気になってもう一度鑑定してみる。

"月茸ムーンマッシュ"

あった………。

「母さん見つけたよ!」

「え?クルスあなた鑑定が使えないんじゃなかったの?」

「ノイントに共有してもらった!」

「そっか。ノイントちゃんともう契約しているのね。」

母さんは共有と聞いて納得したようだ。

「それで、どれなの?」

「これだよ。」

俺は茸が生えている場所に駆け寄り、月茸ムーンマッシュを採ってみせた。

「うーん、他の茸と何も変わらないように見えるわね。」

「でもこれで間違いないみたいですよ~。」

ノイントも鑑定を使ったのかこれが月茸ムーンマッシュとわかったようだ。

「そうなのね。それじゃあ私のマジックバッグにれてくれる?」

母さんはそう言うと、肩にかけているポーチの口を開いた。俺がその口に月茸ムーンマッシュを近づけると月茸ムーンマッシュは吸い込まれるようにしてマジックバッグの中へった。

マジックバッグってあれだよね。時空魔法のアイテム版みたいなのだよね。

『はい。ですが、マジックバッグを作れる者はなく、できてもせいぜい縦橫3メートルの空間が限界です。それ以上の容量のマジックバッグとなると高難易度ダンジョンの深層に行かなければなりません。ですので、マジックバッグはとても貴重でどんなに容量が小さいものでも家が建つくらいの価値があります。』

そんな高いものをわざわざ持ってきたのか………。

「母さん、このマジックバッグの容量はどれくらいなの?」

ふと気になって母さんに聞いてみると、母さんは思い出しながら答えてくれた。

「そうねえ。調べたことがないから正確にはわからないけどうちの家くらいるわよ。」

「え!?」

あんな豪邸がまるまるるのか!?本當になんで素材採取なんかに持ってきたんだよ!

「そんなに驚くことかしら?ダンジョンに行けばこんなものゴロゴロとあるわよ。」

そうなんだ………。ダンジョンすごい。

『マスター、騙されてはいけません。マジックバッグはダンジョンでも出ることがほとんどなく、出ても作ったものの方が容量が大きいことがざらなんです。』

危ない………騙されるところだった。

「まあそんなことより次の材料ね。次は━━」

ドドドドドドドドッ!!

母さんがそう言いかけたとき、どこからかとてつもない足音を立てながら何かがこちらに近づいてきた。何かは俺達の前まで來ると足を止め、こちらを睨み付けてきた。とても怒っているようだ。

「あら、さっきの月茸ムーンマッシュの説明の注意事項を読んでなかったわ。月茸ムーンマッシュは神金羊オリハルコンシープの好。迂闊に採ると怒り狂って襲いかかってくる危険があるので月茸ムーンマッシュを採取するときは注意。」

俺達の前に現れたのは黃金のと白い角を持ち、尾の先端に輝く丸い玉がある長5メートルを優に越える大きな羊だった。

「あら、ちょうどいいじゃない。月茸ムーンマッシュが手にれば神金羊オリハルコンシープもついてくるのね。おかげで探す手間が省けたわ。」

母さんは神金羊オリハルコンシープを見ても特に驚いた様子はなく、手間が省けたと喜んでいる。

相手は既に臨戦態勢だ。俺は護用に最近覚えたばかりの土魔法で"黒盾球"を作り出した。"黒盾球"は俺の周りをふよふよと衛星のように回り、攻撃に備えている。

「クルス、なにそれ?」

母さんは目の前で怒り狂っている神金羊オリハルコンシープより俺の"黒盾球"の方が気になるようで、神金羊オリハルコンシープそっちのけで俺に聞いてきた。

母さん、俺も真剣なんだけど………。

「………土魔法だよ。この前覚えたばかりの。」

「土魔法ってそんなこともできるのね!知らなかったわ!私土魔法は苦手だからあまり使ってないのよね。」

神金羊オリハルコンシープは自分が相手にされていないのがわかったのか、さらに怒り狂って大きな咆哮をした。

「メ゛エ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛━━━!!!」

「うるさいわね!クルスと話してる途中でしょうがああああ!」

ズドンッ!

しかしその咆哮が母さんの気に障ったようで、咆哮の途中で母さんの姿がブレたと思ったら神金羊オリハルコンシープの方から凄まじい音がしてそちらを見ると、の前半分が消え去った神金羊オリハルコンシープがいた。

俺は油をさし忘れた機械のようにギギギと母さんの方へ首を回した。

「まったく。私とクルスの邪魔さえしなければ穏便に済まそうと思ったのに………どうしたのクルス。顔が悪いわよ。」

「ナ、ナンデモナイデス。」

俺はこの瞬間、決して母さんを怒らせてはいけないと心に決めた。

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