《最強家族のまったりライフ》35話 お酒作り行程終了

「ノイントちゃん、ゴブリンとの戦いの時も思ったけどあなた凄いわね」

「えへへ~」

母さんに捕まった後、霊魔法について聞かれたので鍋を放置している間にノイントに実化してもらいながら説明すると、母さんは呆れたように驚いてノイントを褒めた。ノイントは母さんに褒められて嬉しそうにしている。しかし今は霊魔法の影響で闇の髪に変化しているので、笑っているノイントの顔がいつもと違うように思えた。

「でも、そうなるとノイントちゃんは何の霊になるのかしら?」

母さんも全ての屬を使える霊であるノイントの種族が気になるようだ。

「それならボクのステータス見ます~?」

「いいの!?」

それに対してノイントが特になんとも思わずにステータスを見せようとしてきたことに母さんは驚いていた。

この反応だとやっぱりこの世界だと、ステータスは無闇に人に教えるものじゃなさそうだな。

「はい~ご主人様も見ます~?」

「うん!」

「ステータス開示」

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ノイント :    3歳

種族:無二の

狀態:健康(契約済)

Lv . 89(共有)

耐久力   ∞/∞

魔力 87568/87568(共有)

攻撃  51060(43260up)

  68120(56220up)

俊敏  72000(53500up)

用   53444(共有)

運     85

《スキル》

【武系】

【魔法系】

・火魔法Lv . 1 (new)

・風魔法Lv . 1 (new)

・水魔法Lv . 1 (new)

・土魔法Lv . 1 (new)

・闇魔法Lv . 1 (new)

魔法Lv . 10

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・時空魔法Lv . 1 (new)

・深淵魔法Lv . 1 

・神聖魔法Lv . 1

【技能系】

・気配察知Lv.10(共有)、超覚Lv. 6(4up) (共有)

・気配遮斷Lv . 10(共有)、隠Lv . 6(共有)

・魔力作Lv.10(共有)、神力作Lv . 1 (共有)

・魔力探知Lv .10(共有)

・魔力吸収Lv . 5(1up)

・集中Lv . 3(2up) 

・鑑定Lv .2(1up)

【ユニーク】

霊魔法Lv . 1

・合魔法Lv .─

・スキル改造Lv . ─

《加護》

主神イリスの加護、魔法神ラセアの加護、技巧神シュヴァルエの加護、霊神ドルーダの加護(new)

《稱號》

神の加護をけし者、新たなる芽吹き、改造者エデイター、混沌の調停者カオスミディエイター

無二の霊か………凄いかっこいいんだけど!

それにレベルを俺と共有してるからステータスのびが半端ない!ていうか加護増えてない?

『解説しましょうか?』

……お願い。

霊神ドルーダの加護………霊神ドルーダから與えられた加護。

:魔力消費減

※え?無二の霊?なにそれ怖い。

神様怖がっちゃってんじゃん!一応神様でしょ?もっと威厳持ちなよ!

『それと、ノイントの種族が決定したことにより、稱號"新たなる芽吹き"のスキルが解放されました。それも解説しましょうか?』

そうなの?じゃあお願い。

・新たなる芽吹き………この世界に生まれた新たな種族の第一人者に贈られる稱號。効果は一つ一つ異なる。

:蘇生(一回限り)

え?チート?

『この稱號は種族によって様々な効果になりますが…………これはチートですね』

『私もその稱號を持つ者とは何度か會ったことはあるが、ここまで強力なものではなかったぞ。』

でも俺との契約で俺が死なない限りノイントも死なないんだからあんまり意味がないような……。

『マスターが死ぬか契約が破棄されたときの保険と思えば意味はありますよ』

おお…なかなか辛辣なことをおっしゃる……。今ちょっと考えちゃったよ……。

『合理的に考えた結果です。……ですが、そんな日は絶対に來てほしくないですね』

ぴしゃりと言い放ったティオだが、そのあとの言葉でティオもそんなことをんでいないことが分かって安心した。

それにしても、最近まで同じくらいのステータスだったのにノイントがどんどん遠い存在になっていってる気がするんだけど……。

母さんは驚きを通り越して呆れた表で納得していた。

「あっ!そろそろ10分ですね~」

ノイントがそう言って魔力を送るのをやめると、大鍋を覆っていた闇が虛空に溶けるように消えていった。闇魔法を使い終わったので、ノイントの髪も元に戻り手袋も消失している。

「おお!」

「あら……」

 

「お~」

その瞬間、鍋から芳醇な果実の甘い香りが広がり、俺達はその香りに一様に驚きをらした。これでまだ未完だというのだから、完したらどうなるのか想像もつかない。

「母さん、次はどうするの?」

「次は………世界樹の樽の中に鍋の中のものと他の素材を加えて閉してそのまま1ヶ月以上置いておけば完のようね。放置する時間が長いほどして味しくなっていくらしいわ」

そんなことお酒の飲めない俺に言われても………。

そう思いながら大鍋にれなかった神金羊オリハルコンシープの玉などを世界樹の樽の中へれ、先ほど大鍋で混ぜ合わせたれていく。すると、神金羊の玉や樽にれた材料が溶けだしていき、お酒が淡いを帯び始めた。

「ほわぁ」

その景はどこか幻想的で、思わず嘆の吐息がれてしまった。

「そういえば蓋ってどうするの?」

「作ってなかったわね。今作るわ」

そう言うと、母さんは片手間に世界樹の枝から蓋をつくってしまった。世界樹の威厳も形無しだ。

「これで蓋をすればあとは待つだけね。手伝ってくれてありがとうねクルス!」

「……うん。どういたしまして……」

ふぅーやっと終わったー。いやぁ、思い返してみるとかなり濃い1日だったような気がする。ふわぁ、もう眠くなってきちゃって返事も曖昧だ。3歳児は夜更かしができないね。

「あらあら、もう今にも寢ちゃいそうね。ちゃんと部屋までたどり著けるかしら?」

「ご主人様~起きてますか~?」

「うーん……」

自分の意思とは反してはコクリコクリと船を漕いでいる。そんな眠気に負けないように目をコシコシとこするが、やはりそんなことで睡魔は振り払えず、どんどんと瞼が落ちていく。

「……無理そうね。今日は私と一緒に寢ましょうか。そうだわ!そうしましょ!」

母さんが閃いたとばかりに騒いでいるが、睡魔に負けかけている俺には反応する余裕がなかった。

それから俺は寢そうなを引きずって母さんとノイントとお風呂にり、母さんのベッドにるとそのまますぐに寢てしまった。

「くそっ!こいつ固い!」

「まだまだいきますよ~!」

「あっ!こら!そんな無闇に突っ込んだら━━」

「うわああああ!」

━━game over ━━

「………言わんこっちゃない」

「あー!また負けたー!」

「えへへ~やっちゃいました~」

今日も今日とてイリス様に神界に召喚されたので、一緒にゲームで遊んでいる。だが今回遊んだゲームの中ボスがアホみたいに強くて、先ほどからこんなじで10回以上負けている。

「イリス様ーこの中ボス、神の力とかでどうにか突破できませんかー?」

「それが出來ればやっているわよこんな鬼畜ゲー。でも、異世界のものってことで私が干渉することができないようになっているのよ」

「そんなルールがあるんですね~」

「ノイントならおっさんがモンスターを狩るゲームのときみたいに改造できるんじゃない?」

「たしかに~。ちょっとやってみますね~……う~ん、なんかすごい強い力で抵抗レジストされますね~」

「地球の神め、前にノイントが改造したのを知って小細工をれてきたわね」

イリス様はノイントが改造に失敗したのを見て、忌々しそうに原因を呟いていた。

「じゃあ頑張って倒すしか無さそうですね。まずはもう一回レベリングでもしましょうか」

「そうね」

「頑張ります~」

俺の提案にイリス様もノイントも思うところはないようだ。

「そういえば、前から思ってたんですけどイリス様って普段何を食べてるんですか?」

レベリングをしながら、俺はふと神様の食事について気になったので聞いてみた。

「へ?私達神は食事は必要としないわよ。まあ、食べれることには食べられるんだけど一種の娯楽のようなものね」

「へ~そうなんですね」

「どうしてそんなこと聞いたの?」

「いや、神様って料理するのかなーっと」

「する神もいるにはいるわよ。でも、ほとんどめんどくさがってしないわね」

「じゃあ洗濯は?」

「神界はホコリとかそういう汚れの概念がないのよ。それに神は生のように代謝が存在しないからが汚れることもないわ。だから洗濯なんてしないわよ」

……神様って、生活力なさそうだなー。

「失禮ねっ!人間の価値観に神を當てはめないでくれる!?料理だって洗濯だってただ必要がないからしないだけで、やろうと思えばできるわよっ!」

俺がポロっと心の中で呟くと、タイミング悪く俺の心を読んでいたイリス様が心外だとばかりに俺に食って掛かってきた。

「じゃあイリス様、料理できるんですか?」

「と、當然!」

俺がそう聞くとイリス様は一瞬迷ってから頷いてみせた。

「……本當ですか?」

「怪しいですね~」

「……何よノイントちゃんまで」

「じゃあ、なんか作ってみてください。そうすれば納得しますので」

「うっ、わかったわよ。ちょっと待ってなさい」

イリス様は俺の提案に渋々ながら頷くと、俺達を殘してどこかへ消えてしまった。

「ご主人様はどっちだと思います~?」

「あの慌てようからして、やっぱりできないんじゃない?」

「そうですかね~、わかりませんよ~。ただ自信がないだけで実は!なんてこともあるかもしれませんし~」

「確かに、あり得そう……」

「ボクは実は料理できるに賭けます~」

「俺はできないに賭ける!」

『では私は他の料理ができる神様に作ってもらうに賭けます』

「ティオもやるんだね」

『はい』

「じゃあ勝った人は負けた二人に何か一つお願いができるようにしよう」

「賛です~」

それから20分程ノイントとティオと駄弁っているとイリス様がトレイを持って現れた。

「作ってきたわ」

イリス様はそう言いながらテーブルと椅子を出現させ、そこにトレイを置いた。

「え!?本當に作れたんですか!?」

トレイに乗っていた料理は回鍋や炒飯などの中華料理だった。なぜ異世界にも中華料理があるのかはわからないが、食をそそる香りが鼻腔を刺激してくる。ノイントはその香りから勝ちを確信したようにドヤ顔を俺に向けてきている。

「何よ………私が作れないとでも思ってたんじゃないでしょうね?」

「い、いやあ……」

ヤバ……。

「イリス様~これ、食べても良いんですか~?」

ノイントは初めて見る料理に待ちきれないようで既に椅子に座って食べる準備をしている。

「ええ、いいわよ。冷めないうちに食べちゃいましょう」

イリス様に言われて俺も椅子に座る。

毎度思うけど神様が座る椅子だからかとっても座り心地がいいんだよなあ。こう、ふかふかってわけでもないんだけど座る人のことをよく考えて作られていて座りやすいというか………ってそうじゃない。見た目と香りが良くても問題は味だよ味!まだ賭けに負けたわけじゃ────

「お、味しい……」

「ん~!ちょっと辛いですけどすごい味しいです~」

いくつものスパイスが食材の旨味を引き立て、奧深いコクと絶妙な辛味を生み出している。さらに、食材一つ一つの味が互いに喧嘩せず、見事に調和して口の中で味の五重奏カルテット………いや、十重奏デクテットを奏でている。

何これ………今までこんな味しい中華料理食べたことないんだけど。

そこから俺はあまりの味しさに終始無言で料理を食べ続けた。

味しすぎた」

全ての料理を食べ終えた想がこれだった。人はあまりに味しい料理を食べると単純な想しか言えなくなるようだ。ノイントもどこか遠い目をして料理の余韻に浸っていた。

「ふふふん。どうかしら。これで私が料理ができるってことがわかったかしら?」

イリス様は俺達の様子を見てご満悅そうに聞いてきた。

「いや本當に疑ってすみませんでした!」

「……はっ!す、すみませんでした~」

「わかればいいのよ、わかれば」

俺とノイントが素直に謝罪すると、イリス様は満足そうに何度も頷いた。

「……ということは賭けはボクの勝ちで決まりですね~」

「うっ」

『………』

「お願いは~そうですね~ご主人様には頭ナデナデしてもらって~、ティオは~………あっ!一発蕓とか見てみた────」

「イリスーー!お皿回収しに來たネー!ってあれ?誰ネ?」

え?

「しまった!」

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