《異世界生活語》時計はいと難し

草原からの帰り道、俺の頭の中には時計作りの案がめぐっていた。

砂時計を作ると言うのは簡単だが、自分の魔力自もそんなに高いものではないが、総じて周囲の大人の魔力も低いのだ、ガラスなど見た事も無いこの世界でとなると、製作は自力以外ではほぼほぼ不可能と言う事になる。

それともう一つが材料の確保になる、この世界の砂には石英質の石が含まれていないのだ、水晶のようなを見たことも無いので、この近辺でとなるとガラスの原料と呼べるが手にらない、材料と加工技の両面から、俺のものづくりが否定される、最低限原料さえ確保できれば、知ってる中でハーフエルフの曾祖母と共になら作れる気もしないでもないので、何とかできるかもしれないがそのために、また6キロもの距離を歩く気にもすぐにはなれない、砂時計作りに関しては完全に手詰まりだ。

日時計では晴れていなければ使えないし、砂時計は無理う~ん、それでも何とか時計と呼ばれるしい。

次の手立てとして現実的に可能なのは、ロウソクとか線香だろう、と言っても両方とも存在はしていないので、考えたのはあまり利用されていない魔獣の油だ、食用油としては使われることの無い魔獣の油、燈油として使われることもなく、これの利用法は荷車の車軸油としてと時折ある魔の夜襲時のたいまつとしての利用だけだ、燃やせば大量の煙が上がり燈明として使おうものなら、一ヶ月もあれば家の中が真っ黒に出來るほど、食べられない訳ではないが口の中に広がる、ザ油と言ったじが強烈な品だ。

いくら黒煙が上がると言っても、この油の唯一の救いは臭いが限りなくない事、そして外で燃やす分には黒鉛も気にならない、地球とは環境がまるで違うのもこう言う時には助かるものだ。

家に著いたのは晝頃だったので晝食を摂った、午後は屋で脂を貰ってくるとしよう。

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