《異世界生活語》ジョーカーが手札から離れる1

「パパ達にはママから話してよね、いっぱい木切って來て貰わなくちゃいけないでしょ」

「そうね~一回に使うのがあんなに多いと、2~3日は切りに行って貰わなくちゃダメね」

そうなのだ、普通に生活するタメの薪の量からしたら、焼きを作る量はとてつもなく多い、農家の軽トラと運送屋の大型トラックの違いと同じく、個人で使う量は高々知れていると言う事だ、これも前回の完全な失敗が原因であるのだが。

前回と同じ量で次回功させさえすれば、その量は前の伐採で採取した70パーセントほどあれば大丈夫だろう、母達が言っているのは後數回は失敗する前提の量だ、それでも確実に功させられるかは、流石に自信が持てない、何せ陶土の質が違いすぎるのだから。

その昔に焼きがすたれて、使われなくなった理由が今になって思えば何となく解る、地球風に言えばクマとイノシシがウヨウヨしている山に、猟友會の護衛無しで木を切りに行けと言われている様なものだ、それらがいつ襲って來ても、可笑しくない狀況で大量の木を切り、それを消費する焼きより火を使うものは金屬使わないものは木製と、分けてしまった方が安全だし効率的だ。

その昔は今人の勢力下になっているこの場所も、その昔は森に中や々柵の外側で、その時は勢力拡大に伐採を行っていたのだろう、當然薪にもされず燃やされる木も大量にあったはずで、人間領がある程度確保されて、今度は拡大路線から政重視の政策に、方向転換されたのだとしたら、切られる量は生活するに不自由しない程度それ以上は、森に侵食されないように新芽を潰すくらいしかされない、そんな中焼きを復活させるのは、結構無謀な事だ。

丁度ってきた父に聞かれていたようで、その顔からは本気か?っと言いたげなのが、モノの見事に顔に出ていた。

「おいおい、いくらなんでもそれは」

「次で功ならこの前の時と同じ量で良いんだけど、後何回かやるなら・・・多分いると思うよ」

聞かれていたなら誰が話しても同じだ、狀況を把握している方が話した方が、分かりやすいだろう。

「お前のおで畑には余裕が出來たと言っても、3日もとなると皆の疲労の方が気になる、魔を警戒しながらの伐採はお前も行ったから解るだろう、いつ襲われるかといった不安の中でやっているのだ」

「・・・パパ、このクリームはしの傷になら良く効くんだ、作り方を教えたら柵の人たちを貸してもらえないかな?」

膏の製法と引き換えに、領主の兵隊を出して貰えば、警備や戦闘はそっちに任せて、こちらは伐採に集中出來るといった、ウィンウィンの関係に持ち込めないかと言う、開明的な領主にかける腹積もりだ。

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください